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番外編 白の教団

第8話

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 俺は四分の三人間で、四分の一は亜熊だった。
 弟の試合は逆で、四分の三亜熊で、四分の一人間のクウォータ―だった。

 試合は、亜熊の血の方が強くて、よく幼いころの記憶があるらしい。
 俺も、試合も、亜熊の父親と人間の母親がいて、二人で不倫して生まれた子供らしい。
 試合は、父親が不倫して、亜熊と人間のハーフの不倫相手の女性との間に生まれた子供で、
 俺は、母親が不倫して、亜熊と人間のハーフの不倫相手の男性の間に生まれた子供。
 不倫相手は、姉弟と聞いた。

 そう、真実を知ってはいけなかった。
 俺は亜熊を具現化して、試合が操る。

 俺は、ここで小さいころに俺を育ててくれた両親と暮らしていると、試合から聞いて、家に来てみたら、今も両親は不倫を繰り返し、子供が次々とできていた。
 父親は亜熊なのだから、こうして亜熊が繁殖していく。

 そう、亜熊というのは、異世界人が作りだした黒い影と、父親から聞かされた。

「パパは実は異世界人でさ、亜熊は異世界しか存在しないはずだけど、その亜熊が住んでいる島がなくなって、人間世界でも来るようになったのさ」

 真実を知った。
 そう、自分の父親を始め、亜熊が無責任な行動をとることに。
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