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小話2 「アレクとリュウとヴィクトリアの会話」
しおりを挟む「アレク様! リュウは先ほどご飯を食べたばかりですよ!!」
アレクがリュウにリンゴを丸ごとポンポンあげているのを見とがめてヴィクトリアは腰に手を当てて怒っている。
「いやあ、しかしなあ。食べたそうに目をウルウルしていたものだから、つい……。」
「そうやって、甘やかしてばかりいるとどんどん甘えん坊になってよくありません。躾はきちんとしないとリュウの為にはなりません!」
「…わかった、すまない。」
「きゅきゅ~、きゅうう」
(ごめんね~、ヴィクトリア)
ヴィクトリアはリュウを抱き上げてから言い聞かせるように頭を撫でた。
「リュウ。厳しく言ってごめんね~、でもリュウの為なんだからね、このままだとブクブク太って飛べなくなっちゃうかもよ? 空を飛べないドラゴンって言われるのは嫌でしょ?」
「きゅうううう!」
(いや~~~!)
「さすがは、リュウね! ちゃんという事を聞ける子は立派なドラゴンになれるわ。」
「きゅきゅ~い!! きゅきゅきゅい~」
(やったー!! ぼくちゃんという事聞くんだ~)
リュウは嬉しそうにヴィクトリアの腕を飛び出して、ぐるぐると部屋の天井近くを飛び回っている。
「おい、リュウ。そんな高いところで飛ぶと照明に頭ぶつけるぞ~。」
アレクが笑いながら両手を伸ばすとその腕の中にリュウが飛び込んできた。
「そうだ、リュウ。今日は俺と寝るか?」
「きゅい!」
(いいよ!)
そんな二人のやり取りを聞いて慌ててヴィクトリアはアレクからリュウを取り上げた。
「駄目です!」
「なんでだ? 昨日はヴィクトリアと寝たのだろう? いいじゃないか。」
「リュウは女の子なんですよ。男の人と一緒に寝るなんて駄目です!」
そう言ってぷりぷりおこりながらリュウを抱っこして部屋へと戻って行った。
「いや、ドラゴンだし。てか、リュウって雌だったのか。……あ、俺も失礼します。」
と頭をポリポリかいていたが同じ部屋にいる4人に気づき、声をかけてからアレクも部屋へと戻って行った。
「ねえ、リアちゃんはいいお母さんになれそうね。」
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「姉さま、よかったですわねえ~。ひ孫が見られる日が近そうですわよ。」
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