その日の空は蒼かった

龍槍 椀 

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出逢いと、お別れの日々 (1)

  閑話11 専属御者ルーケルの独り言

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「ルーケルの親父は、今日もあの嬢ちゃんの足かい?」

「あぁ、そうだ」




 朝もまだ明けきっていない、馬房のすぐ横で、エルサ奥様のお気に入りの御者からそう声を掛けられた。 綺麗なお仕着せを少し着崩し、優男の雰囲気を醸しているそいつの馬車を操る腕はいい。



 外見と腕を兼ね備えた御者は、どこのお屋敷でも引く手あまただ。 



 まぁ、御領主の奥様の御者という外聞が、多少の賃金の安さを上回り、ダクレール男爵家に仕えているのだろうな。 ご苦労なこったよ。

 あけすけでは無いが、得体のしれない小娘の御守りを引き受けさせられて、ご愁傷様というような目で見られているのは、知っている。 しかし、その得体のしれない小娘専用の馬車に向ける視線は熱いものがあるな。

 あれほど綺麗な改造キャリッジは、この男爵領ではお目に掛かれない逸品だしな。 ただし、改造キャリッジに触れるのは、俺とイグバール馬車店の店主の二人きり。 そういう約束になっているんだ。 若奥様がそう決められたんだよ。

 ドワイアル大公家からエスカリーナ様に贈られた馬車の代わりに、小さな姫様に引き渡された古惚けた荷馬車が、この改造キャリッジの正体だしな。 まさか、それを引き渡せとは、いくら何でも言えないのだろう。



 まぁ、当然と言えば当然だろう。



 馬具を年老いた馬に付け、改造キャリッジに向かう。 こいつもいい加減お役御免な老馬だが、あの改造キャリッジを曳くようになってから、すこぶる調子がいい。 エスカリーナ様が、砂糖か何かを老馬に与えているのを何度も見ているしな。

 きっと、あの方が乗ると思って、気合を入れているんだろう。

 まだ、朝日がさす前だが、そろそろ行かねば、お待たせしてしまう。あの方の朝はとても早いんだ。 改造キャリッジの準備を終え、轡を取り、西門馬車溜まりに向かうと、小さな影が手を振って出迎えてくれている。

 いつもの事なのだが、もう少し遅くとも構わないのだが……

 小さな影の後ろには、いつもの通り、怖い顔をしたハンナお嬢様が控えている。 これも出発前儀式のようなものだ。




「くれぐれも、姫様を御頼み申しますわね。 いいですね、ルーケル」

「わかっております、ハンナお嬢様。 心配召さるな」




 過保護とも取れるような、領主様の愛娘ハンナお嬢様からの言葉。 いやね、そうなんだが、この小さい御姫様に対して、ハンナお嬢様は並々ならぬ思いをお持ちだから、仕方ないと言えば、仕方ないのか。

 一通りのご注意を、この日も受けて、御者台に上る。


 この改造キャリッジを気に入っているのは、なにも御しやすさだけではないんだ。 高い御者台からの眺めは、この所の楽しみの一つでもある。 よく町の中を眺められるし、危機察知も簡単だ。 なにせ、大事な姫様が隣に座っているものでな。





「今日も大きなバスケットをお持ちですな」

「ええ、お昼にと思いまして。 ルーケルさんの分もちゃんと用意しておりますわ」

「お嬢様自らの手料理とは、ルーケル嬉しく思います」

「恥ずかしいですわ。 ほら、わたし、お肉料理はあまり得意ではないのです。 晩餐に多くのお肉料理が出て来て、食べきれないのです。 でも、作って頂いたお料理を無駄にしたくはありませんから、こうやって、次の日のお弁当にとお願いしていますのよ。 残り物でごめんなさいね」





 いやいやいや、それも、あり得ない事なのですよ、お嬢様。 そんな事が他の御者に知れようものなら、それこそ、今の配置を変えろと強弁される事、間違いないんですよ。 

 そんなお嬢様…… 普通ならば、キャリッジの中にお入りになる筈なのだが、必ず御者台の横に座るんだ。 よく職人が着るような、濃い群青色のオーバーオールを着て、リネンのシャツを愛用されているそのお姿は、まるで少年の様にも見える。

 夏はツバの広い麦わら帽子、冬は大きめのキャスケット…… 美しい銀髪をその中にたくし込んでいるために、女の子にはとても見えないな。 たわいの無いおしゃべりに興じつつ、馬車を進める。 時折手綱を持たせてほしいと、群青色ロイヤルブルーの瞳で見つめられると、嫌とは言えなくなるのが、もっぱらの問題事項だ……

 この小さい御姫様は大きな事情を抱えている。 御当主のフランシスに詳細は聞いた。 アイツとは古い付き合いだから、それとなくなんて、気の利いた方法ではなく、単刀直入に尋ねたんだ。 最初は口を濁していたが、外地の港でのアレコレを奥様に言うぞと脅したら、あっけなくゲロった。



 とんでもない事情を抱えていることが分かった。



 まぁ、ハンナお嬢様があれほど気に掛けているという事は、相当な事情だろうなとは、思っていたんだが、想像を上回っていたぜ。 まさか、本物の御姫様だとか、嘘だと言ってくれよ……

 そんな、高貴なお方なのに、本人は至って庶民のつもりなんだから、恐れ入る。 

 ようやく夜の帳が朝日に駆逐されて、澄んだ空気が辺りを取り巻き始めた。 町中の者達も早い者は動き始めている。 パン屋の窯から煙が立ち上り、店先に商品を並べる八百屋が愛想よく手を振る。 男爵領の中でも、治安はいい方だから、街行く者達の顔も明るい。



 そんな町中を抜け、行く先は「奇跡の鍛冶屋」



 ブギットの旦那のところ。 この辺りでは珍しいドワーフ族の鍛冶屋。 厳つい顔とぶっきらぼうな受け答えで、人気の店では無いが、かつて、その腕から作り出される武具の数々は、今では伝説級と言われている。 かくいう俺の大事な相棒も、大枚はたいて買った「奇跡の鍛冶屋」の逸品なんだ。

 いつもの通り、通りに面した入口で、睨みつけるような表情で、待っていたんだよ、ブギットの旦那がな。 なにかい? 小さい御姫様が来るのを、店の中で待っていられないってのかい? その姿を見て、事情を知らない近隣の住民たち ―――特に御婦人方が怯えてるって…… 言わんほうがいいだろうなぁ

 どう見ても、今、人一人殺してきましたって顔で、ニヤリと笑うブギットの旦那。 小心なモノなら、一発で気を失うぜ…… 普通の笑顔って、こんなに恐ろしげなのかい? まったく…… でも、小さい御姫様は、手を振って明るく挨拶を交わすんだ。 まったく……




「おはようございます! ブギットさん! 「山の水」運びに来ました!!」




 ってな。 鷹揚に頷き、裏手に入る木戸を開けてくれるんだよ、あのバケモンみたいなおっさんがな。 裏手の庭には、一台の荷馬車がいつも通り止まっていた。 イグバール馬車店の荷馬車だ。 その隣に改造キャリッジを止める。 御者台から飛び降りるように、降り立つのは、見ていてハラハラするから、やめてほしいと、何度も言ったんだがねぇ……

 改造キャリッジの荷台に、「山の水」がたっぷり入った、大樽六つ。 力自慢のブギットの旦那が、ヒョイヒョイと載せやがるんだ。 重さで、荷台がずっしりと沈み込む。 まぁ、いつもの事だしな。 そんないつもの風景にいつもの事が起こる。

 イグバールさんが、裏庭の作業場からひょっこり顔を出して、こっちに向かってくる。 そして、お定まりの口喧嘩。 あぁ、そうさ、イグバールの旦那と、ブギットの旦那が、言い争うんだ。 もっと静かに乗せろ! とか、そんな軟な荷馬車なのか? とか、そんな感じだ。

 しかし、この御仁達、仲が悪いのかと思えば、事、エスカリーナ様の事となると、お互い協力しあってうまくやっている。 よくわからない関係だな。 それに、小さな御姫様にしても、おかしいんだ。

 こんな強面のブギットの旦那に、なんでこんなに懐くんだ? 市井で暮らしたいなんて、グリュック若様に言うもんだから、若様がその希望をへし折ろうしたんだ。
 
 グリュック若さん、エスカリーナ様を ” キチン ” と、男爵家の令嬢として遇そうとして、敢えて、ブギットの旦那を紹介したってフランシスに聞いていたんだ。

 まぁ、アノ時は、ハンナお嬢様もご一緒だったんだが、グリュック様の目論見通りになったのは、ハンナお嬢様だけだったっけ。 普通に固まってたもんな。

 それが、この小さい御姫様…… 物怖じすることなく、ブギットの旦那と普通に会話してるんだ。 その上、商談纏めたんだよ。 ホント、参ったよ。

 イグバールの旦那なんざ、店ごとエスカリーナ様に買われたって、言ってたよな。 マジか! いや、本当に十歳前のお子様なんだろうかと、思わず御顔をマジマジ見詰めてしまったのは、いい思い出だよ。 

 でもまぁ、それだけ王都で遣り込まれていたんだろうな。 籠の鳥であり、腫物であり、そして、高位貴族やら、王家の面々にまで、” いかにこの小さい御姫様を利用できるか ” と、虎視眈々と狙われてたってことだろ?

 この小さい御姫様は、そんな大人たちの思惑を敏感に察知して、隙をついて、籠からあっさりと抜け出したってわけさ。



 その胆力と思考力、行動力は、並みの大人じゃ太刀打ちできんな。 実際にお話していると、十歳にもならない、子供とは、到底思えんのだ。 時折みせる、憂いの顔なんざ、そこら辺の女よりも、よっぽど淑女の顔なんだぜ?

 でも、まだまだ子供。 危うさを色々と見せてくれるんだ。 世間を知らない危うさ。 箱入りのお嬢様の言動…… 数え上げれば、切りが無いんだよ。 でも、そんな小さなお姫様を見て湧き上がる想いが有るんだ。




 ” 護ってやらないと…… ”




 俺の手で、害意を持つものから、護ってやらないと……

 こんな気持ちになるのは、初めてだな。





 ************************************




 小さいお姫様がな、ブギットの旦那と、イグバールの旦那に―――



「仲がいいですわね、羨ましいわ。 わたくしも混ぜて頂きたいくらいです」



 なんて云う言葉で ” 旦那方 ” を轟沈させてた後、向かうのは、浜の薬屋「百花繚乱」なんだ。 重たい荷物を載せても、改造キャリッジの乗り心地は変わらないんだ。 いやはや、なんつうか、凄い馬車だよ本当に。 浜の町までは、ちょっと遠回りをする事になってんだ。



 湿地帯があるんだ。 



 こんな重い馬車だと、車輪が轍に嵌まり込んで動けなくなるから、まぁ言ってみれば、重たい馬車で行く街道的には、安全な道ってわけだ。 ただな…… 治安的には問題があるんだがね。

 その道は、各町からちょっと離れているんだ。 人通りも少ないし、道も曲がりくねって見通しも利かない。 俺が最も警戒する場所って事だ。 元沿岸警備隊長としては、気を張って何が何でも安全に通り抜けるべき場所でもあるんだ。 もっとも、当の小さなお姫様は、そんな俺を微笑みながら見ているんだがな……

 緊張の道行きは、今日も何事も無く通り過ぎる事が出来た。 精霊様の御加護に感謝を…… ちょっとホッとできたんだ。 俺一人きりで、何人まで相手に出来るか、少しばかり懸念があったからな。 日々の鍛錬を増やすとするか……



^^^^^^



 今向かっている薬屋「百花繚乱」の女主人もまた…… ちょっと訳ありな御仁なんだ。



 尊称を「海道の賢女」と申される方。



 かつてファンダリア王国が外へ外へと拡張していた時期、そう、先々代の国王陛下の御代。 賢女様は先々代と共に戦野を駆け抜け、ファンダリア王国の礎を築きなされた。 まぁ、その後、平和な時代が到来するとともに、平民出身の賢女様は王都の貴族共に煙たがられてな。


 ある時、全部の役職を放り投げて、隠遁生活に入られたんだ。


 その場所が、此処ダクレール男爵領。 浜辺に隠居し、先代男爵の依頼を受けて、近海に跋扈する海賊退治を手伝われたおかげで、その「海道の賢女」の尊称を受けることになったんだ。


 俺とも浅からぬえにしもある。


 俺の親父も、海兵だったんだ。 絶え間の無い海賊達の襲撃から商船を護りに、近海に長く出張ってな。 あきれ果てた母親が出奔するに至るって訳だ。 親父は狼狽えたんだが、先代の御領主様が親父に頭を下げてな、言ったんだよ。




「不甲斐ない儂について、海道の警護に当たるお前。 そのお前から家族を奪ってしまった。 すまぬ。 詫びと言っては何だが、おぬしの息子は我が屋敷で預かろう」




 てな事で、俺は砦としての機能を持つ、ダクレール男爵のお屋敷に住む事になったんだ。 そこで同年代のフランシスに逢った。 悪ガキに育った俺と、坊ちゃんなフランシスは妙に気が合って、色々とやらかした。

 まぁ、おかげで、海兵団に早くから放り込まれたんだ。 フランシスは王都に勉強に行き、俺は近海警護の任に付いた。 色んな悲劇を見せつけられたよ。 海賊の所業に業を煮やし、先代が賢女様に助力を乞うたのはそんな時だ。

 その時、結構いい歳になって、沿岸警備隊の隊長に任じられていたから、賢女様とも共同の作戦をいくつもこなしたんだ。 まぁ、色々あったさ。 最後の航海は、賢女様とご一緒だった。 快速船追いかけて、入り組んだ入江まで、追い詰めた。



 そう、追い詰めたと思っていた。



 まぁ、罠だったんだがね。 賢女様に射かけようとしている弓兵を見つけて、思わず身体が前に出たんだ。 ” 賢女様には、傷一つ付けてはならぬって ” って、そう指令が出てたしな。 矢は過たず俺の足に突き立った。 毒矢だったな。 海賊のよく使う手だよ。

 みるみるうちに腫れあがり、動きの取れなくなっていく俺。

 賢女様は、フラフラになって倒れ込んだ俺を見て、突然 「怒気」に包まれてな。




「ダクレール男爵に預けられし、わたしの大切な御仁に、何をする!」




 ってさ、大声で叫んだかと思うと、広域大魔法を展開して、その海賊の巣を一気に焼き払ったんだぜ。 全盛期の賢女様を知らんけれど、この人を敵に回すのは絶対に避けようと心に誓ったっけ。 で、意識が戻らないまま、二ヶ月ほど養生して、やっと意識が回復した後な……



 俺…… 兵士として役立たずになってたんだ。 



 上手く体が動かない。 毒がかなり混ざっちまってな。 仕方がねぇから、御役目を引いたんだ。 そん時には身よりも家族も無い俺を、先の男爵様が気の毒に思われてな。 男爵家の御邸に引き取られて、働く事になったんだ。 学も躾も成ってない俺だから、屋敷内の仕事は出来ないから、庭周りの仕事を請け負ったんだ。

 動物好きだったし、厩なんかにも出入りしてたから、自然と馬房での仕事が主になったよ。 フランシスの奴が色々と骨を折って呉れてな。 もう本当にいい年をした俺に、マナーだとか礼典則だとかの教育を受けさせてくれたんだ。

 まぁ、そんなこんなで、礼節が必要とされる馬車の御者になる事ができた。 感謝だねぇ…… 給金も跳ね上がったし、周囲の目も厄介者から、御者に対する目に変わったしな。 上々、上々。 

 時々、浜の薬屋に賢女様に呼ばれて、薬を飲まされてなぁ。 気にして貰えていたらしい。 まぁ、口は悪いし、態度も褒められたもんじゃない、そんな賢女様だが、情が深い事は知ってた。 半年ほどで、なんとか足を引きずるくらいには回復したんだが、もう、海兵に戻るつもりも無くなってたな。



 色々と変わっちまったからな。



 昔の仲間が、酒場で話して呉れているんだ。 海賊が私掠船って名前を変えた事とか、その勢力が外国と結んでいるとか。 いきなり撃沈出来なくったとか…… 柵が多くなって、昔みたいに暴れ回るだけじゃ勤まらなくなってたんだよなぁ……




 今は、この改造キャリッジの御者でいい。




 十分に生きがいを感じている。

 少なくとも……

 この小さなお姫様の護衛くらいは務めてみせるよ。

 なにせ、こんな俺が初めて心に浮かんだ、



 ――― この小さなお姫様を護りたい ―――



 って云う想いに、素直に従ってみたかったからな。 



 そろそろ、到着か。 今日の仕事も半分終わったな。 さて、海道の賢女様にご挨拶でもして来るか。 




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