その日の空は蒼かった

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策謀の王都

大公閣下への御礼

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 それから三日目。 




 やっと、ドワイアル大公家からのお返事が来たの。 待ち草臥れた。 薬師院の窓口に行くのは、もう少し先だけど、ちょっと、ドキドキしてたのは事実。 その日までに、ドワイアル大公家からのお返事がなかったら、あちらに先に行く事になっていたもの。

 そうなれば、せっかく後見人になって下さった、ドワイアル大公様の面目を潰してしまうことになってしまうし、行かなくちゃ「王命」に背いた事になってしまうもの。 ほんとに、ドキドキしていたのよ。

 でも、まぁ、間に合った。 辺境領とかの本領以外の領なら、きっと領軍の屯所なんかが指定されていたであろうお目見えの場所だけど、さすがに本領のそれも王城コンクエストム近くの御邸にそんな所があるはずもなく……

 お会いするのは、庶民の商人が商談に使う場所。 大公家の裏口。 大きな厨房の脇にある小部屋が指定されたの。 あそこはね……  執事長 セバスティアン=モーラン様と、侍女長 カーマル=エステファン様の聖域みたいな場所だったわね。 大公家においては小さなお部屋だけど、セバスティアン様や、カーマル様がホッと一息つけるような場所だもんね。

 大公家に居た頃、お砂糖を貰いに厨房に出入りしていた私は、そのことを知っているもの。 出入りの業者さんが帰った後、セバスティアン様とか、カーマル様が侍女に命じてお茶にしてたの。 息抜きは大切よね。 あの部屋での、あの人たちの表情がきっと本当のあの人達なんだと思うのよ。 



 優し気に微笑む、カーマル様。
 厳しさの中に、柔らかな雰囲気を醸す、セバスティアン様



 扉の無いそのお部屋の向こうで、こじんまりとした応接の椅子に座る、ほんの一時寛ぐ彼らを思い出してしまったの。 庶民の私と会うんなら、そうよね。 別に大切な「お客様」なんてことは無いものね。 辺境の薬師で、多くの人達が推薦しただけの庶民だもの。 客間なんて使う訳がないわ。

 御邸の使用人さん達の姿が見られるしね。 元気かな…… 庭師のボブ爺様、馬丁のヘーズさん、ランドリーのエステファンさん…… 元気だったらいいなぁ……





 ^^^^^^





 お約束の当日。 お邪魔すのはお昼からって事だったので、宿で皆と朝餉を頂いていたの。 そこに宿のご主人がやってきて、イグバール様にお手紙を差し出された。




「大公家のご使者の方がコレを。 内密にとの思召しで御座います」

「ありがとう…… どの、大公家の方でしたか?」

「そこまでは。 昼前に、お迎えの馬車が来られます。 イグバール様を含め、お三方を御指名でした」

「三人? 我らは四人なのだが?」

「……イグバール様、ルーケル様、それと、エカリーナ様の御三方です」

「!」




 あぁ、やっぱり誤解された。 きっと、イグバール様達が王都観光していた時に、エカリーナさんの姿を見たのね。 ドワイアル大公様が、辺境侯爵様と図ってエスカリーナの行方を追っているって、あれ…… 本当だったんだ。 網がかけられているって事ね。 気をつけなくちゃ。 でも、イグバール様は、きちんとエリカーナさんの身元は明らかにできると仰ってたし、大丈夫よね。




「イグバール様、ご招待をお受けに成ればよろしいのでは? 疑義がある場合は、速やかにその疑義を晴らすのは、商人の鉄則ではございませんか。 なにも、疚しいことがなければ、受けるべきでは?」

「……しかし、リーナ様がドワイアル大公様の御邸に「御礼」に向われるのも、本日なのでは?」

「私ならば問題ありませんわ」




 そう言い切ったの。 まぁ、イグバール様もルーケル様もその辺はよくわかっていらっしゃるんだけどね。 エカリーナさんだけが心配そうな顔をしているのよね。




「エカリーナさん、大丈夫ですよ。 私なら問題ありませんから。 エカリーナさんの方が心配です」

「リーナ様…… でも…… 大公家にお伺いされるのでしょ? それなのに……」

「あら、あなたちも、そうよ? 一番綺麗な服を着て、イグバール商会の意地を見せてあげなきゃ!」

「そ……それは……」

「お昼前に迎えに来られるのでしょ? 準備は早い方がいいわ。 ね、イグバール様」




 ウインクをイグバール様に投げかけるの。 フゥゥ~ って、大きなため息をつかれたわ。 一番いい服を着て、礼節をもって対峙する。 卑下することも、卑屈になることもない。 堂々と矜持をもっていればいいの。 そういうものでしょ? だって、「ご招待」を、受けたのですものね。

 そうと決まれば、さっそく準備が必要ね。 私達は朝餉を早々に済ませてお部屋に戻ったの。 それにさ、私自身の準備もあるもの。 この「御礼」が終われば、私はその足で「薬師院」に伺候する事にしている。 イグバール様達とは、ドワイアル大公家で、お別れする手筈になっていたのよ。

 宿を引き払うための、身の回りの整理。 

 ちょっと、予定が狂ってしまったけれど、少なくとも薬師リーナの予定はそのままね。 収納するモノは収納したし、柔らかなベットも、直した。 鏡の前に立つと、そこには、薬師リーナが立っている。 黒髪に紅い二房の髪。 紅い縁取りの漆黒の瞳。 表情は硬く、以前のエスカリーナの雰囲気は皆無なの。 よし! これでいい。 私の事を、エスカリーナと思える要素は何もない。

 黒のパンツ。 コットンの白シャツ。 濃い灰色のウエストニッパー。 腰には山刀、クリスナイフ、それと魔法の杖。 ふわりとおばば様から頂いた魔術師のローブを羽織るの。 背中には、魔術師の紋章と、私の紋章が刺繍されている。 フードは下ろしてある……

 何処から見ても、辺境の魔術師ね。 フフフフ…… さぁ、行こう。 薬師としての役目を果たすと、心を決めて。

 お宿を出る前に、みんなにご挨拶しておくの。 ここまで一緒に来てくれて、本当にありがとう。 心強かった。 頼もしかった。 心が弱い私が、ちゃんと王都にこれたのも、みんなのおかげ。




「薬師リーナ、先に参ります。 みなさん、本当にありがとうございました。 おばば様、ダクレール男爵閣下、アレンティア辺境侯爵閣下に、くれぐれも宜しくお伝えください。 では……」

「リーナ様。 お元気で。 ……嫌になったら、いつでも帰っておいで。 人一人くらいなら、隠しおおせるからね」

「おばば様も待っている。 リーナ、無茶するな」

「リーナ様。 お勉強を見て頂いたり、色々な事を教えて下さった御恩は忘れません。 イグバール様と待っています。 必ず帰ってきてください。 約束ですよ?」

「皆さん…… ありがとう。 薬師としての本分を全うし、お役目を離れたら、故郷に帰ります。 その時まで、ごきげんよう!」




 にっこりと笑い、部屋の外へ出る。 扉を閉め、それをもって、未練を断ち切る。 弱い心は皆さんと共に…… 頑張るわ…… ええ、頑張ります。 すっと、目が細められる。 きゅっと口の端が上がる。 固めた意志は、強く硬く。 さぁ、行きましょう。 





 *******************************




 王都の街並みは、新鮮なのよ。 現世では殆ど街に来たことは無いし、前世では大公家の大きな馬車での移動だったから、歩いての王都は本当に新鮮な驚きに満ちているの。

 街角の黒い猫が、大きなあくびをしているのとか、果物を商っている商店の裏手で、そこの小間使いさんが、売れ残りを街の子供たちに分けているところとかね。 

 思ったほど、街の路地は汚れてない。 下水道が出来ているからかな。 大きな地下坑が、街の下水を街の外まで引き出して…… あとは、近くの森なり湿地なりに流しているんだろうね。 

 スライム達がそれを食べて、そのスライムを魔狼が食べて、それをゴブリンたちが狩る。 町の近くの森には小型の魔物が多く生息し、それを冒険者が定期的に狩る事で、生態系が守られている…… なんとも、不思議な感じがしたの。

 王都の刑吏が飼う、魔狼…… あれも、王都近くの森で捕まえられたものなの。 その、魔狼に喰われた、前世の私…… そうね、前世の私は、二重、三重の意味で私はこのファンダリア王国にとって、不要で扱いに困る汚物だったわけね。 だから、最終的に王都近郊の森の魔物に喰われたのか……


 ” 生まれた事自体が罪だ!” と、いうようにね。


 どんどんと、気が重くなってくる。 それにつれて、表情も硬く鋭く変わっていくのが、自分でもわかる。 たしかに、驕慢で傲慢だったのは、認めるわ。 でも、それは、あくまで大公家令嬢としての振る舞いを望まれたから…… と、自分で言い訳をしてみる。 




 ―――― ダメだ、言い訳にならない。 




 報いだというのかな? でも、同じような身分の方々は、同じような事をしていたわよね。 あぁ、そうだ、アンネテーナ様は違ったよ…… 矜持高く、誇り高いあの方は、自分にも厳しい方だった…… 常に、身を律し、貴族令嬢の模範たる言動。

 ポエット奥様の薫陶だろうね。 だって、ポエット奥様は、ドワイアル大公閣下の片腕であり、熟達した社交外交の手腕を持つ方だもの。 偏見や風聞に惑わされては、相手の本質を見極められないって、ご存じだものね。


 完璧と謂われる所以だよ。 


 はぁぁ…… 多分、私はそんな方々にとって、厄介者、お荷物でしかなかったんだよね。 大公家から逃げ出せてよかったと思う反面、ちょっと寂しくなっちゃったよ。


^^^^^


 テクテク歩いて、貴族街の王城に近い場所まで来た。 ここら辺の御邸はどれも皆、すこぶる広い。 四大大公家の御邸なんか、本当に広いのよ。 でもね、そこはやっぱり利便性も考えられているのよね。 表玄関は、前庭とか車寄せとかあって、とても豪華に構えられているの。

 でも裏口…… っていうか、勝手口っていうか…… 御邸を維持する方の人達が使う門は、そんなに豪華じゃないの。 まぁ、一般の貴族の方の表玄関ぐらいは豪華なんだけどね。 門番の衛兵さんは四人一組しかいないし、顔見知りに業者さんたちは、ほぼ素通り出来るものね。

 あけられている、鉄扉の側の衛兵詰め所。 まずは、其処でお手紙を見せるの。 セバスティアン様からの、ご訪問の時間と場所が指定されている、お返事のお手紙。 中身を検められている間に、身体検査。 まぁ、魔術師のローブを着ているから、腰に付けた山刀と魔法の杖は、見咎められなかった。




「御礼伺いでしたね。 えっと、薬師リーナ様」

「はい。 高位の方々のご推薦を受け、わたくしの「後見人」を受けて頂いた、その御礼に」

「承っております。 あちらの扉から中へ。 わたくしがご一緒に参りましょう」




 年配の衛兵さんが、そう言って先導してくださったの。 あちこちウロつかれると、困るもんね。 遠くに庭師のボブ爺様の姿が見えた。 ちょっと背中を丸めた、独特の歩き方。 ふぅ~ よかった。 元気だったんだ。 

 案内された場所は、厨房の直ぐそばの例の小部屋。 




「こちらで、お待ちください。 部屋の外には出ないでください」

「承知いたしました。 ありがとうございます」

「では」




 扉の無い部屋だから、外から見放題。 監視のつもりか、何人かの侍女さんが通りがかりにこちらに視線を投げかけている。 厨房は何かバタバタをしているの。 ……この感じ、お客様事ね。 厨房長さんの威勢のいいお声が響いているもの。

 私は、小部屋の椅子に腰を下ろし、誰か来るのをひたすら待っているだけ。

 慌ただし気な空気の中、一人の少年がその小部屋に現れた。 手に書類を持っている。 切りそろえられた髪は美しく、怜悧な表情を浮かべて私を見ていた。 その瞳に何の熱もなく、唯、仰せつかった命に従っているといった雰囲気を醸していた。

 その少年は、見知っている。

 前世でも

 現世でも。




「薬師リーナ。 父ドワイアル大公は所用で外せない。 後見人を受けた礼と、書面にある。 わたしが代わりに、その礼を受ける。 ……ミレニアム=ファウ=ドワイアルだ」

「辺境の薬師リーナに御座います。 この度は、わたくしの王都での後見人をお受けいただき、誠に感謝の極み。 御礼の印として、コレを捧げますので、お受け取りいただければ幸いに御座います」




 ポーチから数本のポーションを出し、差し出す。

 高位疾病退散のポーションよ。 ほぼ、私の全力で作り上げたモノ。 そして、リーナの徴を刻み込んだもの。 おばば様にも合格点を貰えた、かなりいいモノ。 

 見た目は、普通のポーションだけどね。

 ふむ、と頷き、それを受け取るミレニアム様。 どんなポーションか確かめもしない。 そんなものよね。 さて、これで用事も終わったし、退出しようかな。




「お受け取りいただき、ありがとうございました。 これより、薬師院にまいります。 ドワイアル大公閣下に置かれましては、御用の際には薬師院にお問い合わせいただければ、すぐに参じます事をお伝えくださいませ」

「判った。 伝え置く。 呼び出したのに済まなかった。 父上、母上、それに妹は、今、応接室にダクレール領の商人を招いている。 その、なんだ…… アイツかもしれないとな」

「……ご名代、ありがとうございました。 わたくしはこれにて」

「あぁ、そうだな。 後見人に恥じぬ努力を求める」

「御意に」




 お迎えをよこしたの…… やっぱり、ドワイアル大公閣下だったんだ。 ふぅ~ 危ないね。 でも、まぁ、これで、よかったんだよ。 大公閣下…… 叔父様と直接会わずに済んだんだもの。 それに――― ミレニアム様もご健勝のご様子だし。


 行こう。


 私が私の成すべき事をする為に。





 薬師院にね。




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