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第2章 ツンデレ幼馴染みライハイツ君とお人好しな俺

第8話 待っててほしいんだよ

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「これは、夢物語としか言いようがない。

まあ、いいだろう。

それがお主が望むことなら」

「俺は思うよ。

あの緑髪の女の子の封印を解かなくてよかったと」

「ライハイトが気に入らなかったのかい?」

「正直、それもある。

だけど、どんな戦闘美少女にも相性がある。

二人のうちのどちらにするかは、今の俺には決められない。

だけど、いつか決めようと思う。

今の俺が決断しないだけなんだ。

最初は、三人を救うことを選んだけれど、俺は気づいたんだ。

全員は救えないって。

死に寄せの魔力は、俺に悲しい出来事ばかり起こしたけれど、そればかりじゃない。

俺に気づかせてくれたんだ。

あれがなかったら、俺はいつまでたっても、実現不可能なことも頑張ればなんとかなるって思いこんだままだったかもしれない」

「ポジティブすぎる。

この魔力のせいで、心を痛めたり、病んだりしないのかい?」

「痛んだり、病んだりもした。

だけど、どんなにあがいても、この俺で生まれた以上は、どう生きていくかで進むしかない。

だから、俺はいつか、誰かを救ってみせるよ。

後悔しない選択を見つけてみせる。

それまでに、待っててほしいんだ。

スクイアットロには、俺が答えを出せるまで、何秒でも、何分でも、何時間でも、何日でも、何週間でも、何か月でも、何年でも、何十年でもいい。

待っててほしいんだよ。

俺は、すぐに答えが出せないから」

「はあ、おいらは、今までに出会ったことのないパートナーを持ってしまったぞ。

だが、いいだろう。

それも含めて、責任持っての相棒だ。

最後まで付き合ってもらうぞ。

三人のうち、一人は救えたのだから、残りの二人を助けられれば任務は完了だからな。

短い間かもしれないけど、よろしくな」

 俺は、自分のことを嫌いになったりしない。
 このままの俺で、今日と明日も生きていくんだ。

 俺は、スクイアットロと一緒に中国に向かった、
 治安は悪いけど、世界一人口が多い国。

 そこに行けば、何か変わるわけではないけど、俺はここで自分の人生を歩むことにした。

 もちろん、俺の近くにいる人は事件に巻き込まれて、中国の人口はどんどん減っていく。

 気が付けば、人口が1億以下にもなっていた。
 俺の死に寄せの能力は最強で、近くにいるだけで、その場所にいるだけで、死に関わる何かしらの事件は起こる。

 ここで、中国では「歩く死神が通ると、事件が起こり、次々と亡くなっていく」という噂が広まり、中国は「死の王国」とか「死神の国」とも呼ばれるようになった。
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