読書感想文

二色燕𠀋

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長野まゆみ『あめふらし』

感想-1

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あらすじ的には岬、市村岬を主役においたあらすじかなぁと思いますね、これ。

実際は恐らくあめふらしである“橘河”なんでしょうが、8編にして橘河視点の物がない。

重点は、「長野古風文体」を崩したもので、和風幻想譚とあるが、
いや、確かに和風、古風ではあるがどちらかと言えば近代的な方だなと感じました。

しかしこのあらすじを読み「なるほど、だから岬視点あらすじなのね」と感じたのは解説を読んででした。

同時期「よろづ春夏冬あきない中」短編で出てきたのか!と

昔読んだよろづ春夏冬中。確かに雰囲気似てるわ、つか、どっか名前がみたことある、と思ったら、あちらは岬が主人公だったのね!と。

それを踏まえて。

あの、なんだろな、前回の「魚たちの離宮」のように、古漢字だの「〱」だの、言い回し「ぢゃないか」とか。

大正チックではないんですよね。
よろづ春夏冬中では大正文体(昔読んだので記憶が曖昧。長野文体は大体大正文体)じゃないのか、あめふらしはと、解説を読んでこれまた納得。

8編とも時系列はまばら、しかし冒頭「空蟬うつせみ」と最後の「雨宿あまやどり
これだけははっきりと逸郎と橘河の出会いで冒頭、「空蟬」が、現在の逸郎と橘川の出会い、最後の「雨宿」が逸郎が生きていた頃、ホントの初見での出会いで、最初は橘河もあめふらしではなく、教師だった。

あめふらしの説明文がこちら(文春文庫p31)

 橘川は縁先へでて、子供のようにしゃがんだ。乾いた地面に指で書く。雨、その下に口をならべる。ひとつ、ふたつ、……みっつ。つづいてエの字を縦横に組む。
市村はそれが雨乞いの呪具だと知っている。授業で記紀を読む講義をとっている。
 ……あめふらしか。


はい、字を調べました。
雨乞いという意味で“れい”だそう。
…したらエを縦横に組む
霝H

にしかならんだろうと!あめふらし?まてまてH。英語だよ!
謎深まりました。誰か教えてください(笑) 

いや内容ですね。はい、いきます。
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