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第1章 幼少期
第4話 小学校に入学
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真君は、かわいい弟のようなものだったけれど、頼られていくうちに惹かれていった。
私は、こういうだめ男を好きになるタイプなんだなって自分でも思ってしまうけれど、そもそも真君が私を異性として意識していないことは、一目瞭然だった。
「井藤君と、西園寺さんって、付き合ってるの~?」
友達の華《はな》ちゃんに聞かれた。
「えっと、付き合っていない」
「お互いいい感じだし、付き合っちゃいなよ」
「でも、真君は私のことをそういう対象として見ていないし、それに真君には好きな人がるみたいだしさ・・・・」
「あー、東海さんのことでしょ?
東海さん、もうすでに彼氏いるよー」
「そうなんだあ。
それに、東海さんは、伊藤君が嫌いだって、本人からも聞いたし、彼氏にも公言してた。
昔はあんなに仲良かったのに、どうしたんだろうね~」
「なんか、よくわからないけど、いろいろあったみたい」
「幼馴染みでしょ?
なら、井藤君のどこが嫌いなのか聞いてきてよ~」
「それは、難しいかな?
青葉ちゃんと最近、話とかしていないし、小学校も別々になるから、このままでいいかなって」
「へえ~、東海さん、男嫌いだもんね。
だから、女子校にするみたい。
それに、意外だなあ。
まさか、ヤンキーと付き合うなんてね」
「ヤンキー?
今の彼氏さんって、幼稚園一のヤンキーで、井藤君の次に喧嘩に強いんだって。
いいなあ、私もあんな強い人に守ってもらいないなあ」
「いいことばかりじゃないよ、それ。
誰かに恨みを買うことだってあるし、真君みたいにね」
「ふうん、それって、井藤君がデリカシーがないとかじゃなくて?」
これは、完全に図星だ。
「そうかもしれないけど、とにかく喧嘩強くても何も得することなんてないし、あーあ、男の子はどうしていつも強くなりたがるのかな?」
「私は強い男の子がタイプだけど、西園寺さんはそうじゃないの?」
「まあね。
私の好みのタイプは、いつだって弟みたいで、頼りのない人だから」
「ふうん、だから、西園寺さんは井藤君が好きなのか?」
「気づいていたの?」
「まあ、西園寺さんってすぐに顔に出るタイプだから、クラスの女子はみんなで勘づいていたけど、それを気づかない井藤君の方が鈍感なのさ」
そっか、私がわかりにくいアピールをしているわけじゃなくて、真君が鈍感なだけなのか。
「西園寺さんは、井藤君に告白しないの?」
「告白、何回もしようとしても、真君は違う意味にとるからさ、もう諦めてる」
「えー、諦めちゃうの?
男女なんだし、友情のままでいられるのも、いつまでなのかわかんないんだよ?」
私は正直に言うと、真君に気づいてほしかった。
異性として意識していること。
「それなら、私が代わりに告白してあげようか?」
「いいの?」
「うん、ずっと言い続ける。
だから、西園寺さんは安心していいよ」
「ありがとう。
あんまり、期待はしてないけど」
「傷つくなあ。
でも、いいよ」
こうして、華ちゃんと別れた。
時が流れ、私と真君は同じ小学校に入学することになった。
「これで、小学校でも一緒だね、赤音」
「うん。
私も、すっごく嬉しい」
「俺、青葉のことを忘れての小学生になる」
「あれ?
青葉ちゃんを見返すんじゃなかったの?」
「そうだった。
そうだったの。
だけど、赤音の大親友の華って人に言われたんだ」
大親友って、わけじゃないんだけどね。
あの子、余計なことしかしないし、表面上だけ仲良くしていたんだけど、それを真君は大親友ってとるのか。
「過去の恋を乗り越えるには、新しい恋。
初恋を引きずっても、かっこ悪いだけ。
それに、赤音は鯉が好きって華さんから聞いたから、小学校に入ったら、鯉を一緒に見ようね」
「え?
どういうこと?」
私は、鯉は好きでもなければ、嫌いでもない。
それに、真君は完全に、華ちゃんの言いたいことを勘違いしている。
「華さんから、いろいろ話は聞いたんだ。
青葉を気にするより、目の前の人に目を向けるようにって言われたから、それはきっと、小学校に入ってから、新しい恋をするようにって意味だと思う」
「真君、華ちゃんから何を聞いたの?」
「たくさん、聞いた。
いろんなことを、聞かされた。
どれも、素晴らしい内容だった。
俺、新しい恋をして、素晴らしい人と付き合って、その人も、赤音を守れる騎士になることと、赤音に鯉を見せることを目標として、前に進んでいくよ」
だめだ、こりゃあ・・・・。
きっと、私が何を言っても無理なんだ・・・。
「それに、赤音は俺のことを蕎麦として支えているって」
「蕎麦?」
「だから、蕎麦食べようね?
蕎麦が好きなんでしょう?」
「真君?」
後で、華ちゃんに電話で聞いてみた。
「・・・ってことがあったけど、華ちゃんは何を言ったら、そうなったの?」
「ごめーん。
井藤君、そこまでトンチンカンだとは思わなかった。
西園寺さんは、よく一緒にいられるね」
「詳しい話はわからないけど、これでわかったでしょ?
真君は、私がどんなにアプローチしても、気づかないの」
「そうなの。
これで、青葉ちゃんも疲れちゃったんだろうね」
私は、こういうだめ男を好きになるタイプなんだなって自分でも思ってしまうけれど、そもそも真君が私を異性として意識していないことは、一目瞭然だった。
「井藤君と、西園寺さんって、付き合ってるの~?」
友達の華《はな》ちゃんに聞かれた。
「えっと、付き合っていない」
「お互いいい感じだし、付き合っちゃいなよ」
「でも、真君は私のことをそういう対象として見ていないし、それに真君には好きな人がるみたいだしさ・・・・」
「あー、東海さんのことでしょ?
東海さん、もうすでに彼氏いるよー」
「そうなんだあ。
それに、東海さんは、伊藤君が嫌いだって、本人からも聞いたし、彼氏にも公言してた。
昔はあんなに仲良かったのに、どうしたんだろうね~」
「なんか、よくわからないけど、いろいろあったみたい」
「幼馴染みでしょ?
なら、井藤君のどこが嫌いなのか聞いてきてよ~」
「それは、難しいかな?
青葉ちゃんと最近、話とかしていないし、小学校も別々になるから、このままでいいかなって」
「へえ~、東海さん、男嫌いだもんね。
だから、女子校にするみたい。
それに、意外だなあ。
まさか、ヤンキーと付き合うなんてね」
「ヤンキー?
今の彼氏さんって、幼稚園一のヤンキーで、井藤君の次に喧嘩に強いんだって。
いいなあ、私もあんな強い人に守ってもらいないなあ」
「いいことばかりじゃないよ、それ。
誰かに恨みを買うことだってあるし、真君みたいにね」
「ふうん、それって、井藤君がデリカシーがないとかじゃなくて?」
これは、完全に図星だ。
「そうかもしれないけど、とにかく喧嘩強くても何も得することなんてないし、あーあ、男の子はどうしていつも強くなりたがるのかな?」
「私は強い男の子がタイプだけど、西園寺さんはそうじゃないの?」
「まあね。
私の好みのタイプは、いつだって弟みたいで、頼りのない人だから」
「ふうん、だから、西園寺さんは井藤君が好きなのか?」
「気づいていたの?」
「まあ、西園寺さんってすぐに顔に出るタイプだから、クラスの女子はみんなで勘づいていたけど、それを気づかない井藤君の方が鈍感なのさ」
そっか、私がわかりにくいアピールをしているわけじゃなくて、真君が鈍感なだけなのか。
「西園寺さんは、井藤君に告白しないの?」
「告白、何回もしようとしても、真君は違う意味にとるからさ、もう諦めてる」
「えー、諦めちゃうの?
男女なんだし、友情のままでいられるのも、いつまでなのかわかんないんだよ?」
私は正直に言うと、真君に気づいてほしかった。
異性として意識していること。
「それなら、私が代わりに告白してあげようか?」
「いいの?」
「うん、ずっと言い続ける。
だから、西園寺さんは安心していいよ」
「ありがとう。
あんまり、期待はしてないけど」
「傷つくなあ。
でも、いいよ」
こうして、華ちゃんと別れた。
時が流れ、私と真君は同じ小学校に入学することになった。
「これで、小学校でも一緒だね、赤音」
「うん。
私も、すっごく嬉しい」
「俺、青葉のことを忘れての小学生になる」
「あれ?
青葉ちゃんを見返すんじゃなかったの?」
「そうだった。
そうだったの。
だけど、赤音の大親友の華って人に言われたんだ」
大親友って、わけじゃないんだけどね。
あの子、余計なことしかしないし、表面上だけ仲良くしていたんだけど、それを真君は大親友ってとるのか。
「過去の恋を乗り越えるには、新しい恋。
初恋を引きずっても、かっこ悪いだけ。
それに、赤音は鯉が好きって華さんから聞いたから、小学校に入ったら、鯉を一緒に見ようね」
「え?
どういうこと?」
私は、鯉は好きでもなければ、嫌いでもない。
それに、真君は完全に、華ちゃんの言いたいことを勘違いしている。
「華さんから、いろいろ話は聞いたんだ。
青葉を気にするより、目の前の人に目を向けるようにって言われたから、それはきっと、小学校に入ってから、新しい恋をするようにって意味だと思う」
「真君、華ちゃんから何を聞いたの?」
「たくさん、聞いた。
いろんなことを、聞かされた。
どれも、素晴らしい内容だった。
俺、新しい恋をして、素晴らしい人と付き合って、その人も、赤音を守れる騎士になることと、赤音に鯉を見せることを目標として、前に進んでいくよ」
だめだ、こりゃあ・・・・。
きっと、私が何を言っても無理なんだ・・・。
「それに、赤音は俺のことを蕎麦として支えているって」
「蕎麦?」
「だから、蕎麦食べようね?
蕎麦が好きなんでしょう?」
「真君?」
後で、華ちゃんに電話で聞いてみた。
「・・・ってことがあったけど、華ちゃんは何を言ったら、そうなったの?」
「ごめーん。
井藤君、そこまでトンチンカンだとは思わなかった。
西園寺さんは、よく一緒にいられるね」
「詳しい話はわからないけど、これでわかったでしょ?
真君は、私がどんなにアプローチしても、気づかないの」
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