幕末資料と見解

佐幕、勤王、尊皇攘夷、公武合体とは？

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　簡単ざっぱに分けましょう


反幕府→✕
幕府→○
どちらでもない→△


とした場合、

勤王→✕
佐幕、尊皇攘夷→○
公武合体→△


ですね。
　後に勤王とは、勤王倒幕論と言われていきます。


　ではまずは佐幕から。

佐幕
　本編でも申し上げましたが幕府の補佐、です。
　代表をあげますと、新撰組、新徴組を作ったのは、会津藩。

　いやそもそも実はね、新徴組はもちろん、有名な新撰組、イマイチわかってないんだという方。

　要するにこの二つは、
幕府に反抗しそうな奴等をぶっ殺す組織です。これは、幕府にのみ、です。
　お仕事としては一応元祖警察と言ったら分かりやすいでしょうかね。
　つまり、幕府に反対する奴は犯罪者だったわけです。

　その二つの組織を、天皇がいる京都に配備したので、会津もまぁ、勤王か佐幕かどちらとも言いがたいですが、天皇と幕府で言えば…

いや、というか
天皇と幕府は別に仲は悪くないんです、表面上は。

　ただ、前回の井伊直弼さんがいらっしゃいましたね。

　天皇さん、基本的に外国人嫌いなんですよね。幕府もわりと外国人は嫌いです。

　何故なら徳川幕府とはそもそも、日本の当時の政権そのものであり、
徳川家康は、例えば毛利さんとかね、昔自分に歯向かってきたやつらは遠くに押しやり参勤交代(交通費で反乱させる金をなくす)やらをさせ、“徳川(日本トップ)”に驚異になる奴らを遠ざける風習にありました。

　なので正直、豊臣秀吉の件じゃないですが(韓国に日本領地を拡大しようとして滅多打ちにされる)
狭い国でトップを張るには、よその文化をおそらくは受け入れたくなかったんでしょうな、徳川家康は将軍になった際に鎖国します。所謂徳川洗脳です。

　
　それまで武器と言えば刀、乗り物と言えば馬かイカダだった日本。強引にある日突然、大砲積んだデカイ武器っぽい乗り物が海にいるわけですよ。やつらは言います。

「仲良クシテクダサーイ」

いや怖ぇよ。
が、日本人の大抵の人の考えですね。

　しかし正直言って、ハジメマシテな外国人。敵か見方かわかんね。これも率直ですよね、なんせ、最早何が来たのかわかんねぇけど武器なのがわかる、みたいな感じなんで。
　なんでまぁ、天皇も幕府も外国人は嫌いです。


　そこでいきます、尊皇攘夷論。

　読んで字のごとく、天皇を尊敬、敬い、攘夷→外国人反対！追い返してやる！(天皇が外国人嫌いですからね)が、元祖な思想。

　しかししかし。
　尊皇攘夷とは最早流行語でした。何にでも使えます。敬うのが幕府、攘夷は、その敬うものに仇なすやつら、と置き換わって行きます。

　なので、新撰組は佐幕派会津の配下でしたが、尊皇攘夷を唱っていたわけです。幕府尊敬、幕府に仇なすやつらぶっ殺す、で。

　尊皇と言うくらいに天皇も、最早当時はそこにいるだけ(外交とかないからね)でしたが、尊ばれていたわけです。
　それを井伊直弼によりガラリと、まぁ裏切られちまったわけです。

　なのでそこから思考、幕府と天皇がはっきり別れてしまうわけです。


　そして生まれる勤王

　読んで字のごとく、国の王様に勤める。国の王様は天皇じゃないか！↑により、倒幕がプラスされる。
　なので佐幕派と勤王倒幕(勤王)派は、仲が悪くなるわけです。国のトップを誰と捉えるか、徳川か、天皇か、で。


　そして出てくる公武合体論。


読んで字のごとく？
公→天皇
武→幕府

です。まぁ考え方としては確かに、当時はいるだけだった天皇も、王様ですからね。

　王様が手下に政治をさせる仕組みとしては間違っちゃいないわけですが、本当にいるだけだったので、最早居ないようなものではあったんです。

　だからといって、日米和親条約ではないですが、王様を通さずになにか重大な書類にポンと判子を押したり好き勝手に外交は結んじゃいけなかったわけで。

　かなり幕臣や国民も、当時は天皇派？幕府派？となっちまったわけです。

 それを統括して。

　一緒にしちゃうか、天皇と幕府。仲良くしよ。が、公武合体論ですね。

　公武合体論の餌食になったと有名なのは14代将軍家茂です。
　彼は天皇家の娘さんを頂きました。いまじゃ考えらんないですね。総理が天皇さんの娘さんを貰う政略結婚。

　それにも勿論反対派がいました。天皇家から見れば幕府に人質を取られたじゃないか、と。
　家茂は病死となっていますがここももしや…と唱える人がいるわけです。彼にはまず、15代将軍推しだった方々からもやっかまれてますからね。敵が多いのは事実。


　最終的に独立して『倒幕』を掲げた薩摩、長州は、

最早ぜーんぶぶっ潰して新しい世界を作ろう

という方々ですね。関ヶ原からの積年の恨みも勿論あるでしょうな。



　長々とお付き合いありがとうございました。
　次はついに、伊東甲子太郎です。