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33.囚われの悪役令嬢
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伯爵邸に滞在することが出来たし、フェンリルによると護衛達も無事に侵入&潜伏に成功したと連絡があったそうだ。
さすが、精鋭部隊!!ですわ♪
伯爵はローゼリア達に見せる最高品質の魔石を探すため、出掛けている。
今が好機ということで、早速調査開始ですわ!
「アラ~こちらには何があるのカシラ~?」
ローゼリアが屋敷を散策したいと使用人に言うと、自由に動き回ることが許された。さり気なく扉を開いて、怪しい場所がないか探る。
ちなみに、フェンリルは屋敷の庭を散策…すると見せかけて、護衛達と情報交換中だ。
勿論、ローゼリアの侍女は側に付いて周囲を警戒している。……今更だけど、護衛ではなくただの侍女なのに、フェンリルさえ何故か信頼するほどの腕前があるのよね。不思議だわ…
侍女の不思議は置いておき、王妃様に繋がる手掛かりがないかを素人なりに目を皿にして探す。
すると、廊下の向こうから、ドレスを着た妙齢の女性が歩いてきた。
(…?彼女はどなた?伯爵様は独身だと聞いていたけれど、親戚の方かしら?)
普通、親戚などの親しい者がいる場合、滞在する客に紹介程度はするはずだ。なのに、彼女のことは伯爵からは何も聞かされていない。
疑問に思いつつも、客として挨拶をする為、女性に近付くローゼリアに、付き添っていた伯爵邸の使用人が何故か慌てて止めようとした。
「ろ、ローゼリア様。あちらに当家自慢の美術品がございまして、是非御鑑賞頂ければっ」
必死に女性から引き離そうとしている使用人の様子に、空気を読んで大人しく案内されようとしたローゼリアを、女性が少し低めの落ち着いた声で呼び止めた。
「…もし、御客人でしょうか?ご挨拶が遅れ申し訳ありません。わたくしも、伯爵様の御厚意で滞在する者で、名をクリスと申します。」
どうぞよろしく、と頭を下げた女性に、ローゼリアは慌てて向き直り、名を告げ挨拶を返した。
「まぁ、ローゼリア様と仰るのですね。お美しい方、もしお時間が許されるのでしたら、わたくしと少しお話しいたしませんか?」
ローゼリアは女性の言葉に少し迷ったが、自分達より長く滞在している彼女なら、王妃様のことを何か知っているかもしれないと考え、女性の誘いに応じた。
これに慌てたのは女性からローゼリアを離そうとした使用人だ。
でも、結局、客人達の意向に逆らう事はせず、お茶会の席を用意してくれた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
ちょうどその頃、フェンリルは庭木に隠れて部下から伯爵家に滞在する謎の女性についての報告を聞いていた。
「それで、その女性の正体は?」
「名前はクリス、この領地に住む平民の女です。住民に聞き取りしたのですが、生まれや家族構成などの詳しい身元は、残念ながら分かりませんでした。彼女は伯爵の内縁の妻のようで、前伯爵が亡くなられた後すぐ、この屋敷に迎えられています。」
「ほぉ……怪しいな。」
「はい、もしかすると、彼女は隣国のスパイかもしれません。」
「た、大変です!!団長、現在、例の女とローゼリア様が接触しています!!」
「なんだとっ?!」
慌ててローゼリアの元に戻るも、フェンリル達の心配は杞憂に終わる。なぜなら、客室として与えられた自室でローゼリアがけろっとした顔で寛いでいたからだ。
「……フェンリル様?そんなに慌てて、どうなさいましたの?」
キョトンとした顔でフェンリルの方を見るローゼリア。
「……いや、リアが無事なら良いんだ。」
この時、ローゼリアの傍らに、いつも控えている筈の侍女の姿はなかった。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「王妃様!!」
「ごほっ、……誰?」
見えぬ目を凝らして相手を確認しようとするカレンデュラ。
そんな自分に駆け寄る誰か。鈴のなるような高い声からして、若い女性のようだと判断する。
「私はガーネット公爵フェンリル様の婚約者、ローゼリアと申します。妖精の声に誘われてこちらに参りました。どうぞお手を……あぁっ、こんなにお窶れになられてっ!!」
どうやら、幼き声の言っていた助けのようだ。味方が近くにいてくれるのは嬉しい。しかし……
「助けに来てくださったのは、貴女お一人ですの?」
嫌な予感がしたので尋ねると、ローゼリアからは婚約者で騎士団長のフェンリルのほか、彼の部隊の優秀な者達も一緒にきたと聞いて、安堵する。
「良かった…わたくし達は助かりますのね。」
「…はい、恐らく。私が居なくなったことに気付けば、きっと。」
「居なくなったことに気付けばって……まさかっ!」
「…はい。王妃様も、拐われる時に同じ状況だったと犯人に聞かされました。なぜか、私と私の侍女は惑わされることがないのですが…」
「貴女の侍女?」
「…こちらに。」
気配なく控えていた為、気付かなかったが、ローゼリアの他にもう一人捕らえられていたようだ。
「なぜ、私達は犯人の使う術にかからないのでしょう?」
ローゼリアが前々から思っていた疑問を口に出す。独り言のようなもので、答えを求めたものではなかった。
三人に共通点など同じ女性ということだけ。ちなみに、自分たち以外の女性が術にかからなかったかというと、そうではない。侍女仲間はあっさり術にかかっていたと、ローゼリアの侍女は証言している。出身国も年齢も身分も違う三人だ。
……謎ね。お手上げだわ。
そんなことよりも。
「王妃様、お加減はいかがですか?」
「ごほっ。えぇ、大丈夫、とは言い難いわね……こちらに来てから暫くは平気だったのだけれど、急激な温度差のためか、風邪を引いてしまって…食事は日に二回朝夕に出てくるし、水もあそこの蛇口から出てくるから、最初はすぐに死にはしないと楽観視していたのだけど。妊婦に、この環境は悪かったみたいね…」
お腹をさすりながら悲しい顔をされる王妃様。過酷な環境なのに、悲観せず自分で出来ることをして生き延びていたようだ。
…確か王妃様は、元隣国の王女様でしたわね。
その身分の割にかなりタフな方のようだ。
しかし、犯人の目的が分からない。
殺すつもりなら、攫ってすぐに殺しているだろう。
王妃様の身柄を盾に、国に何かを要求する事もなかったそうだ。
王妃様に何かの要求をしてくることも、乱暴されることもなかったという。(これには同じ女として心底ホッとした)
ただ、ひたすら放置され、たまの食事が与えられる。風邪をひいてから体調不良を訴えても、治療はされず無視されたそうだ。
…ここに閉じ込めて死ぬまで王妃様を苦しめる事が目的なの?
考えても納得のいく答えは出ない。それに、王妃様のためにローゼリア達が出来ることもなさそうだ。なにせ、医学の知識もなく、薬も……ん?
ローゼリアは、自らの侍女を見る。そう、万能で優秀なローゼリアの侍女を。
「ねぇ?もしかして、王妃様のお体を楽に出来るような何かを今持っている?…というか、貴女、診察は出来て?」
さすが、精鋭部隊!!ですわ♪
伯爵はローゼリア達に見せる最高品質の魔石を探すため、出掛けている。
今が好機ということで、早速調査開始ですわ!
「アラ~こちらには何があるのカシラ~?」
ローゼリアが屋敷を散策したいと使用人に言うと、自由に動き回ることが許された。さり気なく扉を開いて、怪しい場所がないか探る。
ちなみに、フェンリルは屋敷の庭を散策…すると見せかけて、護衛達と情報交換中だ。
勿論、ローゼリアの侍女は側に付いて周囲を警戒している。……今更だけど、護衛ではなくただの侍女なのに、フェンリルさえ何故か信頼するほどの腕前があるのよね。不思議だわ…
侍女の不思議は置いておき、王妃様に繋がる手掛かりがないかを素人なりに目を皿にして探す。
すると、廊下の向こうから、ドレスを着た妙齢の女性が歩いてきた。
(…?彼女はどなた?伯爵様は独身だと聞いていたけれど、親戚の方かしら?)
普通、親戚などの親しい者がいる場合、滞在する客に紹介程度はするはずだ。なのに、彼女のことは伯爵からは何も聞かされていない。
疑問に思いつつも、客として挨拶をする為、女性に近付くローゼリアに、付き添っていた伯爵邸の使用人が何故か慌てて止めようとした。
「ろ、ローゼリア様。あちらに当家自慢の美術品がございまして、是非御鑑賞頂ければっ」
必死に女性から引き離そうとしている使用人の様子に、空気を読んで大人しく案内されようとしたローゼリアを、女性が少し低めの落ち着いた声で呼び止めた。
「…もし、御客人でしょうか?ご挨拶が遅れ申し訳ありません。わたくしも、伯爵様の御厚意で滞在する者で、名をクリスと申します。」
どうぞよろしく、と頭を下げた女性に、ローゼリアは慌てて向き直り、名を告げ挨拶を返した。
「まぁ、ローゼリア様と仰るのですね。お美しい方、もしお時間が許されるのでしたら、わたくしと少しお話しいたしませんか?」
ローゼリアは女性の言葉に少し迷ったが、自分達より長く滞在している彼女なら、王妃様のことを何か知っているかもしれないと考え、女性の誘いに応じた。
これに慌てたのは女性からローゼリアを離そうとした使用人だ。
でも、結局、客人達の意向に逆らう事はせず、お茶会の席を用意してくれた。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
ちょうどその頃、フェンリルは庭木に隠れて部下から伯爵家に滞在する謎の女性についての報告を聞いていた。
「それで、その女性の正体は?」
「名前はクリス、この領地に住む平民の女です。住民に聞き取りしたのですが、生まれや家族構成などの詳しい身元は、残念ながら分かりませんでした。彼女は伯爵の内縁の妻のようで、前伯爵が亡くなられた後すぐ、この屋敷に迎えられています。」
「ほぉ……怪しいな。」
「はい、もしかすると、彼女は隣国のスパイかもしれません。」
「た、大変です!!団長、現在、例の女とローゼリア様が接触しています!!」
「なんだとっ?!」
慌ててローゼリアの元に戻るも、フェンリル達の心配は杞憂に終わる。なぜなら、客室として与えられた自室でローゼリアがけろっとした顔で寛いでいたからだ。
「……フェンリル様?そんなに慌てて、どうなさいましたの?」
キョトンとした顔でフェンリルの方を見るローゼリア。
「……いや、リアが無事なら良いんだ。」
この時、ローゼリアの傍らに、いつも控えている筈の侍女の姿はなかった。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
「王妃様!!」
「ごほっ、……誰?」
見えぬ目を凝らして相手を確認しようとするカレンデュラ。
そんな自分に駆け寄る誰か。鈴のなるような高い声からして、若い女性のようだと判断する。
「私はガーネット公爵フェンリル様の婚約者、ローゼリアと申します。妖精の声に誘われてこちらに参りました。どうぞお手を……あぁっ、こんなにお窶れになられてっ!!」
どうやら、幼き声の言っていた助けのようだ。味方が近くにいてくれるのは嬉しい。しかし……
「助けに来てくださったのは、貴女お一人ですの?」
嫌な予感がしたので尋ねると、ローゼリアからは婚約者で騎士団長のフェンリルのほか、彼の部隊の優秀な者達も一緒にきたと聞いて、安堵する。
「良かった…わたくし達は助かりますのね。」
「…はい、恐らく。私が居なくなったことに気付けば、きっと。」
「居なくなったことに気付けばって……まさかっ!」
「…はい。王妃様も、拐われる時に同じ状況だったと犯人に聞かされました。なぜか、私と私の侍女は惑わされることがないのですが…」
「貴女の侍女?」
「…こちらに。」
気配なく控えていた為、気付かなかったが、ローゼリアの他にもう一人捕らえられていたようだ。
「なぜ、私達は犯人の使う術にかからないのでしょう?」
ローゼリアが前々から思っていた疑問を口に出す。独り言のようなもので、答えを求めたものではなかった。
三人に共通点など同じ女性ということだけ。ちなみに、自分たち以外の女性が術にかからなかったかというと、そうではない。侍女仲間はあっさり術にかかっていたと、ローゼリアの侍女は証言している。出身国も年齢も身分も違う三人だ。
……謎ね。お手上げだわ。
そんなことよりも。
「王妃様、お加減はいかがですか?」
「ごほっ。えぇ、大丈夫、とは言い難いわね……こちらに来てから暫くは平気だったのだけれど、急激な温度差のためか、風邪を引いてしまって…食事は日に二回朝夕に出てくるし、水もあそこの蛇口から出てくるから、最初はすぐに死にはしないと楽観視していたのだけど。妊婦に、この環境は悪かったみたいね…」
お腹をさすりながら悲しい顔をされる王妃様。過酷な環境なのに、悲観せず自分で出来ることをして生き延びていたようだ。
…確か王妃様は、元隣国の王女様でしたわね。
その身分の割にかなりタフな方のようだ。
しかし、犯人の目的が分からない。
殺すつもりなら、攫ってすぐに殺しているだろう。
王妃様の身柄を盾に、国に何かを要求する事もなかったそうだ。
王妃様に何かの要求をしてくることも、乱暴されることもなかったという。(これには同じ女として心底ホッとした)
ただ、ひたすら放置され、たまの食事が与えられる。風邪をひいてから体調不良を訴えても、治療はされず無視されたそうだ。
…ここに閉じ込めて死ぬまで王妃様を苦しめる事が目的なの?
考えても納得のいく答えは出ない。それに、王妃様のためにローゼリア達が出来ることもなさそうだ。なにせ、医学の知識もなく、薬も……ん?
ローゼリアは、自らの侍女を見る。そう、万能で優秀なローゼリアの侍女を。
「ねぇ?もしかして、王妃様のお体を楽に出来るような何かを今持っている?…というか、貴女、診察は出来て?」
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