【完結R18】君を待つ宇宙 アラサー乙女、年下理系男子に溺れる

さんかく ひかる

文字の大きさ
上 下
59 / 77
4章 アラサー女子、年下宇宙男子に祈る

4-3 車の中で彼と…… ※R

しおりを挟む
 流斗君は、忙しいと言いながら、次の週も会ってくれた。
 秋晴れの冷えた空の下、私と彼は、檜の林に囲まれた登り道を進む。
「そろそろ休もうよ~」
「喉、渇いた~」
 彼は、三日間寝ないで論文書いたり計算したりできるのに、こういう体力はないみたい。そこも可愛いけど、叱られるので言わない。
「昨日も外国と会議が長くて寝てないのに」
 うそ! それならこんなプラン立てなかった。月祭りにゆかりのある珂目山かめやまの山頂を目指すなんて。

「そういうことは、先に言うのよ」
「だって」
 彼に後ろからしがみつかれた。
「那津美さんには会いたいしさ」
 甘い囁きが恥ずかしい。が、彼はいつまでも離れてくれない。

「あの……もしかして、私に山頂まで引っ張ってほしいのかしら?」
「大丈夫。あなたは、ウサギを月に昇らせた姫の子孫だし」
「流斗君こそ、ウサギと違って泳げるし宇宙だって行けるでしょうに!」
「あのさあ、宇宙物理学者と、宇宙飛行士、混じってない?」
 さすがにその違いはわかる。まあ、どちらも知力体力いるし、メンタル強くないとなれない職業だ。

「でも、流斗君が行った国のすごい望遠鏡、高い山の上にあるから、行くの体力いるって聞いたよ」
「なんだー、調べちゃったんだ。出張とか研究の時は何とかなるんだけどね」
 どちらにしろ、昨日寝てないみたいだから、無理は禁物。ゆっくり進もう。

 林が開けるポイントで休みつつ登り、珂目山の山頂についた。
 ウサギと亀の伝説によると、亀の涙で水没した海辺の村で残ったのが、この山の上とされている。
 ここでウサギを天に昇らせた姫と漁師が出会った。山頂の石碑に伝説が刻印されている。
「わあ、スカイプリーモだ」
 彼の指す方向には、首都の高層ビルの群れがかすかに見える。
「ムニ山も見えるよ」
 国で一番高い山は、すでに輝くような白い化粧をまとっている。

「あっちに自然散策道だって、この山にしかない花が咲いてるんだ」と、彼は伝説が記された石碑のそばにある観光案内板を差した。
 散策道は山の北側にある。ここは宇関町の北の境で、山の向こうは別の市になる。
 子どもの時、学校の遠足でたまに行ったが、あまり印象に残っていない。

「その花は初夏に咲くの。小さい花よ」
「多年草って書いてあるから、葉っぱや茎は残ってるよね」
 さっきまで私にしがみついていた彼は、山頂の景色で元気を取り戻した。
「二十分ぐらいかかるよ。行きはいいけど帰りは登りよ」
 子どもでもわかる問題を指摘する。天才宇宙物理学者に、わざわざ言うことじゃないか。
「帰りは那津美さんからご先祖様に頼んでもらって、ワープしよう」
 ご先祖に頼んでワープ、なんて、科学者の台詞ではない。
 この山にしか咲いていない花、というのが彼をそそるようだ。
 仕方ないので私は彼を案内することにした。

 山頂の北の斜面を降るとヒノキ林に覆われた下り道が見える。
 登るまでは息も絶え絶えだった流斗君は復活し、彼の先導で山を降りる。
 道を進むと、宇関町の境目に近づく。大学を出てから宇関を出たことがないことを思い出した。学生時代は首都の大学の先生に会いに行ったりした。
 半年前、就職の面接を受けようと電車に乗ったとき、私の内なる何者かに邪魔され、宇関から出られなかった
 まさか、ここは電車じゃないし、川とは違うから大丈夫よね?
 が、そんな希望を、またあの幼女のような声が打ち砕く。

『あなたに外へ出る資格はあるの?』
 林の道に近づくにつれ、内なる声はますます強くなってくる。
『誰のせいでお父さんは死んだの?』
『二度と外に出ないと誓ったよね』
「やめてー!!」
 鳴りやまない声にこらえきれず私は頭を抱えてうずくまった。

「どしたの!」
 先を進んでいた流斗君が戻ってくる。
「ごめんね。悪いけど私ここで待ってるから、一人で行ってきて」
「何言ってるんだ! 休んだら降りよう」
 差し出された腕に私はしがみつく。
「どうしちゃったのかな? はは、私、年なんだね。三十超えちゃったし。もうおばさんだ」
「那津美さん、そういうこと言わない」
 彼に支えられ、ようやく震えがおさまった。
 下りは彼に手を取られたまま進んだ。
「花は、夏だっけ? また行こうよ」
 屈託のない笑顔がまぶしい。私は、力なくうなずいた。


 来年の夏。また、一緒に山に登ろうね。
 今度は、私が、散策路を案内するよ。
 そしてね。
 小さな花を見てがっかりする流斗君に、私は「だから言ったじゃない」と笑うの。



 道を下り、そのまま流斗君のマンションに向かう。スーパーで魚を買った。
 一緒にキッチンに立って夕飯の準備。彼は手際よく米を研いだり、みそ汁のだしを取ったりと、私より、ずっと手慣れている。
 男の人と一緒に料理するなんて初めてだ。父も荒本さんも台所に立つ人ではなかった。

「那津美さん、すごいなあ。ちゃんとしたご飯作れるんだ」
 煮魚に味噌汁と普通の和食で感動されると恥ずかしくなる。
「毎日、こんなの食べられたらいいな」
 お願い、勘違いしたくなること言わないで。
「毎日は無理です」
「ご飯なくても、那津美さんがいるだけでいいよ」
 もっと勘違いしたくなる。
 と、彼がテーブルに身を乗り出しきた。
「あいつ、那津美さんに変なことしてない?」

 流斗君のいうあいつとは、荒本さんのことだ。
「荒本さんは、北の島に転勤だって」
「まだ、あんな奴に『さん』って言うんだ。悪事がバレて飛ばされてざまーみろだよね」
「あのことは、神社と私たちしか知らないよ。普通の人事異動みたい」
 セクハラで飛ばされたらしいが、余計なことは言いたくない。
 流斗君に睨まれる。
「何でそんなに詳しいの? しかも庇ってるよね?」
「あれから会ってないよ。転勤前に電話で言われただけ。大丈夫よ」
 不機嫌になる彼が愛おしい。少しは妬いてくれてるのかな?


 翌日、あの古民家カフェに出掛けた。
 母の友人であるカフェのオーナーに挨拶すると「イケメンさんじゃない。どんどんお友だち連れてきてね」と返され、流斗君も苦笑いで答えた。
 彼にかつてここに住んでたことを告白したが、それほど驚かれなかった。
「こういう古い家に少し前まで人が住んでたのがすごいなあ」と感心されたが、あまり嬉しくない。
 当たり前に暮らしてただけなのに、無人島でサバイバルしたみたいに褒められるのって、微妙に傷つく。
 とはいえ、今から思うとよく住んでた。断熱材もない家に。

「那津美さんと、初めて夕飯食べたのも、ここだよね」
 覚えてたんだ。嬉しい。
「あの後、山の麓で星を見に行ったんだよね。あの時も言ったけど、天の川、見に行こうよ」
 あの時は、取材を受けさせようとして、色々話した。
「そうね……いつか行ければね」

 私はこの町を出られるのだろうか?
 南に出ようとしたが電車では無理だった。昨日、北に出ようとしたが、山頂から超えられなかった。
「衛星が軌道に乗ったら、時間取れるからさ。星見ができる場所、行こう」
「ありがとう。何か思い出しちゃった」
 かつて暮らした家にいるからだろうか。
「この家は祖母に家政婦さん、お客様も多くていろんな大人がいたんだけど、夏は、両親と三人で別荘に行ったの。三人になれるのはその時だけだったな」
「べ、別荘!?」
 流斗君の声が裏返った。

「そんなすごい別荘じゃなくて、小さい小屋みたいな家よ」
「わざわざ家を二つ持つのが謎すぎる」
「昔から持ってたというだけで、もちろん、売ってしまったわ」
 全て、素芦の借金返済に充てられた……みんな、荒本さんに任せていた……彼のしたことは許せないが、親戚には変わらない。今度会ったら普通に挨拶しよう。
「……那津美さんは、そういう昔に戻りたい?」

 流斗君が身を乗り出し、大きな目でじっと見つめている。
 しまった。そんなつもりはなかったのに。
「そんなことないよ。今、楽しいし……そうだ。別荘で見た天の川、すごいきれいだった。宇宙物理学者としては、抑えた方がいい星見スポットかもよ」
 そういって、私はスマホで地図を示す。
 実際その別荘地は、星見の町としてPRしているようだ。

 話していると時間はあっという間に経ってしまう。
 楽しい週末ももう終わり。流斗君にアパートまで送ってもらった。


 車を降りようとする私の腕を流斗君が捕まえ、そのまま抱き合った。
 彼の顔が近づき、深いキスをした。互いの舌を絡ませあう。
 顔中に何度もキスを繰り返される。と、彼の手が私の胸をじわじわとさする。
「う、ん……んん」
 恥ずかしい声を抑えることができない。
 シャツのボタンが外され、指が侵入し、胸の突起をいじりだした。
「あ、こ、こんなとこで……」
 こらえきれず、彼のくせ毛をクシャクシャとかき回し、彼の耳たぶ、瞼、唇に指を這わせる。
 彼の手が、私のジーパンの中に侵入し、私の股間を強く刺激しはじめた。
「だ、だめ、あ、ああ」
 しちゃうの? こんなアパートの駐車場で。

 狭い車内でジーパンとショーツをずり降ろされる。私は自分の膝を使って脱いだ。
 助手席のシートがガタンと倒され、彼が伸し掛かってきた。
 アパートの住民はみな帰宅しているだろうか。車の中でこんなことしているのを見られたらどうしよう。
「ああ、ねえ、明日も、大学行くし……私も……仕事……」
「月曜も金曜も、朝からずっとこうしたい」
 乳首に執拗に吸い付かれ、淫らな声を抑えることができない。
「だ、ダメ……見つけたいんでしょ……別の宇宙……」
「別の宇宙のほとんどは空っぽなんだ。何もない。エネルギーしかないんだ」

 彼の指が私の濡れそぼる裂け目を刺激する。
「エネルギーから物質が生まれるって、とんでもない確率なんだよ」
「よ、よく、わからない……よ……」
「物質だから、こういうことだってできる」
 彼の指が、私の中に入って動き出す。
「く、や、やだ……なに言って……」
「物質が生まれるこの宇宙そのものが、すごい奇跡なんだ」

 大切なことを彼が言ってる気がするが、快楽に呑まれ私にはわからない。
 額と瞼にキスされ囁かれた。
「このままでいい?」
 小さく私はうなずいた。
「大丈夫だよ。ちゃんとするから」
 ちゃんと? いいよ無理しなくて。
 ベルトがカチャカチャとなり、布がゴソゴソとこすれる音がする。
 膝を持ち上げられ、そのまま熱い彼が侵入してきた。
 ああ、本当に車の中でしちゃうんだ。
 狭いシートに何度も腰を押し付けられる。
 私たちは同時に叫けび果てた。


 まだ、私の中に彼が残っている。甘い痺れに包まれたままフラフラ歩いた。
 支えられてアパートのステップを踏む。ドアの前でぎゅっと抱きしめられた。
 うぬぼれだろうか?
 彼は『毎晩話す彼女』より、私を思ってるのではないかと。
 前から気になっていたことを、勇気を出して聞いてみた。

「あの、流斗君の好きな人ってどんな人?」

 自分の声は震えていたかもしれない。
 彼は怪訝な顔を見せる。

「何でわざわざそんなこと聞くの?」

 それは触れてはいけないのね。
「ごめんね、変なこと聞いちゃったね」
 流斗君は私の髪を手に取って指に絡ませた。
「朝河先生、遊びはほどほどにして、衛星打ち上げがんばらないと」
 私はおどけて見せた。
「それはやってるよ!」
 頬を膨らませたまま流斗君は、去っていった。


 彼が夢中なのは、私の「身体」。
 大丈夫だよ。
 彼が望むときは一緒にいるけれど、その時が来たら、私、笑顔で見送るから。
 ひと時を過ごせた思い出だけで、私は生きていけるから。
 この町でずっと独り、生きていけるから。
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

社長室の蜜月

ゆる
恋愛
内容紹介: 若き社長・西園寺蓮の秘書に抜擢された相沢結衣は、突然の異動に戸惑いながらも、彼の完璧主義に応えるため懸命に働く日々を送る。冷徹で近寄りがたい蓮のもとで奮闘する中、結衣は彼の意外な一面や、秘められた孤独を知り、次第に特別な絆を築いていく。 一方で、同期の嫉妬や社内の噂、さらには会社を揺るがす陰謀に巻き込まれる結衣。それでも、蓮との信頼関係を深めながら、二人は困難を乗り越えようとする。 仕事のパートナーから始まる二人の関係は、やがて揺るぎない愛情へと発展していく――。オフィスラブならではの緊張感と温かさ、そして心揺さぶるロマンティックな展開が詰まった、大人の純愛ストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

不埒な一級建築士と一夜を過ごしたら、溺愛が待っていました

入海月子
恋愛
有本瑞希 仕事に燃える設計士 27歳 × 黒瀬諒 飄々として軽い一級建築士 35歳 女たらしと嫌厭していた黒瀬と一緒に働くことになった瑞希。 彼の言動は軽いけど、腕は確かで、真摯な仕事ぶりに惹かれていく。 ある日、同僚のミスが発覚して――。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

最後の恋って、なに?~Happy wedding?~

氷萌
恋愛
彼との未来を本気で考えていた――― ブライダルプランナーとして日々仕事に追われていた“棗 瑠歌”は、2年という年月を共に過ごしてきた相手“鷹松 凪”から、ある日突然フラれてしまう。 それは同棲の話が出ていた矢先だった。 凪が傍にいて当たり前の生活になっていた結果、結婚の機を完全に逃してしまい更に彼は、同じ職場の年下と付き合った事を知りショックと動揺が大きくなった。 ヤケ酒に1人酔い潰れていたところ、偶然居合わせた上司で支配人“桐葉李月”に介抱されるのだが。 実は彼、厄介な事に大の女嫌いで―― 元彼を忘れたいアラサー女と、女嫌いを克服したい35歳の拗らせ男が織りなす、恋か戦いの物語―――――――

処理中です...