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父と 子と 精霊と
過去と未来の交錯点
しおりを挟む視力を失った、昏い眼窩を私に向け、ゴンザレス卿が言葉を紡ぎ出された。 その声は、太く温かみのあるそんな深い慈愛に満ちた御声だったわ。 精霊様をないがしろにされて居たとは、決して思えない。 私の心には、そんな風に聞こえたの。
「もう一人の方…… 貴女はどなたかな? 尊き方だとは思えるのだが、私が知る種族の形ではないな。 光を失った我が目では、その御姿を、見る事は出来ぬ。 が…… 貴方の纏われるオーラは…… 我の知る、どの種族の方とも違う…… と、とにかく、礼を云う。 精霊様方の祝福を勧請されたのは、貴女であろう? さぞかし名の在る、在野の神官様なのであろうな。 この非力で何の能力も持ち合わせていない、精霊様方にもそっぽを向かれるような、私と違って…… 崇高な魂を持ち合わせておられるようだ」
とても、あのゴンザレス卿の口から発せられる言葉とは思えない。 そして、私の返答も待たず、彼は思いを口に出し、綴られて行く…… のよ。 彼の言葉の連なりに、私は、唖然として、呆然として…… だって…… だって…… 続く彼の言葉には嘘も、偽りも、無かったんですもの。
その御声は、まさしく彼の崇高たる為人を、表しているのだもの。 声音は慈悲深く、そして、何よりも祈りに満ちているのだもの。 ただ、その声音には昏い響きに満たされて居たのよ。
「後悔……、多き人生であった。 理解している。 我はもう生きてはおらぬ事も、この朽ちた肉体が、たんに妄執により動いて居る事も。 後悔と悔恨が、我をこの世界につなぎ止め、遠き時の輪の接する処に向かうにはあまりに罪深い者である事も……。 そして、囚われし数多なる無垢なる者達……。 我ら聖堂教会の一派の愚行により、沢山の…… 本当に沢山の薬師が、この荒野に骸を晒す結果となった。 それを止める立場にあり、権能も保持していたのにも関わらず、我は…… それを成せなかった……」
重く…… 吐露される彼の信条。 周囲から受ける期待と羨望と卑屈で邪な思い。 その中に常に生きた彼は、『藻掻き苦しんで』居られたのよ。 彼の言葉の端々に、その黒い思いが、漏れ出しているの。 深き悔恨に常に身を業火に焼かれるように、そんな毎日を送っておられた慈悲深い聖堂神官様の御姿が其処にはあったの。
「王都…… ファンダリア王国にも、民に供する薬品すら逼迫する有様となった。 教会薬師所として、何としても市中に、国の民に薬を届ける義務があった…… すでに、王都の薬師は払底してた。 最後の綱と、『海道の賢女様』に御縋りしようともした。 丁重にお迎えせよと、あれほど申し付けたにも拘わらず…… 我が身の力の無さを露呈する結末しかなかった。 報告を受けた時、どれ程絶望を感じたか…… 我の周囲を固める者達は、我が父、フェルベルト=フォン=デギンズ枢機卿の息が掛かっている者ばかりであった事を、もっと真摯に勘案すべきであった」
嘆息は、朽ちた口から漏れ出す。 『悔恨』と『恥辱』が綯交ぜになったかのような響きを伴っていた。 続けて彼は言葉を綴り続けておられたわ。
「薬師錬金術師は、国の宝だ。 単身にて、錬金釜を用いずとも、正確な医薬品を紡ぎだせる者なのだ。 かの尊き御方の御力にて、王都の逼迫する医薬品事情を如何にかしようと…… そう、思っていたのだが……な」
光を失った、眼窩を高い天井に向け、胸の前に手を組まれ、祈られる。 暫しの沈黙。 シャラン、シャランと、私の『術式』が、井戸の奥深くで異界の魔力を浄化する音のみが聞こえるの。 それに伴い、黄金色の光の粒が井戸の奥底から吹き上がる。 その光を受け、朽ちた体躯のゴンザレス卿の御姿は、一篇の宗教画の様に私の目には映っている。 銘を付けるならば、『悔恨』とでも云えるような……
―――― 沈黙を破ったのは、やはり、ゴンザレス卿の言葉。
「 …………唯一、我の行動が、ファンダリア王国に利する事となったのは、彼の賢女様の愛弟子を王都に招聘する事が出来た事のみ。 年若きその薬師錬金術師が、王都で為した事は、王都に在する者達への福音となった事は間違いない。 どれ程、喜びに打ち震えた事か。 どれ程、相まみえたかったか。 しかし、私がそれを欲すると、彼の幼く尊き薬師錬金術師の道を塞ぐ事に他ならない。 ……涙を呑んで堪えたのだ。 王都の人々が、王国のモノ達が、その身の安寧を、確保する為なのだ。 たとえ、彼の方が聖堂教会への所属を断られ、在野の薬師錬金術師として王都に在されたとしても……な」
真摯に、天空に向かい祈りを捧げられるゴンザレス卿。 その姿は『神官長様方』にも、劣らぬ程、神聖さに満ち溢れていた。
「”Gloria Pet, Si Santo, sicut erat inPrincipio”
……大いなるかな、精霊様方。 精霊様方の思し召しは、常に民に、生きとし生ける者達への慈愛に満ち満ちておられている。 慈愛と慈悲に感謝を捧げる。 我が後悔すべきは…… 精霊様方の御手を煩わせる事無く、人の手で精霊様の御意思を実現できなかった事。 あぁ…… 神官としても、聖堂薬師所の聖堂薬師としても、我はなんと未熟であったのかッ! 許しを乞うには、あまりに罪深い我。 我の征く道を…… 我が為せる事を…… 御導き下さい」
ゴンザレス卿の言葉は、紛う事なき、『言上げ』であり、精霊様への『告解』でもあったの。 穿たれた眼窩に光を灯し、一心に祈る姿は、聖堂教会に居られる『神官長様』方にも等しい、尊き御姿の様だったわ。
そうか…… 私は、なにか…… 大きな思い違いをしていたのかも知れないわ。 目の前のゴンザレス卿は、かつてお会いしたゴンザレス卿とは違う。 聖堂薬師の清冽な御姿…… 薬師神官の装束に聖帽を御被りになった、紛う事なき、” 聖堂教会の神官様 ” の御姿がそこに在ったんだもの。
――― ええ、違うわ。
眼前のゴンザレス卿は、あの聖堂教会の闇の中で、彼に出来る最善を模索さえれていたのね。 その証拠に、ほら、ゴンザレス卿の周囲には、精霊様の祝福が顕現されているのだもの。 光を纏う彼は、神々しく、崇高で、何よりも慈愛に満ちていたの。
―――― § ――――
そんな情景を目の当たりにして、言葉を失ってしまっていた私に、ヌエルバ様が私にそっと耳打ちをする。 明らかに重大な事実を伝えようとされているのは、呆然自失になっている私にも、すぐさま理解できたわ。
「リーナ殿。 我が父祖たる者達からの伝言があります」
「何で御座いましょう?」
「リーナ殿のおかげで、『鏡界玄門』へ至る道は通りました。 が、この地の『鏡界玄門』は、姿なき門。 その門の本質は『水』 水鏡であります」
「……つまり?」
「聖水で満たされた湖水が無くては、『鏡界玄門』は権限致さぬと云う事です。 悪いことに、この井戸の底、『小白竜』に通じる地脈から流れ出る聖水は、日々の湧出量も湖を満たすのには、多大な『時』を必要とします。 ……こと、ここに至って、このような事を申し伝えなければならない事を、お許しください。 我とて、先ほど、我が父祖たる者達より聞かされたばかり…… これはには、どうも…… 如何ともしがたく……」
「…………」
ヌエルバ様が、憔悴したお顔をされたの。 『時』かぁ…… 湧水が湖を満たす、時が必要なのかぁ…… 時間…… 時間…… 井戸の底の浄化は終了したのか、立ち上る金色の粒の量は減少していたの。 それでも、重結界に触れる異界の魔力があるのか、チリチリと、未だに黄金色の光の粒は立ち上っている。
中心に居られるのは、井戸の口の上に浮かび佇み、ひたすら祈りを捧げているゴンザレス卿の御姿だったわ。 一篇の絵画の様に、真摯な祈りを精霊様方に捧げられておられるの。 彼の腕に抱かれている、数多の迷える魂。 赤子の様に、揺り籠の中で眠る様に、心静かに落ち着いていたの。
背後から、突然、殺気とも鬼気とも云える、緊張した気配が私を包み込む。
――― 帰って来たんだ。 シルフィー
「状況を説明して頂けないでしょうか? ラムソン、危険は無いのか? アレは、聖堂教会の聖堂薬師の装束。 そのうえ、あの装束は聖堂薬師長のモノ。 アレが…… 此処にいる理由は?」
「シルフィー。 アレも枢機卿の犠牲者の一人だったと云う事だ。 邪な策謀を胸に生きていたのは、どうやら、フェルベルト=フォン=デギンズ枢機卿お一人であったらしいな。 ゴンザレス卿にしても、ユーリ殿にしても…… デギンズの家名を背負う者は、すべからく精霊様方に愛されているらしい」
「…………では、危険は無いと? そう、云うのか?」
「あぁ、シルフィー。 あの方は、一心に精霊様方に祈りを捧げられておられる。 その事実は、紛れも無い。 森に棲む者…… いや、森の神官ですら、あれほどの祈りを捧げられる者は、そうはいないだろうな」
「そうか…… リーナ様、御所望のモノを曳いてまいりました。 他のモノ達は、皆と同じ場所に待機しております。 プーイを説得するのは大変でしたが、リーナ様の御心だと、そう申し伝え、押し止めております」
鬼気を解き、私にそういうシルフィー。 目には警戒を滲ませ、周囲の状況を伺っているけれど、今のこの場所には、何処にも警戒すべき事柄は無いわ。 あれほどの悪意や害意は今は一片も残存していないのだもの。
シルフィーが曳いてきてくれた、魔力網状供給線の太い基幹魔力線。 精霊小宮 三宮からの『闇の魔力』を、伝えるための大事な魔力線。 プーイさん達が敷設して下さった、魔法陣の円環に繋がる魔力線。
円環の起動術式である、【清浄浄化】は、かつて湖であった、この場所を円環に結び、” 網羅 ”している筈。 順序が逆になってしまったけれど、やらなければならない、浄化の魔法陣と、それを守護する重結界魔術式の展開なのよ。
最初は…… 余力を残して…… なんて思っていたけれど、それも無理みたい。 シルフィーから手渡された、魔力線の端末。 ジッとそれを見詰めつつ、ヌエルバ様にこれから行う術式を説明したの。
「最初は、『鏡界玄門』を開き、それにより、闇の精霊ノクターナル様に御縋りして、彼の地より、純粋な闇の魔力を分けてもらうつもりでした。 その魔力を以て、この聖域を浄化、重結界にて護るつもりでした。 ですが、ヌエルバ様の父祖たる方々の言にて、それが叶わぬ事と…… ならば、この地を浄化してから、『鏡界玄門』を開くしか方策は御座いません」
「リーナ殿? それは、いささか…… 無理な事なのでは? 『鏡界玄門』を開くには、『時』が必要なのです。 それをどうするおつもりなのですか?」
「方策は、御座います」
お忘れですか、ヌエルバ様? わたくしは、『時の禁呪』を使用する事が出来るのですよ。 魂と云う『対価』は要求されますが、私は『時』を限定的な場所で進める事が、出来るのですよ。
「リーナ殿……」
「成さねばならない『誓約』の元、私はソデイムの浄化を行います。 この聖域全体の浄化と魔法術式の安定稼働には、必要な闇の魔力は足りませんが、ソデイムの聖域の浄化と重結界を結び、その安定稼働には、三つの精霊小宮からの魔力でも十分に耐えられるでしょう。 ですので、これより、聖域ソデイムの浄化を始めたいと思います」
しっかりと見詰める視線の先に居られるヌエルバ様。 私の気持ちを、きちんと汲んで下さったのか、一度瞑目した瞼を持ち上げ、真剣な眼差しを私に向けられたの。
「成さねばならぬ『誓約』…… わたくしも、同様に為さねばならぬ『誓約』が御座います。 この地に貴女が来られた事を、精霊様に深く感謝申し上げましょう」
「ヌエルバ様。 ……すべてはこの世界の理の為。 始めます……」
シルフィーが曳いてきてくれた魔力線の先には、この湖をぐるりと一周する円環の魔法陣が繋がっている。 起動には、大きな励起魔法陣が必要。 予測値を大幅に超える事は無いけれど、それでも、私の体内魔力の大半を持って行かれる。
大きく息を吸い込み、念のために ” 魔力大回復ポーション ” を、ベルトに差し込んでおく。 紡ぎ出すは、複合励起魔法陣。 複雑で重合された魔法陣を起動する為の特別な魔法とも云えるそれは、大きく、複雑な文様を空間に紡ぐ。 出力側の結節点にシルフィーが曳いてきてくれた魔力線が幾つも結合されていく。
魔力線の中には既に私の魔力が充満しているわ。 後は、起動魔法陣で、励起状態に持って行くだけ。 複合された幾多の魔法術式は、私の意思を以て、この世界に顕現するのよ。 大きく手を持ち上げ、頭の上に持って行く。
最終的な起動の核となる魔法陣を紡ぎ、小魔法術式が手を繋ぐように複雑な起動魔法陣に結合する。 赤黒い私の魔力が紡ぎ出した起動魔法陣に充満し、満たされる。 グッと体内魔力が減少するのがわかる。
―――― まだ、大丈夫。
静かに唱える呪文は、決して破棄できない複合起動術式の呪文。 その言葉は、精霊様への祈りの祭文。 上奏するは、未来への光の道。
いざ…… 我、扉を押し開かん。
” Fiat voluntas Tua
Sicut in caelo, et in terra
Et dimitte nobis debita nostra
Et ne nos inducas in tentationem
Sed libera nos a Malo
Gloria Pet, Si Santo, sicut erat inPrincipio
Et nunc et semper et in saecula saeculorum. ”
眩い光が、周囲に広がり、起動魔法陣が回り始める。 低く、重い音が響く。 重なり合う、幾多の重合魔法陣が唸りを上げる。 激しく強い脈動が、シルフィーの曳いて来た魔力線と共鳴する。
脈動が一段の大きく重くそして、唸りを上げて……
―――― 荒野に横たわる涸れた湖を懐に収めるかの様に展開したのは……
【妖気浄化】、【清浄浄化】、【解呪】の結合体である、極大の【浄化魔法陣】と、その術式を護る為の【重結界魔法陣】だったの。
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