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父と 子と 精霊と
寄る辺なき者達 聖職者の心 薬師錬金術師の征く道
しおりを挟む精霊小宮リクロアの荘厳な空気の中、森狼族タンゴさんが言葉を紡ぐ。 ええ、 真摯に澄んだ瞳を真っ直ぐに私に向けて、森狼族の彼等は私に言葉を紡ぎ出したのよ。
「俺は…… いや、ここに居る俺達森狼の者達は…… 誰もが、個別に…… この遠き時の輪の接する処に向かう場所に於いて…… 果たさねばならない、『精霊誓約』が、有るんだ。 とても大切で、違えられない『誓約』なんだ」
「と、仰れますと?」
言葉の意味を掴みかねた私の視線を真正面から受け、タンゴさんは静かに言葉を紡ぎ出す。 決意の徴か、その声はとても峻厳で神聖さに満ちていたの。神聖な場所で紡がれる、タンゴさんの言葉は、とても重いモノだったの。
「知っての通り、俺たちは居場所を無くした森狼族だ。 『仲間の危機』を、恐怖で見棄ててしまった、罪深い者なんだ。 だから、俺達には”どんな森”にも居場所は無い、そこに他の森狼が居る限り…… だが…… だからこそ、精霊様に希ったのだ。 不義を成しちまった俺たちが ”為すべき事 ”を、示して戴けるよう、そして、俺達が居てもいい場所を頂けるように、精霊様に請願した。 その『精霊契約』の約定は、来るべき時まで、保留される事となった。 それ程、俺たちは罪深い者達なんだ。 だが、その俺達に、たった今、精霊様の御意志が伝えられた」
深く息を吸い込み、そう私に語るタンゴさん。 隣で頷いていたのは、チヌールさん。 柔らかい薄暗がりの中、彼らは特別な声を聴いたんだ…… とても、闇の精霊様に近い場所で…… 彼等に『救い』をお与えになったんだ…… チヌールさんがタンゴさんの言葉を繋ぐの。
「そうだ、私達に ”託宣” が、下されたわ。 この『命果てる最後の時に ”安寧 ”へと導く場所』を、護る事だと、命じられたの。 頭の中に途轍もなく神聖な音が流れ込んで来た。 でも、私達は、神官の皆さんみたいに直接は、直接『魂』を護れない。 けれど、その神聖な場所を、邪な者達から守る事は出来る。 長い間、リーナと行動を共にしてきたから、その術は身に着けた。 使う事が出来る『力』も『知恵』も、手に入れたわ」
チヌールさんが紡ぐ言葉に胸が締め付けられる。 私は護って貰っていただけでなく、彼らに『力』とその使い方も伝えていた…… そう云われたのよね。 でも、それは、あくまで…… 私の意思じゃないわ。 彼らが彼等自身で掴み取ったものよ…… タンゴさんが続けて語るの。
「精霊様が『誓約』を受け入れられ、その条件を示された。 この神聖な場所を、この小宮だけでなく、この小宮を含む聖地を護る事を条件に、この地に住まう事をお許しに成られたんだ。 そして、『精霊誓約』の『履行』を、強くお求めに成られたんだ……」
森狼族特有の口から除く牙が、彼らの唇を噛む。 強く、強く……
「護り切れなかった…… 森狼の誇りと仲間たちの命を見棄てた俺達に対する、俺たちが願った『贖罪の誓約』なんだ。 条件は示された。 荒れ果てたこの地で、命果て、遠き時の輪の接する処に向かう魂が、その行く道を邪魔されないように、彼らを護る。 俺たちは…… 縄張りから出奔し、森狼族を裏切り続けてきた…… 俺たちの偽らざる『贖罪』の精霊誓約なんだ」
下がっていた視線がズイッと持ち上がり、真正面から私を見詰めるの。 強い感情が彼らの瞳に浮かんでいるわ。 でも、それが何か…… 私にはまだ、理解できていないの。 精霊様から託宣を授けられたのだから、胸を張って、その誓約を履行するのは当たり前の事よ。 なのに、何故、そんな辛そうな表情を浮かべるの?
「お前を護るとういう『誓い』は、俺たちの総意だ。 決して破る事はしないと、何度も何度も心を決めてきた。 精霊様の御言葉を全うするなら、『誓い』が破られる…… すまん…… 俺達、森狼族の『精霊誓約』は成就し、『履行』を求められた。 違えられぬ『約定』となったんだ…… だから…… だから……」
耳が垂れ、済まなさそうに私を見る森狼族の方…… 私には彼等を私の元に留めるつもりなんて無いわ。 だって、彼等が精霊様から強く求められたのは、精霊誓約の履行。 つまり、精霊様方がこの場所を護れと、求められたと云う事なのよ。 それは、私に対しての約束なんかよりも、より上位に存在する『彼等の誓約』。
私には、首を横に振る事は決してしないわ。 『精霊の愛し子』である私ならば、絶対に。
申し訳なさそうなタンゴさん達森狼族の方々を見詰める私。 心の中で幾度も、幾度も私に詫びられているのね。 彼らの心に有るのは、私への贖罪。 約束を守れない事への深い後悔。 でも、与えられたのは、『違えられなり精霊様とのお約束』
彼らの苦悩は、私にも言える事なんだもの。 私が為すべきを成す為に征く場所は、とても常人では行きつけぬ場所なの。 いずれ、彼等ともお別れを云わねばならないの。
同じ苦悩を心の内に持ってしまった私達は、言葉を失ったわ。 その『沈黙』を破ったのは、ローヌさん達、森猫族の方々。 森狼族の方々と同じような表情で、私に語り掛けてきたの。
「……リーナ様。 ゴメンナサイ。 ……本当にゴメンなさい。 私たちも…… 聞こえたの、神聖たる精霊様からの御声を…… 森を…… 大森林ジュノーを失う切っ掛けを作ってしまった、森猫族の王族に連なる血筋を持った私たちにも…… その…… 精霊様方から…… 御声が……」
ええっ!! 貴方方も? 貴方方もそうなの!!
それは紛う事なく、精霊様方がいかに『この聖地』を大切に感じていらっしゃるか、そして、いかにこの地が危機的な状況なのかを、私に理解させるモノだったわ。 ラムソンさんとシルフィーが強く非難の視線を同族である『彼ら』に向ける気配がしたの。
ラムソンさんとシルフィーは、同族のローヌさん達が、私の護衛を”この危険な場所”で離れたいと、そう云うのだから、彼らにとっては、「裏切り」とも感じられてしまうのは仕方のない事。 でもね、精霊様に誓約を立てた『人』ならば、精霊様の御声は絶対よ。 そう、絶対なの。
精霊様の託宣は、とてもとても神聖なモノ。 まして精霊誓約を結んでいる方々ならば、尚の事。 だから、私は何も言わない。 言っては成らない。 彼らの行動は、精霊様の『御心』のなのだから。
優しく微笑んで、ラムソンさん、シルフィーを手サインで抑えるの。 貴方達は明確に精霊様と誓約を結んでいない。 そして、きっと…… 精霊様方は、貴方達には、『託宣』を降ろされていない。 私の為すべき事で彼らの力が必要な最後の時まで…… 私の傍に置いて下さると、そういうノクターナル様の意思を感じてしまったの。
緊迫した精霊小宮リクロアの聖域。 私の紡ぐ言葉一つで、今までの仲間たちの間にあった、『善き時』が失われてしまうかもしれない。 だから、私は慎重に、言葉を紡ぐの。 ええ、個々に集う誰しもが持つ後悔に、触れぬ様に……
「……理解しました。 タンゴさん、ローヌさん。 森狼族、及び 森猫族は、精霊様の御心に従い、行動するのですね。 『善き事』です。 ええ、とても。 この荒れ果てた森の跡地で、迷える魂を支え、遠き時の輪の接する処に誘う事を助けるのは、並大抵の事ではありません。 最善を尽くし、『誓約』を遂行してください。 大地に…… 空に…… そして、長き旅路を終えた魂の大いなる輪廻の為に、あなた方の献身を、わたし、薬師錬金術師リーナは、強く望みます」
狐人族のナジール様が、静かに言葉を紡いだ私の傍に立たれたの。 影の様の寄り添うように。 懺悔を聞く、告解の神官様の様に静かな笑みを浮かべておられたの。 そして、森狼族と森猫族の方々に、私と同じように優しく言葉を紡がれたわ。 真摯に、そして、深い声音で。 私も又、彼の言葉を強く意識しているの。
「タンゴ殿、ローヌ殿 宜しいか?」
「なんだい、旦那」「どうされました、神官様」
「精霊小宮の護りを勤めよと、そう貴方達に精霊様が思召したか?」
「小宮では無い。 小宮に向かう魂を護れと、そう頭の中に言葉が宿った」
「ええ…… 私たちもです」
「『託宣』 ……ですな。 ならば、是非もない。 リーナ様の護衛の誓いは、その『託宣』に内包される。 後顧の憂いをを無くすことは、リーナ様の道を開くことに他ならぬ。 ただし、その使命、重いぞ? 護り通せるか? 辛き道ぞ?」
「遣らねばならんのだ。 俺達の『精霊誓約』は、俺達森狼族の…… いや、ローヌ達、森猫族も含め…… 我等の『贖罪』でもあるのだ。 リーナの護りを ” 抜ける事 ” は、とても心苦しく、済まないと思う。 其処は…… 真摯にそう…… 思うのだ。 しかしな……」
「理解している。 ……リーナ様も『精霊誓約』の何たるかは、重々ご存じであろう。 それに、リーナ様は、『精霊様』の御意思、思召しを、何よりも大切に為さる方だ。 ……タンゴ殿、ローヌ殿。 ……ちと相談が有るのだ」
「なんだ、旦那」「なんで御座いますか?」
ナジール様は私を見られた。 峻厳に言葉を纏められ、私に向かって紡がれる。 考えが有るんだろうな。 森狼族、森猫族の受けた、『託宣』は、違えられないモノ。 だけど、個々に対処しても、直ぐに困難に突き当たる。 それは、云われなくったって理解している。
勿論、ナジール様だって、同じよね。 だから、彼らが誓約を護れるように、そして、大局的に見て、それが精霊様の思し召しに沿えるように、考えて下さった。 そう感じているの。
「リーナ殿。 この精霊小宮は小白竜の腕の一部。 我等、狐人族にとって、『魂の聖域』と呼ぶ精域の片隅。 『魂の聖域』には、人族が設けし城塞が二つ。 そちらの名で、『 ソデイム と、ゴメイラ 』は、我ら『森人』が聖地である、『聖なる湖』と、『霊饌が霊地』に他なりません。 これを異界の魔物と人族から奪還し、その場に本来の役割を取り戻す事こそ、我らの宿願……
『神泉』『神地』を復活させる為には…… 最低でも、あと二つの『精霊小宮』を蘇らせねばならんのです。
此処に居る、ニライ、カナイ、ヌエルバ、そして、私の四人は、この精霊小宮で永遠となった ルペルと同じく、遠く精霊宮の守護者の継承者に御座います。 小白竜の腕の奪還は、我等の宿願。 これを履行するは我らの至誠。 しかし、未来永劫に於いて、守護するには、我等だけの『 力 』だけでは…… 誠に精霊様に申し訳ないのだが、心許ないのだ。 魂が抜けだした骸は荼毘に付さねばなりません。 しかし、霊体となる我等では、それは出来かねまする。 いずれ、他の狐人族も『小白竜』へは戻ってまいりましょうが、それには途方も無い時間が掛かりまする。
リーナ殿。 願いを。 我等ジュバリアンの神職が切望する、この地の平安の為に是非とも力を。
森狼族、森猫族が願いと同じく、我等も彼らの助力を必要としております。 どうか、彼等のリーナ殿の守護からの『離脱』を許して頂きたい。 勿論、リーナ殿の為すべきを成すまでは、我等も助力を拒みは致しません。 が、リーナ殿の精霊誓約が果たされた後に…… 彼らに、我等永遠となる者達の代わりに、荒野に散逸する迷える魂を『精霊小宮』へ誘って貰いたい。 骸に固執する魂を骸から解脱させる重き役目を成して貰う為に」
祈りと、誓約と、そして、希望。 森の神官様は、森に倒れ地に還る人々の最後の守り人。 ならば、それは精霊様の思し召しと同義。 まして、私が信奉するのは、闇の精霊 死と輪廻を司る、黄泉路の守護者 ” ノクターナル様 ”
”是非も無し” ……よね。
私の行く道は果てしなく昏く、そして、危険に満ちたモノ。 そんな中を彼らの好意のみに縋り、守護して頂く事は、きっと精霊様もお許しに成らないわ。 私の精霊誓約の成就を以て、彼らの誓いの言葉を解くのは、遅すぎるもの。
だから、タンゴさんやローヌさんが申し出て下さった時、既に決めていたの。 ええ、そうよ、彼らの誓いは護られた。 この日、この場所を以て、成就したと。 貴方達の尊き行いは、私の護衛なんかよりもずっと、ずっと、大切な事なんだもの。
「皆さんの献身により、この地の迷える魂は、本来逝くべき道に入る事が出来ました。 しかし、まだまだ、膨大な人の魂がこの大森林ジュノーの在った場所に迷っておりますものね。 彼らを真に導く事が出来るのは、狐人族の神官である、貴方方に他ならないですものね。 理解しております。 わたくしも、大いなる精霊様の「愛し子」です。 しかと伝わりました。 わたくしの取るべき道は一つ。 奪還いたしましょう。 この世界の理を取り戻すべく、穢され侵された聖域と、聖地を森の民にお返ししましょう」
しっかりと目の前に居るナジール様に視線を合わせ、心からの言葉を紡ぐ。 私の護衛なんて、ちっぽけな事に縛られる必要なんて、何処にもないモノ。 だから、ニコリと微笑んで、皆に祝福の言葉を伝える。
神聖たる精霊様の思し召し。 彼らが誓約の約定を履行する時。 時は満ちたのよ。
”Fiat voluntas Tua
Sicut in caelo, et in terra
Et dimitte nobis debita nostra
Et ne nos inducas in tentationem
Sed libera nos a Malo
Vivere est militare.
Et nunc et semper et in saecula saeculorum.
fac, quod rectum est, dic, quod verum est.
Si Santo, sicut erat in Principiojacta est alea.
Gloria Pet, Si Santo, sicut erat in Principio”
リクロアの精霊小宮。 ” 鏡界玄門 ” の深淵の盤面が震える。 歓喜の波動が、盤面から漏れ出して来る。 きっとこれは、そうね…… ええ、間違いなく、ノクターナル様の歓喜。 ナジール様も、タンゴさん達も、ローヌさん達も、そして、その場に居た皆も、その事を感じてくれた…… と、思うのよ。
ラムソンさんとシルフィーが憮然とした顔つきだったのは…… まぁ、仕方のない事でしょうけどね。 でも、まぁ、それでも…… 事は此処に決したわ。 『薬師錬金術師リーナの護衛』の誓いは成就されたって事にしようよ。 ねッ、ラムソンさん、シルフィー!
私は、晴れやかに笑みを浮かべ、皆と頷き合うの。 ここに、『事』は決したわ。 これからすべき事も、見えた。 皆で行くのよ、この大切な『聖地』を奪還し、この世界に仇成すモノを、打ち払うのッ!
^^^^
皆で精霊小宮リクロアの外に向かう。
永遠となったルペル様が、そして祖霊の方々が皆さんで送り出して下さった。 次々と流れ込む浄化された魂の流れに逆らう様に、元来た道を遡っていく。
ナジール様に向かうべき、精霊小宮の聖名を教えてもらったわ。 まるで、ソデイムとゴメイラを取り囲むように、配されているその幾多の精霊小宮。 でも、目的地は、二つ。 たった二つ。 静かに口にされる『精霊小宮』の聖名は……。
”レンドフルール”
”ロリクス”
その場所で永遠となるべき方は、レンドフルールでは、ニライ様。 ロリクスでは、カナイ様。 彼等もまた、遠き血族の『精霊誓約』を精霊様に差し出した方々と、お教えくださったわ。
そして、狐人族の神官方の宿願である、聖地奪還の最終目的地である、『ソデイム』には、ヌエルバさんが…… そして、今現在、我が王国の『国王陛下』がおわします場所『ゴメイラ』では、ナジール様が、永遠となられる。
そう…… ナジール様は静かに、仰ったの。
ノクターナル様の愛し子たる私に課されるのは、この方々の精霊誓約の成就…… 古き『精霊誓約』の成就の為の助力。 覚悟と決意を込めた彼らの瞳を見ていると、心に浮かび上がるのは、畏怖、悔恨、尊崇と…… そして、私自身の更なる決意。
彼らが精霊誓約を遵守するならば、私は彼らの助力に力を注ぐ。 私が持てる、全ての『業・技』を以て、彼らの背を護るのよ。 ぐっと顔が引き締まるわ。
ええ、とても、とても……
大切な約定を護る為に……
この穢された大地に……
――― この世界の理を、私たちが取り戻すのよ。 ―――
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