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5.忘れてた……
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昼休みも過ぎ、再び退屈な午後の授業が始まる。この眠気に襲われる感覚は、何年学生をやっていても慣れる気はしない。むしろ学年が上がっていく度に、眠気に負けそうになる事が多くなっている。
とはいえ、落谷は眠気に負ける程たるんでいない。斜め前に座る晃は、堂々と机に伏して寝ているようだが。
殆ど惰性で授業を受け、多少の義務感でノートを書くべく手を動かす。
あと少しで放課後だ、あと少しで帰れる。
教室にいる生徒の殆どが、心の中で唱えているであろう言葉だ。
しかし、落谷はそうもいかない。放課後は生徒会の会議があり、面倒な話し合いを纏めてからではないと帰宅はできないのだ。
授業中だというのに、ため息が出そうだった。
放課後、生徒会の話し合いを終え教室に戻った落谷は、机の中に入れておいた本の存在を思い出して顔を顰めた。
「忘れてた……返却期限今日までだわ」
借りてすぐに読み終わった推理小説は、落谷の印象に特に残ることがなく忘れていたのだ。
落谷は面倒だと小さく息を吐き出して、仕方なく図書室へ向かう事にした。
早く帰りたいが、そうもいかない。
家の居心地が良すぎて、外に出たくない気持ちが人より強い落谷。引きこもり根性万歳だ。
図書室の扉を開けて静かな室内に入ると、そこには見覚えのある男がいた。
「先輩!」
「忘れてた……」
「会いに来てくれたんですか!?」
確か崖上は落谷の事を、図書室で見かけて惚れたと言っていた筈だ。今更思い出しても、目の前の男から逃げ切る事は出来なさそうである。
今すぐにでも踵を返して家に帰りたい。
嬉しそうな顔をした崖上が、段々と尻尾を全力で振っている大型犬に見えてきた。ネクタイもリードに見えてくる。
ダメだ疲れているようだ。
「俺が会いに来たんじゃねェ……お前が俺の行く先々にいるんだよ」
告白をされた日しかり、今朝の登校もしかり。落谷と崖上のエンカウント率は、紛れもなく崖上が跳ね上げているのだ。
落谷は仕方なく、持っていた本を崖上に渡す。
「おら、返却」
「ハイ、喜んでー!」
本を受け取った崖上の背後から、花が飛んでいるエフェクトが見える錯覚に陥る。
返却をしたことをパソコンで記録し、崖上が本を落谷へ渡す。それを受け取り、本を本棚たちへ返しに行く。
落谷は本に囲まれる本屋や、図書館が好きだった。幼い頃に母親の居ない時間を潰すため、ずっと絵本や児童向けの小説を読んでいたからだ。
場所は好きなのに、背後からの強い視線が鬱陶しい。
アイツ、どんだけガン見してんだよ。
落谷はさっきから感じる視線に、そっと振り向く。すると、満面の笑みで落谷を観察するご機嫌な崖上と目が合った。受付のカウンターに肘をつき、トロンとした表情で笑っている。
落谷はギギギと音がしそうな動きで、振り向いた身体を戻した。
何も見なかったことにしよう、そうしよう。
「先輩、これ終わったら一緒に帰りませんか?」
しかし、落谷の現実逃避を許さないとばかりに、崖上がカウンターから声を掛けてくる。
おい、ここ図書室だぞ。
周りに人は居ないようだがビックリする。それなりに大きな声を出している崖上を無視できるはずがなく、落谷は胡乱な目だけを崖上に向ける。
「あと五分くらいでここ閉じるんで! ダメっすか?」
「はぁ……わーったよ、五分待ってやるから。それ以上は待たねぇぞ」
「はーい!」
返事だけは良いんだコイツ。
玄関付近で待っていると声を掛け、落谷は図書室を後にした。
その後姿を見送り、崖上はニマニマとだらしない顔を浮かべている。
憧れと好きと、先輩の全部が手の中に欲しい。そんな恋の感情が、崖上を切なく包み込む。
靴箱に体重を預けて、崖上を待っている落谷。校章が刺繍されたシャツへ紅い夕日が差していた。
約束通り五分だけ待っている最中の落谷は、気だるげに校庭でサッカーをしている部活生へ視線を移す。視線の先には健康的な肌の色をした部活生達が、サッカーボールを追いかけ汗をかいている。
学校中から聞こえてくる生徒達の声や物音、吹奏楽部の奏でる楽器の音。学校という一つの空間で、様々な生徒が何かしらに打ち込み夢中になっている。
学生である落谷にとっては当たり前で、大人にとっては懐かしい放課後の学校。この瞬間だけは、時間がゆっくりと流れてゆく。
崖上を待つ五分間の時間の流れに身を任せ、落谷は校庭を眺め続けた。
ふと、視線を感じて階段を見る。
また、崖上が盗み見ているのかと睨みつければ、そこには崖上は居らず、代わりに髪の毛をゆるりと巻いた二年生の女子が居た。
一瞬だけ目が合ったが、すぐに逸らされる。女子生徒はスマホをいじりながら器用に階段を降りてきた。
彼女は自分の靴箱からローファーを取り出して穿くと、落谷の目の前を通って帰っていく。落谷とすれ違う一瞬、再び目が合った。
そして睨まれた。
落谷はされるがままに反射で睨み返し、お互いの間に火花が散りそうな一瞬。
女子生徒が過ぎ去った後でも、落谷はその後ろ姿を尚も睨みつける。顔には、不快だと言わんばかりの表情を浮かべていた。
「先輩! お待たせしました! 帰ろ~!」
しかし、背後から声を掛けられすぐに表情を戻した。能天気な声が、一周回って安心する。
「一分遅刻だ」
「え~ でも、先輩はそれでも待っててくれたんでノーカンっすよ」
「はいはい」
崖上と共に学校を出る。校門を出たなら一気に雰囲気が変わる。ゆったり流れる時間が倍速で流れる気がして、落谷は少しばかり気おくれしてしまう。
気おくれしてしまうのは、もしかしたら、隣でご機嫌に鼻歌を歌っている奴のせいかもしれない。じっとりと崖上を見て、落谷はため息を吐きだしたくなった。
ただ、これでも落谷の事を尊重してくれているようなので、溜た息は吐き出さないでいてやる。
「ねぇ、先輩?」
「あ?」
車の通らない近道。
野良猫が塀の上を駆けて行く。そよいでいた風が静かに止まる。
少しだけ緊張した声が掠れていて、その真剣さに落谷の足が止まる。
「好きです。本当に」
「……そりゃ、どーも」
崖上の熱を帯びたその視線にドキッとする。いつもの緩い調子は何処にやったのか。突然の事に、落谷は視線を逸らす事しか出来なかった。
「先輩は俺のこと嫌い? そろそろ、返事を聞かせて欲しい……とか思ったり、ね?」
寂しそうに微笑む崖上に、今度は落谷の心臓がギュッと締め付けられた。
心臓が変だ。
言葉と頭の思考が一致しない。
落谷は、はくはくと言葉を紡ごうと口を動かすが、上手く声が出せなかった。
けれど崖上の殊勝な態度につられたのか、落谷もしっかりしなければと背筋を伸ばして心を決めた。
「き、嫌いつーか……たまに、俺の事を凝視してんのか知らねェけど、視線がウゼェなって時は、ある」
「はは、そりゃ好きな人は見ちゃいますよ」
崖上は肩を竦めて、笑っている。
「先輩は絆されてくれたり、しません?」
「お前の言いたいことは何となく分かる。でも、俺は進路の事と生徒会の事で、恋愛に回すリソースがねーの。お前が俺に、お前と同じくらいの熱量を返して欲しいってンなら、それは出来ねェよ。多分、お互い辛くなる」
「つまり?」
「お前の寄越す好意を返してやれない、から」
落谷は崖上の目を見て、今の想いを伝えた。少々、言葉が纏まらず遠回しになってしまったかもしれない。しかし、しっかりと告白を断ったつもりだ。
崖上も告白を断られた事を理解したのか、いつもの能天気な笑顔が悲しげな色を滲ませていた。その表情に気が付き、落谷は心がざわついた。
自分で崖上を拒否しておいて、その行動に納得できていない。
その訳の分からない状態で、落谷は何も言わずに歩く崖上の後ろを歩いていく。
先ほどとは打って変わって、静かな帰り道。
野良猫が遠くから落谷達をじっと見ていた。ことの成り行きを見守るように。
とはいえ、落谷は眠気に負ける程たるんでいない。斜め前に座る晃は、堂々と机に伏して寝ているようだが。
殆ど惰性で授業を受け、多少の義務感でノートを書くべく手を動かす。
あと少しで放課後だ、あと少しで帰れる。
教室にいる生徒の殆どが、心の中で唱えているであろう言葉だ。
しかし、落谷はそうもいかない。放課後は生徒会の会議があり、面倒な話し合いを纏めてからではないと帰宅はできないのだ。
授業中だというのに、ため息が出そうだった。
放課後、生徒会の話し合いを終え教室に戻った落谷は、机の中に入れておいた本の存在を思い出して顔を顰めた。
「忘れてた……返却期限今日までだわ」
借りてすぐに読み終わった推理小説は、落谷の印象に特に残ることがなく忘れていたのだ。
落谷は面倒だと小さく息を吐き出して、仕方なく図書室へ向かう事にした。
早く帰りたいが、そうもいかない。
家の居心地が良すぎて、外に出たくない気持ちが人より強い落谷。引きこもり根性万歳だ。
図書室の扉を開けて静かな室内に入ると、そこには見覚えのある男がいた。
「先輩!」
「忘れてた……」
「会いに来てくれたんですか!?」
確か崖上は落谷の事を、図書室で見かけて惚れたと言っていた筈だ。今更思い出しても、目の前の男から逃げ切る事は出来なさそうである。
今すぐにでも踵を返して家に帰りたい。
嬉しそうな顔をした崖上が、段々と尻尾を全力で振っている大型犬に見えてきた。ネクタイもリードに見えてくる。
ダメだ疲れているようだ。
「俺が会いに来たんじゃねェ……お前が俺の行く先々にいるんだよ」
告白をされた日しかり、今朝の登校もしかり。落谷と崖上のエンカウント率は、紛れもなく崖上が跳ね上げているのだ。
落谷は仕方なく、持っていた本を崖上に渡す。
「おら、返却」
「ハイ、喜んでー!」
本を受け取った崖上の背後から、花が飛んでいるエフェクトが見える錯覚に陥る。
返却をしたことをパソコンで記録し、崖上が本を落谷へ渡す。それを受け取り、本を本棚たちへ返しに行く。
落谷は本に囲まれる本屋や、図書館が好きだった。幼い頃に母親の居ない時間を潰すため、ずっと絵本や児童向けの小説を読んでいたからだ。
場所は好きなのに、背後からの強い視線が鬱陶しい。
アイツ、どんだけガン見してんだよ。
落谷はさっきから感じる視線に、そっと振り向く。すると、満面の笑みで落谷を観察するご機嫌な崖上と目が合った。受付のカウンターに肘をつき、トロンとした表情で笑っている。
落谷はギギギと音がしそうな動きで、振り向いた身体を戻した。
何も見なかったことにしよう、そうしよう。
「先輩、これ終わったら一緒に帰りませんか?」
しかし、落谷の現実逃避を許さないとばかりに、崖上がカウンターから声を掛けてくる。
おい、ここ図書室だぞ。
周りに人は居ないようだがビックリする。それなりに大きな声を出している崖上を無視できるはずがなく、落谷は胡乱な目だけを崖上に向ける。
「あと五分くらいでここ閉じるんで! ダメっすか?」
「はぁ……わーったよ、五分待ってやるから。それ以上は待たねぇぞ」
「はーい!」
返事だけは良いんだコイツ。
玄関付近で待っていると声を掛け、落谷は図書室を後にした。
その後姿を見送り、崖上はニマニマとだらしない顔を浮かべている。
憧れと好きと、先輩の全部が手の中に欲しい。そんな恋の感情が、崖上を切なく包み込む。
靴箱に体重を預けて、崖上を待っている落谷。校章が刺繍されたシャツへ紅い夕日が差していた。
約束通り五分だけ待っている最中の落谷は、気だるげに校庭でサッカーをしている部活生へ視線を移す。視線の先には健康的な肌の色をした部活生達が、サッカーボールを追いかけ汗をかいている。
学校中から聞こえてくる生徒達の声や物音、吹奏楽部の奏でる楽器の音。学校という一つの空間で、様々な生徒が何かしらに打ち込み夢中になっている。
学生である落谷にとっては当たり前で、大人にとっては懐かしい放課後の学校。この瞬間だけは、時間がゆっくりと流れてゆく。
崖上を待つ五分間の時間の流れに身を任せ、落谷は校庭を眺め続けた。
ふと、視線を感じて階段を見る。
また、崖上が盗み見ているのかと睨みつければ、そこには崖上は居らず、代わりに髪の毛をゆるりと巻いた二年生の女子が居た。
一瞬だけ目が合ったが、すぐに逸らされる。女子生徒はスマホをいじりながら器用に階段を降りてきた。
彼女は自分の靴箱からローファーを取り出して穿くと、落谷の目の前を通って帰っていく。落谷とすれ違う一瞬、再び目が合った。
そして睨まれた。
落谷はされるがままに反射で睨み返し、お互いの間に火花が散りそうな一瞬。
女子生徒が過ぎ去った後でも、落谷はその後ろ姿を尚も睨みつける。顔には、不快だと言わんばかりの表情を浮かべていた。
「先輩! お待たせしました! 帰ろ~!」
しかし、背後から声を掛けられすぐに表情を戻した。能天気な声が、一周回って安心する。
「一分遅刻だ」
「え~ でも、先輩はそれでも待っててくれたんでノーカンっすよ」
「はいはい」
崖上と共に学校を出る。校門を出たなら一気に雰囲気が変わる。ゆったり流れる時間が倍速で流れる気がして、落谷は少しばかり気おくれしてしまう。
気おくれしてしまうのは、もしかしたら、隣でご機嫌に鼻歌を歌っている奴のせいかもしれない。じっとりと崖上を見て、落谷はため息を吐きだしたくなった。
ただ、これでも落谷の事を尊重してくれているようなので、溜た息は吐き出さないでいてやる。
「ねぇ、先輩?」
「あ?」
車の通らない近道。
野良猫が塀の上を駆けて行く。そよいでいた風が静かに止まる。
少しだけ緊張した声が掠れていて、その真剣さに落谷の足が止まる。
「好きです。本当に」
「……そりゃ、どーも」
崖上の熱を帯びたその視線にドキッとする。いつもの緩い調子は何処にやったのか。突然の事に、落谷は視線を逸らす事しか出来なかった。
「先輩は俺のこと嫌い? そろそろ、返事を聞かせて欲しい……とか思ったり、ね?」
寂しそうに微笑む崖上に、今度は落谷の心臓がギュッと締め付けられた。
心臓が変だ。
言葉と頭の思考が一致しない。
落谷は、はくはくと言葉を紡ごうと口を動かすが、上手く声が出せなかった。
けれど崖上の殊勝な態度につられたのか、落谷もしっかりしなければと背筋を伸ばして心を決めた。
「き、嫌いつーか……たまに、俺の事を凝視してんのか知らねェけど、視線がウゼェなって時は、ある」
「はは、そりゃ好きな人は見ちゃいますよ」
崖上は肩を竦めて、笑っている。
「先輩は絆されてくれたり、しません?」
「お前の言いたいことは何となく分かる。でも、俺は進路の事と生徒会の事で、恋愛に回すリソースがねーの。お前が俺に、お前と同じくらいの熱量を返して欲しいってンなら、それは出来ねェよ。多分、お互い辛くなる」
「つまり?」
「お前の寄越す好意を返してやれない、から」
落谷は崖上の目を見て、今の想いを伝えた。少々、言葉が纏まらず遠回しになってしまったかもしれない。しかし、しっかりと告白を断ったつもりだ。
崖上も告白を断られた事を理解したのか、いつもの能天気な笑顔が悲しげな色を滲ませていた。その表情に気が付き、落谷は心がざわついた。
自分で崖上を拒否しておいて、その行動に納得できていない。
その訳の分からない状態で、落谷は何も言わずに歩く崖上の後ろを歩いていく。
先ほどとは打って変わって、静かな帰り道。
野良猫が遠くから落谷達をじっと見ていた。ことの成り行きを見守るように。
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