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瑛子は
「ありがとうございます。このご恩は、出世払いでお返しします」
と言って笑うと、芦谷先生は
「いや、また手作りのカレーをご馳走してもらう」
と笑った。その後なんとか原稿を書き上げ、坪野先生に届けると
「貴女にしては、良く書けているわね。どうせ誰かに手伝ってもらったんでしょうけど。まぁ、いいでしょう」
と、なんとも気分の悪い言われ方をしたが『書き直し』と言われるよりましだと思うことにした。教室に戻ると、待っていた芦谷先生と合流し、家まで車で送ってもらった。
翌日、神成緑が瑛子を迎えに来たので、通学途中で、昨日の原稿を破かれたことを話した。神成緑は
「瑛子、お願いだからなにかあったら直ぐに連絡して欲しい」
と、真剣な顔で瑛子を見た。瑛子は驚いて
「昨日は提出期限も迫っていたし慌ててしまって。でも、ごめんなさい。みんなの気持ちを考えてませんでした……」
と謝った。その時列車がホームに滑り込んで来たので、二人とも無言で列車に乗り込んだ。高校の最寄りの駅に着き、改札をくぐると緑のラインが入ったタイをした女生徒の一人が
「あっ、あの子でしょ? 今日も神成君と一緒とか、信じらんない。誰とでもヤるくせに」
と言えば、もう一人が
「神成君騙されてて、可哀想」
と、言っているのが耳に入った。正直に下らない、こっちが証拠集めて訴えたら、その年齢にして社会から抹消されるかもしれないのに、そんなこと堂々と聞こえるように言うなんて、どうかしてる。と思いながらも、面倒臭いのでスルーしようとすると、神成緑が手に持っていたスマホを胸ポケットに入れ、その女生徒のところに向かった。そして
「今二人の言っていた話が聞こえてしまったんですけど、その話は本当ですか? 俺、詳しく知りたいな」
と微笑みかけている。瑛子は、これは神成緑がなにかを仕掛けるつもりだ。と思いながら女生徒を見る。女生徒は勝ち誇った顔で、瑛子を見ると鼻で笑い、楽しそうに神成緑を見つめると
「神成君知らなかった? って、知ってたらあの子と一緒にいるわけないよね……あの子、昼休みに人が来ない場所に男子生徒連れ込んで、いかがわしいことしてるんだよ? 放課後には、目を付けた生徒を何人も呼び出して、ヤってるって話だし。一緒にいると、神成君も疑われちゃうよ? 気をつけてね」
と、もじもじしながら上目遣いで言った。神成緑は
「先輩、わざわざ教えてくださってありがとうございます。あっ、えっとお名前伺っても?」
と、訊くと、その女生徒たちは嬉しそうに
「三年A組の清田 静子です」
「あっ、私は静子と同じクラスの、仙田 蝶子!」
と言ってにっこり微笑んだ。それを聞くと、神成緑は無表情になり、胸ポケットからスマホを取り出し
「今の全部録音したから。先輩、名誉毀損とかで訴えられても文句言えないですよ? 今年受験? それとも就職ですか? いずれにせよ難しくなりそうですね」
と言って、青ざめる女生徒を残して瑛子のところに戻ってきた。
「面倒臭いけど、こうやって一つ一つ潰していくしかないね」
と、微笑んだ。瑛子は
「ありがとう。でも私は、あんなことをしたら、神成君の方がなにか言われないかってちょっと心配になりました」
と、返した。神成緑は
「瑛子はもっと俺を信頼してよ」
と残念そうな顔をしたので、瑛子は
「信頼してますよ! 信頼してなければ今だって一緒にいません。それに大切だからこそ、余計心配してるんじゃないですか」
と、答えた。神成緑は
「そっか。うん、気を付ける。だけど同じぐらい俺だって瑛子を心配してる。だから瑛子も気をつけて」
と言ったあと
「瑛子はホンと、危機感ないんだよな」
と困った顔をした。瑛子は
「ごめんなさい。でも、正直さっきのは神成君、かっこ良かった」
と言った。瑛子は、こんなに優秀な部下が前世でいてくれたら、狂喜乱舞していたことだろう、としみじみ思った。神成緑は
「あぁ、うん」
とだけ言った。暎子は照れてて可愛いな、あんなにモテてこんなこと言われ慣れてるのに、ストレートに正面から褒められるとやっぱり嬉しいものなのか。でも本当のことだしな。と思った。教室の前に着き神成緑が
「さっきの証拠は芦屋先生にも届けておく。とにかく気をつけて」
と言って自分の教室へ向かっていった。
暎子も教室に入り、自分の席に着くと催馬楽学が
「瑛子、おはよう。ちょっと面倒なことになってる」
と言ってきた。どうしたのかと思いながら、催馬楽学の顔を見ていると、催馬楽学の背後からヒロインが泣きながら
「あっ! そう言えば私、一昨日櫤山さんが一人で教室にいるのを見ました。プリントを忘れたとか言って。それに昨日も一人で残ってなにかやってましたけど、多分その時だと思います」
と言った。なんのこと? と暎子は思いながら催馬楽学を見ると、彼はため息をついて、ヒロインに向き直り
「先日なら、委員会に出るためにプリントを忘れたと取りに来ただけで、君は気づかなかったかもしれないが、僕も教室にいた」
と言った。ヒロインは瞳を潤ませて
「催馬楽君は、櫤山さんと仲が良いから庇ってるんですよね? 気持ちはわかるんですけど、実際に私は見たんです。教室で机の中をごそごそしてました。きっとその時に私のカバンからお金を取ったんだと思います」
と言った。暎子はそのヒロインの話で、ヒロインがお金を瑛子に取られたって言っているのだと理解した。って言うか放課後の教室に貴重品置いとくなよ。と思っていると、横から
「すみません、あの、その日私も実は教室にいたんですけど……」
とクラスメイトが手を上げた。和木野美依だった。彼女は
「私、最初から最後まで、全部見てました。プリントを取りに来た櫤山さんと催馬楽君。そこに廊下から丹家さんが、色々話しかけてどこかに行ってしまって、その後、櫤山さんと催馬楽君も教室を出ていきました。だから違うと思います」
と、いった。ヒロインは顔を真っ赤にしながら
「でも! じゃあ昨日は? 昨日は、絶対に一人だったはずでしょ?」
と、叫んだ。するとヒロインの背後からやってきた芦屋先生が
「いや、それも誤解だ。昨日は原稿の書き直しで櫤山が教室にいたのは確かだが、私も教室にいた。原稿の内容をチェックするためだ」
と、言った。するとヒロインは
「なんで? なんでよ! 聞いてた話しと違う」
と、言い始めた。芦谷先生が
「丹家、私は君が、お金を取られたと騒いでいると、他の生徒から報告を受けた。それが本当なら、それは窃盗だ。ちゃんと話を訊きたい」
と言うと、ヒロインは慌てた様子で
「いいんです。私が我慢すればいいんですから。なんでもありません」
と言い出した。芦谷先生は
「そう言う問題ではない。既に君は他の人間を巻き込んでいる。疑われた櫤山は疑いが晴れたとはいえ、これからずっと疑いをかけられるかもしれない。それに犯人を探さなければ、また同じような事が起きないとも限らない。ここまで騒いだのだから、ちゃんとしなさい」
と言った。ヒロインは目を潤ませながら
「私は被害者なのに、言われた通りにしただけなのに、こんなのおかしいです」
と、言ったが芦谷先生は
「そう思うなら、なおのことしっかり報告をしなさい。君の話しはあとで聞く」
と言った。ヒロインは項垂れ無言で自分の席についた。芦谷先生は
「この話しは、決着がついていない。みんな変な噂を流さないように。じゃあみんな席について」
と、言っていつも通りの礼をして、通常通り何事もなく授業が始まった。
授業が終わったあと瑛子は和木野美依のところに行き
「さっきはありがとう」
とお礼を言った。和木野美依は
「そんな、お礼を言われるようなことしてないよ。それに私、なんだか影が薄くて、居るのに気づかれないことがよくあるんだよね。今回はそれが役に立って良かった」
と微笑んだ。瑛子は可愛いな……と、思いながら見つめると、和木野美依は恥ずかしそうにうつむき
「それに、みんなから人気のある櫤山さんと話ができて、ちょっと嬉しいかも」
と言った。瑛子は驚き
「なにそれ?」
と訊いた。和木野美依は苦笑し
「当事者って、案外気づかないものなんだね。催馬楽君や神成君、栗花落先輩はかっこ良くて、櫤山さんは話してみると姉御肌で気っ風が良くてカッコいいし、みんな頭良いしで内心みんなの憧れてるよ?」
と言って微笑んだ。そして続けて
「三年生の間で変な噂あるみたいだけど、悪質な妬みだってみんな言ってる」
と言った。瑛子は顔を赤くして
「私、そんな人間じゃないから。なんか勘違いされてるだけだよ。そんなこと言わないでこれからも仲良くしてやって下さい!」
と言うと、自分の席にもどった。催馬楽学が
「瑛子、大丈夫?」
と話しかけてきたが、取りあえずひたすら頷いておいた。和木野美依は、そんな瑛子を見て微笑んだ。
「ありがとうございます。このご恩は、出世払いでお返しします」
と言って笑うと、芦谷先生は
「いや、また手作りのカレーをご馳走してもらう」
と笑った。その後なんとか原稿を書き上げ、坪野先生に届けると
「貴女にしては、良く書けているわね。どうせ誰かに手伝ってもらったんでしょうけど。まぁ、いいでしょう」
と、なんとも気分の悪い言われ方をしたが『書き直し』と言われるよりましだと思うことにした。教室に戻ると、待っていた芦谷先生と合流し、家まで車で送ってもらった。
翌日、神成緑が瑛子を迎えに来たので、通学途中で、昨日の原稿を破かれたことを話した。神成緑は
「瑛子、お願いだからなにかあったら直ぐに連絡して欲しい」
と、真剣な顔で瑛子を見た。瑛子は驚いて
「昨日は提出期限も迫っていたし慌ててしまって。でも、ごめんなさい。みんなの気持ちを考えてませんでした……」
と謝った。その時列車がホームに滑り込んで来たので、二人とも無言で列車に乗り込んだ。高校の最寄りの駅に着き、改札をくぐると緑のラインが入ったタイをした女生徒の一人が
「あっ、あの子でしょ? 今日も神成君と一緒とか、信じらんない。誰とでもヤるくせに」
と言えば、もう一人が
「神成君騙されてて、可哀想」
と、言っているのが耳に入った。正直に下らない、こっちが証拠集めて訴えたら、その年齢にして社会から抹消されるかもしれないのに、そんなこと堂々と聞こえるように言うなんて、どうかしてる。と思いながらも、面倒臭いのでスルーしようとすると、神成緑が手に持っていたスマホを胸ポケットに入れ、その女生徒のところに向かった。そして
「今二人の言っていた話が聞こえてしまったんですけど、その話は本当ですか? 俺、詳しく知りたいな」
と微笑みかけている。瑛子は、これは神成緑がなにかを仕掛けるつもりだ。と思いながら女生徒を見る。女生徒は勝ち誇った顔で、瑛子を見ると鼻で笑い、楽しそうに神成緑を見つめると
「神成君知らなかった? って、知ってたらあの子と一緒にいるわけないよね……あの子、昼休みに人が来ない場所に男子生徒連れ込んで、いかがわしいことしてるんだよ? 放課後には、目を付けた生徒を何人も呼び出して、ヤってるって話だし。一緒にいると、神成君も疑われちゃうよ? 気をつけてね」
と、もじもじしながら上目遣いで言った。神成緑は
「先輩、わざわざ教えてくださってありがとうございます。あっ、えっとお名前伺っても?」
と、訊くと、その女生徒たちは嬉しそうに
「三年A組の清田 静子です」
「あっ、私は静子と同じクラスの、仙田 蝶子!」
と言ってにっこり微笑んだ。それを聞くと、神成緑は無表情になり、胸ポケットからスマホを取り出し
「今の全部録音したから。先輩、名誉毀損とかで訴えられても文句言えないですよ? 今年受験? それとも就職ですか? いずれにせよ難しくなりそうですね」
と言って、青ざめる女生徒を残して瑛子のところに戻ってきた。
「面倒臭いけど、こうやって一つ一つ潰していくしかないね」
と、微笑んだ。瑛子は
「ありがとう。でも私は、あんなことをしたら、神成君の方がなにか言われないかってちょっと心配になりました」
と、返した。神成緑は
「瑛子はもっと俺を信頼してよ」
と残念そうな顔をしたので、瑛子は
「信頼してますよ! 信頼してなければ今だって一緒にいません。それに大切だからこそ、余計心配してるんじゃないですか」
と、答えた。神成緑は
「そっか。うん、気を付ける。だけど同じぐらい俺だって瑛子を心配してる。だから瑛子も気をつけて」
と言ったあと
「瑛子はホンと、危機感ないんだよな」
と困った顔をした。瑛子は
「ごめんなさい。でも、正直さっきのは神成君、かっこ良かった」
と言った。瑛子は、こんなに優秀な部下が前世でいてくれたら、狂喜乱舞していたことだろう、としみじみ思った。神成緑は
「あぁ、うん」
とだけ言った。暎子は照れてて可愛いな、あんなにモテてこんなこと言われ慣れてるのに、ストレートに正面から褒められるとやっぱり嬉しいものなのか。でも本当のことだしな。と思った。教室の前に着き神成緑が
「さっきの証拠は芦屋先生にも届けておく。とにかく気をつけて」
と言って自分の教室へ向かっていった。
暎子も教室に入り、自分の席に着くと催馬楽学が
「瑛子、おはよう。ちょっと面倒なことになってる」
と言ってきた。どうしたのかと思いながら、催馬楽学の顔を見ていると、催馬楽学の背後からヒロインが泣きながら
「あっ! そう言えば私、一昨日櫤山さんが一人で教室にいるのを見ました。プリントを忘れたとか言って。それに昨日も一人で残ってなにかやってましたけど、多分その時だと思います」
と言った。なんのこと? と暎子は思いながら催馬楽学を見ると、彼はため息をついて、ヒロインに向き直り
「先日なら、委員会に出るためにプリントを忘れたと取りに来ただけで、君は気づかなかったかもしれないが、僕も教室にいた」
と言った。ヒロインは瞳を潤ませて
「催馬楽君は、櫤山さんと仲が良いから庇ってるんですよね? 気持ちはわかるんですけど、実際に私は見たんです。教室で机の中をごそごそしてました。きっとその時に私のカバンからお金を取ったんだと思います」
と言った。暎子はそのヒロインの話で、ヒロインがお金を瑛子に取られたって言っているのだと理解した。って言うか放課後の教室に貴重品置いとくなよ。と思っていると、横から
「すみません、あの、その日私も実は教室にいたんですけど……」
とクラスメイトが手を上げた。和木野美依だった。彼女は
「私、最初から最後まで、全部見てました。プリントを取りに来た櫤山さんと催馬楽君。そこに廊下から丹家さんが、色々話しかけてどこかに行ってしまって、その後、櫤山さんと催馬楽君も教室を出ていきました。だから違うと思います」
と、いった。ヒロインは顔を真っ赤にしながら
「でも! じゃあ昨日は? 昨日は、絶対に一人だったはずでしょ?」
と、叫んだ。するとヒロインの背後からやってきた芦屋先生が
「いや、それも誤解だ。昨日は原稿の書き直しで櫤山が教室にいたのは確かだが、私も教室にいた。原稿の内容をチェックするためだ」
と、言った。するとヒロインは
「なんで? なんでよ! 聞いてた話しと違う」
と、言い始めた。芦谷先生が
「丹家、私は君が、お金を取られたと騒いでいると、他の生徒から報告を受けた。それが本当なら、それは窃盗だ。ちゃんと話を訊きたい」
と言うと、ヒロインは慌てた様子で
「いいんです。私が我慢すればいいんですから。なんでもありません」
と言い出した。芦谷先生は
「そう言う問題ではない。既に君は他の人間を巻き込んでいる。疑われた櫤山は疑いが晴れたとはいえ、これからずっと疑いをかけられるかもしれない。それに犯人を探さなければ、また同じような事が起きないとも限らない。ここまで騒いだのだから、ちゃんとしなさい」
と言った。ヒロインは目を潤ませながら
「私は被害者なのに、言われた通りにしただけなのに、こんなのおかしいです」
と、言ったが芦谷先生は
「そう思うなら、なおのことしっかり報告をしなさい。君の話しはあとで聞く」
と言った。ヒロインは項垂れ無言で自分の席についた。芦谷先生は
「この話しは、決着がついていない。みんな変な噂を流さないように。じゃあみんな席について」
と、言っていつも通りの礼をして、通常通り何事もなく授業が始まった。
授業が終わったあと瑛子は和木野美依のところに行き
「さっきはありがとう」
とお礼を言った。和木野美依は
「そんな、お礼を言われるようなことしてないよ。それに私、なんだか影が薄くて、居るのに気づかれないことがよくあるんだよね。今回はそれが役に立って良かった」
と微笑んだ。瑛子は可愛いな……と、思いながら見つめると、和木野美依は恥ずかしそうにうつむき
「それに、みんなから人気のある櫤山さんと話ができて、ちょっと嬉しいかも」
と言った。瑛子は驚き
「なにそれ?」
と訊いた。和木野美依は苦笑し
「当事者って、案外気づかないものなんだね。催馬楽君や神成君、栗花落先輩はかっこ良くて、櫤山さんは話してみると姉御肌で気っ風が良くてカッコいいし、みんな頭良いしで内心みんなの憧れてるよ?」
と言って微笑んだ。そして続けて
「三年生の間で変な噂あるみたいだけど、悪質な妬みだってみんな言ってる」
と言った。瑛子は顔を赤くして
「私、そんな人間じゃないから。なんか勘違いされてるだけだよ。そんなこと言わないでこれからも仲良くしてやって下さい!」
と言うと、自分の席にもどった。催馬楽学が
「瑛子、大丈夫?」
と話しかけてきたが、取りあえずひたすら頷いておいた。和木野美依は、そんな瑛子を見て微笑んだ。
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