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小説の元ネタ紹介~オペラ『アイーダ』ができるまで
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小説投稿万年初心者のエッセイ、しばらく小説の元ネタ話をします。
SFといえば今やVRMNOでしょう。実際、小説投稿サイトの上位ランクのSFは、ほぼVRMNOです。
これも、名作『ソードアートオンライン』のおかげです……って読んでない自分にこんなこと言う資格ありません……いや、読んでない本が溜まって、到達できなくて。かつ、時流に乗り遅れると、いまさら感が強くて、ためらっちゃうし。
自分も一応SF小説を投稿したので、『ソードアートオンライン』の冒頭(つまり、試し読み)読みましたが……ちゃんとゲームバトルだとわかるカッコいい描写ですねえ。ファンタジーゲームブームにマッチしたSFですねえ。試し読みではそれぐらいしかコメントできませんが、バトル描写とは自分には神の領域です。
このエッセイ、最近自作の宣伝に特化しておりますが、今回もしつこく、二作目の長編『「日本人」最後の花嫁』について語らせてもらいます。
この小説は、22世紀後半の日本が舞台の近未来SFです。が、流行りのVRMNO物ではありません。読んだことないから書けないもん。読んだとしても私にはバトルシーン無理だもん。
VRMNOではありませんが、連載中、私の小説にしてはジャンル内でそこそこの順位になりました。これもひとえに読者のみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。
さてVRMNO物ではないとはいえ、ここまでVRMNOが流行っている状況を見ると、それっぽいものを書きたくなります。ちゃんと読んだことないクセに、なに言ってるんだか、ですが。
VRMNOを知らない人間が書いたVRシーンが、小説の第一章12話「古代エジプトVR」です。
この小説は24万字もあるので、読むのをためらう方が多いと思います。が、このVRシーンは3000字弱です。いきなりこの話だけ読んでも、雰囲気はつかめると思います。この話を最初に読んでも、重大なネタバレはありません。
今ならお試しパック980円! な宣伝をさせていただきました。
この小説のゲームタイトルは「アイーダ」は、オペラ『アイーダ』から取りました。
オペラ『アイーダ』は、YouTubeで検索するといっぱい出てきます。「凱旋行進曲」は、『アイーダ』を知らなくても、多くの人がサッカー日本代表の応援歌として聞いたことがあるでしょう。
ということで、オペラについて語ります。またウィキペディアさんのお世話になりました。
『アイーダ』は、古代エジプトを舞台にした、壮大なイタリアオペラです。
1871年(明治4年)にカイロのオペラ劇場で初演されました。
なぜ、エジプトを舞台にしたオペラができたのか。
当時のエジプト総督イスマーイール・パシャが、カイロに造った新しいオペラ劇場に相応しいオペラを、イタリアの作曲家ヴェルディに依頼したからです。
オペラ『アイーダ』ができたころ、エジプトはオスマン帝国の領土でした。
じゃ、ヴェルディに作曲を依頼したエジプト総督は、オスマン帝国から派遣された役人さん? と思ったんですが、違いました。
この時代のエジプトは、世界史の年表によると「ムハンマド・アリー朝」という王朝名で呼ばれています。
王朝? オスマン帝国から派遣された役人じゃなかったの?
ああ、ややっこしい!
みなさま、そもそもオスマン帝国ってご存知でしょうか?
私は、東ローマ帝国を滅ぼした(1453年)ぐらいしか知らなかったのですが、なんと1299年~1922年と、六百年以上も続いた帝国です。もっとびっくりなのは、帝国が滅んだ1922年って百年前、大正11年です。
現代のトルコ共和国の前身が、オスマン帝国だったんです。オスマン帝国って、大昔のハーレムのイメージでしたが、歴史感覚でいうと最近まであったんですね。私の祖母は生まれてましたから。
世界史音痴の私が、ざっくり「ムハンマド・アリー朝」について語ります。
「ムハンマド・アリー朝」の創始者ムハンマド・アリーは、オスマン帝国の軍人でした。庶民の生まれですが優秀な方らしく、オスマン帝国の命でエジプトに派遣されます。ただし非正規部隊の副隊長という微妙なポジションです。
当時のエジプトでは、ヨーロッパの国々などいろんな勢力が入り乱れています。アリーさんは権力闘争を勝ち抜き、自力でエジプト総督に上り詰めます。1805年のことです。
ここから先も国々が入り乱れ、ついにアリーは、宗主国であるオスマン帝国と戦争します。
1841年、アリーはオスマン帝国に降伏します。が、エジプト総督の世襲と、帝国から独立した行政が認められました。
形式的には、エジプトはオスマン帝国の領土ですが、実質独立した王朝、ムハンマド・アリー朝が成立したのです。
オペラを作らせたイスマーイール・パシャは、アリーの孫です。エジプト総督という肩書ですが、エジプトの王様みたいなもので、オスマン帝国から派遣された役人ってわけじゃありません。
ああ、ややっこしい!
もっとややっこしいことを言いますと、王朝の創始者、ムハンマド・アリーは、エジプト人ではありません。生まれは今のギリシャです。
世界史音痴の私は知らなかったのですが、エジプトの近代化を進めたすごい方だったようです。
オペラの話に戻ります。
エジプト総督イスマーイール・パシャによって、1869年、地中海と紅海を結ぶスエズ運河が開通しました。
総督は、エジプトのヨーロッパ化にすごい力を入れています。ヴェルディはすでにオペラの大家でした。なにがなんでもイスマーイールは、大作曲家にエジプトを舞台にしたオペラを作らせ、カイロの歌劇場で上演させたかったようです。
オファーを受けたヴェルディさんはどうしたのでしょうか?
芸術家というと浮世離れし金銭に無頓着というイメージがありますが、ヴェルディはそういうタイプではなかったようです。
ヴェルディは依頼者のイスマーイール・パシャに、作曲料を始め条件を吹っ掛けました。が、ヨーロッパ化への情熱が止まらないイスマーイールは快諾し、オペラ「アイーダ」が生まれました。
以上、ウィキペディアから写しただけのエッセイでした。
次回は、オペラ『アイーダ』のストーリーを紹介します。
SFといえば今やVRMNOでしょう。実際、小説投稿サイトの上位ランクのSFは、ほぼVRMNOです。
これも、名作『ソードアートオンライン』のおかげです……って読んでない自分にこんなこと言う資格ありません……いや、読んでない本が溜まって、到達できなくて。かつ、時流に乗り遅れると、いまさら感が強くて、ためらっちゃうし。
自分も一応SF小説を投稿したので、『ソードアートオンライン』の冒頭(つまり、試し読み)読みましたが……ちゃんとゲームバトルだとわかるカッコいい描写ですねえ。ファンタジーゲームブームにマッチしたSFですねえ。試し読みではそれぐらいしかコメントできませんが、バトル描写とは自分には神の領域です。
このエッセイ、最近自作の宣伝に特化しておりますが、今回もしつこく、二作目の長編『「日本人」最後の花嫁』について語らせてもらいます。
この小説は、22世紀後半の日本が舞台の近未来SFです。が、流行りのVRMNO物ではありません。読んだことないから書けないもん。読んだとしても私にはバトルシーン無理だもん。
VRMNOではありませんが、連載中、私の小説にしてはジャンル内でそこそこの順位になりました。これもひとえに読者のみなさまのおかげです。本当にありがとうございます。
さてVRMNO物ではないとはいえ、ここまでVRMNOが流行っている状況を見ると、それっぽいものを書きたくなります。ちゃんと読んだことないクセに、なに言ってるんだか、ですが。
VRMNOを知らない人間が書いたVRシーンが、小説の第一章12話「古代エジプトVR」です。
この小説は24万字もあるので、読むのをためらう方が多いと思います。が、このVRシーンは3000字弱です。いきなりこの話だけ読んでも、雰囲気はつかめると思います。この話を最初に読んでも、重大なネタバレはありません。
今ならお試しパック980円! な宣伝をさせていただきました。
この小説のゲームタイトルは「アイーダ」は、オペラ『アイーダ』から取りました。
オペラ『アイーダ』は、YouTubeで検索するといっぱい出てきます。「凱旋行進曲」は、『アイーダ』を知らなくても、多くの人がサッカー日本代表の応援歌として聞いたことがあるでしょう。
ということで、オペラについて語ります。またウィキペディアさんのお世話になりました。
『アイーダ』は、古代エジプトを舞台にした、壮大なイタリアオペラです。
1871年(明治4年)にカイロのオペラ劇場で初演されました。
なぜ、エジプトを舞台にしたオペラができたのか。
当時のエジプト総督イスマーイール・パシャが、カイロに造った新しいオペラ劇場に相応しいオペラを、イタリアの作曲家ヴェルディに依頼したからです。
オペラ『アイーダ』ができたころ、エジプトはオスマン帝国の領土でした。
じゃ、ヴェルディに作曲を依頼したエジプト総督は、オスマン帝国から派遣された役人さん? と思ったんですが、違いました。
この時代のエジプトは、世界史の年表によると「ムハンマド・アリー朝」という王朝名で呼ばれています。
王朝? オスマン帝国から派遣された役人じゃなかったの?
ああ、ややっこしい!
みなさま、そもそもオスマン帝国ってご存知でしょうか?
私は、東ローマ帝国を滅ぼした(1453年)ぐらいしか知らなかったのですが、なんと1299年~1922年と、六百年以上も続いた帝国です。もっとびっくりなのは、帝国が滅んだ1922年って百年前、大正11年です。
現代のトルコ共和国の前身が、オスマン帝国だったんです。オスマン帝国って、大昔のハーレムのイメージでしたが、歴史感覚でいうと最近まであったんですね。私の祖母は生まれてましたから。
世界史音痴の私が、ざっくり「ムハンマド・アリー朝」について語ります。
「ムハンマド・アリー朝」の創始者ムハンマド・アリーは、オスマン帝国の軍人でした。庶民の生まれですが優秀な方らしく、オスマン帝国の命でエジプトに派遣されます。ただし非正規部隊の副隊長という微妙なポジションです。
当時のエジプトでは、ヨーロッパの国々などいろんな勢力が入り乱れています。アリーさんは権力闘争を勝ち抜き、自力でエジプト総督に上り詰めます。1805年のことです。
ここから先も国々が入り乱れ、ついにアリーは、宗主国であるオスマン帝国と戦争します。
1841年、アリーはオスマン帝国に降伏します。が、エジプト総督の世襲と、帝国から独立した行政が認められました。
形式的には、エジプトはオスマン帝国の領土ですが、実質独立した王朝、ムハンマド・アリー朝が成立したのです。
オペラを作らせたイスマーイール・パシャは、アリーの孫です。エジプト総督という肩書ですが、エジプトの王様みたいなもので、オスマン帝国から派遣された役人ってわけじゃありません。
ああ、ややっこしい!
もっとややっこしいことを言いますと、王朝の創始者、ムハンマド・アリーは、エジプト人ではありません。生まれは今のギリシャです。
世界史音痴の私は知らなかったのですが、エジプトの近代化を進めたすごい方だったようです。
オペラの話に戻ります。
エジプト総督イスマーイール・パシャによって、1869年、地中海と紅海を結ぶスエズ運河が開通しました。
総督は、エジプトのヨーロッパ化にすごい力を入れています。ヴェルディはすでにオペラの大家でした。なにがなんでもイスマーイールは、大作曲家にエジプトを舞台にしたオペラを作らせ、カイロの歌劇場で上演させたかったようです。
オファーを受けたヴェルディさんはどうしたのでしょうか?
芸術家というと浮世離れし金銭に無頓着というイメージがありますが、ヴェルディはそういうタイプではなかったようです。
ヴェルディは依頼者のイスマーイール・パシャに、作曲料を始め条件を吹っ掛けました。が、ヨーロッパ化への情熱が止まらないイスマーイールは快諾し、オペラ「アイーダ」が生まれました。
以上、ウィキペディアから写しただけのエッセイでした。
次回は、オペラ『アイーダ』のストーリーを紹介します。
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