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小説を書く道具の変遷~ITミニヒストリー~

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 小説投稿の前に汚部屋を脱出しろよ、と突っ込まれそうな小説投稿エッセイです。
 前回、汚部屋住人であることをカミングアウトしました。相変わらず汚部屋は汚部屋です。
 とはいえ、前も例によって今回のエッセイの前振りだったので、本編を書かせていただきます。
 今回は、文章を書く道具の変遷を語ります。


●鉛筆&A5ノート 1990年~2000年?

 シャーペンは芯が固いので、私は小説書きも勉強も基本、鉛筆を使っていました。芯はHBかBが好み。
 ボールペンの方がもっと柔らかいのですが、消せないので鉛筆一択です。でも、消しゴムは滅多に使わず、斜線で消してるから関係ないか。

 A5サイズ80ページの分厚いノートが好みでした。このサイズだと持ち運びが便利です。当時、学生と称したニートな自分、ファミレスでも書いてました。うん、気分だけならJ.K.ローリングだ。
 ノートは5-6冊になりました。壮大な古代中国風大陸統一物語を書き、一応完結しましたが、とても見せられるものではありません。


●初代パソコン PC-9801 1988年?~1992年?

 始めて我が家に入ったパソコンは、NECのPC-9801シリーズでした。自分専用ではなく家族共有のパソコンでした。
 今じゃパソコンというと、WindowsかMacですが、当時は、日本のメーカーが独自仕様のパソコンを売ってました。ソフトもメーカーごとに対応していました。
 NECのこのシリーズが一番シェアが高く、パソコンと言ったらPC-9801でした。

 で、小説執筆としては……あまり使った覚えがありません。さっき話した分厚いノートに書いた小説をパソコンで打ち直したのですが、疲れるので諦めました。また専用PCではないというのも大きかったと思います。
 ディスプレイは、薄い液晶ではなく分厚いブラウン管です。今のモニターのように見やすい角度に調整できず、垂直だったので使いにくかったのです。

 3.5インチフロッピーディスクが二つ付いて、ハードディスクが40MBだったかな?
 フロッピーって、なんのこっちゃですよね? ハードディスクが40MBもなんのこっちゃですが、当時としはまあまあな性能でした。


●ノートパソコン 1992年?~1996年?

 前のパソコンと同じメーカーNECのPC9801シリーズで、ノートパソコンが登場しました。
 モニターは液晶モノクロです。このパソコンはよく使いました。モノクロの暗い画面ですが、モニターの角度を調整できるので使いやすかったです。

 初めての専用パソコンです。
 なお、当時のパソコンは、ソフトは付いていません。フロッピーディスクに記録された何らかのソフトウエアを使わないと、何もできません。ちょっと前のゲーム機に近い感じでしょう。

 この時タッチタイプのソフトを一週間ほど練習し、キーボードでの文字入力をマスターしました。
 多くの人は自然に覚える技術でしょう。が、それまで私はキーボードを見ながらタイプしていたので、時間がかかっていました。
 練習ソフトのお陰で、キーボードを見ないで自然に指が動くようになりました。そろそろこの技も時代遅れかもしれませんが、できればキーボードは残ってほしいです。


●DOS/Vマシン 1996年?~2002年?

 DOS/Vといっても、なんのこっちゃでしょうか?
 日本のパソコンはこれまでメーカー独自仕様だったので、ソフトもそれぞれメーカーごとに作られていました。
 が、世界的にはIBM PCが主流で、他のメーカーもIBM互換機を作るようになります。日本のIBM互換機がDOS/Vマシンということです。
 Windows 95が爆発的にヒットしました。ソフトもメーカーごとではなくOSごとに作られるようになります。ユーザーも、自分のパソコンがどのメーカーか意識することなく、ソフトを利用できるようになりました。

 私は、富士通のFMVというパソコンを買いました。この当時は、富士通のパソコンが強かったと思います。
 私がこのパソコンを選択したのは、「三国志諸葛孔明伝」というゲームの体験版が付いていたからです。体験版だったので一時間ぐらいで終わっちゃったけど。
 体験版だけではなく、インストールされていたソフトがすごい充実してました。

 また、パーツを交換することでパワーアップができました。CPU、メモリ、グラフィックボード、ハードディスクなどを交換・追加することで、パソコンの性能がアップ……したと思います。
 以前のエッセイでゲーム「バイオハザード」を遊んだ話をしました。そのきっかけは、このパソコンのグラフィックボードを交換したからです。
 なお、すでにUSB端子が付いていました!(当時はUSBはマイナーだったので使わなかったけど)

 この時から、ソフトを買わなくても、パソコン本体だけでそれなりに使えるようになります。


●インターネット 1997年~

 パソコンを1年ほど使ってインターネットを始めました。
 まっさきにアクセスしたのは、ずっと憧れていたバンドのホームページ、そして同じく憧れていた作家の本の評論サイトでした(作家は故人でした)。
 当時はGoogleみたいなキーワード検索は主流ではなかったので、どうやってたどり着いたか不思議ですが、ファンの一念でしょうか?

 接続は普通のアナログの電話回線です。なので私がインターネットをすると、話し中になります。自分なりに遠慮してたつもりでしたが、ひどかったようです。さすがに家族に叱られました。
 電話代も跳ね上がります。当時、夜中だけ電話代が固定になる「テレホーダイ」という電話サービスがあり、インターネットやパソコン通信の一部の会員は、利用していました。私も入りたかったのですが、親に止められました。親に感謝してます。あの時、テレホーダイしてたら、昼夜逆転してたでしょう。

 一年ほどして回線をISDNに切り替えました。デジタル回線です。速度はアナログ回線より少し速い程度ですが、なんと一契約で2回線使えます。つまり、電話中にインターネットができるんです。
 これで家族に気兼ねすることなく、電話代に怯えることなく、インターネットができるようになりました。

 先ほどパソコン通信という言葉を出したので補足します。インターネットの前に登場した、コンピューターを繋げる技術です。大きな1台のホストにパソコンを電話回線で繋げます。
 NIFTYが最大手で、パソコン通信利用者の多くは、NIFTYの会員でした。
 私は利用したことがありませんが、憧れていました。


●ホームページ開設 1999年~2006年

 さらに2年ほど経ち、読書感想文と古代中国史のホームページを始めました。もともと、ホームページを記述する言語HTMLの練習で始めたサイトです。
 関連するホームページを回ってあいさつしていたら、そこそこ掲示板にお客様が来るようになりました。
 当時は会社をやめ暇だったからマメに更新していました。
 小説はほとんど書かなかったけど、ゲームの二次小説の短編をひとつ載せました。


●ポメラ 2010年~2014年

 テキスト入力に特化した文房具です。今でも愛好者は多いんじゃないんでしょうか。
 軽いしすぐ起動するので、外出先で文章を書きたいとき便利でしばらく愛用してました。


●NEC VALUESTAR 2002年~現在

 2002年に就職のため引っ越し、パソコンを替えました。もちろんこれもDOS/Vパソコンです。今のパソコンは引っ越してから2台目です。その前もNECです。何となく知ってるメーカーだからというだけで、深い意味はありません。
 現在、小説は、もっぱらこのパソコンで書いています。


●iPad mini 2014年~現在

 タブレットにはまったく興味がなかったのですが、会社で一週間ほど、海外研修に行けることになりました! そこで、現地でメールを受信できるようにした方がいい、とのアドバイスを受け、ガラケーユーザーの自分は、iPad mini をあわてて購入。
 メール受信が目的だったので、一番容量が小さい機種にしました。専用キーボードも同時に買いました。カバーと一体型で、今でも使っています。

 もともと海外でメールを受信するために買ったのですが、いや~便利ですね。今使ってるiPadは2台目です。交換したのは、一時期はまったゲームが古いiPadでは動かなかったからです。

 kindleで本や漫画をダウンロードしました。ネットの小説を読むにも重宝します。布団の中で漫画読んでネットできるって最高!
 読み専用ですが、たまに外出先で小説を書いています。


●スマートフォン Android 2018年~現在

 スマホデビューが5年前というのは、かなり遅い方だと思います。
 そもそも携帯デビューが2002年、就職で一人暮らしを始めてからです。これも遅い方です。

 15年以上ガラケーで頑張ったのに、なぜスマホに変えたのか?
 Lineのガラケーサービスが終わったからです。
 そもそもLineの趣味もなかったのですが、大学同期がグループLineに誘ってくれたのをきっかけに、ガラケー&パソコンでLineを始めました。

 しかし、始めてみるとスマホって便利ですね。特に、知らない土地で必ず迷子になる私にとって、地図は欠かせません。
 一度だけ、スマホメインで短編小説を書いたことがあります。なかなか面白い体験でしたが、フリック入力ができないので、やっぱり私の小説執筆はパソコンメインです。



 今回は歴史年表みたいなエッセイになってしまいました。
 もしかすると同年代の方は、懐かしい気持ちになれたんじゃないんでしょうか? だと嬉しいのですが。
 若い人は、親、先生、上司に上のネタを振ると、食いついてくるかもしれません。


 結論。前回から進歩していません。
 パソコンを買い替えないとヤバいから、汚部屋なんとかしたいんだけど、どこからキレイにしたらいいかわからない~、で止まってます。
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