リコの栄光

紫蘇ジュースの達人

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モモ

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「リコ、リコ、ねぇ聞いてる?」

目の前にモモがいた。
「えーと、ごめん。ぼーっとしてた。なんだっけ?」
「せっかく休みの日に買い物に来たのに、ほんとリコはいつも私の話聞いてないよね。」
「ごめんって。」

訓練学校は月曜日から金曜日まで宿泊教育を受け、土日は家が遠方の一部の学生を除き、それぞれの家に帰ることになる。
今日は、お昼をおごるから兄のプレゼント選びに付き合って欲しいと言われ、モモと町に出かけてきたのだった。

「だから、あの店員さんの髪型と、あそこの席の女の人の髪型、どっちがいいと思うって聞いてるの。」
「なんだよ。そんなこと?」
「そんなことですって?もういい!お昼おごりの話、なしにしまーす。」
「ごめんなさいモモ様!冗談です。店員さんのほうがいいかな。」
「ふーん、なるほど。リコはそうゆう趣味なのね。」
「うぅ。」

そんな他愛もない話をしていると、レストランに大柄な二人組の男達が入ってきた。
男たちはその目つきや風貌から、一般人ではないように見えた。レジの店員と話をしている。

「あの男達何者だろうな。」
「うん。」

一人の男が黒いロングコートのポケットから何かを取り出した。

「あまり騒がないほうが身のためだ。」
男は拳銃をレジの店員に向けていた。

もう一人の男もいつの間にか拳銃を持っている。

「全員動くな!我々はアルカディアの夜明け。この店は我らが占拠した!神は我らと共に!」

なんだかヤバい感じだ。
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