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第2章 ツンデレ幼馴染みライハイツ君とお人好しな俺

第7話 首謀者がいる限り、この惨劇は終わらない

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 スクイアットロの言うことは、何も間違っていない。
 だけど、おいらは何か騙されている気がするんだ。
 何なのかわからないけど、大事なことを見逃している気がしてならない。

「時間をループする能力がもし、俺にあったら、間違いなく、ライハイツ君を救うためだけに使っていたかもしれない。

過去に戻れば、あいつが戻ってくるって、未来に進めなくなっていたような気がしてきた。

スクイアットロ、君は正論ばかり言う」

「よろしい。

お主は、正しい判断へ自身を導けるようになってきている。

だが、もう少しだ。

この死に寄せの魔力がある限り、どんなに過去に戻ったとしても、ライハイツ君は必ず、事件に巻き込まれて死ぬ。

それは、殺人事件かもしれないし、自殺を選ぶかもしれないし、事故に巻き込まれるかもしれない。

ただ、確実なのは、何かしろの方法で生きることが終わってしまうということだ」

「そんなにはっきり言わなくても・・・・。

病死とかはない?」

「死に寄せは、死を呼び寄せる魔力であって、病気は発症させないからね。

ここは、実はおいらも気になっていたところなんだ。

事故死、殺人、自殺、死に寄せの魔力を持つ者の悲劇は嫌というほど、おいらが恐怖がわからなくなるくらいは見てきたけれど、なぜかいつも病死というものがない。

ここが不思議なところなのだ。

それだけ、多くの謎が残されているってこと」

「俺、ライハイツ君を救うことが正しい選択じゃない気がしてきたんだ」

 俺は、ライハイツ君を救うことばかりが頭にあった。
 だけど、冷静に考えれば、それがライハイツ君のためになるのか?

「俺は、ライハイツ君のことを好きになっていたのかもしれない。

盲目的になりすぎて、まわりも、自分のことも、これからのことも見えていなかった。

だから、俺は相手が望んだことと違うことはするべきじゃない。

救わなきゃいけないのは、ライハイツ君個人じゃない。

この世界だ」

「世界を?

この広大で、人口があふれているような世界を、どうやって救うんだい?」

「いじめ殺しは、こうしている間にも、次々と人の命を奪っていく。

それって、見過ごせることではないはずなんだ。

だから、俺は・・・・、いじめ殺しの首謀者を見つけたい」

「首謀者?

おいらが見つけられなかった首謀者を?

いじめ殺しを作っている会社の社長かもって疑って、裏で操られていたとわかっても、首謀者を見つけらなかったんだぞ。

簡単にできないことを、やりきるかのように言っていいのかい?」

「首謀者がいる限り、この惨劇は終わらない。

何度でも、パラレルループをする。

だから、この根幹を切る。

これが、俺のやり方だ」
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