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しおりを挟む突然マンションのインターホンが鳴ったのは、母の葬儀が終わって2週間後の日曜日の午後だった。
その日は朝から雨が降っていて、遅めの昼食をとったあとに朔とふたりでだらだらと暇をつぶしていたところへの来客だった。
親父か宅配便以外で、うちのインターホンが鳴ることはない。
部屋着のままでドアを開けると、そこに紙袋を持ったスーツ姿の男がいたから驚いた。
年は親父よりも少し若いくらいだろうか。
雨が強かったうえに紙袋を庇って歩いてきたのか、スーツの肩が片方だけ濡れている。
男が持っている黒い傘の先端からは、ひっきりなしに雨水が流れ落ちていた。
「あの、どちら様ですか?」
変なセールスだったらどうしよう。
ドアを閉めるタイミングを考えつつ話しかけると、スーツの男が困ったように眉を寄せて小さく会釈した。
「すみません。ここに、大原 朔ちゃんがいると伺ったもので」
男の姿を上から下まで品定めるように見てから、怪訝に眉をしかめる。
警戒しながら無言でドアを閉めようとしたとき、部屋の奥から朔が出てきた。
「君が朔ちゃんかな?」
男が頬を緩めて朔に話しかける。
朔は俺と同様に怪訝な目で男を見ると、俺の後ろに隠れるようにしながらスマホを手渡してきた。
「お兄ちゃん、おじさんから電話」
「親父から?」
朔からスマホを受け取ると、スーツの男が申し訳なさそうに話しかけてきた。
「すみません。私がひとりで直接こちらに伺うと、さっき伝えたものですから」
男の話がいまいち飲み込めない。
玄関で男を待たせたまま電話に出ると、親父の焦った声がした。
「悪い、陽央。もう来てるか?」
よくわからないけれど、親父が言いたいのは目の前の男のことなんだろう。
「来てるってスーツの男? 今うちの前にいるけど」
「あぁ、やっぱりか。俺が説明してからにしてくれって頼んだのに」
「説明って?」
「目の前にいるそいつなんだが、朔の父親の弟だ」
「は……?」
ちらりと見ると、男がまた小さく会釈した。
「とりあえず、俺も今からそっちに向かう。由希子が亡くなったことを知って、朔を引き取りにきたそうだ」
「え?」
「とにかく、すぐ行くから待ってろ」
親父は早口でそう言うと、プツリと電話を切った。
スマホをおろしてスーツの男を真っ直ぐに見つめると、男が胡散臭そうな笑みを浮かべた。
「突然すみません。お父様が今の電話でどれくらい事情を説明してくださったかわかりませんが……私、加賀美と申しまして、朔の父親の弟です」
「え……?」
朔がスーツの男を見上げて、驚きの声をあげる。
硬直している朔の肩に手をのせると、彼女を守るように背中に隠す。
そうしながら俺は、加賀美と名乗る男に挑むような視線を向けた。
「父が今こっちに向かってくるそうです。それまで中でお待ちください」
できるだけ丁寧に話すようには努めたけれど、玄関に響く俺の声は冷たかった。
「それでは、待たせていただきます」
加賀美がドアの外の壁に黒い傘を立てかける。
それからハンカチを出して濡れたスーツを拭くと、家の中に上がってきた。
「適当に座ってください。コーヒーでいいですか?」
「お構いなく」
部屋の中に入ってきた加賀美が、朔に微笑みかける。
朔がコーヒーを淹れに行こうとする俺のシャツの裾を引っ張るから、俺は彼女をキッチンの奥に隠した。
コーヒーを出してからしばらくすると、親父がマンションにやってきた。
ローテーブルを挟んで加賀美と向かい合うように座った親父が、部屋を見回す。
「朔は?」
「キッチン」
加賀美が部屋に入ってきてから、朔は隠れたまま出てこようとしない。
「そうか」
親父は小さく頷いてから、俺を隣に座らせて加賀美に向き直った。
「お待たせしてすみません」
「こちらこそ、突然すみません。この度は、いろいろありがとうございました」
丁寧に頭を下げてから、加賀美が横に置いていた紙袋を親父の前に差し出す。
「よければ皆様で召し上がってください」
加賀美が差し出してきたのは、有名な和菓子屋の菓子折りだった。
「いただきます。それで、今日のご用件は?」
親父が問いかけると、加賀美が表情を引き締めた。
「先ほどお電話でもお話したとおり、朔を加賀美の家で引き取りたいと思いまして」
「どうして急に……」
「兄の忘れ形見ですから。兄と由希子さんのことに反対していた母ですが、兄が亡くなってからは朔のことをずっと気にかけていたんです。でも反対していた手前、由希子さんに合わせる顔がなかったようでして。本当はもっと早く由希子さんと和解するべきだったのですが、意地を張り続けた結果このようなことになってしまって……せめて、朔だけでも引き取って不自由がないように育てたいと望んでおります」
加賀美の話を聞く中で、朔の父親が、亡くなる前に朔を加賀美家の両親に会わせたようとしていたことがわかった。
朔の父親と加賀美の実家はほぼ絶縁状態だった。
けれど朔が生まれてからは、孫の顔だけでも見せようと、ときどき実家に足を運んでいたそうだ。
朔の父親が事故にあったのは、実家に交渉しに出かけて夜遅くなった帰り道でのことだったらしい。
「陽央くん。長い間、朔をみてもらってありがとう。まだ学生で、自分のために時間を使いたいときなのに申し訳なかったね」
親父との長い話のあとに、俺のほうに視線を向けた加賀美が穏やかに笑いかけてきた。
悪意の欠片も見えない優しそうなその笑みに、俺はひどく嫌な気持ちになった。
「引越しの日取りはいつがいいかな? 陽央くんの都合に合わせるよ。荷物はあまりないみたいだから、私が車で来れば充分かな」
加賀美が当然のことみたいに話を進めていく。
その話し方は人当たりが良くて穏やかなのに、反発心が湧いて仕方なかった。
申し訳ない、なんて。
朔を押し付けてきた親父に言われるならともかく、加賀美にそんなふうに謝られる覚えはない。
「ちょっと話が急だし、勝手すぎませんか? 日取りがどうこう言う前に、朔があなたのところに行きたいかどうか、気持ちを確かめるのが先でしょう?」
突っかかる俺を見て、加賀美が不思議そうに瞬きをする。
「気持ちも何も。子どもの行き先を決めてやるのは私たち大人でしょう?」
眉根を寄せた俺に、加賀美がにっこりと笑いかけてくる。
「考えるまでもなくわかるでしょう? 加賀美の家には、不自由なく朔を育てていける財力も環境も整っている」
「それならどうして、母親が死ぬまで放っておいたんだよ。本当に大変なときに手を差し伸べてやらないで、今頃になって出てきて勝手すぎるだろ」
加賀美の言葉が、俺の神経を逆なでる。
ローテーブルをバンっと力一杯叩くと、加賀美が肩を竦めてため息を吐いた。
「だから、そのことについてはさっき謝罪したでしょう。私も朔のことは早く引き取りたいと思っていたけれど、母がなかなかそれを許さなかった。もう少し早く由希子さんと和解できていたらと、母も私も後悔しているし申し訳なく思ってるんです」
朔を引き取るという自分の言い分を決して曲げようとはしない加賀美を睨みつける。
キッチンに隠れたままの朔は、この話をどんな思いで聞いているんだろう。
母親が亡くなって、まだ完全に立ち直っていないのに。
父親の弟とは言っても、朔にとっては加賀美はほぼ他人だ。それなのに、親戚だから引き取ると言われたって混乱するに決まっている。
「母親が入院中、保護者として一緒にいたのは俺なんです。急に現れたあなたに、そう簡単に朔のことは引き渡せません」
強い口調で言うと、加賀美が親父に困ったような視線を向けた。
お宅の息子は何を言ってるんだ、と。
加賀美の目が、親父に無言で訴えかけているのがわかる。
でも、俺だってこんなかたちで朔を譲れない。
加賀美をじっと睨むように見ていると、親父が俺の肩をぽんっと叩いた。
「陽央、ちょっと落ち着け」
「でも……」
カッとなって振り向くと、親父が俺の目を見て頷いてから、加賀美のほうに向き直った。
「すみません、加賀美さん。今日のところは、これで引き上げていただけませんか。朔を引き取る話や引っ越しの日取りは一旦保留で」
親父がそう言うと、終始穏やかだった加賀美の顔色が変わった。
「村尾さん、何を言っているんですか?朔は兄の────」
「えぇ、加賀美の子だということはよくわかっています。でも、陽央にとっても父親違いの血の繋がった妹です。この半年近くの間一緒に過ごしてきて、陽央にも兄としての自覚が出てきたところだったもので。朔も母親を亡くしたばかりで気持ちも不安定ですし、少し気持ちが落ち着くまで話を進めるのを待ってもらえませんか?」
「ですが……」
「勝手なことを言っているのは承知の上です。少し待ってもらえませんか」
姿勢を直して正座すると、親父が床に手をついて頭を下げた。
「お願いします」
「村尾さん、顔をあげてください」
床に額を擦り付けるようにして頭を下げ続ける親父を、加賀美が困惑の目で見下ろす。
「少し待つと約束してもらえるまで、顔はあげられません」
ひたすらに頭を下げ続ける親父を見つめる。
いつもいい加減だと思っていた親父が頼もしく思えて、俺も親父の隣で無言で頭をさげた。
「わかりました。今日のところは帰ります」
加賀美がため息混じりに言うのを聞いて、ひとまずほっとする。
「朔ちゃん、また」
帰り際、加賀美がキッチンを覗いて朔に声をかける。
電気の消えたキッチンで膝を抱えて座り込んでいた朔は、顔を伏せたままで加賀美を見ようとはしなかった。
朔の反応に、加賀美が肩を竦めて苦笑いする。
親父に見送られた加賀美が外に出たのを確認したあと、キッチンの電気をつけて朔の前にしゃがむ。
ようやく膝から顔をあげた朔は、黒目がちの大きな瞳で不安そうに俺を見つめた。
「泣いてもいいんだぞ」
朔が口角を上げて不自然な笑みを浮かべながら、ぷるぷると首を横に振る。
ここを出て行ったら、こいつはもっと泣けなくなるだろう。
「心配しなくていい。ここにいればいいよ。だって、俺はお前の家族だろ?」
唇を固く閉ざして何かをじっと堪えている朔の頭を撫でる。
再び顔を隠すように額を膝に押し付けた朔が、無言で小さく頷いた。
◇
次に加賀美から連絡があったのは、突然の訪問から一週間後のことだった。
夕飯後、バイトに行く前の俺のスマホに電話があったのだ。
「この前は突然申し訳なかったね。ところで、そろそろ君や朔の気持ちは落ち着いたかな? 朔をこちらに引き取る話を進めたいのだけど」
話し方はとても穏やかで紳士的。
だけど加賀美の一方的な話の進め方に、突然訪問されたとき以上の憤りを感じた。
この男は、朔の気持ちを全然わかってない。
加賀美が来たとき、朔がどんな顔をしていたか。
どんな思いでキッチンに隠れていたのか。
そういうことを何も理解せずに引き取りたいと言うばっかりだ。
「今話してる時間はありません。これからバイトなので。失礼します」
ろくに話も聞かずに電話を切ると、ローテーブルの前で学校の宿題を広げていた朔が不安そうに俺を見ていた。
「何でもないよ。俺が帰るまで戸締りしっかりしとけよ」
笑いかけると、朔が不安そうな目をして口元だけで微笑む。その笑顔が心許なくて、俺まで少し不安になった。
冷たく電話を切った翌日もそのまた翌日も、加賀美は俺に電話をかけてきた。
かけてくる時間はいつも決まっていて、夕飯後に朔と俺が一緒に家にいるときだ。
朔が俺のそばにいるのをどこかで見ていて、わざとその時間を狙っているんじゃないかと疑いたくなるくらいだった。
苛立った声で電話を切るたびに、朔が不安そうに俺を見上げてくる。
「大丈夫、気にするな」
俺が笑いかければ朔は作り笑いを浮かべて頷くけれど、朔の性格上、気にしていないわけがない。
毎日かかってくる電話が鬱陶しくて着信拒否にしたら、その週末に加賀美が直接マンションにやってきた。
着信拒否にしたことを怒っているのかと思ったら、前と同じようにスーツを着込んで、菓子折りを持って、笑顔で玄関の前に立っていた。
「何度来ても無駄ですから」
冷たく追い払っても、加賀美は次の週もスーツ姿で菓子折りを持ってやってきた。
そのときは、追い払おうとしても玄関の外に立ったまま全く帰ってくれず。親父に来てもらって、なんとか難を切り抜けた。
その次の週も、加賀美は俺のところにやってきた。
このときもまた親父が来てくれて、加賀美は納得のいかない顔で帰っていった。
俺たちのやり取りを部屋の奥で見聞きしていた朔は、とても不安そうだった。
母親が亡くなってからあまり笑わなくなったのに、それに追い打ちをかけるように表情が乏しくなった。
学校に出かけるときも、家にいるときも、大きな丸い瞳を揺らして、いつもずっと不安そうにしていた。
朔の気晴らしのために江麻先生に会わせてみたり、和央をマンションに呼んでみたりしたけど、あまり効果はなかった。
そんな状況が続いていたある日。
大学の前のバス停で帰りのバスを待っていると、親父から電話がかかってきた。
午後3時前。そんな時間に勤務中の親父から電話がかかるのは珍しい。
「陽央、今大丈夫か?」
何となく胸騒ぎがして急いで電話に出ると、親父の低い声が耳に届いた。
「大丈夫だけど。仕事は?」
「あぁ、今会社だけど少し席を外して電話してる。実は30分ほど前に加賀美の弟から連絡があった」
その名前を聞いた瞬間、嫌な予感がした。
「今日、加賀美の弟が直接朔の通う小学校に行ったそうだ。俺や陽央と話すのでは埒があかないから、帰宅途中の朔に声をかけて加賀美の家に来るように直接話をしたらしい」
「は?何だよ、それ。朔は……」
そんなことしたら朔は……
「加賀美の家に行くことを了承したそうだ」
やっぱり、だ。
加賀美は直接話しをして朔の気持ちを確かめたと勘違いしているかもしれないけど、そうじゃない。
直接誘われたら、朔は加賀美家に引き取られることを了承するに決まってる。
ここ最近朔がずっと不安そうな顔をしていたのは、母親を失ったショックからだけじゃない。
何度も電話をかけてきたり、マンションに押しかけてくる加賀美を見て、俺に迷惑をかけているんじゃないかと気にしていたからだ。
それがわかったうえで、俺は朔が加賀美の家へ行くことを阻止してきたつもりだった。
朔は本当の気持ちを隠していつだってうまく泣けないから。自分の気持ちよりも周りを優先しようとするから。
本音では加賀美の家に行きたくないと思っていても、直接話を持ちかけられたら断れない。
「朔は今どこ?」
「加賀美の家だ。朔のおばあさんにあたる人とも会ったらしい」
「それで、何時頃帰ってくるって?」
「帰らないそうだ」
「は?」
「帰らないらしい」
「帰らないって、どういうことだよ。朔がそう言ってんの? 親父、直接朔と話したのかよ」
「いや、そういうわけではないんだが……」
親父が口ごもる。
「じゃぁ、どういうわけだよ?」
「明後日、加賀美がお前のマンションに朔の荷物を引き取りに行くと言ってる。朔はその日までマンションには帰らずに加賀美の家で過ごすそうだ」
「は? ふざけてんのかよ。そんなの朔の意志じゃないだろ」
スマホを握りしめて、親父に怒りをぶつける。
親父はしばらく沈黙すると、俺が冷静になるのを待ってから次の言葉を口にした。
「陽央。俺は朔から直接話を聞いたわけじゃない。だが、帰らないというのは朔本人の意志だそうだ」
「そんなの、加賀美の嘘に決まってるだろ」
意味がわからない。朔がそんなこと言うはずない。
「俺もそうだと思って何度も確かめたんだが、加賀美は、朔本人が帰らないと言っていると言い張るんだ。朔と話したいと思ったが、直接話すと決心が鈍ったら困るから……と取り合ってもらえなかった」
「加賀美の家の住所は? 返さないって言うなら、俺が今から迎えに行く」
「県外だから、車でも片道1時間半はかかる。電車だともっとだ。俺も今日はこれから会議があるから、仕事を抜けられない。お前がひとりで乗り込んだところで、何の収穫もなく追い出されるだけだ。とりあえず、明後日は俺もお前のマンションに行く。それまで落ち着いて待ってろ」
「落ち着いてられるかよ!」
カッと頭に血が上って、つい大声で叫んでしまう。
他の学生たちからの視線を一気に集めてしまい、俺は並んでいた列を抜けてバス停から少し離れた。
「それでも、落ち着け」
親父が俺を宥めるように、ゆっくりとした口調で語りかけてくる。
「この半年ほど朔と一緒に過ごしてきたお前なら、落ち着いて考えれば朔の気持ちがわかるんじゃないのか?」
「朔の気持ち?」
「直接話したら決心が鈍るかもしれない。それが、朔の本音だろう」
朔の本音……
親父の言葉を頭の中で反芻してよく考えてみる。
俺や親父と直接話したら加賀美の家に行く決心が鈍るから、マンションに帰れない。
それが朔の本音なら尚更、今すぐにでも朔を迎えに行ったほうがいいんじゃないのか。
「陽央。さっきも言ったが、お前がひとりで加賀美の家に乗り込んでも、中に入れてもらうどころか玄関に足を踏み入れることすらできずに門前払いだ。それよりも、明後日加賀美と一緒に朔がマンションに来たときのことを落ち着いて考えろ」
俺の考えを読み取ったのか、親父が静かに諭してくる。
「ちゃんと話をして、その上で朔が本心で加賀美の家に行きたいと言うなら、それは認めてやらないといけない。明後日までにそういう覚悟も決めておけ」
俺にそれだけ伝えると、親父は電話を切った。
そういう覚悟。それは、できれば決めたくない覚悟だった。
親父の言う通り、朔が加賀美の家に行くことを本気で望むなら、それを認めてやらないといけない。
そこで幸せな暮らしが送れるように願ってやらないといけない。
朔が俺のそばにいることを望んでいると決めつけるのは、朔を手放したくない俺のエゴだ。
スマホを片手に立ち尽くす俺の視界の先で、停留所に到着したバスのドアが開く。
列をなしてバスに乗り込んでいく学生たち。
このバスを逃したら、また30分はバス停で待たなければいけない。
けれど、簡単には覚悟を決められそうにない俺は、その場に立ち尽くしたまま、学生たちの列に戻れなかった。
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