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第1章 幼稚園から始まる悲劇
第11話 従姉を守り、従兄を助けるために
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「今から、数年間。
魔力がなくても、魔法を使えるようになるんだ」
「え?
それって、可能なの?」
「それでもやるしかない。
デボーレを守りたいならな」
私は伯父さんとデボーレの顔を見た。
どうしてだが、何か言う様子はなかった。
「私、行ってくるわ。
もう少し強くなって、守れるようになうわ」
「気をつけるんだ」
伯父さんが口を開いた。
「君には、まだ従兄がいる。
その名も、コレイト。
彼もまた、不幸寄せにより、次々と悲劇が起こる」
「どうして、急にそんな話を?」
「次、いつ会うのかわからないと思ったからだ。
何せ、魔法を使いこなせるための修行といえば、泊まり込みで、習得するまで帰れないからな。
せめて、その前に、コレイトについて語っておきたくてな」
「わかったわ。
伯父さんの話を全部、聞いたら修行に行く」
伯父さんは、語り始めた。
長い話になるけれど、私は最後まで聞いた。
「コレイト、彼は赤ちゃんの頃に人間世界に養子として入ることになった。
生まれてすぐに産みの母親が育てられないとなり、赤ちゃんポストに入れられた。
赤ちゃんポストと同時に入った手紙には、詳細が書いてあったものの、職員は異世界での話だの、不幸寄せの呪いなどは信じなかった。
作り話だととってしまったのかもしれないが、その手紙のおかげで、わしは自分の甥っ子だと気づけた。
その後に、3歳ぐらいの息子さんがいるご夫妻に引き取られることになった。
理由は、養母ががんにかかり、手術を受けたことにより、子供を作れない体になってしまって、幼い息子に、弟か妹がほしいという要望があって、養子を迎えることにしたからだ。
そして、佐藤《さとう》正《ただし》という名前を授かることになった。
しかし、その兄は6歳の頃に幼稚園の友達と喧嘩になり、殺してしまったんだ。
その後に、犯罪者の家族となってしまい、
兄は行方知らず、
父親は心を病んでの精神病棟に入院し、
母親は離婚しての正と一緒に『鈴木』の名字になり、飛行機に乗り、遠いところに引っ越すも、マスコミに場所を特定されて、母親は自殺をし、
正は児童養護施設に引き取られることになった。
だが、ここでもやはり、犯罪者の家族としてのレッテルは消えることはなかった。
そこから、正は、魔法精霊の神がたまたま人間世界の観光に来ていたところに、異世界転移をお願いし、その後にわしに会うことになった。
なかなか口を開かない正に、赤ちゃんポストに入れられていた当時の手紙を見せて、そこから、コレイトという異世界ネームを授かることになった。
この後は、実はと言うと・・・・」
「実は?」
「世界で一番治安の悪いクライム地方に行ってしまったので、有名な魔法精霊のサルヴァトーレに護衛を頼んだ。
だけど、どういわけだが、被害にあった母親と子供を助けようとしてしまったんだ。
コレイトは、そもそも戦うことすらできないはずなのにな。
そこで、どうなってしまったかの情報が来てないんだ」
「来てないってことは、生きているのかそうじゃないのかわからないってことになるわよね?」
「そういうことだ。
だから、修行が終わったら、クライム地方に向かい、人々を助けてほしいんだ。
コレイトは不幸寄せの呪いで、次々と悲劇に巻き込まれる形だから、それよりも協力な呪いがない限りは、生きてはいるはずだ。
サルヴァトーレの安否も確認できないから、彼は常に死んでいるか、あるいは何かしらで連絡がとれないのだろう。
わしも探しているのだが、見つからなくてな。
危険な戦いになるかもしれないが、クライム地方のことを頼んだ、数年後にな」
「ええ。
いつか、この修行を終わらすから、その時まで生きているといいわね」
こうして、ペングウィーに提案されて、私は修行することになった。
そして、修行が終わったら、不幸寄せの呪いを持つ従兄のコレイトと魔法精霊のサルヴァトーレを助ける。
私は、ペングウィーと一緒に道場の前についた。
「あれ、お師匠様は来てないのかな?」
「師匠?」
「師匠の名前は、マイスター。
魔法を無の状態なら鍛え直すことに特化している。
第一、魔力のない君がどうして、魔法学園に入学するという無謀なことをした?
襲撃にあわない状態なら、成績はどの学科においても、オール赤点だったぞ?」
「それは、誘われたから・・・・」
私も魔法学園に入学する理由なんて、考えたことがなかった。
ただ、バンピーロに言われるがまま、入った。
ただ、それだけだった。
「それを無謀と言うのだ。
それは、魔力が使えることが証明されている者だけが、行くところだ。
それなら、魔力を引き出すための修行場とか、魔法の代わりになるものを会得するための道場とかに入った方が正解のはず」
「そこまで考えてなかったし、知らなかった。
私、この世界に来て、3年しかたってないし、何もわからないんだ」
「知らなすぎだ。
常識とか知っていい頃だ。
一体、今までどこで何をしていたんだ?」
「ギルドでひたすら、槍の使い方を学んでいた。
そのギルドのことでしか知らないし、外の世界がどうなっているとかも聞いたことがないわね」
「なら、そのギルドに問い合わせる。
名前を教えてくれないか?」
「今、そのギルドはないわ」
「え?」
「アコーソと、そのグループが壊しちゃったし、たくさんの人も犠牲になったから。
ギルドのマスターもね」
「なるほど、
ということは、あの下級ギルドか」
魔力がなくても、魔法を使えるようになるんだ」
「え?
それって、可能なの?」
「それでもやるしかない。
デボーレを守りたいならな」
私は伯父さんとデボーレの顔を見た。
どうしてだが、何か言う様子はなかった。
「私、行ってくるわ。
もう少し強くなって、守れるようになうわ」
「気をつけるんだ」
伯父さんが口を開いた。
「君には、まだ従兄がいる。
その名も、コレイト。
彼もまた、不幸寄せにより、次々と悲劇が起こる」
「どうして、急にそんな話を?」
「次、いつ会うのかわからないと思ったからだ。
何せ、魔法を使いこなせるための修行といえば、泊まり込みで、習得するまで帰れないからな。
せめて、その前に、コレイトについて語っておきたくてな」
「わかったわ。
伯父さんの話を全部、聞いたら修行に行く」
伯父さんは、語り始めた。
長い話になるけれど、私は最後まで聞いた。
「コレイト、彼は赤ちゃんの頃に人間世界に養子として入ることになった。
生まれてすぐに産みの母親が育てられないとなり、赤ちゃんポストに入れられた。
赤ちゃんポストと同時に入った手紙には、詳細が書いてあったものの、職員は異世界での話だの、不幸寄せの呪いなどは信じなかった。
作り話だととってしまったのかもしれないが、その手紙のおかげで、わしは自分の甥っ子だと気づけた。
その後に、3歳ぐらいの息子さんがいるご夫妻に引き取られることになった。
理由は、養母ががんにかかり、手術を受けたことにより、子供を作れない体になってしまって、幼い息子に、弟か妹がほしいという要望があって、養子を迎えることにしたからだ。
そして、佐藤《さとう》正《ただし》という名前を授かることになった。
しかし、その兄は6歳の頃に幼稚園の友達と喧嘩になり、殺してしまったんだ。
その後に、犯罪者の家族となってしまい、
兄は行方知らず、
父親は心を病んでの精神病棟に入院し、
母親は離婚しての正と一緒に『鈴木』の名字になり、飛行機に乗り、遠いところに引っ越すも、マスコミに場所を特定されて、母親は自殺をし、
正は児童養護施設に引き取られることになった。
だが、ここでもやはり、犯罪者の家族としてのレッテルは消えることはなかった。
そこから、正は、魔法精霊の神がたまたま人間世界の観光に来ていたところに、異世界転移をお願いし、その後にわしに会うことになった。
なかなか口を開かない正に、赤ちゃんポストに入れられていた当時の手紙を見せて、そこから、コレイトという異世界ネームを授かることになった。
この後は、実はと言うと・・・・」
「実は?」
「世界で一番治安の悪いクライム地方に行ってしまったので、有名な魔法精霊のサルヴァトーレに護衛を頼んだ。
だけど、どういわけだが、被害にあった母親と子供を助けようとしてしまったんだ。
コレイトは、そもそも戦うことすらできないはずなのにな。
そこで、どうなってしまったかの情報が来てないんだ」
「来てないってことは、生きているのかそうじゃないのかわからないってことになるわよね?」
「そういうことだ。
だから、修行が終わったら、クライム地方に向かい、人々を助けてほしいんだ。
コレイトは不幸寄せの呪いで、次々と悲劇に巻き込まれる形だから、それよりも協力な呪いがない限りは、生きてはいるはずだ。
サルヴァトーレの安否も確認できないから、彼は常に死んでいるか、あるいは何かしらで連絡がとれないのだろう。
わしも探しているのだが、見つからなくてな。
危険な戦いになるかもしれないが、クライム地方のことを頼んだ、数年後にな」
「ええ。
いつか、この修行を終わらすから、その時まで生きているといいわね」
こうして、ペングウィーに提案されて、私は修行することになった。
そして、修行が終わったら、不幸寄せの呪いを持つ従兄のコレイトと魔法精霊のサルヴァトーレを助ける。
私は、ペングウィーと一緒に道場の前についた。
「あれ、お師匠様は来てないのかな?」
「師匠?」
「師匠の名前は、マイスター。
魔法を無の状態なら鍛え直すことに特化している。
第一、魔力のない君がどうして、魔法学園に入学するという無謀なことをした?
襲撃にあわない状態なら、成績はどの学科においても、オール赤点だったぞ?」
「それは、誘われたから・・・・」
私も魔法学園に入学する理由なんて、考えたことがなかった。
ただ、バンピーロに言われるがまま、入った。
ただ、それだけだった。
「それを無謀と言うのだ。
それは、魔力が使えることが証明されている者だけが、行くところだ。
それなら、魔力を引き出すための修行場とか、魔法の代わりになるものを会得するための道場とかに入った方が正解のはず」
「そこまで考えてなかったし、知らなかった。
私、この世界に来て、3年しかたってないし、何もわからないんだ」
「知らなすぎだ。
常識とか知っていい頃だ。
一体、今までどこで何をしていたんだ?」
「ギルドでひたすら、槍の使い方を学んでいた。
そのギルドのことでしか知らないし、外の世界がどうなっているとかも聞いたことがないわね」
「なら、そのギルドに問い合わせる。
名前を教えてくれないか?」
「今、そのギルドはないわ」
「え?」
「アコーソと、そのグループが壊しちゃったし、たくさんの人も犠牲になったから。
ギルドのマスターもね」
「なるほど、
ということは、あの下級ギルドか」
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