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番外編 左目に隠された不思議な力は

第2話

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 僕は、他人に生き方を決めてしまうようなお姫様やお嬢様などの王族や貴族は嫌い。
 他人に生き方を決められているような騎士、兵士、近衛兵隊長も嫌いだった。
 ネズミは嫌いだけど、トカゲは好きだった。
 チーズは嫌いで、酸っぱいものは好き。
 母方の祖父や父方の祖父は、嫌いだった。

 キュロットやミニスカートやロングスカートでも、見るからに寒いのを無理して過ごしているのはあまり好きになれなくて、半ズボンや長ズボンが好ましかった。
 TPOというのが世の中にはある。いつでも、どこでも、同じ格好でいいとかない。
 ショートヘアーやボブヘアーの女性が好みだった。
 好みの女性は、ボーイッシュ。
 自分より背が低い女性よりも、自分と同じくらいか、自分より背が高い女性がいい。
 大体161センチから169センチまでかな。

 本を読むことは好きで、恋愛小説は読んだことはない。
 ファンタジー小説、ライトノベル、推理小説などが好きで、よく読んでいる。

 竜神族は人間と同じ姿をしていて、外見的には何の特徴を持たない。
 だけど、空を飛べたり、ドラゴンに変身できたりする。
 死神と転生した僕には、関係のない話となったけど、転生前のことは気にならなくもない。

 僕の名前は、母方の祖父がつけた。
名前の由来は、8と関連づくことが多かったかららしい。
 母の身長は、168、8センチだったしな。

 僕の身長もこの間はかったら、161、8センチとなっていた。
 頑張れば、162センチいくような気もする。
 父さんの身長が162、8センチのため、測り方によっては163センチとなることもある。

 ユリマといることが多かった。
 多かったというのは好きだからいるというわけではなく、仕方ないからいるという感じ。
 ユリマは1、2歳の頃から両親から離れて暮らしていたみたいだし、そこは僕も同じだなって。
 
 子供は苦手だった。
 子供は超意味不明な行動をとるし、僕には理解できなかった。

 僕に従弟はひとりしかいないけれど、またいとことか、大おじ、大おばとか遠い親戚なら、結構いたりもする。
 親戚は幼くても13歳だった。
 僕からしたら13なんてまだ子供だけども、まだ会話は成立するし、大人と同じように話すことができるため、まだいい方だろう。 

 僕は雷竜らいりゅうと言って、雷の使い手だ。
 
 僕の母さんは母親似で、高身長で美人なところ、僕の祖父に似ているところが何ひとつとして見当たらなかった。
 そして、僕は自分の母方の祖父が気持ち悪いと思っていて、長男で一番上だけど、重度の妹好きのシスコンで、妹巡っての長男と二男の兄弟喧嘩が激しく、長男と二男は絶縁することとなり、僕と僕の又従妹とは仲が良くても、お互いの祖父同士が認めていない。
 逆に、祖父の妹の孫のことは好きではなかった。

 祖父の弟の孫娘と話すことが多かった。
「ウィーツ、また会えた」
「大きい声で言うな。おじいちゃんには内緒で会ってるんだ」
「ごめん」

 二人で会うときは、誰も見ていないようなところで、会うことは暗黙の了解だった。
「久しぶりで、嬉しくてつい」
「うん、本当に久しぶり」
「自分の祖父って、どうして好きになれないのかな」
「それは僕も同じかな。父方の祖父は話すだけならいいけれど、母方の祖父ってなると、気持ち悪くて」
「わかる~。んで、避けちゃうってやつだ」
「避ける。まあね。僕はしばらく会ってすらいないし、母さんも嫌いだったみたいだし、会いたくないな」
「こっちも同じだよ。母方の祖父って、嫌われる運命にあったりするのかな」
「全部が全部そうだってわけではないんじゃなかな」

 また従妹と話た後は、親友に会うことにした。
 僕の親友はアルスと言って、身長161、0センチしかない僕よりも若干小柄だけど、何でも気軽に話せる間柄で、僕とは2、3歳年が違うけれど、話は同世代と言っていいくらい合う。
「しばらく、どうしていたの?」
「うん、何もしていないかな」

 アルスは女にモテるし、求婚されても、断っているらしい。
「また、告白されたよ。なんか、嫌気さす」
「これは、自慢にしか聞こえないんだが」
「自慢じゃなくて、マジで悩んでんの。
僕の身長もいつまでたっても伸びないしよ」
「僕は最近になってから、伸びたかな」
「羨ましい」
「アルスは父さんが身長高いんでしょ?なら、これから伸びるんじゃない?」
「僕の方は父さんが高くても、母さんが低いの」
「僕は逆だけどね」
「ウィーツって、幼馴染いるの?」
「いるよ。同い年が一人、一歳年下が一人、一歳年上が一人」
「いつから、仲良しなの?」
「う~ん、11年前かな」
「男?女?」
「同い年が男で、年下が女で、年上も女かな」
「君に気があったりするんじゃないの?」
「どうかな。告白されたこともないし」
「いいなあ。僕はその幼馴染に告白されて、友情が壊れちゃって、やっぱり男女の友情は成立しないのかなって」
「僕はアルスと違って、そんなに女の子の友達とか作らなくて、親戚付き合いの方が多いからね」
「馬鹿にすんなよ。僕は女の子が寄ってくるから友達から始めたけれど、友達まではいいけれど、恋愛対象として好きになれる人がいないんだよ」
「なるほどね。恋愛対象として見れないなら、友達としての付き合いもしないかな。
幼馴染でさえも、小さい時はよく気軽に会っていたけれど、最近は付き合い方を考えているくらい。
距離感さえ考えれば、そんなことは起こりえないから、アルスは女の子に期待させすぎなんだと思うよ。
僕は、好きな人しか友達にならないし、なれない」
「ってことは好きなやついるの?」
「2、3人ね。今、友達になっていて、どちらを選んでいいのか悩んでいて」
「誰なの?」
「アルスには教えない」
「じゃあ、せめてヒントだけ」
「ヒントだけだよ」
「うん」

「一人目は、19歳。

二人目は、16歳。

一人目は、15歳」
「これだけじゃあ、よくわからないよ」
「ヒントって言ったよね?」
「髪の色は?」
「はあ、アルスって、知りたがりだな。
僕には女友達そんなにいないんだから、誰なのかわかるだろうに」

 アルスは、人の恋愛事情を知りたがる。
 女の子を好きになることぐらい、自由だと思うのにさ。
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