88 / 153
黒の帳 『一つ目の帳』
+ 天野視点『朝が弱いんだね』
しおりを挟む
…………ねっむ。
今朝も雨、でも傘を持っているから憂鬱ではない。
まあ、その傘は昨日根暗野郎に借りたやつなんだけどな。だって、朝家出た時、濡れてた玄関ですっ転んで、傘立てぶっ倒したんだ。俺の傘だけ綺麗に折れやがって。まあクソババアの傘が折れたらヒスを起こされるのは確実なので、折れたのが俺の傘一本ということは不幸中の幸いと受け取っておこう。
…いや、まじでねむい。
昨日は遊び明かそうと誓ったが、眠さに耐えきれず帰って寝てしまった。マジで俺ガキだな。…低血圧に朝はキツい。寝た時は深夜の三時。眠かった俺だが、忘れずにスマホの目覚ましをセットした。
何故かって、分かりきっている。
もし、朝になっても雨が降っていたら。
根暗野郎、傘無ぇじゃねーかよ。
あの能天気バカは俺に傘を貸したから、もう持っていないと思う。んで、アイツはクソ真面目。アイツの登校時間に合わせて早く起きてやんなきゃ、アイツが雨に濡れちまう。マジでめんどいな、クソ。
そんなこんなでねむすぎる俺は、昨日の道を思い出しながら根暗野郎の住むマンションに向かった。
いや、まじ………ねむ……………。
夜中、短時間だったが、夢を見た。姉ちゃんと俺が歩いてる、それだけだ。
どんだけシスコンなんだよ俺。
そんで、どんだけ眠いんだよ俺。
「な、え?」
困ったような声が聞こえた。俺に向けてだろうか。半目でそっちを見たら、根暗野郎がいた。
「…はよ」
「お、おはよう。……何で居るの?」
「俺傘持ってっし。…困るだろ」
当たり前だ、なんでわかんねーんだよ。
…あれ、こいつ傘もってる。うわ、はっず。そりゃそうだよな、一人暮らしだし、もしものために傘数本持ってるかもしんねーもんな。
不思議そうに根暗野郎は俺をみている。
なんだ、もんくあんのか。
やばい、ねむくて、あたままわんねえ。
根暗野郎は傘を見ている。あ、これか。フツー自分の傘もってくるもんな。でも俺の傘おれたもん。
「…俺の傘、ぶっ壊れたから」
「それはまたどうして…」
「転んだ。んで、ぐしゃってなっちゃった。だから、お前の傘かりる」
「あ、うん、それはいいんだけど…天野君」
「ん」
「もしかして朝弱い?」
「…………ねむい」
朝弱いかなんて、見てわかるだろ。
根暗野郎の前ででっかいアクビをした。
だめだ、ねるな俺。
俺は目をこすって起きようとした。
はやくいくぞ、根暗野郎。
………だめだ、ねむい。
「ほら、学校行こ?」
俺が寝そうになった瞬間、根暗野郎が話しかけてきた。
行こ?じゃねー、俺が行こうっておもってんだよ、ねむいからうごけねーだけだ。
根暗野郎の声が小さくなった。起こすんだったらもっとでかい声でいえ。
根暗野郎が遠くなっていたから声が小さくなった、
ということにも気づかず、俺はそこで立ち尽くしていた。
目をとじていたら、だれかに手をにぎられた。
「ね、行こう?」
「…………ねむい。あるきたくない」
「連れて行ってあげるから、ほら」
「…わかった」
背中をとんとんたたいてくれた。よし、俺をつれてってくれ、もうおれねむいんだ。
ずっと、半分寝ながら根暗野郎に手を引かれていた。
眠かった俺は、夢見心地で、ふとこんなことを思った。
なんか、姉ちゃんと、一緒にいるときみたいだ。
姉ちゃんは、俺の手をずっとひっぱってくれた。
泣いてる時も、そうじゃない時も、楽しい時も、そうじゃない時も、いつも、いつも。姉ちゃんがせっかちなだけだけど、そこに俺を連れていこうとする、その手が、だいすきだ。
ねえちゃん、ねえちゃん………、
今、どうしてんのかな。
俺、こんな色に髪染めて、不良になっちゃった。
姉ちゃん、怒るかな、かっこいいって笑うかな、悲しむかな、気にしないのかな。それさえ予想がつかない。もう、姉ちゃんが家を出て五年になる。姉ちゃん元気かなあ。
手にある感覚は暖かい。姉ちゃんみたい……いや、そうだよ、姉ちゃんが家を出て五年になるんだ、これ、姉ちゃんの手じゃねえよ。
じゃあ、誰の手だっけ。
見上げて、固まった。
ねっ、ねっ、
「どうしたの?」
根暗野郎だァーーーーーーッ!!!!
「天野く」
「なっ、だこれっ、キモッ、きっっっしょ!!!死ねマジで死ね根暗ァ!!!!」
完ッ全に目が覚めた。
勢いよく手を振り切り、思いつく限りの悪態を大声で叫ぶ。
お、おれ、キモすぎ…!!!
姉ちゃんを思い出すなんて、シスコンにも程がある。いくら眠いからって、おてて繋いで登校はマジでない。俺の力は強いから、根暗野郎は離したくても離せなかったんだろう。悪いことをしてしまった。
でも、何で俺の手を引いたんだ?最初からそんなことしなきゃ、こんなことにはなってないぞ。
そもそも何で俺ここに居るんだっけ?
「……何で手ェ繋いでたんだ」
「天野君が眠いから歩きたくないって言って動かなかったんだ。だから手を引っ張ったんだけど、そのまま天野君離してくれなくて…」
「………何で俺、お前んとこ行ったんだ?」
「傘を届けに来てくれたのかなって思ったんだけど、覚えてないの?」
…………まじで、眠かったんだな、俺。
段々と記憶が蘇ってきた。眠いあまり中途半端になりまくっていた思考能力も戻ってきた。
マジで俺はずい。何であんなことしたんだ。
眠いっつっても限度があるだろ。
根暗野郎を、姉ちゃんと勘違いするなんて。
いくら根暗野郎が優しいからって、それはないだろう。根暗野郎は優しいけど、姉ちゃんとは違う。
…違う!
別に、根暗野郎の優しさとか何にも思わねーよ!!
傘が嬉しいとかは気のせい!
傘に入れてもらえたのも、家族の話黙って聞いてもらえたのも、別に、どうでもいい!!!
やめろ、やめるんだおれ、顔赤くすんな。
顔が熱いの分かってんだからな!?
根暗野郎に照れるとかキモすぎんだろ!!
どこに照れる要素あったんだコラァ!!
…落ち着け、落ち着け。自分にキレてどうする。
傘で顔を隠して登校すれば、根暗野郎にこの顔はバレない。いつまでも背中を向けていたら、気になった根暗野郎が覗いてくるかもしれない。早く歩き出さなければ。
「…よし」
顔の熱は引いていないが、いつまでも立ち止まっている訳にはいかない。もう歩き出そう。
そう思って俺は振り向いた。
根暗野郎がガッツリ顔を見ていた。
「ばかっ、見てんじゃねぇぶっ殺すぞ!!!」
「わあああごめんっ、ごめ、ぅあっ!?」
…しまった。
パニクった俺は、思いっきり根暗野郎を殴ってしまった。
ど、どうしよう。驚いて反射で手が出たからか、手の形はパーだった。でも、凄い勢いでやっちまったし、今だって、赤く腫れている。
「いたい」
「そりゃな」
だって、俺勢いよくやっちまったもん。そりゃ痛てぇよ。根暗野郎の口から血が垂れる。今の衝撃で唇も切れたんだ。
「……くちのなかきれてる」
「そりゃそうだろ。その勢いで殴った」
謝った方がいい。根暗野郎はきっと、心配して俺の顔を覗いただけだ。それなのにビンタされて、きっと、意味が分かんねえだろう。
「パーなだけ感謝しやがれ根暗」
ひねくれ者の俺の口からは、最低な言葉しか出てこなかった。
「殴らないって言ってなかった?」
「今のは別だ。お前が悪ィだろ」
「確かに…?」
「早くしろ。学校行くんだろうが」
殴られたにも関わらず、どうでもいいことばかり喋っている。こいつ、怒らないのかよ、酷いことされただろ、怒れよ。
俺の姉ちゃんじゃ、あるまいし。
そんなに優しいのかよ、お前。
でも、俺はそんな優しい奴を殴った。痛々しい頬を見ていられず、俺は根暗野郎より先に歩き出した。
…根暗野郎が、着いてきてやがる。何でだよ、こんな奴放って、自分のペースで歩けばいいだろ。
…もしかして、寂しいのか?
片桐と栗田の様子を見る限り、あれは小中からのダチと見ていいだろう。そんな長い付き合いの奴らと喧嘩して、朝一人で登校。…辛いな。
明日も来てやろう、根暗野郎のために。
俺は一人でも、大丈夫だ。
別に、俺は一人なんて、寂しくない…はずだ。
今朝も雨、でも傘を持っているから憂鬱ではない。
まあ、その傘は昨日根暗野郎に借りたやつなんだけどな。だって、朝家出た時、濡れてた玄関ですっ転んで、傘立てぶっ倒したんだ。俺の傘だけ綺麗に折れやがって。まあクソババアの傘が折れたらヒスを起こされるのは確実なので、折れたのが俺の傘一本ということは不幸中の幸いと受け取っておこう。
…いや、まじでねむい。
昨日は遊び明かそうと誓ったが、眠さに耐えきれず帰って寝てしまった。マジで俺ガキだな。…低血圧に朝はキツい。寝た時は深夜の三時。眠かった俺だが、忘れずにスマホの目覚ましをセットした。
何故かって、分かりきっている。
もし、朝になっても雨が降っていたら。
根暗野郎、傘無ぇじゃねーかよ。
あの能天気バカは俺に傘を貸したから、もう持っていないと思う。んで、アイツはクソ真面目。アイツの登校時間に合わせて早く起きてやんなきゃ、アイツが雨に濡れちまう。マジでめんどいな、クソ。
そんなこんなでねむすぎる俺は、昨日の道を思い出しながら根暗野郎の住むマンションに向かった。
いや、まじ………ねむ……………。
夜中、短時間だったが、夢を見た。姉ちゃんと俺が歩いてる、それだけだ。
どんだけシスコンなんだよ俺。
そんで、どんだけ眠いんだよ俺。
「な、え?」
困ったような声が聞こえた。俺に向けてだろうか。半目でそっちを見たら、根暗野郎がいた。
「…はよ」
「お、おはよう。……何で居るの?」
「俺傘持ってっし。…困るだろ」
当たり前だ、なんでわかんねーんだよ。
…あれ、こいつ傘もってる。うわ、はっず。そりゃそうだよな、一人暮らしだし、もしものために傘数本持ってるかもしんねーもんな。
不思議そうに根暗野郎は俺をみている。
なんだ、もんくあんのか。
やばい、ねむくて、あたままわんねえ。
根暗野郎は傘を見ている。あ、これか。フツー自分の傘もってくるもんな。でも俺の傘おれたもん。
「…俺の傘、ぶっ壊れたから」
「それはまたどうして…」
「転んだ。んで、ぐしゃってなっちゃった。だから、お前の傘かりる」
「あ、うん、それはいいんだけど…天野君」
「ん」
「もしかして朝弱い?」
「…………ねむい」
朝弱いかなんて、見てわかるだろ。
根暗野郎の前ででっかいアクビをした。
だめだ、ねるな俺。
俺は目をこすって起きようとした。
はやくいくぞ、根暗野郎。
………だめだ、ねむい。
「ほら、学校行こ?」
俺が寝そうになった瞬間、根暗野郎が話しかけてきた。
行こ?じゃねー、俺が行こうっておもってんだよ、ねむいからうごけねーだけだ。
根暗野郎の声が小さくなった。起こすんだったらもっとでかい声でいえ。
根暗野郎が遠くなっていたから声が小さくなった、
ということにも気づかず、俺はそこで立ち尽くしていた。
目をとじていたら、だれかに手をにぎられた。
「ね、行こう?」
「…………ねむい。あるきたくない」
「連れて行ってあげるから、ほら」
「…わかった」
背中をとんとんたたいてくれた。よし、俺をつれてってくれ、もうおれねむいんだ。
ずっと、半分寝ながら根暗野郎に手を引かれていた。
眠かった俺は、夢見心地で、ふとこんなことを思った。
なんか、姉ちゃんと、一緒にいるときみたいだ。
姉ちゃんは、俺の手をずっとひっぱってくれた。
泣いてる時も、そうじゃない時も、楽しい時も、そうじゃない時も、いつも、いつも。姉ちゃんがせっかちなだけだけど、そこに俺を連れていこうとする、その手が、だいすきだ。
ねえちゃん、ねえちゃん………、
今、どうしてんのかな。
俺、こんな色に髪染めて、不良になっちゃった。
姉ちゃん、怒るかな、かっこいいって笑うかな、悲しむかな、気にしないのかな。それさえ予想がつかない。もう、姉ちゃんが家を出て五年になる。姉ちゃん元気かなあ。
手にある感覚は暖かい。姉ちゃんみたい……いや、そうだよ、姉ちゃんが家を出て五年になるんだ、これ、姉ちゃんの手じゃねえよ。
じゃあ、誰の手だっけ。
見上げて、固まった。
ねっ、ねっ、
「どうしたの?」
根暗野郎だァーーーーーーッ!!!!
「天野く」
「なっ、だこれっ、キモッ、きっっっしょ!!!死ねマジで死ね根暗ァ!!!!」
完ッ全に目が覚めた。
勢いよく手を振り切り、思いつく限りの悪態を大声で叫ぶ。
お、おれ、キモすぎ…!!!
姉ちゃんを思い出すなんて、シスコンにも程がある。いくら眠いからって、おてて繋いで登校はマジでない。俺の力は強いから、根暗野郎は離したくても離せなかったんだろう。悪いことをしてしまった。
でも、何で俺の手を引いたんだ?最初からそんなことしなきゃ、こんなことにはなってないぞ。
そもそも何で俺ここに居るんだっけ?
「……何で手ェ繋いでたんだ」
「天野君が眠いから歩きたくないって言って動かなかったんだ。だから手を引っ張ったんだけど、そのまま天野君離してくれなくて…」
「………何で俺、お前んとこ行ったんだ?」
「傘を届けに来てくれたのかなって思ったんだけど、覚えてないの?」
…………まじで、眠かったんだな、俺。
段々と記憶が蘇ってきた。眠いあまり中途半端になりまくっていた思考能力も戻ってきた。
マジで俺はずい。何であんなことしたんだ。
眠いっつっても限度があるだろ。
根暗野郎を、姉ちゃんと勘違いするなんて。
いくら根暗野郎が優しいからって、それはないだろう。根暗野郎は優しいけど、姉ちゃんとは違う。
…違う!
別に、根暗野郎の優しさとか何にも思わねーよ!!
傘が嬉しいとかは気のせい!
傘に入れてもらえたのも、家族の話黙って聞いてもらえたのも、別に、どうでもいい!!!
やめろ、やめるんだおれ、顔赤くすんな。
顔が熱いの分かってんだからな!?
根暗野郎に照れるとかキモすぎんだろ!!
どこに照れる要素あったんだコラァ!!
…落ち着け、落ち着け。自分にキレてどうする。
傘で顔を隠して登校すれば、根暗野郎にこの顔はバレない。いつまでも背中を向けていたら、気になった根暗野郎が覗いてくるかもしれない。早く歩き出さなければ。
「…よし」
顔の熱は引いていないが、いつまでも立ち止まっている訳にはいかない。もう歩き出そう。
そう思って俺は振り向いた。
根暗野郎がガッツリ顔を見ていた。
「ばかっ、見てんじゃねぇぶっ殺すぞ!!!」
「わあああごめんっ、ごめ、ぅあっ!?」
…しまった。
パニクった俺は、思いっきり根暗野郎を殴ってしまった。
ど、どうしよう。驚いて反射で手が出たからか、手の形はパーだった。でも、凄い勢いでやっちまったし、今だって、赤く腫れている。
「いたい」
「そりゃな」
だって、俺勢いよくやっちまったもん。そりゃ痛てぇよ。根暗野郎の口から血が垂れる。今の衝撃で唇も切れたんだ。
「……くちのなかきれてる」
「そりゃそうだろ。その勢いで殴った」
謝った方がいい。根暗野郎はきっと、心配して俺の顔を覗いただけだ。それなのにビンタされて、きっと、意味が分かんねえだろう。
「パーなだけ感謝しやがれ根暗」
ひねくれ者の俺の口からは、最低な言葉しか出てこなかった。
「殴らないって言ってなかった?」
「今のは別だ。お前が悪ィだろ」
「確かに…?」
「早くしろ。学校行くんだろうが」
殴られたにも関わらず、どうでもいいことばかり喋っている。こいつ、怒らないのかよ、酷いことされただろ、怒れよ。
俺の姉ちゃんじゃ、あるまいし。
そんなに優しいのかよ、お前。
でも、俺はそんな優しい奴を殴った。痛々しい頬を見ていられず、俺は根暗野郎より先に歩き出した。
…根暗野郎が、着いてきてやがる。何でだよ、こんな奴放って、自分のペースで歩けばいいだろ。
…もしかして、寂しいのか?
片桐と栗田の様子を見る限り、あれは小中からのダチと見ていいだろう。そんな長い付き合いの奴らと喧嘩して、朝一人で登校。…辛いな。
明日も来てやろう、根暗野郎のために。
俺は一人でも、大丈夫だ。
別に、俺は一人なんて、寂しくない…はずだ。
0
お気に入りに追加
432
あなたにおすすめの小説
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
風紀“副”委員長はギリギリモブです
柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。
俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。
そう、“副”だ。あくまでも“副”。
だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに!
BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
ずっと夢を
菜坂
BL
母に兄との関係を伝えようとした次の日兄が亡くなってしまった。
そんな失意の中兄の部屋を整理しているとある小説を見つける。
その小説を手に取り、少しだけ読んでみたが最後まで読む気にはならずそのまま本を閉じた。
その次の日、学校へ行く途中事故に遭い意識を失った。
という前世をふと思い出した。
あれ?もしかしてここあの小説の中じゃね?
でもそんなことより転校生が気に入らない。俺にだけ当たりが強すぎない?!
確かに俺はヤリ◯ンって言われてるけどそれ、ただの噂だからね⁉︎
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる