36 / 130
2020年2月
2/6(廃品回収)
しおりを挟む
#二色短編
今日の体育は定番の、男性体育教員が深く追求できない理由で休んだ。後にまとめて補習があるのなら「お腹が痛いです」と言わせて欲しかったと考えて帰宅した、たったそれだけの当たり前な夕方だった。
母親が四畳半でタオルに吊られて死んでいた。
久しく見た姿は木偶の坊だった。
#二色短編
私はさもなく垂れ流された悪臭を掃除しようと考え、とめた息と、ブレザーのポケットに忍ばせていたカッターナイフに触れていることに気付いたが何事もないと、どうしようもなくなったカーペットに溜め息を吐いた。
例えば昨日、この時間から再生し見直した映画のラストを考える。
#二色短編
彼女の世界は音楽だけだったのか、しかし息子を生みたかったのだと泣いて電話越しに話したシーンがあった。
あの先に幸せがあったなどと想像することが出来ない。
…脱却としてあのラストはハッピーエンドだと総合的に思えてならないと考えて今朝は満足な朝を勝手に迎えたのだ。
#二色短編
私は何故家に帰ってきたのか、母は何故家に帰ってきたのか。
例えば第一次世界対戦で少年の心が崩れた、本当にそうだろうか。それは単に「音を立てた」出来事だとしか思えない、彼が出会った彼があの場から脱却したのだとしたら純文学などどうしようもなく出口がないのではないか。
#二色短編
当たり前に重かった。
消臭剤は1本消費した。まだ染み付き絡み付いていそうだけど、使った母親の衣服や雑巾と同じ大きな袋に捨てる。
ポストには電気の検針が入っていた。
あと2枚分ほど私はここにいるのだろう。が、彼女の月給は今日で最後だろうとどこかでわかっている。
#二色短編
…例えば。
110などに電話を掛けるべきかもしれない、しかし母親のガラケーは事切れているようだ。
ちゃぶ台に置かれた母親の預金通帳の暗証番号は知らないし、10500円の価値の女を掃除したばかりのそこへ横たえ私は子供の頃に見た、VHSを再生をした、膝を折って、床に座って。
#二色短編
幼い少女は森の毛むくじゃらに「あなた おなまえ なんていうの」とは聞いたが、「あなた どうして トトロなの」とは聞かないのに、どうして「なんで ほたる すぐ 死んでしまうん?」なんだろうか。なんでそこにいるのかという世界観には触れない世界観にぼんやりとテレビは明るかった。
#二色短編
そして筆休めが行き過ぎこの短編の行き場は一体どこなのかと考えた。天地創造とほざいてしまったのならば1から7かと考えていたはずだ。どうしよう、まず書きかけの短編が一編あるではないか、埋没の二文字がぼんやりと浮かぶ。夜長というのは眠剤か、やることが半端だと朝方故に考えた。
今日の体育は定番の、男性体育教員が深く追求できない理由で休んだ。後にまとめて補習があるのなら「お腹が痛いです」と言わせて欲しかったと考えて帰宅した、たったそれだけの当たり前な夕方だった。
母親が四畳半でタオルに吊られて死んでいた。
久しく見た姿は木偶の坊だった。
#二色短編
私はさもなく垂れ流された悪臭を掃除しようと考え、とめた息と、ブレザーのポケットに忍ばせていたカッターナイフに触れていることに気付いたが何事もないと、どうしようもなくなったカーペットに溜め息を吐いた。
例えば昨日、この時間から再生し見直した映画のラストを考える。
#二色短編
彼女の世界は音楽だけだったのか、しかし息子を生みたかったのだと泣いて電話越しに話したシーンがあった。
あの先に幸せがあったなどと想像することが出来ない。
…脱却としてあのラストはハッピーエンドだと総合的に思えてならないと考えて今朝は満足な朝を勝手に迎えたのだ。
#二色短編
私は何故家に帰ってきたのか、母は何故家に帰ってきたのか。
例えば第一次世界対戦で少年の心が崩れた、本当にそうだろうか。それは単に「音を立てた」出来事だとしか思えない、彼が出会った彼があの場から脱却したのだとしたら純文学などどうしようもなく出口がないのではないか。
#二色短編
当たり前に重かった。
消臭剤は1本消費した。まだ染み付き絡み付いていそうだけど、使った母親の衣服や雑巾と同じ大きな袋に捨てる。
ポストには電気の検針が入っていた。
あと2枚分ほど私はここにいるのだろう。が、彼女の月給は今日で最後だろうとどこかでわかっている。
#二色短編
…例えば。
110などに電話を掛けるべきかもしれない、しかし母親のガラケーは事切れているようだ。
ちゃぶ台に置かれた母親の預金通帳の暗証番号は知らないし、10500円の価値の女を掃除したばかりのそこへ横たえ私は子供の頃に見た、VHSを再生をした、膝を折って、床に座って。
#二色短編
幼い少女は森の毛むくじゃらに「あなた おなまえ なんていうの」とは聞いたが、「あなた どうして トトロなの」とは聞かないのに、どうして「なんで ほたる すぐ 死んでしまうん?」なんだろうか。なんでそこにいるのかという世界観には触れない世界観にぼんやりとテレビは明るかった。
#二色短編
そして筆休めが行き過ぎこの短編の行き場は一体どこなのかと考えた。天地創造とほざいてしまったのならば1から7かと考えていたはずだ。どうしよう、まず書きかけの短編が一編あるではないか、埋没の二文字がぼんやりと浮かぶ。夜長というのは眠剤か、やることが半端だと朝方故に考えた。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
就職面接の感ドコロ!?
フルーツパフェ
大衆娯楽
今や十年前とは真逆の、売り手市場の就職活動。
学生達は賃金と休暇を貪欲に追い求め、いつ送られてくるかわからない採用辞退メールに怯えながら、それでも優秀な人材を発掘しようとしていた。
その業務ストレスのせいだろうか。
ある面接官は、女子学生達のリクルートスーツに興奮する性癖を備え、仕事のストレスから面接の現場を愉しむことに決めたのだった。
スケートリンクでバイトしてたら大惨事を目撃した件
フルーツパフェ
大衆娯楽
比較的気温の高い今年もようやく冬らしい気候になりました。
寒くなって本格的になるのがスケートリンク場。
プロもアマチュアも関係なしに氷上を滑る女の子達ですが、なぜかスカートを履いた女の子が多い?
そんな格好していたら転んだ時に大変・・・・・・ほら、言わんこっちゃない!
スケートリンクでアルバイトをする男性の些細な日常コメディです。
隣の人妻としているいけないこと
ヘロディア
恋愛
主人公は、隣人である人妻と浮気している。単なる隣人に過ぎなかったのが、いつからか惹かれ、見事に関係を築いてしまったのだ。
そして、人妻と付き合うスリル、その妖艶な容姿を自分のものにした優越感を得て、彼が自惚れるには十分だった。
しかし、そんな日々もいつかは終わる。ある日、ホテルで彼女と二人きりで行為を進める中、主人公は彼女の着物にGPSを発見する。
彼女の夫がしかけたものと思われ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる