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番外編 狙われし者~恋する乙女な団長を助けるために~

第5話

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 私だって、女。
 でも、性格的にも、容姿的にも「男みたい」ってよく言われる。
 女の子みたく私は髪を長く伸ばしたりしないし、メイクもしない。
 おてんばというか、本当に男みたいだ。
 ボブヘア―ぐらいすれば、まだ女らしいかもしれないけど、私はショートヘアーにしたまま、伸ばさなかった。
 小さいころは髪を伸ばすおませさんだったけど、そのうち大きくなるにつれて、めんどくさくて伸ばさなくなった。

 団長っていうリーダー的存在で、女性の憧れの的かもしれないけど、男受けはよくない。
 恋愛できないことが悩みとなる。
 異性として意識してほしいというのもある。

 副団長は16歳で、歴代最年少で副団長となっている。
 私も19歳で、歴代最年少で団長となっている。
 私が副団長になったのは、17歳の時だったから、その時は歴代最年少の服団長だった。

 副団長は年下とは思えないほど、しっかりしていた。
 次期団長候補の一人だった。
 
 副団長も、幼馴染に恋をしているらしい。
 幼馴染とは10年前に知り合ったらしい。
 幼馴染が自分を恋愛対象として見てくれないという相談をよく受ける。
 これは私も悩んでいる内容だが、共感はできても解決はできない。
 私でさえも、解決方法を知らないから。
 
「団長、今日も幼馴染に会いました」
 私は幼馴染に失恋したというのに、こいつは何も知らないんだな。
 私がそれを言っていないせいもある。
 私のプライド的に、失恋したとか、恋をしているとか言いたくないから。

「幼馴染はいつになったら、意識してくれるかなって思って、待っているんだけども、全然その様子がなくて」
 そりゃあ、幼馴染だから、そうゆうものだと思うよ。
 君が特別なことではないが。
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