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番外編 Y戦士~スケホの場合~

第11話

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 日常に戻れた。
 日常に戻れたかどうかは、僕が判断することではないかもしれない。
   最近、スケホが現れないなと。

   スケホはみちびの妹で、家族内緒の若手で、婦人の公安警察。
   図々しいみちびと違って、冷めている雰囲気のスケホは、クールで大人っぽさを感じさせる。
   みちびは、聞いてもいないことをしゃべるような活発さがあるけれど、
   スケホはミステリアスで、疑い深く、言葉のひとつひとつで立ち止まるところが、めんどくさいと思うことがある。
   みちびは、僕がどう思おうとお構いなしなのに、スケホはそうゆうとことを見逃さない。
   同じ姉妹なのに、どうして性格、外見も違うのが疑問でしょうがなかった。

    あんな姉がいたら、自分がもっとしっかりしなくてはと気を張ることが普通なのだろうか?
   どっちにしても、僕には姉がいないから、そこらへんはよくわからないな。

「久しぶりだな」
    落ち着いたけれど、どこかとげのあるような声が聞こえた。
   スケホだ。
   今日も、神経質そうな顔をしている。

「最近、会ってなかったな」
「スケホが会いにこないからね」

    スケホは一瞬僕を見たけど、何も言わなかった。
    スケホにしては、珍しいな。
   いつもなら、「本当はこう思っているだろ?」とか、「今、こう思っていたな」とか、言いそうなんだが。

「やはり、会いに行ったら、迷惑かなと最近、思ってな」
    珍しい。スケホに何があったんだ?
    スケホがこんな発言をするなんて。
    しかも、僕は一度たりとも迷惑とか思ってないのに、どうしたらそんなふうにとったんだ?

「スケホがいて、迷惑とかこれぽっちも思ってない」
「パーセン提示で言えば、どのくらいだ?」

    そこまで、言わなくちゃいけないんかい。
    スケホは、神経質すぎるんだよ。
    だれも、そこまで考えてないって。

「パーセンで、言い表せるわけがないだろ」
「理由を理論的に説明できるのか?」
「理論とかはいらないんだよ。
感情をパーセンで、表すほうが無理に決まっている」
「オレは、何もかもパーセンの世界で生きてきたけどな。
だから、感情も数値かしてほしいところがある」

    警察ってそうなのか?
    警察の世界は数値で感情も表現する世界なのか?
    聞いたことないな。
    異世界なんだから、僕たちとは常識が違うのかもしれない。

「みちびと比べたら、断然いいほうだよ」

     僕、失礼なこと言った?
     言ってないよね。
     言ってないことにしておきたい。

「みちび姉さんと比べても、性格が違うとよく言われてる。
妹もだ。
三姉妹で、みんな違う」

    そういえば、妹のことは見たことないな。

「スケホの妹は、どんなかんじなの?」
「そこは語るところでしょうがないから、会う機会があるなら、自身で印象を把握したほうがよいぞ」

    スケホは、質問されたことをこうやってスルーするところがある。
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