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断章 25
閑話 白いハトの便り(5)
しおりを挟む―――― 王太子府。
喧騒と驚愕がその場所を包み込む。 ウーノル王太子に次々と寄せられる、北方辺境域北辺の異変の数々。 張り巡らされた術策が、悉く瓦解していく様を目の当たりにして、さながら、恐慌状態に陥っている、軍上層部。
北伐城塞を中心とした、国境の重結界に起こる驚異の異変。 それにより、想定していたこれからの想定戦場への道を閉ざされたことが、重い事実として軍務大臣他、軍関係者の者達にのしかかる。
それまでとは、密かに集められ、配備し、特殊な命令を待つ、第一軍、第二軍の精鋭達。 その最先鋒部隊の『哨戒部隊』から緊急報。 悲鳴のような報告。
―――曰く
” 国境が閉ざされた。 ソデイム、ゴメイラへの道はもとより、その他の間道すら、割る事は出来なくなった。 数週間前より北の荒野への道を取った聖堂騎士達に付けた魔法糸が切れ、彼らの行方を追う事すら不可能。 ファンダリア王国内に残り、光り輝く磐座を調査しようとしていた、聖堂教会の神官共が慌てふためいている。 不可視の障壁を抜ける事は、帯同している王宮魔道院の魔導師ですら、その全容を把握しきれない。”
つまり…… 国境に突如立ち上がった、” 不可視の障壁 ” は、神官を含め何人も通行を許しはしない。
続けさまに入る報告は、詳細さを増し、軍務大臣 エルブンナイト=フォウ=フルブランド大公の表情を曇らせている。 これでは、当初の予定が全く機能しないと…… その表情は語っている。
「殿下…… 当初の構想が崩れつつあります。 これでは…… 作戦を発動する事すら……」
「詳細に情報を集めよ。 時は近い」
フルブラント卿の声がウーノル王太子の耳に届く。 呻くようなフルブラントの言葉に、ウーノルは問題すら感じぬかの様に応える。 ” 殿下の緊張は、 …………一線を越えてしまったか? ” と、偉容を誇るフルブラント公爵の表情が更に険しくする。 言わずもがな、当初の予定では、ウーノル王太子の宣下を以て、王太子殿下が、この国を掌握する手筈になっていた為であった。
” ガング―タス国王陛下を唆し、王国を危機に陥れる愚かな行動をした者を排除し、以て国王陛下の玉体を保護、帰還せん。 国王陛下がどの様な状態であろうと、その御身、必ずファンダリア王国へお戻り頂く ”
言葉をを変えるならば、” ガング―タス国王が生死は問わない。 ただ、愚王の血肉のみを王国に持ち帰れ ” との命令。 佞臣の排除を言い訳に、国王ガング―タス陛下より国権を簒奪するがための、行動。
その宣下を下すのはウーノル王太子。
その切っ掛けとなるのは、ガング―タス国王陛下の『開戦の詔勅』。
しかし、突入すべき精鋭達が、隠遁しながら終結していた聖堂都市ゴメイラへの道は、突如として強固に生まれ変わった北辺の重結界により、閉ざされた。
北部の状況は、ガング―タス国王陛下が発せられるであろう、『開戦の詔勅』が発布されるまで、もう時間が無いと示唆していた。 焦りが、フルブラント大公をとらえ始めている。
北部辺境域に展開する、第一軍、第二軍の将兵は、北部辺境域の各駐屯地にて、後方支援と、周辺の治安維持、変異した魔物の襲撃に備える為に分散配備している。 現状…… そう、今、ガング―タス国王陛下の周辺にいるのは、聖堂騎士達と、王都聖堂教会から ” 支援 ” の為に配された神官と…… 枢機卿たち。
諜報部隊から、聖堂都市ソデイムの惨状は伝えられている。 既に、汚染が進み、人が暮らす事さえ叶わぬそんな場所となり果てた。 北の荒野に敷設されている北伐軍道からより遠い聖堂都市ゴメイラにすべての金穀、医薬品、人員を集約し、策源地を成したと。
そして、ファンダリア北部辺境域に居た聖堂騎士達が、一斉にゴメイラに向かって終結を始めた。 輜重隊はその側面を補う様にと言い残しながら。 奴らは、自分たちだけで ” やる気 ” だと。
聖堂騎士の長が、蔑んだ目で、王国第一軍、第二軍の将兵を見て嗤うと、そう報告にある。 なんでも、
” 変化した魔物に怖気付いた、腰抜け共は、俺たちの巨大な栄誉を見る事しか出来ぬ。 国王陛下は、我等、聖堂騎士と共にあり。 指を咥えて、我らが栄達を見ているがいい! ”
と、言い放ったとか。
あまりにも、愚か。
あまりにも、独善。
血気にはやる、第一軍、第二軍の将兵を諫め、事前の準備を整えていくフルブラント大公ではあった。 あったが故に、その相貌に凶悪な表情が浮かび上がるのを抑える事が出来ない。 側近の幾人かは、大公が放つ殺気に当てられ、暫し職務を遂行する事すら出来ぬ程に。
もう、時間の問題でもあった。 そして、聖堂騎士の自信の裏付けとなる、妙な薬剤も大量に聖堂都市ゴメイラに運ばれていったと情報が取れた。 隣国より、秘密裏に運ばれたその薬剤。 今でも、王宮薬師院にて、その成分の分析が行われているが、結果は捗々しくない。
幸い、王宮魔道院 特務局により、成分の分析は加速しては居る。 だが、まだまだ、不明な部分が多く…… なぜ、それほどのポーションが彼らの手にあるのか。 そして、誰が、そのポーションを彼らに与えたのか…… 不明な思惑が、どす黒い悪意を伴って居る事だけは……
―――― 理解している。
ウーノル王太子の、作戦の発動がどうなるのか。 気を揉むフルブラント大公。 同じ王太子府に詰める、宰相府、執政府の漢達もまた、不安げにウーノル王太子の様子を伺う。
外務寮の者達は、今、必死にゲルン=マンティカ連合王国への繋ぎを模索している。 北部国境沿いの強力な結界は、それまでの秘密裏に結んだ繋ぎでさえ、遮っている。 遠く西方の山中より、ドラゴンバック山脈が海に落ちるその場所を迂回し、側面から侵入する遠い遠い経路も又、考慮に入れ始めてさえしている。
さらに、友好国たる、ベネディクト=ペンスラ連合王国の王家に対し、仲介の依頼も始めていた。 彼の国の商圏は広く深い。 既に、彼の国とゲルン=マンティカ連合王国の間には通商条約すら結ばれていると、噂にもある。
――― ウーノル王太子の名を以て、それらは始められているが、まだ、結果は出ていない。
じりじりと、時間は過ぎる。 国境を割る事や、精鋭たちを聖堂都市ゴメイラに送る方策を探しつつ…… その時が来るのを待つしかない。 間に合う事を祈りつつ、フルブラント大公は、唸りつつ足下の大地図を見つめ続けていた。
そんな重苦しい空気の中、ウーノル王太子は、細長い窓の傍に立ち、眼下の王都ファンダルの街並みをその蒼い瞳に移して佇んでいる。
ただ、その視線の先に王都があるわけでは無いのは、明らかであったが。 周囲の大人たちは、自分たちでも、この重圧に耐えきれそうにないのに、まだ、十五歳にも成らぬ王太子に、耐えられる筈も無いと…… そっと、嘆息し、静かに見守っていた。
――――――
確かに、ウーノル王太子の心の中は嵐の只中にいる様ではあった。 心内に紡がれる言葉の数々。 渦巻く悔恨と、王太子としての重圧。 この国をどこに導くか。 何を成すのか。 その答え無き問いかけの、答えを必死に絞り出す。
” 北部の状況が悪化の一途をたどっているだと? 軍の『精鋭』が ガング―タス国王へ届かないだと? 聖堂騎士達が、よからぬ正体不明のポーションを使用し、凶悪化した魔物や魔獣に対しても、十分に戦えるようになっただと? その力は、もはや人のそれを超え、彼等単独でもゲルン=マンティカ連合王国の猛者どもとやり合える程に?
それがどうした。 そんな事は些末な事だ。 北の荒野の状況を甘く見すぎている。 ガング―タス国王が率いる親征の軍勢は、北の荒野を抜けドラゴンバック山脈の麓に到達する事さえ難しいであろう事は、北の荒地を探索していた、『月夜の瞳』『眺訊の長き手』のもたらした報告で、判り切っているではないか。 いくら、不死の軍団といえど、死ぬまで喰らわれるのだ。 死兵ですら、あの地は地獄に等しい。
そんな中に ” 人 ” を送り込めるかッ! ガング―タス国王が御首級を挙げた後は、早急に引き返せと、伝えても居た。 なにより、北の荒野に侵入する人員の数を極端に絞ったのだ。
私は、護らねばならんのだ。 ファンダリアの赤子を。 この国の民を。
その為に、王国正規軍を引き離し、王国内に残留させたのだ…… ”
誰にも漏らさぬ様に心内で呟く。 この混迷を極めている現状を打破するには、単に宣すればいいだけの事だと、気が付いている。 ” 愚王には国権を預けては置けぬ。 簒奪する ” と。 ただ、それだけの話だった。
^^^^^
この親征に関して、裏側で糸を引いていた組織がある。 その組織の真の目的は何か。 ファンダリア王国軍の弱体化と消耗。 目的はファンダリア王国そのもの。 陽動に乗り、第一軍、第二軍の将兵を北の荒野に向かわせたならば、奴らの思い通りに王国軍は弱体化し、なにも守れず、王国は崩壊していたと、理解している。 嘗て、何度も何度も、その道は歩んだ。
しかし、現世では、その思惑を外す事に成功した。 精強なる軍は未だ健在。 さらに、従兄であるマグノリア王国、マクシミリアン国王が、かの国を制圧し、そして…… 邪な理想を掲げたあの組織を壊滅させた。 ” 精霊様に祈りを捧げぬ信仰など認めぬ ” と。
拠り所を失った、その組織の者達は、これから暴発するか…… それとも、地に潜るか。 ウーノルは薄い笑みをその頬に乗せ、決意を心の内で漏らす。 ” 徹底的に摘発し、この世界の理に反した思考は殲滅する ” と。 しかし、それには時間が必要である。 なにより、国権を手に入れなくてはならない。
母である、フローラル王妃の問題もある。
今は『黒瑪瑙の間』に逼塞しているが、どこかの馬鹿が、王妃を担ぎ出すかもしれない。 その阻止にも手が必要なのだと…… 溜息を心内で漏らす。 父ガング―タス国王が、『開戦の詔勅』を発布するのは、時間の問題。
” そして、その時こそ、自分が…… 王太子が、全てを奪うのだ この世界を光に導くために。 民に、安寧と平穏をもたらす為に。 誓ったのだ。 ……あぁ、誓ったのだ ”
と、握る拳に力がはいる。
――― 理由があった。
ウーノルが長い長い手紙を受け取ったのは、今朝、未明。
幾つもの謝罪と、幾つもの感謝が綴られたその手紙。
手紙の主が受けた、徽章の数々は、北伐城塞が宝物庫に厳重に保管してある事。 全ての公的な身分を返上し、市井の薬師錬金術師として、北の荒野に旅立つ事。 王家に生まれし者の責務と重圧に耐えて、全うするウーノルに賞賛を顕し、さらに、今後も王族として、ファンダリア王国を担う者としての、精進を期待する言葉の数々。
改めて、ウーノルに伝えられる、王家の…… 国王としての心構え。 染み入るような、優しく厳しい言葉の数々。 伝えられる、王の心構えと知るべき事柄。 王族への教育の中でも、厳重に秘匿された部分に至るまでも、正確に、詳細に……
もう、なにも隠す必要は無いとばかりに……
ウーノルは自覚する。 かつて、もう一人の姉に云われた言葉を。
” やっと、理解したの? ……そう、彼女が 『 鍵 』 だったのよ………… …………貴方だけが、” 記憶 ” 持っているのでは無い。 そう云う事よ。 闇に生まれし、光の御子たる、わたくしも又…… 貴方の ” 記憶 ” と、同じ数だけ ” 記憶 ” を、持っているのよ ”
少なくとも、義姉 ロマンスティカは、ウーノルと同じだけの前世の記憶を持っている。 そして、それは…… きっと…… この手紙を書いた主もそうなのだと。 そうでなくては、この手紙は書けない。 王家の秘事に関する事まで顕わにした、この重い言葉の数々は綴れない。 理解したときには、掌から零れ落ちる砂の様に…… 遠くに、遠くに行ってしまった者の顔を心に浮かべる。
漆黒の髪に二房の赤い髪。 赤く縁どられた漆黒の瞳。
美しく、凛とした表情を浮かべる、顔立ち。 重なるのは、『お披露目』の時に出会った、あの少女の面影。 ただ、目を、群青色の瞳に、髪を銀灰色に…… 当てはめただけで、ピタリと一致する、面影。
” 愚かな弟をお許しください。 何も見ていなかった。 どうして、確かめなかったのか。 なぜ、戸惑っていたのか…… こんなにも…… こんなにも、近くに居たと云うのに………… ”
” 師玉の箴言 ” をウーノル王太子に残し、ファンダリア王国の未来を託した、その人物の手紙に綴られている最後の言葉……
” …………ウーノル王太子殿下。 わたくしは、一人の薬師錬金術師として、人の犯した罪の贖罪に北の荒野に向かいます。 この世界の理を破壊する連鎖を断ち切るために。 この世界の理を取り戻す為に。
人の世、ファンダリア王国をお願い申し上げます。 幾久しく、民が笑顔で暮らせる国と成してください。 貴方の姉として、託します。
―――― 薬師錬金術師 エスカリーナ ”
長細い窓の向こう側。 澄み切った青い空の元、市街地が広がる。 ここからは、しかとは確認できないが、そこには、人々の営みがある。 怒り、泣き、悲しみ…… そして、笑う人々が居る。
蒼い瞳に映り込む、ファンダリア王国、王都ファンダル。
静かに瞑目する王太子ウーノル。
” …………姉上。 エスカリーナ姉上。 わたくしは、わたくしの道を歩みましょう。 王として、この国を司り、貴族達を従え、民を千年の平穏と安寧に導くために。 姉上が夢想した、ファンダリア王国。 必ず。 必ず、実現して見せましょう。 姉上から、直接頂きましたお手紙。 国王としての心構え。 光への指針。
―――― 千年の安寧。
…………託されました物は、重く、重大で、わたくしは、潰されしまいそうです。 しかし、姉上はそれでも敢えて ” わたくし ” に託された。 そして、云われるのです。 わたくしの傍にはアンネテーナが居ると。 そして、若き世代の、漢達、淑女達もいると。 わたくしが力及ばぬ事があれば、その者達を頼りとせよと。
ならば…… 不肖、ウーノル。 姉上が 『 信 』 に応え、王族に生まれし者の義務を果たさねば、なりません。 北の大地に居られる親愛なる姉上、秘匿されし王女 エスカリーナ=デ=ファンダリア―ナ。 わたくし ウーノル=ランドルフ=ファンダリアーナ ここに、精霊様方に誓約いたしましょう。
わたくしは……
わたくしが、ファンダリア王国の国王となり、この国に平和と安寧に導かんことを ”
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