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出逢いと、お別れの日々 (1)
とても大切な ” 教え ”
しおりを挟むなんで、” 私 ” 、 ” 今 ” 、 ” 貰った山刀 ” で、” 青スライム” を、叩いてるのかしら?
「ほれほれ、気を散らす出ないぞ。 急所が外れておるわ。 しっかりいたせ!」
えぇぇ…… そんな事言ったって……
*******************************
グリュック様がお帰りになって、おばば様が作業場に戻って来られてね、言われたのよ。 ” ちょっと、外に出るぞ ” ってね。 なんでも、私が一番足りてない所を教えがてら、” 古い馴染み ” の所へ行くそうなの。
えっと、なんで、大転移魔方陣を用意されているのかしら? 文献でしか見たと来ない様な、高度魔法なのよ、それ…… それを、まるで普段使いしているみたいに、いきなり紡ぎ出すって…… やっぱり、「海道の賢女」の称号は、実力があるから、戴けるんだよねぇ……
引き摺られる様に、おばば様に大転移魔方陣に乗せられてね、一気に転移したの。 勿論ルーケルさんも一緒よ? なんだが、苦笑いされているのが、とっても不穏なの……
「あぁ、古い馴染みなんだがね…… だいたいの場所しかわからんのよ。 まぁ、私が来たら、妖精たちが騒ぐから、あっちから誘ってくれるし、そんなに心配しなさんな」
なんて言いながら、ローブの下から魔法の杖を取り出すの。 えっと、それって…… 戦闘用なの? なんだか、おばば様…… 闘気が漲っているのよ……
「エスカリーナ様、お気をつけて。 多分ですが、ココは西の禁忌の森。 あの山に見覚えがあります。 以前見たのは、海の上からでしたがね……」
「……禁忌の森。 ま、魔物さん達が沢山棲んでいるっていう?」
「そうですね。 ……こんな奥深くには来た事が在りませんが、まず、間違い無いでしょう」
「うぅぅぅぅ」
なんか、とってもマズイ気がするの。 貰った山刀は、すぐに使える様にって、抜き身で持たされるし、その上、使った事が無い「攻撃系」の魔方陣を紡ぎ出さされているのよ。 森の中だから「火」属性は、ダメって事で、今は「風」属性の初級魔法である、【旋風刃】を展開中なの。
「大きいのはやるから、小さいのを集中的にな。 それと、出来るだけ山刀で叩きなさい。 その方が訓練になるから」
「はい…… おばば様」
とはいう物の、本格的な戦闘なんてやった事無いし、前世でも護身術として「懐剣」の使い方を教わっただけなんだよ? 持ち方すらわからないし…… 習い覚えた、「懐剣」の様に、逆手に持ったら、ルーケルさんに注意されたの。
「エスカリーナ様、逆です。 刃は下にして下さい。 見ていて怖いです」
「でも、【懐剣】は、こうやって持つのだけど?」
「【懐剣】? と言いますと?」
ルーケルさん、ご婦人方が持つ、『護り刀』の事はご存知ないようなのよ…… ニヤリと笑うおばば様。 おもむろに声を掛けて来られたの。
「エスカリーナは本当にお嬢様なんだね。 【懐剣】とはまた…… あんた、包丁は持った事は有るかい?」
「ええ、まぁ……」
「包丁を持つように持って、叩くんだよ。 狙いは核コアの有る場所。 あんたの「眼」ならどこに有るか判るだろ? 何色か判らんけれど、光っている処が、核だよ。 まぁ、おいおい慣れるだろうさ」
そう言って、すたすた歩いて行かれるんだ…… 唖然として、その後ろ姿を見ちゃったよ。 でも、ココではぐれたら、それこそ大問題だもの。 【身体強化】を自分に掛けて、慌てて後を追ったのよね。 ほんとに、実地訓練にしても、程が有るわよ……
少しの間も気が抜けないの。 あちこちから、視線を感じるし、それも完全に敵対してるのよ。 ここは、魔物の巣だもの…… 当たりえよね。 ルーケルさんも油断なく辺りを警戒しているの。
「あぁ、ルーケル。 エスカリーナの戦闘訓練も兼ねてるから、あんたの目から見て、大丈夫そうなのを回してやって。 アイツが居るから、そうそう大きな奴は入って来れないけど、まぁ、小さい奴はいくらでもいるからね」
豪快に笑いながら、おばば様はそう仰るの。 でもねぇ…… いままで、本物の戦闘訓練なんか受けた事無いのよ? それがいきなり実戦? どういうことよ! って、言ってる間に、目の前に青スライムが一匹。 「核」が蒼く輝いているの……
「エスカリーナ様、これは非常に幸運です。 青スライムならば、初級冒険者の定番の敵です。 やっちゃってください。 狙いは、賢女様の云う通り、「核」です。 多少わかりにくいですが、良く見れば、わかりますよ」
ねぇ、ルーケルさん…… ホントに、するの? やった事無いのよ? 私の困惑を感じ取ったのか、おばば様が、諭すように私にお話してくださったの……
「エスカリーナ。 これから、「錬金術師」を、目指そうってんなら、魔物くらい自分で狩りな。 素材はなにも植物だけとは限らないんだからね。 それに、魔物系の素材なんざ、冒険者ギルドに頼もうもんなら、どんだけ対価を要求されるか、わかったもんじゃないよ。 自分で狩り、自分で調合する。 それが、錬金術師の基本さね。 さぁ、頑張りな!」
はぁ…… だからって、これはないわよ。 もっと、森の浅い所とかさ、近くの森とかさ、初心者向けの所有る筈よ…… 一番最初が禁忌の森って…… どういう事なの?
でも、おばば様の言う事も判る。 判り過ぎるくらいわかるのよ。 何でもかんでも、他人に頼るとろくなことが無いのも事実。 それに、冒険者ギルドにお願いしたら、色々な手続きと対価を要求されたうえ、確実じゃないものね……
わかった…… 私…… 頑張る!
*******************************
三刻ほど、森の中をおばば様に連れられて歩き回ったの。 その間に、青、赤、黄、黒のスライムをぶっ叩いて、素材を入手したわ。 おばば様と、ルーケルさんは、もっと大きいのを叩いていた。 おばば様に至っては、強力な攻撃魔法であっという間に、灰にしていたのよ…… 使う所だけ残してね。
流石は、歴戦の魔法戦士って事よね。 相当の御年に見えるけど、全然感じさせない、見事な捌きと攻撃魔法の数々……
文献でしか知らない、【雷矢】の連射なんてね……。 私も、なんだかんだ言ってても、随分慣れたわ。 遠目に見て、近寄って来そうなスライム判る様になったもの。 それでね、手に展開してる、【旋風刃】を、牽制と削ぎ落しを兼ねて放つの。
それがさ、面白いように当たるのよ…… バサバサに切り刻まれて、「核」剥き出しにしたスライムは、ホントに簡単に討伐できるね……
「エスカリーナ様は容赦がないですな。 いいでしょう、もう少し大きめのモノもお願いします。 なに、同じようにすれば大丈夫そうですからね。 危ないようでしたら、助太刀致します。 存分に」
なんて、ルーケルさんに言われちゃったよ。 その直後、森の奥から突然、私の前に出て来たのが……
魔狼だったの……
思わず、足が竦んじゃったの……
あの日、あの場所で見た通りの、黒くて大きな獣……
口を大きく開けて、牙を見せつける様に、こちらに走り寄ってくるの……
恐怖で胸が締め付けられるような気がしたわ……
足も手も震えて来た…… 恐怖で目の前が真っ赤に染まるの……
でも……
克服しなきゃ、いけない事なんだ。 恐怖に打ち勝って、対峙する事は、私の未来を掴み取る事と同義。 だから、目を逸らさずに、一心に見詰め、【旋風刃】を放つの…… 無我夢中に……
キャイン!!
一声大きく鳴く、魔狼…… 四肢を【旋風刃】に斬られ、その場に倒れ込むの。 侮っていた相手が、まさか反撃して来るとは思っていなかったみたいね。 その瞳に恐怖が乗るの…… 立場が逆転したのが判ったわ……
そして、恐怖心も霧散した……
でも、流石に命を奪う事は、とても辛い。 やらなければ自分が、この獣に喰われる事になるのは理解してるつもり。 そして、ココで見逃して、手負いのまま放置すれば、いずれ禍根になる事も理解しているわ。 だから…… だからね……
出来るだけ、急いで、痛みを感じない様に…… 速やかに…… 静かに……
その命を絶ち切ったの……
「ふぅ…… 洗礼が、終わったよ…… もういいよ、エスカリーナ。 よくやった。 今、お前は命を一つ消した事にどう感じたか、忘れるんじゃないよ。 その気持ちが有る限り、あんたは、道を踏み外したりしない。 私や、ルーケルなんかは、もうそんな感情が磨滅しているからね…… 歳は取りたくないもんだよ…… まったくね」
おばば様…… わざわざ、私に命の遣り取りを教える為に? だから、こんな無茶な事を? ……私の前世の記憶の事は、おばば様は知らない。 だから、この命の遣り取りが、二重の意味があった事は、おばば様は知らない。
” 忌まわしの記憶からの解放と、自身への戒め ”
生きるために、生きとし生けるモノの命を奪う罪深さを想い、そして、その恵みに感謝する。 なにより、万が一生き残れなかった場合でも、罪深さゆえの罰として、その事実を受け入れられるように、だれも恨まない心構えを、お教え下さったんだ…… そして、前世の忌まわしの最後の時を、克服させて貰えた…… もう、「魔狼」を必要以上に…… 怖れはしない……
「海道の賢女様は、荒い ” 教え方 ” を、なさいますね。 海兵団でも、もうちょっと時間を掛けます」
「あんたらは、『人の命』を懸けて戦うんだ。 『人の命』を奪う事も有るのだろ。 時間を掛けて当り前さね。 でも、この子は違うよ。 この子は、必要最小限の殺生しかしない。 気持ち的には、不殺の心構えなんだよ。 でもね、それじゃ「錬金術師」には、成れない。 魔物だろうが、獣だろうが、「命」を奪わなければ、助けるべき「命」が助からないからね。 『命』は、等価なんだよ。 その事を身を持って知っているべきなんだ」
おばば様の言葉が身に染みた…… 「命は命を持って対価と成す」 錬金術の教本にも、それは記載されていたけれど、今実感を伴って、理解したわ………… それは、とても―――
重く大切な教え……
「おばば様…… 有難うございました」
「ん、いいよ…… そうさね。 ―――こんな事をやっている内に、古い馴染みが連絡をよこしたよ。 ほれ……」
おばば様の言葉に促される様に、足元を見ると、小さな白い顔をした、眼窩に何も入っていない、小さな小人さんが佇んでいたんだ。 頭を振る度に コロン カラン って音がしてる…… なに、この小さな生き物は…… 妖精さんの一種なの? ちょっと、不気味な感じがするんだけれど……
「妖精コロッポル族。 樹の妖精さね。 こっからは、もう魔物は出てこないよ。 こいつ等が居る限りね。 さぁ、こいつに付いて行くよ。 古い馴染みは、あんまり動けないんだ」
「お身体がお悪いのですか?」
「いや、そういう種族なのさ。 まぁ、行ってみればわかるよ。 いくよ……」
おばば様は、そう言うと、コロッポルの小人さんの後を付いて行くの。 私達もその後に続いてね。 森は深く、そしていよいよ鬱蒼としてきたの。 あちこちから、小人さん達が覗いている気配がするわ。 その数は、数えきれないほど……
集落なの?
違うみたい……
森精霊様と、妖精様の気配が交じり合って……
徐々に神聖な空気を作り出して来たの。
風に光が混ざっている…… そんな感じなの……
えっと……
おばば様の、古い馴染みって……
いったい、誰なのよ!!!
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