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番外編 好きな人が二人いて

第5話

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私は、火塚に対する思いが消えそうになかった。
好きな人はまだ他にもいる。

私の好きな人。
私だけが好きであって、欲しい人。

20歳の幼なじみに相談してみることにした。
私には男心なんてわからないから。

あれ、私の幼なじみは、火塚君。
何で、同じ苗字なのかな?

私が小学六年生で、火塚君が小学一年生の頃に初めて会った。
火塚君は情緒不安定で、一人っ子だったけど、両親が離婚して、違う人と再婚して、血の繋がらないお兄さんができて、私はそんな火塚君を慰めていた。

ここで、幼馴染の火塚に告白した。
「ずっと、好きだった」
「そう、それを待っていたよ」
「え?」
「君は会社での俺は告白しても、幼馴染の俺には告白しないから、幼馴染としての俺を好きになってほしかった」
「同一人物だったの?」
「そうだよ。それに気づかないとか、君は本当に天然なんだね」

私は幼馴染の火塚と付き合えて幸せ。
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