半世紀生きて、やっと小説完成しました

さんかく ひかる

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長編小説は、完成させて投稿? 一話書いてすぐ投稿?

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 三つ目の長編を完結させて、抜け殻状態の作者が書く小説投稿エッセイです。

 小説を書かれるみなさま、長編小説はどんなタイミングでアップしていますか?
 私の場合、今までは(といっても二作)最後まで書きあげ、一話ずつアップしていました。
 しかし最新作はプロットだけ決めて、一話ができたらすぐ載せました。
 なぜ変えたか?
 それは、アルファポリスの恋愛大賞が始まったからです。
 二作長編を完成させ慣れてきた、プロットは固まっている、多くの人が書いてすぐ投稿している……よし、いけるぞ! との見込みでした。
 いや~、大変でした。二十万字書くのに七か月もかかりました。
 なお、アルファポリスの恋愛大賞は(やはり)入賞できませんでした。

 七か月もかかったのは、ゲーム『ゼルダの伝説 ティーアズ オブ ザ キングダム』に三か月ほどドハマりしたからですが、この七か月、落ち着きませんでした。小説が完結できなかったら、どうなっちゃうんだろう? と不安で不安で仕方ありませんでした。
 いや、趣味の素人小説が未完で終わっても、隕石が衝突するわけじゃないけどね。でも自分が気持ち悪いじゃないですか。
 ハラハラドキドキの七か月でしたが、楽しい七カ月でした。

 ということで今回は、「長編小説は、完成させて投稿? 一話書いてすぐ投稿?」という話です。


 読者サイドからみると、小説の更新方法による特徴は次の通りでしょう。


●完結させてからアップ

 ・完成しているので、頻繁に更新される。
 ・完結が保証される。
 ・新しい作品が出るのに時間がかかる。

●一話書いてすぐアップ

 ・更新が滞り勝ち。
 ・完結は保障されない。
 ・新作まで時間がかからない。


 ということで、人気作家の場合は、読者の期待に応えるため、早く新作を出すために完成前にアップするのがいいかもしれません。
 また百万字以上の壮大な小説は完成まで数年かかりますので、区切りのいいところまで書いてアップする方が現実的です。
 それ以外の私みたいなごく普通の投稿者は、作品を完成させてからアップした方が良さそうです。
 が、書く側からすると、そう単純ではありません。


 二つの更新方法に挑戦して実感したことをまとめます。

●完結させてからアップ

(メリット)
 ・納得できるまで見直せるので、質を高められる。
  →矛盾を修正できる。
  →伏線を自在に仕込める。
  →作品に統一感を持たせることができる。

 ・すでに完結しているので、プレッシャーを感じることなく安心して公開できる。

(デメリット)
 ・執筆意欲が保てない。

 ・時間制約がない分、ずるずると完結を引き延ばいがち。

 ・完成まで時間がかかる。

 もっとざっくりとまとめます。

 ★完成さえすれば、読者にも作者にもメリット大。
 ★ただし、完成までのハードルが高い。


●一話書いてすぐアップ

(メリット)
 ・連載中に反応がもらえると、モチベーションがあがる。

 ・早く小説が完成する。

(デメリット)
 ・作品が粗くなる。
  →矛盾が発生しやすい。
  →伏線を入れるのが難しい。

 ・プロットからはみ出しにくい。
  →途中で路線変更ができない。
  →話が小さくまとまってしまう。

 ・公開されているので、完結へのプレッシャーがきつい。
  →ただし、完結への意欲に繋がるのでいい点もある。


 こちらもざっくりまとめます。

 ★作品が荒くなる。
 ★完成への意欲を保てる。ー



 エッセイを書くために検索したところ、小説投稿者による次のようなコメントを見つけました。

 ●公開して反応が薄いと、書く気がなくなる。

 わかります。今回の長編は、アップしながら完成させたのですが、読む人がいなかったら最後まで書ききれなかったでしょう。
 本当に読者の方には感謝しかありません。


 ●少しでも書くと我慢できず、公開したくなる。

 書くと見せたくなる気持ちはわかります。
 ただ私はチキンハートなので、終わりが決まってない小説を公開する勇気はありません。今回、プロットは最後まで決めていたのに、ちゃんと完結できるか心配で、ヒヤヒヤドキドキものでした。


 長々と更新のタイミングについて語りましたが、人それぞれ、作品それぞれという普通の結論に落ち着きそうです。
 二つの方法を試した私の心掛けをまとめます。あくまでも私の気持ちであって、みなさまに押し付けるつもりはありません。

 ・原則、完成させてから公開する。

 ・コンテストに間に合わせたい、季節ネタ・時事ネタを扱うなど急ぐ場合は、その限りではない。

 ・未完成でアップする時も、ざっくりしたプロット、ラストのイメージは決める。

 ・公開して必ずしも読まれるとは限らないので、読者の反応を当てにし過ぎない。

 小説で何を表したいかはっきりさせれば、その都度アップ方式でも何とかゴールできることがわかりました。
 今回の小説も、思いついたネタを形にしたい、その一念で完成にこぎつけました。


 エッセイのために検索したと申し上げましたが、こんな意見を見かけました。
 それは、ネット小説の読者からの悲しい訴えです。
 多くの小説が未完で終わっている、または設定は完結になっても話がちゃんと終わってない、などなど。

 書く側からすると、(ゲームにハマるなど)事情があるんだよ~、そもそも長編を普通に完結させるってすげー大変なんだよ~、無料の趣味小説なんだから勘弁して~、といくらでも言いたくなります。
 とはいえ読む人からすれば、書く人の事情は関係ありません。勇者は魔王を倒せるのか? 二人の恋はどうなる? など、長い期間、ワクワク・ハラハラ・ドキドキしていたことでしょう。小説が止まるとそのワクワクした時間がムダになるのだから、嘆くのはごもっともです。

 私は、小説を公開したら完結するよう努めてきましたが、一つ放置している小説があります。
 決めました。放置した小説を今度こそ完成させます。


 完結した小説がないとお嘆きのあなた! 私の小説完結率は高い方だと思います。
 これからも小説がんばるからさぁ、読みにきて~!!!
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