その日の空は蒼かった

龍槍 椀 

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出会いと、お別れの日々 (2)

エカリーナとの出会い

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「百花繚乱」を後にして、イグバール様の馬車で、教会にむかった。 ついに重い腰上げやがったって、呟いて、ニヤリと笑みを顔に浮かべているブギットさん。 なんか色々あったのね。 良く判らないけど。


 宵闇迫る港町を抜け、一路 領都グレイスムーア向けて馬車を走らせていたのよ。


 教会は、領都グレースムーアの街の南端にあるわ。 結構すぐよ。 荷馬車に載って人目に付くから、私は今、リーナの姿をした居るの。 丁度、錬金術士のマントも着ているしね。 イグバール様が手綱を持ち、私はその隣。 荷台にブギットさんが座っているのよ。

 なんか、色んな人達が私達を眼にして、ゴニョゴニョ言っているわね。 なんでだろ?




「そりゃ、滅多に店を出ないブギットの旦那と、今じゃ時の人となってる、錬金術士のリーナが同じ馬車にのってるんだ、目につく筈だよ」

「時の人?」

「あぁ、「百花繚乱」に居て、知らなかったと思うんだが、取り敢えず教えておくな。 錬金術士リーナ…… いや、薬師錬金術士のリーナは、ずば抜けて有力な海運商会、「暁の水平線ドーンホライズン海運商会」に、途轍もない恩を売ったんだ。 会頭以下、総出で「百花繚乱」に日参してるよ」

「でも…… そんな様子は……」

「おばば様が、隠されていたんだ。 ” まだ、本調子ではない、お前らの治療に相当力を使ったから、起き上がる事さえできない。礼ならば、そっと静かに眠らせてやれ ” ってな。 そしたら、今度は、いかにリーナが凄腕かって、あちこちに吹聴しまくってる…… おばば様の弟子の、小さな女の子ってだけが、情報なんだよ。 そりゃ、ここいらの人間の耳目は集めるって」

「……迷惑な……」

「ハハハッ! そう云うと思ったぜ。 そのローブが目印なんだよ。 治療院で倒れたエスカリーナの印象って、そのローブを着た、小さな女の子って事だけなんだ。 顔すら良く判らんって事でね。 そのローブ、それ、おばば様に貰ったんだろ?」

「ええ、そうですわ。 大切なローブですわ」

「それが、目印になっているって訳だ。 わりと、珍しい色だしね。 それに、背中の「薬師錬金術士」の紋章 それが決めてだよ」





 あぁ!!! 自業自得だった!!! な、なんで、こんな事になっちゃってるんだよぉ!! じろじろと見られて、そして、ゴニョゴニョ言われつつ、何とか日没前に教会に到着したよ……



*******************************



 周りの人に注目されているなんて…… 身の置き所が無いよ…… なんか、恥ずかしい…… このまま、教会前の広場に居るなんて事…… ちょっと耐えられないもの…… 三人で教会の扉を叩くの。 


 ん? 


 なんだ、この視線…… いいえ、殺気? なんだろう…… このこっちを見ている、嫌な視線は…… 「誰か」って云うのは、判らないけど、二、三、四…… ざっと八人分。 気が付かないふりをして、そっとブギットさんに耳打ちをするの。



 ” なにか、おかし気な視線を感じますね ”

 ” あぁ、アレだ…… 娼館辺りのもんだろうな。 逃がさねぇように監視してやがる ”

 ” 最低ですね ”

 ” あぁ、欲しいと思ったら、どうあっても手に入れる。 手段を問わねぇからな、あいつ等。 今はまだ、教会の中に居るから、どうにも手出しできねぇ。 でもな、外へ一歩出たら…… 俺ん所に入れば別だけどな ”

 ” なにか、有るんですか? ブギットさんのお店には…… ”

 ” 俺の承諾なしに入ったら、火炎の精霊様に焼かれ、鉱玉の精霊様が魂を取り上げられる。 神聖な鍛冶場の約定だ。 問答無用で男も女も関係ねぇからな ”

 ” そうですか…… そんな契約が…… 流石は鍛冶屋さんですね。 ”

 ” あの方達の加護を頂いているから、鍛冶屋が出来ているんだ。 鍛冶は精霊様から頂いた加護により守られているのよ。 そんな場所で暴れる方が悪い ”

 ” なるほど…… 心得ました ”




 教会の門を叩くの。 みんなでね。 そろりと扉が開く。 中から中年のおじ様が、顔をのぞかせたわ。 この人は知っている。 聖職者のローブに身を包んだ、司祭様。 この辺境の街で、精霊様と神様に祈りを捧げ、人々の心の安寧に尽力している、本物の聖職者だもの。




「良くいらっしゃいました、イグバール=エランダル様。 お待ちしておりました」

「いや、まぁ、そのな。 入らせて貰っても?」

「どうぞ、神の家に。 わたくし、司祭フェーリング=エクスタリア これ程 神に感謝した日はございません! ささっ、中へ」




 私達を誘い、教会の中に入られたの。 そして、後ろ手に扉をピチッと締めて、施錠の魔法を掛けてるの。 そっか…… 外のややこしい人達…… 中に居れたくないのか……取り敢えずは、教会に来たからには、祭壇でお祈りをしなきゃならないわ。 久しぶりに教会に来たもの…… 一心に祈るわ。




 日々の糧を与えて下さる神様に。

 加護の恩恵を授けて下さる精霊様達に。

 真摯に、感謝を捧げ奉じるの。

 膝を折り、両手を胸に、祭壇を見上げ、目を瞑り…… 感謝の祈りを捧げ、奉じるの。




 ボンヤリと、身体が温かくなるわ…… 祈りを受け取って貰えたのかしら。 いつも、そうなるから…… 受け取って貰えたらなら…… 嬉しいな




「イグバール様、この方は?」

「今話題の、薬師錬金術士のリーナ様ですよ、司祭」

「精霊様に愛されておられますな…… なるほど、そうでしたか……」




 何の話だろう? 良く判らないわ。 御祈りの後、教会の奥に誘われたの。 やっぱり、お話が有るらしいわ。 とっても神妙な御顔をされているもの司祭様。 お話をする為に通されたのは、教会の食堂みたいな場所だったの。

 子供達が沢山いたわ。 ……こんなに、親御さんや、養ってくれる人が居ない子供たちが居るのね…… 現実は…… 庶民の生活は…… 非情なのね…… 教会がこうやって、身寄りのない子供達を、養うのは…… 神様への祈りの一つの形。 生まれて来た子供達が、精一杯に生きて行けるように手を出し助ける事が、神様の御意思に叶う…… そう、教義にあるもの。

 ガヤガヤした、子供達が司祭様が来られた事で、静かになったわ。 というより、怖い見た目のブギットさんに目が釘付けになっているの。 震えている子もいるくらい…… その中で一番年嵩らしい女の子が前に出て来たの。




「司祭様…… その方々が、私の行く娼館の人なのですね…… あの、お願いがあります。 私は、行きます。 この身で良ければ、差し出します。 でも、この子達…… この子達は、見逃して下さい…… どうか、どうか、お願いいたします」




 手を組んで、膝を付き、ブギットさんに懇願するのよ、その子。 もう!!!

 ブギットさんも、困惑しているの。 強い意志を込めた視線で、ブギットさんを見詰めるその女の子。 とても澄んだ、海の色をしているわ。 それに髪は、薄い銀髪を一つに纏めて後ろで括っているの。 しっかりとした顔立ち、意志の強い表情……


 十二歳の女の子とは思えない程…… しっかりしているの。


 ブギットさんは、言葉に詰まっている。 そりゃそうよね、だって娼館の用心棒さんと間違われているんだもの。 腕を組みながら、イグバール様に目配せしたわ。 司祭様も彼女の言葉に、ちょっと言葉が出てこないみたいなの。 ズイって感じで、イグバール様が前に出られて、言葉を紡がれたの。




「俺は、イグバール。 此処に居る怖いなりしたおっさんはブギット。 娼館の者じゃない。 君が、エカリーナかい?」

「……えっ?」

「君の名前さ、教えて呉れれば嬉しいんだけどね」

「は、はい、私がエカリーナです…… そ、それじゃぁ……」




 司祭様が、やっと再起動したわ。 もうちょっと早く、言葉がほしかったわ。 軽く睨んどいたわよ。 司祭様が、エカリーナに私達は、「イグバール商会」の者だと伝えてくれたの。 しっかりとね。



^^^^


 子供達を落ち着かせて、エカリーナ以外をお部屋に戻して、彼女一人だけを、その食堂みたいな場所に残したの。 みんなで大きなテーブルを囲んで御話し合いが始まったわ。 




「イグバール様、お願いします。 もう時間がないのです。 この週末がエカリーナの誕生日なのです。 その日までに、どこかに引き取ってもらえないと…… 教会から出た途端に、あいつ等に捕まって仕舞います。 なんとか出来ませんでしょうか? この子には…… 幸せになってもらいたいのです……」




 ブギットさんが憮然とした顔をしながら、続きを話すの。




「なんにもせずに、十二歳になって、教会を出たら…… この子は娼館で男達の相手をさせられる訳だ…… やってられんな」

「そうです! こんな幼気な子供を、娼館で花女にするなど! 神はお怒りになります!!」

「たしかに、そうだね」




 深く何かに想いを馳せながら…… イグバール様は静かにそう応えているの。 とっても、悩んでらっしゃるわ。 きっと、商会でエカリーナさんを引き取った場合の、後の事を考えてらっしゃるのね。 穏然たる力を持っている、歓楽街フルーゲル=エストの人達。 その人達と、どう遣り合うかを画策してらっしゃるのかしら……

 その一助になるかもしれないけれど…… おばば様に命じられて作っているお薬の一部は、歓楽街フルーゲル=エストに卸しているわ…… あれ…… 大事なお薬だって言われてたけど……

 おばば様…… あっちの人達になんか言ってくれないなぁ…… おばば様にご相談してみよう。

 不安げなエカリーナさん。 私より二つ年上だけど、体格は私と変わらないわ。 小さい人なの。

 イグバール様が、フードを被った私と、エカリーナさんを交互に見詰めて、ふっと息を吐かれたのは、しばらくたってから。




「エカリーナだったね。 君は、読み書きが出来るかい?」

「はい、一通りの勉強は、司祭様に教えていただきました。」

「そう…… うちの商会に来て、勉強する気はある?」

「えっ? べ、勉強ですか?」

「あぁ、うちの商会はまだ出来上がったばかり。 従業員も、俺と、ブギットの旦那の二人。 だから、うちに来るんなら、色々と、やってもらわなきゃならんのよ。 帳簿を付ける事から、俺達の世話までね。 俺も、ブギットの旦那も仕事し始めると、他の事が見えなくなる質でね…… きっとキツイよ? それでもいいかい?」

「お、御仕事させて頂けるのなら!」

「あと、もう一つ…… 基本行動は、ブギットの家の敷地内だけになるんだ…… 外に出る時は、俺かブギットの旦那の御手伝に使うし…… そのうえ、小さな商会だから、殆ど休みらしい休みも無い。 大手とは違ってね。 給金は出せるんだけど…… 行動に大きく制限が掛かるんだ…… 大丈夫かい?」

「あ、あの…… お手紙は…… お手紙は書いてもいいのでしょうか?」

「此処の子供達に充ててかい?」

「はい…… ダメでしょうか?」

「問題無いよ? なんなら、此処の子供たちが、ブギットの旦那の所に遊びに来てもいい。 ただし、俺達の仕事の邪魔はしない事」

「勿論です!!!」

「なら…… いいか。 ブギットの旦那…… いいかい?」

「商会長が良いってんなら、いいんだろ? 俺に異存は無い」




 む…… そうか…… なにも知らせることなく、私の身代わりにする心算なんだ、イグバール様…… ブギットさんのお店の裏…… イグバール様の作業場は、人が入って来れない場所だもの…… たまに、ご一緒にお外に出られる…… それだけで、其処に女の子が居るって…… 判るものね。

 暫くは……お勉強に時間を充てるのか…… そしたら、外に出なくてもいいモノね……

 囲い込んじゃうのね。

 でも、そんな事をしてもいずれバレるわ…… どうするのかしら……




「そちらの方は?」




 私の方に意識を向けたエカリーナさん。 フードを下ろし、顔を見せたの。




「薬師錬金術士のリーナです。 縁あって、イグバール様に師事しておりますの。 お見知りおきを」

「えっ! えっ! あ、あなたが? 街で噂になっている薬師リーナ様?!?!」

「どの様な噂かは存じませんが、薬屋「百花繚乱」の見習い薬師ですわ」




 そう言って、ニッコリ微笑んだの。 何故か固まっているエカリーナさん。 なんでだ? でも、なんだか、気持ちの素直ないい人みたい。 ちょっと後ろめたいよ……




「うちに来るか? そんな条件だけど…… 君が良ければだけど…… どうかな?」

「はい! お世話になります!!」




 げ、元気いいなぁ…… よっぽど、追い詰められていたんだ…… まぁ、そりゃそうよね…… 確かに、僅か十二歳で、娼館は無いよね…… 




「イグバールよ、肚括ったか?」

「あぁ、ちゃんと教育して、誰か好きな人でも出来た時に、胸張って嫁にいける様にするよ」

「……おいおい、気の長い話だな」

「そのぐらいの覚悟じゃなきゃ、こんな小さい子を雇えないだろ?」

「まぁな。 と、言う訳だ、司祭。 この週末まで、待ってたら、あいつ等が乗り込んできやがるんだろ?」

「ええ、そうなんです」

「だったら、今日からでも良いぜ。 家には、開いてる部屋なんざ沢山あるからな」

「それでは!! お、お願いしても!!」

「イグバールよ、俺はいい。 後はお前次第だ」

「判っている。 司祭、シーツか何か、大きな布は有るかい?」

「ええ、それは…… 御座いますが」

「一枚くれないか? この子を包んで帰る」

「えっ?」

「だたでこの教会から出たんじゃ、目について仕方ない。 ブギットの旦那のところ迄の道行き、ちょっとした目くらましを使う。 リーナ、貰ったシーツに【隠遁】の符呪をしてくれないか?」

「はい、イグバール様」




 考えたわね。 何時此処を出たか判らない様にするんだ。 よし、私、頑張っちゃうぞ!! 





 *******************************





 夜の闇に紛れ、私物を抱えたエカリーナさんに、【隠遁】の符呪を施したシーツを被せ、教会を出たの。 イグバール様の馬車の後ろ、ブギットさんの隣に大人しく座って貰った。 教会を出て、ブギットさんのお店 「奇跡の鍛冶屋」まで、緊張したわ。

 上手く最後まで、隠しおおせたよ。




「リーナ、良くやった。 【隠遁】の符呪、見事だ。 あれなら、誰も気が付かない。 教会から、ブギットの旦那の家までが、一番危なかったからな。 これで、あいつ等の目は欺けた。 後はどうやって釘をさすかだが……」

「それなら、一つ…… おばば様の所のお薬なんですが、あちらにも卸しております。 おばば様から彼方に釘を刺して頂けたら…… 如何でしょうか?」

「まぁ、つかえるもんは、何だって使うさ。 リーナ、頼めるかい?」

「はい! お手紙を書きます。 直ぐに届くようにします!!」

「頼んだよ」




「奇跡の鍛冶屋」に到着して、人心地ついた私達。 エカリーナさんに使ってもらうお部屋を一緒に掃除したり、お茶の用意をしたり…… なんとか、打ち解けてくれたわ。 その夜……


 イグバール様の作業場の片隅で、おばば様にお手紙を書いたんだ。


 エカリーナさんの身の安全を守る為、教会に残る子供達が、笑って生きていけるようにする為、歓楽街の顔役にお願いしてもらえないかと、お手紙を書いたの。



 それを、 不格好な鳥の形に折って……

 夜空に放つの……

 お願いします……

 精霊様……

 神様……

 不幸な境遇の子供達に……




 明るい未来を……






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