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5 定番ですが、主人公は王子様
(12)数学者の息子、再び
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太陽神アポロンの恵みが、トロイアの王宮に降り注ぐ。
実の父に塩対応されたパリスだが、オイノネとの触れ合いで力を取り戻した。
昨晩は、これからというところで邪魔されたので、もっとオイノネと仲良くしたい。本当は男子慣れしていない女子より、遊んでいる子の方がベターだが、あんなに想ってくれている女の子を無視するなんてできない。
浮かれパリスは、朝からオイノネを待っていた。
しかし「お邪魔しますよ。朝の仕度をしましょうね」と入ってきたのは、オイノネではなく皺だらけの老婆だった。
相手が女子ならたとえ八十歳を超えても、パリスは愛想よく振る舞う。「おばあちゃん、この麦粥おいしいね」と、老婆が運んだ朝食を大げさに褒める。
「これから王子様を、王家の皆様にお披露目するんですよ。王妃様が用意された衣に着替えますね」
老いた侍女は、淡々と与えられた役割をこなす。長い衣をパリスの体に巻付け、帯を締めた。膝が隠れるぐらいに裾が長い。
「なんか、動きにくいんだけど」
パリスは、腕を振り回し、数歩歩いた。布がダボダボしてまとわりつく。生まれてこの方、膝上丈の軽装しか着たことがない。
衣装への苦情を老女はスルーし「では、こちらへ」と、パリスを案内した。
パリスは老女の指示に従い、館を出て通りを進む。彼とすれ違うだれもが、高貴な衣をまとった美青年に息を呑み顔を見合わせる。
門へ繋がる道の途中、左手にひときわ目立つ大きな建物が見えた。
「こちらは、王様と王子の皆様が集まり、大切な話し合いをされるところなんです」
老婆は、右手の部屋にパリスを案内すると、去っていった。
小さな部屋には、五脚の椅子が並べてある。部屋の入り口にはいかつい男が立っているが、中にはだれもいない。
心細げにパリスは身を固くしていたが、孤独はすぐ解消された。
ひょいっと中年男が部屋に入ってきた。
「お! パリスさんじゃないですかあ。ますますイケメンになっちゃって」
「トリファントスさん!」
旅の仲間との再会に、パリスは顔をほころばせた。
トリファントスもパリスと同様、トロイアの王族に紹介するから、と連れてこられた。
孤独で切羽詰まったパリスは、馴染みの顔にすがりたくなり、実の父母との再会が予想に反して悲しかったこと、そしてヘクトルが冷たくなったことをぶちまけた。
なお、侍女オイノネといい雰囲気に進行したことは明かさない。
「すまねえなあ、パリスさん。俺が安易に、ヘクトルさんとパリスさんが兄弟だなんて言ったから、とんでもないことになっちまって」
未来人トリファントスは頭を下げた。
「おじさんは全然悪くないって! ヘクトルがおかしいんだよ!」
「いやあ、それは違うよ、パリスさん。あの人はねえ、トロイアを守るためすごい苦労したんだ。俺たちの時代でもヘクトルさんは人気あるし、トロイアが滅んだ後のアンドロマケさんの悲劇も、人気でね。下手な役者が演じるとブーイングがすごいんだ」
パリスの目がパチッと開く。トロイアが滅んだ後のアンドロマケ?
「え? アンドロマケさんは、僕らが殺された後も生きてるんだ。だったらヘクトル、少しは安心するかな」
トリファントスは悲し気に首を振った。
「……絶対、ヘクトルさんには言えない……」
「ここまで聞いたら気になるよ。ヘクトルには言わないから」
未来人は声を潜めて、ヘクトルの妻の悲劇を語った。
ヘクトルにパリス、プリアモス王が殺されたあと、幼いヘクトルの息子アステュアクナスが、アキレウスの息子に殺されることを。
「かわいそうだよ! まだ赤ちゃんだよね?」
パリスは、ヘクトルのカメオに彫られた愛らしい赤子を思い出す。
「でも……アンドロマケさんは生き残ったんだよ。アキレウスの息子の妾にされ、そいつに子供を産まされた」
「それって……ひっ! ひどすぎるよ!」「パリスさん、しっ!」
あわててトリファントスは、パリスの口を抑える。
ヘクトルはアキレウスに殺された。つまりアンドロマケは、自分の夫を殺した男の息子であり、自分の息子を殺した男の物にされるのだ。
「ごめん。頼まれなくても、ヘクトルにはぜーったい言わないよ」
旅の間ヘクトルは、うざいほど「奥さん美人だろ、息子かわいいだろ」とカメオを見せつけた。愛妻が敵の妾にされるなんて、絶対言えない。
「僕も、みんな殺されちゃうんだね……僕とヘレネさんという人のせいで……」
パリスは俯くしかなかった。
「いや、ここは俺の知るトロイアと違うから、大丈夫だって」
落ち込む美青年の肩を、トリファントスはポンポンと叩く。
「俺の知ってるナウシカさんは、可憐な王女様で、島から一歩も出たことはなかった。だから俺の知ってるトロイアとは違う」
「あはははは。可憐な王女って、それ、ナウシカじゃないよ。じゃあ、大丈夫かあ」
二人の男はかつての旅の仲間を、本人がいないのをいいことに、散々ディスっている。
「ナウシカか。元気にしているといいがな」
「うん、きっと元気だよ。へ?」
パリスでもトリファントスでもない男の声が、外から聞こえてきた。
「あれ? ヘクトル、だよね?」
そこには旅の仲間と違った男がいた。衣を幾重にも巻きつけ、金の豪華な鎖を首にかけている。
「あの……ヘクトルさんは、いつからそこに?」
トリファントスの慌てぶりで、パリスは思い出す。ヘクトルの愛妻アンドロマケの悲惨な運命について話していたことを。
パリスは、恐る恐るヘクトルの顔をのぞきこむ。いつもより厳しい顔つきだが、ビラビラした服を着ているからだろう。怒りに身を震わせている様子はない。どうやらヘクトルは、妻の悲惨な運命は知らないようだ。
「今、来たばかりだ。アレクサンドロス、行くぞ。トリファントス殿は、しばらく待っていただきたい。出番となったら呼びに行かせる」
パリスは、ヘクトルの手招きで広間に足を踏み入れた。
実の父に塩対応されたパリスだが、オイノネとの触れ合いで力を取り戻した。
昨晩は、これからというところで邪魔されたので、もっとオイノネと仲良くしたい。本当は男子慣れしていない女子より、遊んでいる子の方がベターだが、あんなに想ってくれている女の子を無視するなんてできない。
浮かれパリスは、朝からオイノネを待っていた。
しかし「お邪魔しますよ。朝の仕度をしましょうね」と入ってきたのは、オイノネではなく皺だらけの老婆だった。
相手が女子ならたとえ八十歳を超えても、パリスは愛想よく振る舞う。「おばあちゃん、この麦粥おいしいね」と、老婆が運んだ朝食を大げさに褒める。
「これから王子様を、王家の皆様にお披露目するんですよ。王妃様が用意された衣に着替えますね」
老いた侍女は、淡々と与えられた役割をこなす。長い衣をパリスの体に巻付け、帯を締めた。膝が隠れるぐらいに裾が長い。
「なんか、動きにくいんだけど」
パリスは、腕を振り回し、数歩歩いた。布がダボダボしてまとわりつく。生まれてこの方、膝上丈の軽装しか着たことがない。
衣装への苦情を老女はスルーし「では、こちらへ」と、パリスを案内した。
パリスは老女の指示に従い、館を出て通りを進む。彼とすれ違うだれもが、高貴な衣をまとった美青年に息を呑み顔を見合わせる。
門へ繋がる道の途中、左手にひときわ目立つ大きな建物が見えた。
「こちらは、王様と王子の皆様が集まり、大切な話し合いをされるところなんです」
老婆は、右手の部屋にパリスを案内すると、去っていった。
小さな部屋には、五脚の椅子が並べてある。部屋の入り口にはいかつい男が立っているが、中にはだれもいない。
心細げにパリスは身を固くしていたが、孤独はすぐ解消された。
ひょいっと中年男が部屋に入ってきた。
「お! パリスさんじゃないですかあ。ますますイケメンになっちゃって」
「トリファントスさん!」
旅の仲間との再会に、パリスは顔をほころばせた。
トリファントスもパリスと同様、トロイアの王族に紹介するから、と連れてこられた。
孤独で切羽詰まったパリスは、馴染みの顔にすがりたくなり、実の父母との再会が予想に反して悲しかったこと、そしてヘクトルが冷たくなったことをぶちまけた。
なお、侍女オイノネといい雰囲気に進行したことは明かさない。
「すまねえなあ、パリスさん。俺が安易に、ヘクトルさんとパリスさんが兄弟だなんて言ったから、とんでもないことになっちまって」
未来人トリファントスは頭を下げた。
「おじさんは全然悪くないって! ヘクトルがおかしいんだよ!」
「いやあ、それは違うよ、パリスさん。あの人はねえ、トロイアを守るためすごい苦労したんだ。俺たちの時代でもヘクトルさんは人気あるし、トロイアが滅んだ後のアンドロマケさんの悲劇も、人気でね。下手な役者が演じるとブーイングがすごいんだ」
パリスの目がパチッと開く。トロイアが滅んだ後のアンドロマケ?
「え? アンドロマケさんは、僕らが殺された後も生きてるんだ。だったらヘクトル、少しは安心するかな」
トリファントスは悲し気に首を振った。
「……絶対、ヘクトルさんには言えない……」
「ここまで聞いたら気になるよ。ヘクトルには言わないから」
未来人は声を潜めて、ヘクトルの妻の悲劇を語った。
ヘクトルにパリス、プリアモス王が殺されたあと、幼いヘクトルの息子アステュアクナスが、アキレウスの息子に殺されることを。
「かわいそうだよ! まだ赤ちゃんだよね?」
パリスは、ヘクトルのカメオに彫られた愛らしい赤子を思い出す。
「でも……アンドロマケさんは生き残ったんだよ。アキレウスの息子の妾にされ、そいつに子供を産まされた」
「それって……ひっ! ひどすぎるよ!」「パリスさん、しっ!」
あわててトリファントスは、パリスの口を抑える。
ヘクトルはアキレウスに殺された。つまりアンドロマケは、自分の夫を殺した男の息子であり、自分の息子を殺した男の物にされるのだ。
「ごめん。頼まれなくても、ヘクトルにはぜーったい言わないよ」
旅の間ヘクトルは、うざいほど「奥さん美人だろ、息子かわいいだろ」とカメオを見せつけた。愛妻が敵の妾にされるなんて、絶対言えない。
「僕も、みんな殺されちゃうんだね……僕とヘレネさんという人のせいで……」
パリスは俯くしかなかった。
「いや、ここは俺の知るトロイアと違うから、大丈夫だって」
落ち込む美青年の肩を、トリファントスはポンポンと叩く。
「俺の知ってるナウシカさんは、可憐な王女様で、島から一歩も出たことはなかった。だから俺の知ってるトロイアとは違う」
「あはははは。可憐な王女って、それ、ナウシカじゃないよ。じゃあ、大丈夫かあ」
二人の男はかつての旅の仲間を、本人がいないのをいいことに、散々ディスっている。
「ナウシカか。元気にしているといいがな」
「うん、きっと元気だよ。へ?」
パリスでもトリファントスでもない男の声が、外から聞こえてきた。
「あれ? ヘクトル、だよね?」
そこには旅の仲間と違った男がいた。衣を幾重にも巻きつけ、金の豪華な鎖を首にかけている。
「あの……ヘクトルさんは、いつからそこに?」
トリファントスの慌てぶりで、パリスは思い出す。ヘクトルの愛妻アンドロマケの悲惨な運命について話していたことを。
パリスは、恐る恐るヘクトルの顔をのぞきこむ。いつもより厳しい顔つきだが、ビラビラした服を着ているからだろう。怒りに身を震わせている様子はない。どうやらヘクトルは、妻の悲惨な運命は知らないようだ。
「今、来たばかりだ。アレクサンドロス、行くぞ。トリファントス殿は、しばらく待っていただきたい。出番となったら呼びに行かせる」
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