122 / 393
番外編 アクアマリン編集部
第7話
しおりを挟む
道を踏み外した。だが、構わない。
何回でも転生して、必ず報われてやる。
こうして、転生した。
次は克は女の子へと転生して、女の子だから名前は克見《かつみ》になったがな。
今度こそ、報われるかもしれない。
転生した経緯はわからないけど、気がついたら転生していた。
克見とは幼なじみにはならなかったけど、中学に進学した時に初めて出会った。
小学は男子校だったせいもある。
克見がクラスの女子と馴染めずに、落ち込んでいたところをオレが声をかけた。
何故?克見が克の生まれ変わりかわかったかって?勘というか直感というか、見ただけで克の生まれ変わりかどうかわかるんだよな。
克見は、オレのことを好きになった…と思う。
根拠がなくても、そうだと思いたい。
克見とオレが付き合い、お互いの親の反対を押しきり、18歳で結婚した。
高校を卒業したから。
オレは高校を卒業したら、アクアマリン編集部に就職した。
克見は専業主婦。
オレと克見の間に子供ができた。
19歳で生まれた初めての子供は、経済的に大変だけど、克見となら乗り越えられそうな気がしたし、二人目も欲しかった。
克見が産めるなら、いくらでも産もうと思うし、孫とかも育てていこうかなとも思っている。
曾孫の顔も夢じゃないかもしれない。
100歳でも200歳でも長生きしとこう。
子供を15人まで産むことができたけど、克見は亡くなってしまった。
オレは克見がいなくても、娘や息子を育ててける。
オレの幸せは、今は克見といることではなく、克見の子供を育てることだから。
克見も、克見の子供も愛している。
オレは50歳を迎えて、体の節々が痛むようになってきた。
オレ、死ぬのかな?
もう、転生しようとか思わないし、子供や孫の成長を見たい。
克見の恋は報われたし、オレと克見の遺伝子は子供、孫、曾孫に代々受け継がれる。
人生に満足した。
最初からこんな人生を送れればよかったのに。
アクアマリンの編集部どころか、社長にまで昇格できた。
克見の墓参りもしている。
愛してる。
子供はみんな成長するけど、どんなに成長しようが、老いようが愛してる。
この気持ちは変わらない自信がある。
さあ、オレはやりたいこともなければ、やり残したこともない。
オレの人生はここでゴールとなる。
沢山の子供や孫に見送られながら、100歳になったオレは病院で、息を引き取った…。
死因は心配停止。
だけど、オレの人生、最高に幸せだ。
オレは、ずっと見守っている。
予想もしなかったのが、曾孫の代で一族は途絶えたけど、転生しようとか思わなかった。
克見とはずっといるから。
何回でも転生して、必ず報われてやる。
こうして、転生した。
次は克は女の子へと転生して、女の子だから名前は克見《かつみ》になったがな。
今度こそ、報われるかもしれない。
転生した経緯はわからないけど、気がついたら転生していた。
克見とは幼なじみにはならなかったけど、中学に進学した時に初めて出会った。
小学は男子校だったせいもある。
克見がクラスの女子と馴染めずに、落ち込んでいたところをオレが声をかけた。
何故?克見が克の生まれ変わりかわかったかって?勘というか直感というか、見ただけで克の生まれ変わりかどうかわかるんだよな。
克見は、オレのことを好きになった…と思う。
根拠がなくても、そうだと思いたい。
克見とオレが付き合い、お互いの親の反対を押しきり、18歳で結婚した。
高校を卒業したから。
オレは高校を卒業したら、アクアマリン編集部に就職した。
克見は専業主婦。
オレと克見の間に子供ができた。
19歳で生まれた初めての子供は、経済的に大変だけど、克見となら乗り越えられそうな気がしたし、二人目も欲しかった。
克見が産めるなら、いくらでも産もうと思うし、孫とかも育てていこうかなとも思っている。
曾孫の顔も夢じゃないかもしれない。
100歳でも200歳でも長生きしとこう。
子供を15人まで産むことができたけど、克見は亡くなってしまった。
オレは克見がいなくても、娘や息子を育ててける。
オレの幸せは、今は克見といることではなく、克見の子供を育てることだから。
克見も、克見の子供も愛している。
オレは50歳を迎えて、体の節々が痛むようになってきた。
オレ、死ぬのかな?
もう、転生しようとか思わないし、子供や孫の成長を見たい。
克見の恋は報われたし、オレと克見の遺伝子は子供、孫、曾孫に代々受け継がれる。
人生に満足した。
最初からこんな人生を送れればよかったのに。
アクアマリンの編集部どころか、社長にまで昇格できた。
克見の墓参りもしている。
愛してる。
子供はみんな成長するけど、どんなに成長しようが、老いようが愛してる。
この気持ちは変わらない自信がある。
さあ、オレはやりたいこともなければ、やり残したこともない。
オレの人生はここでゴールとなる。
沢山の子供や孫に見送られながら、100歳になったオレは病院で、息を引き取った…。
死因は心配停止。
だけど、オレの人生、最高に幸せだ。
オレは、ずっと見守っている。
予想もしなかったのが、曾孫の代で一族は途絶えたけど、転生しようとか思わなかった。
克見とはずっといるから。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
性奴隷を飼ったのに
お小遣い月3万
ファンタジー
10年前に俺は日本から異世界に転移して来た。
異世界に転移して来たばかりの頃、辿り着いた冒険者ギルドで勇者認定されて、魔王を討伐したら家族の元に帰れるのかな、っと思って必死になって魔王を討伐したけど、日本には帰れなかった。
異世界に来てから10年の月日が流れてしまった。俺は魔王討伐の報酬として特別公爵になっていた。ちなみに領地も貰っている。
自分の領地では奴隷は禁止していた。
奴隷を売買している商人がいるというタレコミがあって、俺は出向いた。
そして1人の奴隷少女と出会った。
彼女は、お風呂にも入れられていなくて、道路に落ちている軍手のように汚かった。
彼女は幼いエルフだった。
それに魔力が使えないように処理されていた。
そんな彼女を故郷に帰すためにエルフの村へ連れて行った。
でもエルフの村は魔力が使えない少女を引き取ってくれなかった。それどころか魔力が無いエルフは処分する掟になっているらしい。
俺の所有物であるなら彼女は処分しない、と村長が言うから俺はエルフの女の子を飼うことになった。
孤児になった魔力も無いエルフの女の子。年齢は14歳。
エルフの女の子を見捨てるなんて出来なかった。だから、この世界で彼女が生きていけるように育成することに決めた。
※エルフの少女以外にもヒロインは登場する予定でございます。
※帰る場所を無くした女の子が、美しくて強い女性に成長する物語です。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
今さら言われても・・・私は趣味に生きてますので
sherry
ファンタジー
ある日森に置き去りにされた少女はひょんな事から自分が前世の記憶を持ち、この世界に生まれ変わったことを思い出す。
早々に今世の家族に見切りをつけた少女は色んな出会いもあり、周りに呆れられながらも成長していく。
なのに・・・今更そんなこと言われても・・・出来ればそのまま放置しといてくれません?私は私で気楽にやってますので。
※魔法と剣の世界です。
※所々ご都合設定かもしれません。初ジャンルなので、暖かく見守っていただけたら幸いです。
あらゆる属性の精霊と契約できない無能だからと追放された精霊術師、実は最高の無の精霊と契約できたので無双します
名無し
ファンタジー
レオンは自分が精霊術師であるにもかかわらず、どんな精霊とも仮契約すらできないことに負い目を感じていた。その代わりとして、所属しているS級パーティーに対して奴隷のように尽くしてきたが、ある日リーダーから無能は雑用係でも必要ないと追放を言い渡されてしまう。
彼は仕事を探すべく訪れたギルドで、冒険者同士の喧嘩を仲裁しようとして暴行されるも、全然痛みがなかったことに違和感を覚える。
異世界あるある早く言いたい。
野谷 海
ファンタジー
ベースは主人公成長型の異世界転生ファンタジー。
の筈なのに、異世界で出会うダークマター製造機の王女、訳ありメイド、ケモ耳妹、ツンデレ騎士、ポンコツエルフ等のあるあるだけど魅力的なキャラクターと繰り広げるドタバタコメディが物語の進行を全力で邪魔してくる!そんな作者泣かせのキャラクター達を愛でるも良し、主人公の成長を応援するも良し、たまに訪れるバトルアクションに手に汗握るも良しの『愛情、努力、勝利』の王道異世界ファンタジー!
⭐︎各話2枚以上の挿絵を取り入れており、モブ以外の登場キャラクターには一人ひとりAIイラストにてキャラクターデザインを施しています。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
AIイラストの為、登場人物の服装や見た目に差異有り。
※本作品はフィクションであり登場する人物、団体等は全て架空です。
離縁された妻ですが、旦那様は本当の力を知らなかったようですね? 魔道具師として自立を目指します!
椿蛍
ファンタジー
【1章】
転生し、目覚めたら、旦那様から離縁されていた。
――そんなことってある?
私が転生したのは、落ちこぼれ魔道具師のサーラ。
彼女は結婚式当日、何者かの罠によって、氷の中に閉じ込められてしまった。
時を止めて眠ること十年。
彼女の魂は消滅し、肉体だけが残っていた。
「どうやって生活していくつもりかな?」
「ご心配なく。手に職を持ち、自立します」
「落ちこぼれの君が手に職? 無理だよ、無理! 現実を見つめたほうがいいよ?」
――後悔するのは、旦那様たちですよ?
【2章】
「もう一度、君を妃に迎えたい」
今まで私が魔道具師として働くのに反対で、散々嫌がらせをしてからの再プロポーズ。
再プロポーズ前にやるのは、信頼関係の再構築、まずは浮気の謝罪からでは……?
――まさか、うまくいくなんて、思ってませんよね?
【3章】
『サーラちゃん、婚約おめでとう!』
私がリアムの婚約者!?
リアムの妃の座を狙う四大公爵家の令嬢が現れ、突然の略奪宣言!
ライバル認定された私。
妃候補ふたたび――十年前と同じような状況になったけれど、犯人はもう一度現れるの?
リアムを貶めるための公爵の罠が、ヴィフレア王国の危機を招いて――
【その他】
※12月25日から3章スタート。初日2話、1日1話更新です。
※イラストは作成者様より、お借りして使用しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる