203 / 393
番外編 左目に隠された不思議な力は~佐藤家の場合~
第2話
しおりを挟む
これは、兄のエイトの過去の話。
女顔であるため、女の子に間違われることがある。
僕としては、女の子に間違われることは日常茶飯事なので、慣れ切っている。
僕はショートセミロング。 一応、髪を縛ることもできなくもない。
黒髪に青メッシュで、黒目。
童顔のところは父さんに似ていると思われていて、
性格は母さんやおばあちゃんに(母方の祖母や父方の祖母)似ていると思われている。
僕の母さんは右目を髪で隠している。昔は髪を腰まで伸ばしていたみたいだけど、今はボブヘア―となっている。
僕は呪いを左目に、母さんは呪いを右目に受け継いでいる。
それが関係しているかはわからないけど、遺伝子的に力を受け継ぎ、そこで覚醒することになった。
どんな力かは、後で説明しておくよ。
僕は父さんが王子様で、二人兄弟の長男だった。
だけど、母さんの愛を優先して、国王になることを放棄した。
だから、父さんの弟が国王になっている。
僕の父方の祖父は高身長で髪は金髪の老け顔だった。
父方の祖母は小柄で、黒髪、黒目、童顔だった。
父さんは昔は短髪だったのに、今は髪を伸ばしている。
一人称は「俺」。
僕は父さんの身長を抜かせているようで、抜かせていない。
大体同じくらいじゃないかな。
僕はドラゴンに変身できる能力もあるし、人間の姿でも、ドラゴンの姿でも、空を飛ぶこともできる。
それは、僕が異人種と人間のハーフだから。
父さんは人間だ。母さんは人間ではなく、人間の姿をしているけれど、異人種。 竜神族だ。
僕は今まで母方の祖父に育てられていたけれど、家出を決意した。
僕は、姿を消すことにしたんだ。
闇の塔に向かったことがあって、闇の門番っていうのに、いろいろ聞かされたんだ。
「君の両親も、君の母方の祖母とか、父方の祖母も、みんな生きている」
「生きているって・・・・」
「そう、貴様もその世界に行けば会える。
その代わり、今の世界にいる人たちと会うことはできなくなるがな」
「それなら、いいんじゃない?」
軽い受け答えだった。
僕は元々の世界が好きになれなくて、今いる人たちと離れることになっても、自分を捨てたかった。
元いる世界で散々な思いをしたのなら、ここにいる必要がないように感じてもくる。
「心の弱みが見えておるぞ」
心の弱み? 言っている意味がわからなかったけれど、僕に弱みなんてないと思うので、「何のことかな?」と言った。
「ほう。自分の弱さに気づいてないな」
そこで、景色は変わり、僕は見たくもないものを見せられた。
僕は記憶喪失になっていた。
僕は両親もいなくて、人間とのハーフで、普通の人と違う生活となった。
生まれ故郷でも、拾われたところでも、苦労した。
僕には、同い年の幼馴染と、血の繋がらない両親がいた。
数々の記憶が蘇ってきた。
そう、肉親がいない。
エイトっていう自分の名前しかわからなかった。それ以外の記憶を失っていて、他の記憶を思い出そうとすることがいやで、僕は自分で封じていた。
この名前も嫌い。捨てたい。名前を変えたい。自分なんて嫌いだ。
過去に戻してよ。違う自分になりたい。
憎い。憎い、憎んじゃだめだ。
こうして、僕は自分が何でここにいるのか、何で戦っているのか、何をしたいかも、わからなくなっていた。
別の世界に行けるのなら、そうしたい。
そして、死にたい。
ここで、闇の門番が「死にたいなら、殺してあげるよ」と剣を持って、僕を殺した。
僕が転生したのは、呪いを持つ死神だった。
闇の門番での闇を乗り越えての試験、不合格だった。
不合格は、それなりの代償があると聞いたけれど、それが死刑となり、異世界転生して、呪いの死神になるとは思わなかったな。
僕はあと何年生きるのだろう?ずっとかな。
闇の門番って、結局何者だったのかな。
闇の門番が僕の後ろに立ち、「君はもう逃げられない」と囁いた。
この世界は光とか闇とかという概念がなくて、人間と異人種が暮らしていた。
ここで死神の少女に出会う。
「もうしかして、闇の門番の試験に不合格だったの?」
「うん」
そんなに悔しくもないけれど、「不合格」という言葉は僕を複雑な気持ちにさせた。
「そうなの。私はユリマって、憶えてる?本当に久しぶりね」
「うん、本当に久しぶり。僕はこの世界では黒竜って呼ばれている」
黒竜っていうのは僕の本名ではないけれど、黒い竜に変身できるから、人間たちがつけた名前だ。
特別好きってわけでもないけれど、本名よりはよかった。
ユリマは僕の元いた世界と今、いる世界を行ったり来たりできる。
ユリマは生きているからそうゆうことができるけれど、僕は殺されたので、もう帰っては来られない。生き返る方法を見つけない限りはね。
ユリマは茶色の髪を一本のみつあみにして、翡翠色の宝石のような瞳を持つ美人だった。
ユリマの両親も向こうの世界では死んだことになっているけれど、こちらの世界では生きているらしい。
僕も、ユリマの両親が誰なのか気にならなくもない。
僕はこんな僕でも怖がらずに受け入れてくれて、優しくしてくれるユリマのことを好きになりつつあったけれど、自分に自信はなかった。
僕なんかが、ユリマを好きになってもいいのかっていつも思っていたから。
僕も自分の両親がいなくて、見つけられて嬉しかった。
ユリマも嬉しかったらしい。死んでいた自分の両親に会えて。
死神になっていた僕は、人を呪える存在になった。
だけど、ユリマはそんな僕を死神としてではなくて、 僕として接してくれているのがわかる。
だから、僕にはこの人しかいないように感じてもくる。
「黒竜、私もドラゴンに変身したいわ」
「変身できても、何もいいことはない」
「あるわ。もっとポジティブになりましょう」
ネガティブな僕とポジティブなユリマは、正反対だった。
僕は一人ではかなり寂しかったりするし、どうしていいのかわからなかったりするけれど、ユリマでも、誰でもだれかいてくれるとありがたかった。
女顔であるため、女の子に間違われることがある。
僕としては、女の子に間違われることは日常茶飯事なので、慣れ切っている。
僕はショートセミロング。 一応、髪を縛ることもできなくもない。
黒髪に青メッシュで、黒目。
童顔のところは父さんに似ていると思われていて、
性格は母さんやおばあちゃんに(母方の祖母や父方の祖母)似ていると思われている。
僕の母さんは右目を髪で隠している。昔は髪を腰まで伸ばしていたみたいだけど、今はボブヘア―となっている。
僕は呪いを左目に、母さんは呪いを右目に受け継いでいる。
それが関係しているかはわからないけど、遺伝子的に力を受け継ぎ、そこで覚醒することになった。
どんな力かは、後で説明しておくよ。
僕は父さんが王子様で、二人兄弟の長男だった。
だけど、母さんの愛を優先して、国王になることを放棄した。
だから、父さんの弟が国王になっている。
僕の父方の祖父は高身長で髪は金髪の老け顔だった。
父方の祖母は小柄で、黒髪、黒目、童顔だった。
父さんは昔は短髪だったのに、今は髪を伸ばしている。
一人称は「俺」。
僕は父さんの身長を抜かせているようで、抜かせていない。
大体同じくらいじゃないかな。
僕はドラゴンに変身できる能力もあるし、人間の姿でも、ドラゴンの姿でも、空を飛ぶこともできる。
それは、僕が異人種と人間のハーフだから。
父さんは人間だ。母さんは人間ではなく、人間の姿をしているけれど、異人種。 竜神族だ。
僕は今まで母方の祖父に育てられていたけれど、家出を決意した。
僕は、姿を消すことにしたんだ。
闇の塔に向かったことがあって、闇の門番っていうのに、いろいろ聞かされたんだ。
「君の両親も、君の母方の祖母とか、父方の祖母も、みんな生きている」
「生きているって・・・・」
「そう、貴様もその世界に行けば会える。
その代わり、今の世界にいる人たちと会うことはできなくなるがな」
「それなら、いいんじゃない?」
軽い受け答えだった。
僕は元々の世界が好きになれなくて、今いる人たちと離れることになっても、自分を捨てたかった。
元いる世界で散々な思いをしたのなら、ここにいる必要がないように感じてもくる。
「心の弱みが見えておるぞ」
心の弱み? 言っている意味がわからなかったけれど、僕に弱みなんてないと思うので、「何のことかな?」と言った。
「ほう。自分の弱さに気づいてないな」
そこで、景色は変わり、僕は見たくもないものを見せられた。
僕は記憶喪失になっていた。
僕は両親もいなくて、人間とのハーフで、普通の人と違う生活となった。
生まれ故郷でも、拾われたところでも、苦労した。
僕には、同い年の幼馴染と、血の繋がらない両親がいた。
数々の記憶が蘇ってきた。
そう、肉親がいない。
エイトっていう自分の名前しかわからなかった。それ以外の記憶を失っていて、他の記憶を思い出そうとすることがいやで、僕は自分で封じていた。
この名前も嫌い。捨てたい。名前を変えたい。自分なんて嫌いだ。
過去に戻してよ。違う自分になりたい。
憎い。憎い、憎んじゃだめだ。
こうして、僕は自分が何でここにいるのか、何で戦っているのか、何をしたいかも、わからなくなっていた。
別の世界に行けるのなら、そうしたい。
そして、死にたい。
ここで、闇の門番が「死にたいなら、殺してあげるよ」と剣を持って、僕を殺した。
僕が転生したのは、呪いを持つ死神だった。
闇の門番での闇を乗り越えての試験、不合格だった。
不合格は、それなりの代償があると聞いたけれど、それが死刑となり、異世界転生して、呪いの死神になるとは思わなかったな。
僕はあと何年生きるのだろう?ずっとかな。
闇の門番って、結局何者だったのかな。
闇の門番が僕の後ろに立ち、「君はもう逃げられない」と囁いた。
この世界は光とか闇とかという概念がなくて、人間と異人種が暮らしていた。
ここで死神の少女に出会う。
「もうしかして、闇の門番の試験に不合格だったの?」
「うん」
そんなに悔しくもないけれど、「不合格」という言葉は僕を複雑な気持ちにさせた。
「そうなの。私はユリマって、憶えてる?本当に久しぶりね」
「うん、本当に久しぶり。僕はこの世界では黒竜って呼ばれている」
黒竜っていうのは僕の本名ではないけれど、黒い竜に変身できるから、人間たちがつけた名前だ。
特別好きってわけでもないけれど、本名よりはよかった。
ユリマは僕の元いた世界と今、いる世界を行ったり来たりできる。
ユリマは生きているからそうゆうことができるけれど、僕は殺されたので、もう帰っては来られない。生き返る方法を見つけない限りはね。
ユリマは茶色の髪を一本のみつあみにして、翡翠色の宝石のような瞳を持つ美人だった。
ユリマの両親も向こうの世界では死んだことになっているけれど、こちらの世界では生きているらしい。
僕も、ユリマの両親が誰なのか気にならなくもない。
僕はこんな僕でも怖がらずに受け入れてくれて、優しくしてくれるユリマのことを好きになりつつあったけれど、自分に自信はなかった。
僕なんかが、ユリマを好きになってもいいのかっていつも思っていたから。
僕も自分の両親がいなくて、見つけられて嬉しかった。
ユリマも嬉しかったらしい。死んでいた自分の両親に会えて。
死神になっていた僕は、人を呪える存在になった。
だけど、ユリマはそんな僕を死神としてではなくて、 僕として接してくれているのがわかる。
だから、僕にはこの人しかいないように感じてもくる。
「黒竜、私もドラゴンに変身したいわ」
「変身できても、何もいいことはない」
「あるわ。もっとポジティブになりましょう」
ネガティブな僕とポジティブなユリマは、正反対だった。
僕は一人ではかなり寂しかったりするし、どうしていいのかわからなかったりするけれど、ユリマでも、誰でもだれかいてくれるとありがたかった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
婚約破棄?王子様の婚約者は私ではなく檻の中にいますよ?
荷居人(にいと)
恋愛
「貴様とは婚約破棄だ!」
そうかっこつけ王子に言われたのは私でした。しかし、そう言われるのは想定済み……というより、前世の記憶で知ってましたのですでに婚約者は代えてあります。
「殿下、お言葉ですが、貴方の婚約者は私の妹であって私ではありませんよ?」
「妹……?何を言うかと思えば貴様にいるのは兄ひとりだろう!」
「いいえ?実は父が養女にした妹がいるのです。今は檻の中ですから殿下が知らないのも無理はありません」
「は?」
さあ、初めての感動のご対面の日です。婚約破棄するなら勝手にどうぞ?妹は今日のために頑張ってきましたからね、気持ちが変わるかもしれませんし。
荷居人の婚約破棄シリーズ第八弾!今回もギャグ寄りです。個性な作品を目指して今回も完結向けて頑張ります!
第七弾まで完結済み(番外編は生涯連載中)!荷居人タグで検索!どれも繋がりのない短編集となります。
表紙に特に意味はありません。お疲れの方、猫で癒されてねというだけです。
悪役令嬢はSランク冒険者の弟子になりヒロインから逃げ切りたい
鍋
恋愛
王太子の婚約者として、常に控えめに振る舞ってきたロッテルマリア。
尽くしていたにも関わらず、悪役令嬢として婚約者破棄、国外追放の憂き目に合う。
でも、実は転生者であるロッテルマリアはチートな魔法を武器に、ギルドに登録して旅に出掛けた。
新米冒険者として日々奮闘中。
のんびり冒険をしていたいのに、ヒロインは私を逃がしてくれない。
自身の目的のためにロッテルマリアを狙ってくる。
王太子はあげるから、私をほっといて~
(旧)悪役令嬢は年下Sランク冒険者の弟子になるを手直ししました。
26話で完結
後日談も書いてます。
【短編】冤罪が判明した令嬢は
砂礫レキ
ファンタジー
王太子エルシドの婚約者として有名な公爵令嬢ジュスティーヌ。彼女はある日王太子の姉シルヴィアに冤罪で陥れられた。彼女と二人きりのお茶会、その密室空間の中でシルヴィアは突然フォークで自らを傷つけたのだ。そしてそれをジュスティーヌにやられたと大騒ぎした。ろくな調査もされず自白を強要されたジュスティーヌは実家に幽閉されることになった。彼女を公爵家の恥晒しと憎む父によって地下牢に監禁され暴行を受ける日々。しかしそれは二年後終わりを告げる、第一王女シルヴィアが嘘だと自白したのだ。けれど彼女はジュスティーヌがそれを知る頃には亡くなっていた。王家は醜聞を上書きする為再度ジュスティーヌを王太子の婚約者へ強引に戻す。
そして一年後、王太子とジュスティーヌの結婚式が盛大に行われた。
殿下、婚約者の私より幼馴染の侯爵令嬢が大事だと言うなら、それはもはや浮気です。
和泉鷹央
恋愛
子爵令嬢サラは困っていた。
婚約者の王太子ロイズは、年下で病弱な幼馴染の侯爵令嬢レイニーをいつも優先する。
会話は幼馴染の相談ばかり。
自分をもっと知って欲しいとサラが不満を漏らすと、しまいには逆ギレされる始末。
いい加減、サラもロイズが嫌になりかけていた。
そんなある日、王太子になった祝いをサラの実家でするという約束は、毎度のごとくレイニーを持ち出してすっぽかされてしまう。
お客様も呼んであるのに最悪だわ。
そうぼやくサラの愚痴を聞くのは、いつも幼馴染のアルナルドの役割だ。
「殿下は幼馴染のレイニー様が私より大事だって言われるし、でもこれって浮気じゃないかしら?」
「君さえよければ、僕が悪者になるよ、サラ?」
隣国の帝国皇太子であるアルナルドは、もうすぐ十年の留学期間が終わる。
君さえよければ僕の国に来ないかい?
そう誘うのだった。
他の投稿サイトにも掲載しております。
4/20 帝国編開始します。
9/07 完結しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる