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番外編 パラレルラブ

第6話

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わたしは、おじいちゃんに恋をしている。
おじいちゃんに抱きしめられたい、おじいちゃんとキスをしたい。
おじいちゃんとずっと一緒にいたい。
どんな形でもいい。
おばあちゃんなんていないから恋ぐらいしてもいいよね?
本当に恋かはわからない。
だけど、おじいちゃんはわたしのことを孫としか見ていない。
禁断のなのはわかっている。
それでも好きなの。
大好きなおじいちゃんのためなら‥‥、今度こそおじいちゃんの謎を解き明かそう。
おじいちゃんがわたしのところに来た。
「おじいちゃん」
「ユリロ」
おじいちゃんのわたしを呼ぶ声、なんてジーンとくるんだろう。
名前を呼ばれるだけで、胸がしめつけられそうだった。
「おじいちゃん、普段はどこに行ってるの?」
「急にどうしたの?」
「おじいちゃんとずっといたいなって」
何を言っているのか自分でも不思議になってきた‥‥。
「そうなんだ‥‥できそうにないよ‥‥」
 え?でも、諦めないぞ
「おじいちゃん、わたし‥‥おじいちゃんと‥‥」

キスしたい? ハグしたい?
もっとまともなこと考えてよ。

「一緒にいたい」
わたしなりに選んだ言葉。
「そうか‥‥一緒にいたいね‥‥なら、僕の秘密を言わなくちゃいけなくなるよね‥‥」
秘密?
おじいちゃんの口から明かされる数々の出来事を聞いたわたしは、ただ聞いていることしかできなかった。
あまりにも信じられないことだったから。
「嘘でしょう?」
「それが本当なんだよ」
真実を知ったわたしはどうしたらいい?
おじいちゃんを好きな気持ちは変わらなかった。なら、わたしは‥‥
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