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番外編 ベッドの上の花婿

第1話

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 妹は、佐藤 雷呼。
 鈴木 炎トが僕で、妹とは仲良し。

 兄妹で苗字が違う理由は、父親が違くて、実の父親に引き取られたから。

 僕は妹と比べて、とにかく背が低い。
 妹とは、2センチくらい差がある。

 雷呼は、スイーツと空手が何よりも好きで、スイーツ食べ放題によく行っている。
  一番好きなスイーツは、特大プリンパフェ。
 Gカップという巨乳だが、本人はあまり気にしてなさそう。

 
 雷呼は、チーズケーキも好きで、毎年の誕生日には、ショートケーキでもなければ、チョコレートケーキでもない。
 決まって、チーズケーキだった。

 僕と、雷呼はまるで本当の恋人かのように、雷呼は僕のことが好きだった。
 実は僕と雷呼は小さい頃からずっと一緒だったわけではなかった。

 雷呼は浮気相手との間に生まれた子供で、僕の両親からはあまりよく思われていなかった。
 冷めきった家庭があったとしても、雷呼は天然で気づかないのか、あるいは、無理して明るく振舞っているのはわからないけど、雷呼は天然で、明るい子だった。
 彼女が泣くところは、見たことがなかった。

 僕は、部活ではボクシング部をやっていた。
 雷呼はというと、空手部だった。

 雷呼は、空手を除ければ、女子力は高かった。
 裁縫とかは得意だし、お菓子作りも得意だった。
 
 僕はよく雷呼にスイーツの食べ放題に行くことを誘われることがあったけど、僕はスイーツとかはあまり好きではなかった。
 僕が好きなのは、ボクシングとかだった。
 暇さえあれば、ボクシングの試合観戦をしていた。

 最近は、キックボクシングにもはまるようになってきた。

「お兄ちゃん、わたくしと一緒にボクシングやろうよ」
 その言葉は、意外だった。

 彼女は、スポーツは空手一筋だと思っていたから。

「いいけど、急にどうしたの?」
「わたくしは空手以外にも、キックボクシングをやってみたいなと思い始めていて」

 こうして、僕と雷呼は、キックボクシングを始めたのだった。

 だけど、僕の日常はある日を境に崩れていくのだった。

 学校帰りに、木を切る作業をしていた。
 僕は貧しい家庭だから、木を切る仕事をしている。
 世間で言う「木こり」というものだろう。

 その時に後ろから、襲い掛かられたけど、よけきれなかった。
 そのまま、どこを殴られたかはわからないけど、僕はうつ伏せに倒れて、気絶をした。
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