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The 2nd episode
13
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「早坂。そいつうるさい。黙らせとけ」
「あ、あぁ…え?」
取り調べ室を出ると、「今のはアウトです」と、山瀬に耳打ちされた。
それを無視して江島の取り調べ室に向かう。二つ隣の部屋だ。
外窓から見えた内部は、確かに騒然とするものだった。
「潤…?」
潤が、江島に馬乗りになっていた。
多分、スイッチが入ったのだろう。仕方がない。
ドアを開けて、夢中になっている潤の頬に背後からバレルを当てる。
潤は一瞬びくっとし、振り向き様に俺は腕を捕まれ、銃をすっ飛ばされた。
「あぁ…」
漸く俺を確認し肩を撫で降ろすが、わかると睨み付けてきた。
「てめぇか流星」
椅子はその辺に転がっているし、テーブルもずれている。揉み合いかなにかになったのだろうか。潤のジャケットはすぐ近くにぶん投げられてるし、シャツのボタンは外れてる箇所があるし。
睨む潤の目は瞳孔が開いている。完璧にスイッチオンだ。これは江島が死にかねない。
「何があったんだ、一体」
「うるさい」
「潤、落ち着いて」
こっちが落ち着いて、少し優しめに声を掛けると、潤はバツが悪そうに項というか首筋を押さえて、溜め息のように一息吐いた。
「落ち着いた?」
「…うっさいなぁ…」
どうやら落ち着いたらしい。口調も瞳孔もいつも通りに戻っていた。
「じゃあま、まず離…」
そう俺が言いかけたときだった。
江島が潤の片手を引っ張り、そのまま体勢を崩した潤の上に乗り、息を荒くして片手で潤が首を絞めた。
一瞬の流れ作業。
江島の肩を掴むが、振り払われてしまった。江島は無我夢中と言ったように、潤のシャツのボタンを外す。
なるほどそう言うことか。
と納得している場合じゃない。
「慧さん、救護班の要請をお願いします」
入り口に向かって言い、俺は江島の横っ面に一発蹴りを入れた。
「流星さん!」
潤から離れた江島の胸ぐらを掴み、一発ぶん殴る。
こいつ、なんなんだ。やはりなんか、変態なのか、勃ってやがるぞこの状況で。
「大丈夫か潤」
手に当たる骨の感触。後ろで潤の、咳き込む嗚咽が耳についてより感情が高ぶった。
一発だけ江島にぶん殴られてより腹が立って鳩尾辺りを殴る。多分しばらくそうしていたらしい。「流星、もうやめて」と、苦しそうな声がして、振り向こうとしたら後ろから抱き締められた。
「え?」
自分の手元を見てみると江島は気を失っていた。潤はなんかだらしないというか痛々しい格好だし、俺何してたんだっけと思えば、拳が血まみれだった。
あぁ、なるほどね。
離れた潤は「怖ぇよ、流星」と言って泣きそうになっていた。
「大丈夫か、潤」
声を掛けたらついに潤は泣き出してしまった。
「おめぇだよバカ…。スイッチ入ってんじゃねぇよ…」
「え?」
俺はお前のスイッチをオフしに来たんですが。何故泣いてんでしょうか。取り敢えず面倒だ。
「悪かった、ごめんごめん」
そう言って頭を撫でようとしたら、ごつっと鈍い音がして。あぁ、そう言えば江島の胸ぐら掴んでいたような気がする。今のは頭を地面に打ち付けた音かな。
「あれ、てかこいつヤバイ?」
「やべぇよお前何発殴ったと思ったんだよ。いま猪越さんが救護班呼んでるから」
「あぁ、そう」
殴ったのか。
なるほど。俺がスイッチ入っちゃったのね。いつ入ったんだろ。
「流星さん…!」
噂をすればなんとやら。救護班を連れて慧さんが入ってきた。
「あ、あぁ…え?」
取り調べ室を出ると、「今のはアウトです」と、山瀬に耳打ちされた。
それを無視して江島の取り調べ室に向かう。二つ隣の部屋だ。
外窓から見えた内部は、確かに騒然とするものだった。
「潤…?」
潤が、江島に馬乗りになっていた。
多分、スイッチが入ったのだろう。仕方がない。
ドアを開けて、夢中になっている潤の頬に背後からバレルを当てる。
潤は一瞬びくっとし、振り向き様に俺は腕を捕まれ、銃をすっ飛ばされた。
「あぁ…」
漸く俺を確認し肩を撫で降ろすが、わかると睨み付けてきた。
「てめぇか流星」
椅子はその辺に転がっているし、テーブルもずれている。揉み合いかなにかになったのだろうか。潤のジャケットはすぐ近くにぶん投げられてるし、シャツのボタンは外れてる箇所があるし。
睨む潤の目は瞳孔が開いている。完璧にスイッチオンだ。これは江島が死にかねない。
「何があったんだ、一体」
「うるさい」
「潤、落ち着いて」
こっちが落ち着いて、少し優しめに声を掛けると、潤はバツが悪そうに項というか首筋を押さえて、溜め息のように一息吐いた。
「落ち着いた?」
「…うっさいなぁ…」
どうやら落ち着いたらしい。口調も瞳孔もいつも通りに戻っていた。
「じゃあま、まず離…」
そう俺が言いかけたときだった。
江島が潤の片手を引っ張り、そのまま体勢を崩した潤の上に乗り、息を荒くして片手で潤が首を絞めた。
一瞬の流れ作業。
江島の肩を掴むが、振り払われてしまった。江島は無我夢中と言ったように、潤のシャツのボタンを外す。
なるほどそう言うことか。
と納得している場合じゃない。
「慧さん、救護班の要請をお願いします」
入り口に向かって言い、俺は江島の横っ面に一発蹴りを入れた。
「流星さん!」
潤から離れた江島の胸ぐらを掴み、一発ぶん殴る。
こいつ、なんなんだ。やはりなんか、変態なのか、勃ってやがるぞこの状況で。
「大丈夫か潤」
手に当たる骨の感触。後ろで潤の、咳き込む嗚咽が耳についてより感情が高ぶった。
一発だけ江島にぶん殴られてより腹が立って鳩尾辺りを殴る。多分しばらくそうしていたらしい。「流星、もうやめて」と、苦しそうな声がして、振り向こうとしたら後ろから抱き締められた。
「え?」
自分の手元を見てみると江島は気を失っていた。潤はなんかだらしないというか痛々しい格好だし、俺何してたんだっけと思えば、拳が血まみれだった。
あぁ、なるほどね。
離れた潤は「怖ぇよ、流星」と言って泣きそうになっていた。
「大丈夫か、潤」
声を掛けたらついに潤は泣き出してしまった。
「おめぇだよバカ…。スイッチ入ってんじゃねぇよ…」
「え?」
俺はお前のスイッチをオフしに来たんですが。何故泣いてんでしょうか。取り敢えず面倒だ。
「悪かった、ごめんごめん」
そう言って頭を撫でようとしたら、ごつっと鈍い音がして。あぁ、そう言えば江島の胸ぐら掴んでいたような気がする。今のは頭を地面に打ち付けた音かな。
「あれ、てかこいつヤバイ?」
「やべぇよお前何発殴ったと思ったんだよ。いま猪越さんが救護班呼んでるから」
「あぁ、そう」
殴ったのか。
なるほど。俺がスイッチ入っちゃったのね。いつ入ったんだろ。
「流星さん…!」
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