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3 旅の仲間と出会ったが……
(4)ひたすらそういう展開です
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「ヘクトル……さすがに飲みすぎだよ……もう、休もう」
酒の神バッカスに魅入られたヘクトルは、床に座り込み、頭を揺らしている。酔っ払った大男を立ち上がらせるのは、旅で大分鍛えたパリスにとっても容易ではない。
なのでお決まりの展開だが、ベッドに二人は絡まるように倒れこんだ。当然、パリスが下にヘクトルが上に折り重なる。
「ちょっと、どけよ、ヘクトル! 重い!」
パリスは男の身体の重みから抜け出そうともがくが、どうにもならない。
と、ふいに体が軽くなった。
目覚めたヘクトルが、パリスをじっと見つめている。
逃れようと思えば逃れられるのに、パリスは動けなくなった。
「……愛しているよ……」
ヘクトルはパリスの頬を優しく撫で囁いた。
「え! う、うそ! ま、待てよ!」
ベッドの上での急展開に、これまで以上に鼓動が速まる。い、いや……まだキスもしてないし、手もちゃんと繋いでないし、いきなりそーなっちゃうのは……
「……お前、生きてたんだな……」
生きている? パリスは眉を寄せた。
「アンドロマケ……もう一度、お前に会えるなんて、夢みたいだ」
パリスの酔いが一気に醒める。ヘクトルの顔が近づいてきた。
ああ、酔っ払った彼は、僕を奥さんと勘違いしているんだ……パリスは目を閉じる。自然、肩に拳に力が入る。瞼から涙がひとしずく流れる……いいよヘクトル、一晩でもあんたの奥さんの代わりになれるなら……いやダメだ!
「やめろ酔っ払い! 僕はあんたの奥さんじゃない!」
勢いよくパリスはヘクトルの頬を叩いた。
「イテ! なんだ? 何で俺、パリスに叩かれてんだ?」
「なにやってんだよ! いーから、もう寝ろ!」
ようやく自由を取り戻したパリスは、ベッドから起き上がる。
が、立ち上がった途端、手首を取られた。
「しつこいなあ! 何度も言わせるな、僕は奥さんじゃないんだって!」
腕を振りほどこうとするが、腕力でヘクトルに敵うわけもなく、パリスはベッドに連れ戻される。
「悪いパリス……今晩は、こっちにいてくれないか……さすがに今日、一人でいるのは辛い」
相変わらず大男は酔っぱらっている。
が、パリスはヘクトルの望みを叶えることとし、体を横たえた。
男の太い腕の中に、華奢な若者の身はすっぽりと収まる。
それ以上二人の間に何か進むことはなく、速やかにヘクトルは夢の住民となった。
パリスは逞しい男の匂いに包まれ、また眠れぬ夜を過ごした。
翌朝、ヘクトルは頭をかいて「パリス、昨日は悪かったな」と詫びた。
「ダメだ、ヘクトル。謝るな」
パリスは努めて爽やかに振舞う。
「あんたは、トロイア王国の王様なんだろ? 王様がそう簡単に謝っちゃダメだ」
そういって若者は旅の荷を手に取る。
と、突然、男に抱きしめられた。
「な、なにすんだよ!」
「……お前が仲間でよかった……」
ヘクトルの声が泣いている。
「ば、ばか! 王様が簡単に泣くな!」
パリスの声にも涙が混じる。
このままヘクトルの大きな腕の中にいたい。故郷のことも何もかも忘れて、ずっと二人でいられたらいいのに……。
が、若者は男の腕の中から離れた。
「ほら、王様! あんたの民が待ってるんだろ!」
「そうだな」
ヘクトルは、寂しげに笑った。
再び二人は、ラリサの町を目指す。なるべく町中を通り、森は日が出ているうちに通り過ぎ、野宿は極力避ける。
それでも刺客に襲われるが、二人は息を合わせて彼らを撃退した。
ラリサまでもう少しのところ、また暗殺者が現れた。
「ヘクトル! 危ない!」
ヘクトルと似たような逞しい男が、一目散に突進してきた。
パリスはすっかり慣れた手つきで弓を取り、敵の心臓に狙いを定め、矢を放つ。
「ぐはっ!」
刺客は背中からドサッと倒れた。土けむりが辺りにまき散らされる。
「さすがだな、パリス」
「へへ、僕はトロイア王国で一番の戦士だからね」
パリスは得意げに胸を張る。
ヘクトルの一番は、奥さん。それは変わらない。僕は、彼の一番には絶対になれない。でもいいんだ。
ただ、ヘクトルを守り、助けたい……ごめん、今の僕は、故郷よりも彼が大切だ……。
その時、がさっと不吉な音が鳴った。
パリスが倒したはずの男が、ムクっと立ち上がった。
胸に矢を刺したまま、再び、襲いかかってくる。
刺客に背中を向けたパリスは、気がつかない。
「パリス、逃げろ!」
怒号と共にパリスはヘクトルに横倒しにされた。
「うぐおおおおお!」
剣と剣が激しくぶつかり合い、火花が散る。
起き上がったパリスが見たのは、地面に伏せる二人の男だった。
「ヘクトール!!」
叫んでもトロイアの末裔はびくともしない。
一方、刺客はまた、むくっと起き上がった。
矢を受け、ヘクトルの両刃の剣を受け、血まみれになっても、男は動きをやめない。
「よくもよくもヘクトルを!」
パリスは矢をつがえる。が、涙でまともに的を狙えず、矢は刺客の左足首に刺さった。
その瞬間。
「母ちゃん、何で、足首もちゃんと水に浸してくれなかったんだよおお!」
刺客は母への恨み言を残し、塵となって消えた。
不死の英雄と言われた刺客……アキレウスの唯一の弱点は、かかと。彼の母は不死身になれる水に赤子のアキレウスを浸からせる。が、母は赤子のかかとを握っていたので、そこだけ不死の恩恵をあずかれず、彼の弱点となった。
トロイア王国を滅亡に導いた英雄アキレウスは、呆気なく生涯を閉じた。
パリスは、難なく刺客を倒し、消滅させた。しばし放心していたが、ハッと我に返る。
地に伏せたままのヘクトルの元に駆け付け、抱き起した。
「王様が下っ端戦士をかばったら意味ないだろ!」
男は、震える指先を伸ばし、自らを抱える若者の頬に触れる。
「……ホントはな……王家なんてどうだってよかった……でもな、惚れた女と子どもは、守ってやりたかった……」
「喋るな! 僕が何とかする!」
「……これ以上……大切な者……死なせたくなかった……よかったよ、お前が生きて……」
言葉はそこで切れた。
ヘクトルの身体の重みがパリスの腕に伸し掛かる。
どれほど揺すっても、彼の瞼は開かない。
後悔の念がパリスを襲う。
ヒポクラテス先生なら、ヘクトルを助けられただろう。
でも、ずっと先生の元にいたのに、怠けて医術を学ばなかった僕には、何もできない。
こんなことになるなら、もっと真面目に修業したのに──
「神様、神様! どうか僕の時を、ヘクトルの時を戻して!」
酒の神バッカスに魅入られたヘクトルは、床に座り込み、頭を揺らしている。酔っ払った大男を立ち上がらせるのは、旅で大分鍛えたパリスにとっても容易ではない。
なのでお決まりの展開だが、ベッドに二人は絡まるように倒れこんだ。当然、パリスが下にヘクトルが上に折り重なる。
「ちょっと、どけよ、ヘクトル! 重い!」
パリスは男の身体の重みから抜け出そうともがくが、どうにもならない。
と、ふいに体が軽くなった。
目覚めたヘクトルが、パリスをじっと見つめている。
逃れようと思えば逃れられるのに、パリスは動けなくなった。
「……愛しているよ……」
ヘクトルはパリスの頬を優しく撫で囁いた。
「え! う、うそ! ま、待てよ!」
ベッドの上での急展開に、これまで以上に鼓動が速まる。い、いや……まだキスもしてないし、手もちゃんと繋いでないし、いきなりそーなっちゃうのは……
「……お前、生きてたんだな……」
生きている? パリスは眉を寄せた。
「アンドロマケ……もう一度、お前に会えるなんて、夢みたいだ」
パリスの酔いが一気に醒める。ヘクトルの顔が近づいてきた。
ああ、酔っ払った彼は、僕を奥さんと勘違いしているんだ……パリスは目を閉じる。自然、肩に拳に力が入る。瞼から涙がひとしずく流れる……いいよヘクトル、一晩でもあんたの奥さんの代わりになれるなら……いやダメだ!
「やめろ酔っ払い! 僕はあんたの奥さんじゃない!」
勢いよくパリスはヘクトルの頬を叩いた。
「イテ! なんだ? 何で俺、パリスに叩かれてんだ?」
「なにやってんだよ! いーから、もう寝ろ!」
ようやく自由を取り戻したパリスは、ベッドから起き上がる。
が、立ち上がった途端、手首を取られた。
「しつこいなあ! 何度も言わせるな、僕は奥さんじゃないんだって!」
腕を振りほどこうとするが、腕力でヘクトルに敵うわけもなく、パリスはベッドに連れ戻される。
「悪いパリス……今晩は、こっちにいてくれないか……さすがに今日、一人でいるのは辛い」
相変わらず大男は酔っぱらっている。
が、パリスはヘクトルの望みを叶えることとし、体を横たえた。
男の太い腕の中に、華奢な若者の身はすっぽりと収まる。
それ以上二人の間に何か進むことはなく、速やかにヘクトルは夢の住民となった。
パリスは逞しい男の匂いに包まれ、また眠れぬ夜を過ごした。
翌朝、ヘクトルは頭をかいて「パリス、昨日は悪かったな」と詫びた。
「ダメだ、ヘクトル。謝るな」
パリスは努めて爽やかに振舞う。
「あんたは、トロイア王国の王様なんだろ? 王様がそう簡単に謝っちゃダメだ」
そういって若者は旅の荷を手に取る。
と、突然、男に抱きしめられた。
「な、なにすんだよ!」
「……お前が仲間でよかった……」
ヘクトルの声が泣いている。
「ば、ばか! 王様が簡単に泣くな!」
パリスの声にも涙が混じる。
このままヘクトルの大きな腕の中にいたい。故郷のことも何もかも忘れて、ずっと二人でいられたらいいのに……。
が、若者は男の腕の中から離れた。
「ほら、王様! あんたの民が待ってるんだろ!」
「そうだな」
ヘクトルは、寂しげに笑った。
再び二人は、ラリサの町を目指す。なるべく町中を通り、森は日が出ているうちに通り過ぎ、野宿は極力避ける。
それでも刺客に襲われるが、二人は息を合わせて彼らを撃退した。
ラリサまでもう少しのところ、また暗殺者が現れた。
「ヘクトル! 危ない!」
ヘクトルと似たような逞しい男が、一目散に突進してきた。
パリスはすっかり慣れた手つきで弓を取り、敵の心臓に狙いを定め、矢を放つ。
「ぐはっ!」
刺客は背中からドサッと倒れた。土けむりが辺りにまき散らされる。
「さすがだな、パリス」
「へへ、僕はトロイア王国で一番の戦士だからね」
パリスは得意げに胸を張る。
ヘクトルの一番は、奥さん。それは変わらない。僕は、彼の一番には絶対になれない。でもいいんだ。
ただ、ヘクトルを守り、助けたい……ごめん、今の僕は、故郷よりも彼が大切だ……。
その時、がさっと不吉な音が鳴った。
パリスが倒したはずの男が、ムクっと立ち上がった。
胸に矢を刺したまま、再び、襲いかかってくる。
刺客に背中を向けたパリスは、気がつかない。
「パリス、逃げろ!」
怒号と共にパリスはヘクトルに横倒しにされた。
「うぐおおおおお!」
剣と剣が激しくぶつかり合い、火花が散る。
起き上がったパリスが見たのは、地面に伏せる二人の男だった。
「ヘクトール!!」
叫んでもトロイアの末裔はびくともしない。
一方、刺客はまた、むくっと起き上がった。
矢を受け、ヘクトルの両刃の剣を受け、血まみれになっても、男は動きをやめない。
「よくもよくもヘクトルを!」
パリスは矢をつがえる。が、涙でまともに的を狙えず、矢は刺客の左足首に刺さった。
その瞬間。
「母ちゃん、何で、足首もちゃんと水に浸してくれなかったんだよおお!」
刺客は母への恨み言を残し、塵となって消えた。
不死の英雄と言われた刺客……アキレウスの唯一の弱点は、かかと。彼の母は不死身になれる水に赤子のアキレウスを浸からせる。が、母は赤子のかかとを握っていたので、そこだけ不死の恩恵をあずかれず、彼の弱点となった。
トロイア王国を滅亡に導いた英雄アキレウスは、呆気なく生涯を閉じた。
パリスは、難なく刺客を倒し、消滅させた。しばし放心していたが、ハッと我に返る。
地に伏せたままのヘクトルの元に駆け付け、抱き起した。
「王様が下っ端戦士をかばったら意味ないだろ!」
男は、震える指先を伸ばし、自らを抱える若者の頬に触れる。
「……ホントはな……王家なんてどうだってよかった……でもな、惚れた女と子どもは、守ってやりたかった……」
「喋るな! 僕が何とかする!」
「……これ以上……大切な者……死なせたくなかった……よかったよ、お前が生きて……」
言葉はそこで切れた。
ヘクトルの身体の重みがパリスの腕に伸し掛かる。
どれほど揺すっても、彼の瞼は開かない。
後悔の念がパリスを襲う。
ヒポクラテス先生なら、ヘクトルを助けられただろう。
でも、ずっと先生の元にいたのに、怠けて医術を学ばなかった僕には、何もできない。
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