42 / 46
40
しおりを挟む
その時、無表情でことのなり行きを見守っていたアレクシが口を開いた。
「シャウラ、これで満足したか?」
呆然と立ち尽くすシャウラにそう言うと、シャウラはアドリエンヌを睨みながら指を差す。
「アドリエンヌは嘘をついてるんですわ。こんな訳ありませんもの。だって、私アドリエンヌ本人が魔法を使えないって言ったのを聞いたんですのよ?」
アドリエンヌは半ば呆れたように言った。
「だから私何度も誤解だって言いましたわよね? どうして理解できないのかしら。本当に困ってしまいますわ」
すると、シャウラはニヤリと笑った。
「みなさん、見ました? アドリエンヌはこういう態度でいつも私を見下すんですの」
そこでニヒェルが大きく手を叩き注目を集めた。
「シャウラ君、いい加減にしないか。君はこの喜ばしい日を台無しにしていることに気づいていないのか? それにどちらかと言うと君の方がアドリエンヌ君につきまとい、嫌味を言っていたではないか。それは誰が見ても明らかであろう?」
それを聞いていた周囲の生徒たちは大きく頷いている。
シャウラは自分が不利だと悟ったのか、その場にしゃがみこむ。そこでアドリエンヌはシャウラを見下ろすと優しく諭すように言った。
「今日は私たちの大切な卒業式ですもの。あなたの無礼な振る舞いも式が終わるまでは目をつぶりますわ。こんなこともう終わりにしましょう?」
するとシャウラはアドリエンヌを睨み付け、目に涙を溜めてニヒェルに訴える。
「そんな! 本当にアドリエンヌは酷い方ですのに! どうしてわかってくれませんの? この前のモンスターを退けたのも、治療をしたのも私ですのに自分の手柄にして……」
そこでシャウラはなにかに気づいたかのように言った。
「もしかして、帰還祭でモンスターを呼び寄せたのはアドリエンヌ、あなたでしたのね?」
アドリエンヌはそれを聞いてシャウラが錯乱したとしか思えなかった。
「あなた、自分でなにを仰ってるかわかってますの?」
「もちろんわかってますわ。証拠を出せと仰いましたわよね? だったらアドリエンヌの屋敷を調べてくださればわかることですわ!」
突然そんなことを言い出すシャウラに呆気に取られながら言い返す。
「そんなこと、許すわけがありませんわ」
その時ずっと黙っていたブロン子爵が前に出るとしゃがみこむシャウラを庇うようにして言った。
「私は少し娘を甘やかしすぎたかもしれませんな。ですがそれでも可愛い娘です。私は娘を信じたい。どうでしょうかみなさん。白黒つけるためにもゲクラン公爵家を調べてみるのは」
なにを言っているのかと呆気に取られていると、ブロン子爵を支援していると思われる数人の貴族たちが叫びだす。
「そうだそうだ」
「賛成!」
「なにもしていないなら、調べられて困ることなどないだろう!」
その時だった。ドアが勢い良く開くとモレ公爵が誰かを引き連れて入ってきた。
「その話、少し待ってもらえるだろうか」
そう言うと、ブロン子爵を見下ろし尋ねる。
「ブロン子爵、ゲグラン公爵家を調べたいと言ったが、その前に明らかにしなければならないことがある」
そう言うと、連れてきた者たちをブロン子爵の前に突き出した。
「この者たちはお前の屋敷の者か?」
ブロン子爵はその者たちから視線を逸らし、モレ公爵に向かって興味無さそうに答える。
「どうでしょう、私の屋敷に使用人はたくさんいますから、いちいち一人ずつは覚えていられません」
それを聞いてモレ公爵は鼻で笑う。
「この者たちはお前の屋敷から出てきた。お前は主人が留守の屋敷への他人の出入りを許しているのか?」
「ならば私の屋敷の使用人でしょう。卿は一体なにが仰りたいのですか?」
「お前の使用人が物騒な物を屋敷の中から運んでいたから、私は部下につけさせた。そうしたら、どこへ運ぼうとしたと思う?」
ブロン子爵は黙り込む。モレ公爵は周囲を見渡し大きな声で言った。
「ゲグラン公爵家の屋敷に運び込もうとした。それでどういうことかと囚えたんだが、まさかこういうことだったとはね」
そう言ってアドリエンヌを見つめ微笑む。
「タイミングよく間に合ってよかった。危うく君はブロン子爵の罠にはめられるところだったのだから」
アドリエンヌは慌てて頭を下げた。
「あ、ありがとうございます」
すると突然ブロン子爵は無言で立ち上がり、シャウラをその場に立たせるとその前に跪いた。
「悪の行いを許してしまい申し訳ありません『フィリウスディ』」
その一言が合図だったかのように、ブロン子爵の支持者たちが前に出ると、次々にシャウラの前に跪いた。
それを見てシャウラは落ち着きを取り戻し、ニヤニヤしながらアドリエンヌを見つめた。
ニヒェルが驚いて質問する。
「まさかブロン子爵、君の娘が『フィリウスディ』だとでも言うのかね」
ブロン子爵は立ち上がりニヒェルの方へ向きなおった。
「そのとおりです。この子は学園内ではこれでも目立たぬよう力を抑えていました。だが、ここまで侮辱されて黙っているわけにはいきません。さぁ『フィリウスディ』存分に力を発揮してください」
先ほど私にまったく敵わなかったというのにと、アドリエンヌは小さくため息をつく。
全員が見守る中、シャウラはアドリエンヌに向かってオーバーに腕を振って見せた。だが、なにも起こらない。
焦ったシャウラは何度も腕を振るが、何度やってもなんの反応もない。
なぜなら、アドリエンヌがシャウラが使おうとする魔法をすべて打ち消していたからだ。
その場が静まり返り、アドリエンヌはシャウラに問いかける。
「もしかして、魔法が使えないんですの?」
するとシャウラはとても憎しみのこもった眼差しでアドリエンヌを睨んだ。
「あなたね? あなたがなにかしているんでしょう。あなたは『フィリウスディ』に害をなすものなのよ!」
シャウラがそう叫ぶと、それに調子を合わせてブロン子爵もアドリエンヌを責める。
「なんて恐ろしい娘だ。こんな娘を野放しにしていたらこの国はいずれ滅びるだろう」
その瞬間だった、リオンがアドリエンヌの頭の上に飛び乗ると叫んだ。
「やかましい!! さっきから人が寝ているのに訳のわからんことをピーチクパーチクと叫びおって。それに誰が『フィリウスディ』だって?! 笑わせるな、そんな邪悪な娘が神の子であるはずがないだろう! いいか良く訊けこの馬鹿ども。本物の神の子は……」
アドリエンヌは慌ててリオンの口を塞ぐ。
「言ったらダメですわ!」
だが、リオンはすぐにアドリエンヌの手をすり抜ける。
「お前がいつまでも言わないからこんな偽物にでしゃばられるんだ。腹を決めろ!」
そうアドリエンヌに言うと、シャウラを睨む。
「いいかこの馬鹿娘、よく聞け。神の子はアドリエンヌだ。でなければお前の魔法を指一つ動かさずにすべて打ち消すなどできるわけがないだろが!」
ついにばらされてしまった。そう思っていると、シャウラは笑い出した。
「やだ、なにこの子猫。面白いですわ。アドリエンヌよかったですわね、子猫ちゃんが味方になってくれて」
その台詞で、リオンはアドリエンヌの頭から飛び降りた。
「アドリエンヌ、許せん。もとの姿にもどせ!」
アドリエンヌは一瞬躊躇ったが、『フィリウスディ』であると公にばらされてしまった今、リオンの姿を隠している意味はもうないだろう。
そう思い言われるがままリオンをもとの姿にもどしてあげた。そうしてリオンが本来の姿になると、教師や貴族たちがざわめき始めた。
「見ろ、白い獅子だ!」
「まさか、本当にいるとは……」
「神の使いだ……」
リオンはもとの姿に戻るとシャウラを見据えて言った。
「私は神の眷属、リオン・ブランカ。使命は神の子アドリエンヌの監視者だ」
そう名乗るリオンはとても誇らしげにしていた。
「シャウラ、これで満足したか?」
呆然と立ち尽くすシャウラにそう言うと、シャウラはアドリエンヌを睨みながら指を差す。
「アドリエンヌは嘘をついてるんですわ。こんな訳ありませんもの。だって、私アドリエンヌ本人が魔法を使えないって言ったのを聞いたんですのよ?」
アドリエンヌは半ば呆れたように言った。
「だから私何度も誤解だって言いましたわよね? どうして理解できないのかしら。本当に困ってしまいますわ」
すると、シャウラはニヤリと笑った。
「みなさん、見ました? アドリエンヌはこういう態度でいつも私を見下すんですの」
そこでニヒェルが大きく手を叩き注目を集めた。
「シャウラ君、いい加減にしないか。君はこの喜ばしい日を台無しにしていることに気づいていないのか? それにどちらかと言うと君の方がアドリエンヌ君につきまとい、嫌味を言っていたではないか。それは誰が見ても明らかであろう?」
それを聞いていた周囲の生徒たちは大きく頷いている。
シャウラは自分が不利だと悟ったのか、その場にしゃがみこむ。そこでアドリエンヌはシャウラを見下ろすと優しく諭すように言った。
「今日は私たちの大切な卒業式ですもの。あなたの無礼な振る舞いも式が終わるまでは目をつぶりますわ。こんなこともう終わりにしましょう?」
するとシャウラはアドリエンヌを睨み付け、目に涙を溜めてニヒェルに訴える。
「そんな! 本当にアドリエンヌは酷い方ですのに! どうしてわかってくれませんの? この前のモンスターを退けたのも、治療をしたのも私ですのに自分の手柄にして……」
そこでシャウラはなにかに気づいたかのように言った。
「もしかして、帰還祭でモンスターを呼び寄せたのはアドリエンヌ、あなたでしたのね?」
アドリエンヌはそれを聞いてシャウラが錯乱したとしか思えなかった。
「あなた、自分でなにを仰ってるかわかってますの?」
「もちろんわかってますわ。証拠を出せと仰いましたわよね? だったらアドリエンヌの屋敷を調べてくださればわかることですわ!」
突然そんなことを言い出すシャウラに呆気に取られながら言い返す。
「そんなこと、許すわけがありませんわ」
その時ずっと黙っていたブロン子爵が前に出るとしゃがみこむシャウラを庇うようにして言った。
「私は少し娘を甘やかしすぎたかもしれませんな。ですがそれでも可愛い娘です。私は娘を信じたい。どうでしょうかみなさん。白黒つけるためにもゲクラン公爵家を調べてみるのは」
なにを言っているのかと呆気に取られていると、ブロン子爵を支援していると思われる数人の貴族たちが叫びだす。
「そうだそうだ」
「賛成!」
「なにもしていないなら、調べられて困ることなどないだろう!」
その時だった。ドアが勢い良く開くとモレ公爵が誰かを引き連れて入ってきた。
「その話、少し待ってもらえるだろうか」
そう言うと、ブロン子爵を見下ろし尋ねる。
「ブロン子爵、ゲグラン公爵家を調べたいと言ったが、その前に明らかにしなければならないことがある」
そう言うと、連れてきた者たちをブロン子爵の前に突き出した。
「この者たちはお前の屋敷の者か?」
ブロン子爵はその者たちから視線を逸らし、モレ公爵に向かって興味無さそうに答える。
「どうでしょう、私の屋敷に使用人はたくさんいますから、いちいち一人ずつは覚えていられません」
それを聞いてモレ公爵は鼻で笑う。
「この者たちはお前の屋敷から出てきた。お前は主人が留守の屋敷への他人の出入りを許しているのか?」
「ならば私の屋敷の使用人でしょう。卿は一体なにが仰りたいのですか?」
「お前の使用人が物騒な物を屋敷の中から運んでいたから、私は部下につけさせた。そうしたら、どこへ運ぼうとしたと思う?」
ブロン子爵は黙り込む。モレ公爵は周囲を見渡し大きな声で言った。
「ゲグラン公爵家の屋敷に運び込もうとした。それでどういうことかと囚えたんだが、まさかこういうことだったとはね」
そう言ってアドリエンヌを見つめ微笑む。
「タイミングよく間に合ってよかった。危うく君はブロン子爵の罠にはめられるところだったのだから」
アドリエンヌは慌てて頭を下げた。
「あ、ありがとうございます」
すると突然ブロン子爵は無言で立ち上がり、シャウラをその場に立たせるとその前に跪いた。
「悪の行いを許してしまい申し訳ありません『フィリウスディ』」
その一言が合図だったかのように、ブロン子爵の支持者たちが前に出ると、次々にシャウラの前に跪いた。
それを見てシャウラは落ち着きを取り戻し、ニヤニヤしながらアドリエンヌを見つめた。
ニヒェルが驚いて質問する。
「まさかブロン子爵、君の娘が『フィリウスディ』だとでも言うのかね」
ブロン子爵は立ち上がりニヒェルの方へ向きなおった。
「そのとおりです。この子は学園内ではこれでも目立たぬよう力を抑えていました。だが、ここまで侮辱されて黙っているわけにはいきません。さぁ『フィリウスディ』存分に力を発揮してください」
先ほど私にまったく敵わなかったというのにと、アドリエンヌは小さくため息をつく。
全員が見守る中、シャウラはアドリエンヌに向かってオーバーに腕を振って見せた。だが、なにも起こらない。
焦ったシャウラは何度も腕を振るが、何度やってもなんの反応もない。
なぜなら、アドリエンヌがシャウラが使おうとする魔法をすべて打ち消していたからだ。
その場が静まり返り、アドリエンヌはシャウラに問いかける。
「もしかして、魔法が使えないんですの?」
するとシャウラはとても憎しみのこもった眼差しでアドリエンヌを睨んだ。
「あなたね? あなたがなにかしているんでしょう。あなたは『フィリウスディ』に害をなすものなのよ!」
シャウラがそう叫ぶと、それに調子を合わせてブロン子爵もアドリエンヌを責める。
「なんて恐ろしい娘だ。こんな娘を野放しにしていたらこの国はいずれ滅びるだろう」
その瞬間だった、リオンがアドリエンヌの頭の上に飛び乗ると叫んだ。
「やかましい!! さっきから人が寝ているのに訳のわからんことをピーチクパーチクと叫びおって。それに誰が『フィリウスディ』だって?! 笑わせるな、そんな邪悪な娘が神の子であるはずがないだろう! いいか良く訊けこの馬鹿ども。本物の神の子は……」
アドリエンヌは慌ててリオンの口を塞ぐ。
「言ったらダメですわ!」
だが、リオンはすぐにアドリエンヌの手をすり抜ける。
「お前がいつまでも言わないからこんな偽物にでしゃばられるんだ。腹を決めろ!」
そうアドリエンヌに言うと、シャウラを睨む。
「いいかこの馬鹿娘、よく聞け。神の子はアドリエンヌだ。でなければお前の魔法を指一つ動かさずにすべて打ち消すなどできるわけがないだろが!」
ついにばらされてしまった。そう思っていると、シャウラは笑い出した。
「やだ、なにこの子猫。面白いですわ。アドリエンヌよかったですわね、子猫ちゃんが味方になってくれて」
その台詞で、リオンはアドリエンヌの頭から飛び降りた。
「アドリエンヌ、許せん。もとの姿にもどせ!」
アドリエンヌは一瞬躊躇ったが、『フィリウスディ』であると公にばらされてしまった今、リオンの姿を隠している意味はもうないだろう。
そう思い言われるがままリオンをもとの姿にもどしてあげた。そうしてリオンが本来の姿になると、教師や貴族たちがざわめき始めた。
「見ろ、白い獅子だ!」
「まさか、本当にいるとは……」
「神の使いだ……」
リオンはもとの姿に戻るとシャウラを見据えて言った。
「私は神の眷属、リオン・ブランカ。使命は神の子アドリエンヌの監視者だ」
そう名乗るリオンはとても誇らしげにしていた。
351
お気に入りに追加
728
あなたにおすすめの小説
【完結】捨てられた双子のセカンドライフ
mazecco
ファンタジー
【第14回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞作】
王家の血を引きながらも、不吉の象徴とされる双子に生まれてしまったアーサーとモニカ。
父王から疎まれ、幼くして森に捨てられた二人だったが、身体能力が高いアーサーと魔法に適性のあるモニカは、力を合わせて厳しい環境を生き延びる。
やがて成長した二人は森を出て街で生活することを決意。
これはしあわせな第二の人生を送りたいと夢見た双子の物語。
冒険あり商売あり。
さまざまなことに挑戦しながら双子が日常生活?を楽しみます。
(話の流れは基本まったりしてますが、内容がハードな時もあります)
白蓮の魔女 ~記憶喪失からはじまる契約婚? 時を逆行し記憶を失った令嬢ですが、バッドエンドを回避したら何故か溺愛がはじまりました!!
友坂 悠
ファンタジー
「——だから、これは契約による婚姻だ。私が君を愛する事はない」
気がついた時。目の前の男性がそう宣った。
婚姻? 契約?
言葉の意味はわかる。わかるけど。でも——
♢♢♢
ある夜いきなり見知らぬ場所で男性からそう宣言された主人公セラフィーナ。
しかし彼女はそれまでの記憶を失っていて。
自分が誰かもどうしてここにいるかもわからない状態だった。
記憶がないままでもなんとか前向きに今いる状態を受け入れていくセラフィーナ。
その明るい性格に、『ろくに口もきけないおとなしい控えめな女性』と聞かされていた彼女の契約上の夫、ルークヴァルト・ウイルフォード公爵も次第に心を開いていく。
そして、彼女のその身に秘めた魔法の力によって危機から救われたことで、彼の彼女を見る目は劇的に変わったのだった。
これは、内気で暗い陰鬱令嬢と渾名されていたお飾り妻のセラフィーナが、自分と兄、そして最愛の夫の危機に直面した際、大魔法使い「白蓮の魔女」であった前世を思い出し、その権能を解放して時間を逆行したことで一時的に記憶が混乱、喪失するも、記憶がないままでもその持ち前のバイタリティと魔法の力によって活躍し、幸せを掴むまでの物語。
【完結】不貞された私を責めるこの国はおかしい
春風由実
恋愛
婚約者が不貞をしたあげく、婚約破棄だと言ってきた。
そんな私がどうして議会に呼び出され糾弾される側なのでしょうか?
婚約者が不貞をしたのは私のせいで、
婚約破棄を命じられたのも私のせいですって?
うふふ。面白いことを仰いますわね。
※最終話まで毎日一話更新予定です。→3/27完結しました。
※カクヨムにも投稿しています。
逆行転生って胎児から!?
章槻雅希
ファンタジー
冤罪によって処刑されたログス公爵令嬢シャンセ。母の命と引き換えに生まれた彼女は冷遇され、その膨大な魔力を国のために有効に利用する目的で王太子の婚約者として王家に縛られていた。家族に冷遇され王家に酷使された彼女は言われるままに動くマリオネットと化していた。
そんな彼女を疎んだ王太子による冤罪で彼女は処刑されたのだが、気づけば時を遡っていた。
そう、胎児にまで。
別の連載ものを書いてる最中にふと思いついて書いた1時間クオリティ。
長編予定にしていたけど、プロローグ的な部分を書いているつもりで、これだけでも短編として成り立つかなと、一先ずショートショートで投稿。長編化するなら、後半の国王・王妃とのあれこれは無くなる予定。
婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)
実家から絶縁されたので好きに生きたいと思います
榎夜
ファンタジー
婚約者が妹に奪われた挙句、家から絶縁されました。
なので、これからは自分自身の為に生きてもいいですよね?
【ご報告】
書籍化のお話を頂きまして、31日で非公開とさせていただきますm(_ _)m
発売日等は現在調整中です。
忘却令嬢〜そう言われましても記憶にございません〜【完】
雪乃
恋愛
ほんの一瞬、躊躇ってしまった手。
誰よりも愛していた彼女なのに傷付けてしまった。
ずっと傷付けていると理解っていたのに、振り払ってしまった。
彼女は深い碧色に絶望を映しながら微笑んだ。
※読んでくださりありがとうございます。
ゆるふわ設定です。タグをころころ変えてます。何でも許せる方向け。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる