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番外編 Y戦士~スケホの場合~

第8話

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   やっぱり、すでに死んでいた。
   みちび姉さんは、25歳にはなってなかったとしても、そこまで生きられると思いにくい程、無謀で、猪突猛進で、単純で、自ら危険に突っ込むような人だった。
   Y戦士の助手って言うのは、連続殺人犯のことをさしていた。
    墓参り、どうしよう?
    何故か、涙が出なかった。

    オレは、身長が155センチくらい。
    背が小さいのか、高いのかよくわからない。
    だけど、小さい穴には入れた。そう、小さい穴の中にみちび姉さんの死体があったから。

    連続殺人犯は、指名手配されていて有名だった。
 みちび姉さんは、何故殺された? 指名手配犯なら警戒する。
    姉さんのことだ。指名手配犯の存在を知らなかったかもしれない。

   Y戦士は、連続殺人犯のギルド。
    知識のない人をよく騙し、勧誘し、正義の味方と思い込ませ、連続殺人を行う。 
    勇者とか、正義の味方に憧れる姉さんを騙す充分な口実は備わっている。

    とにかく、警察に言うか。
    いきなり言えば、オレが犯人に疑われかねない。

    よく考えてから行動しよう。

    みちび姉さんの葬式が行われた。

    妹は、遠くに住んでるためにお葬式に参加してない。
    参加できないという方が正しいだろう。

    仇をとるとかは、
    フィックッションだから成立する話であって、
    現実で行ったら、犯罪以外の何者でもない。

   Y戦士になんか、騙されちゃいけない。
   Y戦士に指名された人を、守らなくてはならない。
   Y戦士なんか、何ひとつとしていいことはない。

   僕は、ゆと。
   最近、ずっとみちびとやらに会っていない気がする。
   まあいいか。
   どうせ飽きたとかそんな理由で、たいしたことではないと思う。
   気が向いたら来るんじゃないかな。女性は気まぐれと言うし。

   いつも通りの日常に戻ったつもりー。

「みちび姉さんは死んだ」
   突然の一言に理解が追いつかなかった。

   というか、誰だ?

「オレは、みちび姉さんの妹だけど、みちび姉さんは死んだ」
「死んだ?」
「そう」
「何故?」
「それは説明できない。見つけた時には既に」
「見つけたって?」
「騙されてたんだ。Y戦士に」
「Y戦士ってそんな集団か?」
「だよ。連続殺人ギルドなら、当然でしょ?
みちび姉さんは見抜けなかったみたいだけど」

    僕は、それを聞いて、やっぱりかという思いになる。
    僕の勘でしかなかったけれど、当たっていた。
    いやな予感しかしなかった。
    連続殺人ギルドまではわからなかったけど、なんとなく信用できなかった。

「きっと、Y戦士は勧誘をやめない」
「やめない?」
「だよ。だから、向こうの世界で指名手配されているはずだから、捕まるの待つ。
それ以外は何もできない」

   急展開すぎる。
   僕はどうしたらいい?
   だけど、みちびの妹と名乗る奴を信用していいのか?
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