188 / 190
第百八十六話 経緯
しおりを挟む
アルメリアはアウルスの顔を見上げると言った。
「私も、ルクを、アズルを愛しています。昔からずっと……。ヒフラで会えなくなってからもずっと思っていましたわ。でも私にはやるべきことがあって、そんな気持ちをずっと抑えてきました」
「アルメリア……、わかっている。私だって父が死に排斥を求められたこともあっても、そうやって頑張っている君の存在があったからこそ、ここまで頑張ってこれたのだから」
そう言うと二人は見つめ合い、そっと唇を重ねた。
そうしたあと、しばらくは抱き合いお互いの存在を感じていたが、少し顔を離すと見つめ合いもう一度口づけた。
そして改めてベンチに座り、静かに夜空を見つめた。アウルスがその沈黙を破って先に口を開いた。
「ところで、君はなぜ私の元から去ろうとしたんだ?」
「アズルはシェフレラを愛してるのをわかってましたから……」
アウルスは改めてアルメリアの顔を覗き込むと言った。
「アルメリア、君はなにか勘違いしているようだからはっきり言っておこう。シェフレラの夫はマニウスだ」
「えっ? じゃあマニとシルが……?」
「そうだ。マニウスは帝国貴族だがシェフレラは知っての通りロベリア国出身の庶民だから、婚姻はかなり親に反対されたようだが」
それを聞いて、アルメリアはアウルスの屋敷でメイドたちが話していたのはマニウスとシェフレラのことだと気づいた。
「では、二人は愛を貫いたということですのね?」
アルメリアはメイドが言っていた言葉をそのまま口にすると、アウルスは苦笑する。
「確かに愛を貫いたというか。まぁ、マニウスの奴がさっさと、父親の望む通り跡継ぎである息子を作ってしまったのだが」
「息子? でも先ほどアズルは娘と……」
「ん? あぁ、この前生まれたのは実は三人目なんだ。上の子どもたちは双子でね」
アルメリアはそれを聞いて驚きを隠せなかった。
「あのシルがもう三人の子どもの母親だなんて……」
アウルスはアルメリアに微笑む。
「そう、だから私たちも負けていられないよ。私は子どもはたくさんほしいからね」
アウルスがそう言ってとろけそうなほど熱いまなざしをアルメリアに向けてきたため、恥ずかしくなったアルメリアは頬を染めると話を反らした。
「そういえば、ヒフラで私と会わなくなってからなにがありましたの?」
アウルスは少し考えたあと答える。
「なにから話せばいいか迷うが……。そうだ、スカビオサは孤児たちの中から特に容姿の美しい子どもたちを集め、貴族たちに売っていたのは君も知っているね?」
「えぇ、私はシルに会って初めてそういう子どもたちがいるのだと知りましたわ」
「シェフレラがそれに選ばれたからからね」
そう答えると、アウルスは前方を見つめながら続ける。
「ヒフラで君と出会い別れたあと、私は連れ去られたシェフレラを探すために、スカビオサのところからシェフレラが捕らえられている場所を記した書類を持ち出し、脱走を図った。そのとき帝国から潜入し、私の奪還を狙っていたエピネとペルシックに助けられ、死を偽装しスカビオサの目を眩ませると帝国へ逃げ延びた」
「ペルシックとエピネは貴男の部下ですの?」
アウルスは首を振る。
「今は違う。帝国へ戻ったあと私はどうしても君のことが気になった。だからペルシックに一年だけ潜入するように命令したのは確かだ。だが、彼は君と過ごすうちに私より君を選んだ」
「そうでしたの」
経緯はどうあれ、ペルシックが本気で自分に使えてくれていることはわかっていたので、この件でペルシックを責める気にはならなかった。
そこでアルメリアは疑問を口にする。
「なぜ帝国へ戻ったあとも、ルキウスが死んだという発表をしたままでしたの?」
「あのときは義理の母親であるジェーンが、皇子を亡きものにしようとしたことなど絶対に表沙汰にするわけにはいかない状況だった。そもそも本妻であった私の母アンをジェーンが暗殺したのではないかという噂があったからね」
「そんな……」
同情するアルメリアにアウルスは微笑む。
「帝国の皇族なんてそんなものだ。そうして派閥が生まれ皇族の内輪揉めで反乱分子が増えつつあったころ、兄のアウルスが死んだ。公式にはまだ私は死んだことになっていたし、父も病に罹っていた。エピネとペルシックが私を無事に奪還したのはそのタイミングだったわけだが、そこでルキウスは生きていました、と発表しても信じて貰えない可能性があった」
「それでアウルスを名乗ったんですのね?」
「そうだ。父は病床からジェーンを病気という名目で幽閉し、ジェーンの権力を奪うと共に兄が死んだことを隠し、顔の似ている私をアウルスに仕立てジェーンの派閥も黙らせた。そもそも兄は病弱だったからあまり顔を知られていなかったし、その点は問題がなかった。そして、アウルスの病気は完治し健康になったと発表した。それで継承問題に終止符をうったわけだ」
「大変でしたのね」
「まぁね、だがこれは私にも都合がよかった。スカビオサを騙すことができたのだから。いつかロベリアに戻り、スカビオサの悪事を暴くことは私の目標のひとつだった。だが、スカビオサを捕らえるのは容易ではなかった。奴は悪事が暴かれた瞬間に、何処かへ隠している孤児たちをすべて処分する恐れがあったからだ。だから彼を追い詰める前に、宝石と呼ばれている子どもたちを何処へ隠しているのか知る必要があったんだ」
「そこまでしますかしら?」
その質問にアウルスはつらそうに答える。
「前にそれで失敗をしている」
「どういうことですの?」
「私がスカビオサの孤児院から逃げ出したときに、書類を持ち出したと言ったね。あの後エピネやペルシックが手をつくしてくれたのだが、宝石として扱われていた子どもたちのそのほとんどは処理された後だったんだ」
それを聞いてアルメリアは息を飲んだ。
「では、この前私たちの計画を反対した理由は……」
「そうだ、奴が何処へ子どもたちを隠しているかわからなかったからだ。しかもスカビオサは今、教皇にまで登り詰めている。どれぐらいの人数を隠しているか考えるだけでも恐ろしかった」
「そうでしたのね、話してくだされば……。いえ、そんな帝国の大切な事情をおいそれと言えるわけありませんわね」
アウルスは答える。
「そうだ、ことの経緯を話すには私の出自も明かさねばならないからな。どうしたものかと悩んでいたときに、君があの箱の大切な書類を私に見せてくれた」
そこでアルメリアははっとした。
「『羊の鼻』や『羊の角』が何処を指すのかアウルスにはわかりましたのね?」
アウルスは頷いた。
「私も、ルクを、アズルを愛しています。昔からずっと……。ヒフラで会えなくなってからもずっと思っていましたわ。でも私にはやるべきことがあって、そんな気持ちをずっと抑えてきました」
「アルメリア……、わかっている。私だって父が死に排斥を求められたこともあっても、そうやって頑張っている君の存在があったからこそ、ここまで頑張ってこれたのだから」
そう言うと二人は見つめ合い、そっと唇を重ねた。
そうしたあと、しばらくは抱き合いお互いの存在を感じていたが、少し顔を離すと見つめ合いもう一度口づけた。
そして改めてベンチに座り、静かに夜空を見つめた。アウルスがその沈黙を破って先に口を開いた。
「ところで、君はなぜ私の元から去ろうとしたんだ?」
「アズルはシェフレラを愛してるのをわかってましたから……」
アウルスは改めてアルメリアの顔を覗き込むと言った。
「アルメリア、君はなにか勘違いしているようだからはっきり言っておこう。シェフレラの夫はマニウスだ」
「えっ? じゃあマニとシルが……?」
「そうだ。マニウスは帝国貴族だがシェフレラは知っての通りロベリア国出身の庶民だから、婚姻はかなり親に反対されたようだが」
それを聞いて、アルメリアはアウルスの屋敷でメイドたちが話していたのはマニウスとシェフレラのことだと気づいた。
「では、二人は愛を貫いたということですのね?」
アルメリアはメイドが言っていた言葉をそのまま口にすると、アウルスは苦笑する。
「確かに愛を貫いたというか。まぁ、マニウスの奴がさっさと、父親の望む通り跡継ぎである息子を作ってしまったのだが」
「息子? でも先ほどアズルは娘と……」
「ん? あぁ、この前生まれたのは実は三人目なんだ。上の子どもたちは双子でね」
アルメリアはそれを聞いて驚きを隠せなかった。
「あのシルがもう三人の子どもの母親だなんて……」
アウルスはアルメリアに微笑む。
「そう、だから私たちも負けていられないよ。私は子どもはたくさんほしいからね」
アウルスがそう言ってとろけそうなほど熱いまなざしをアルメリアに向けてきたため、恥ずかしくなったアルメリアは頬を染めると話を反らした。
「そういえば、ヒフラで私と会わなくなってからなにがありましたの?」
アウルスは少し考えたあと答える。
「なにから話せばいいか迷うが……。そうだ、スカビオサは孤児たちの中から特に容姿の美しい子どもたちを集め、貴族たちに売っていたのは君も知っているね?」
「えぇ、私はシルに会って初めてそういう子どもたちがいるのだと知りましたわ」
「シェフレラがそれに選ばれたからからね」
そう答えると、アウルスは前方を見つめながら続ける。
「ヒフラで君と出会い別れたあと、私は連れ去られたシェフレラを探すために、スカビオサのところからシェフレラが捕らえられている場所を記した書類を持ち出し、脱走を図った。そのとき帝国から潜入し、私の奪還を狙っていたエピネとペルシックに助けられ、死を偽装しスカビオサの目を眩ませると帝国へ逃げ延びた」
「ペルシックとエピネは貴男の部下ですの?」
アウルスは首を振る。
「今は違う。帝国へ戻ったあと私はどうしても君のことが気になった。だからペルシックに一年だけ潜入するように命令したのは確かだ。だが、彼は君と過ごすうちに私より君を選んだ」
「そうでしたの」
経緯はどうあれ、ペルシックが本気で自分に使えてくれていることはわかっていたので、この件でペルシックを責める気にはならなかった。
そこでアルメリアは疑問を口にする。
「なぜ帝国へ戻ったあとも、ルキウスが死んだという発表をしたままでしたの?」
「あのときは義理の母親であるジェーンが、皇子を亡きものにしようとしたことなど絶対に表沙汰にするわけにはいかない状況だった。そもそも本妻であった私の母アンをジェーンが暗殺したのではないかという噂があったからね」
「そんな……」
同情するアルメリアにアウルスは微笑む。
「帝国の皇族なんてそんなものだ。そうして派閥が生まれ皇族の内輪揉めで反乱分子が増えつつあったころ、兄のアウルスが死んだ。公式にはまだ私は死んだことになっていたし、父も病に罹っていた。エピネとペルシックが私を無事に奪還したのはそのタイミングだったわけだが、そこでルキウスは生きていました、と発表しても信じて貰えない可能性があった」
「それでアウルスを名乗ったんですのね?」
「そうだ。父は病床からジェーンを病気という名目で幽閉し、ジェーンの権力を奪うと共に兄が死んだことを隠し、顔の似ている私をアウルスに仕立てジェーンの派閥も黙らせた。そもそも兄は病弱だったからあまり顔を知られていなかったし、その点は問題がなかった。そして、アウルスの病気は完治し健康になったと発表した。それで継承問題に終止符をうったわけだ」
「大変でしたのね」
「まぁね、だがこれは私にも都合がよかった。スカビオサを騙すことができたのだから。いつかロベリアに戻り、スカビオサの悪事を暴くことは私の目標のひとつだった。だが、スカビオサを捕らえるのは容易ではなかった。奴は悪事が暴かれた瞬間に、何処かへ隠している孤児たちをすべて処分する恐れがあったからだ。だから彼を追い詰める前に、宝石と呼ばれている子どもたちを何処へ隠しているのか知る必要があったんだ」
「そこまでしますかしら?」
その質問にアウルスはつらそうに答える。
「前にそれで失敗をしている」
「どういうことですの?」
「私がスカビオサの孤児院から逃げ出したときに、書類を持ち出したと言ったね。あの後エピネやペルシックが手をつくしてくれたのだが、宝石として扱われていた子どもたちのそのほとんどは処理された後だったんだ」
それを聞いてアルメリアは息を飲んだ。
「では、この前私たちの計画を反対した理由は……」
「そうだ、奴が何処へ子どもたちを隠しているかわからなかったからだ。しかもスカビオサは今、教皇にまで登り詰めている。どれぐらいの人数を隠しているか考えるだけでも恐ろしかった」
「そうでしたのね、話してくだされば……。いえ、そんな帝国の大切な事情をおいそれと言えるわけありませんわね」
アウルスは答える。
「そうだ、ことの経緯を話すには私の出自も明かさねばならないからな。どうしたものかと悩んでいたときに、君があの箱の大切な書類を私に見せてくれた」
そこでアルメリアははっとした。
「『羊の鼻』や『羊の角』が何処を指すのかアウルスにはわかりましたのね?」
アウルスは頷いた。
19
お気に入りに追加
715
あなたにおすすめの小説
ヴェルセット公爵家令嬢クラリッサはどこへ消えた?
ルーシャオ
恋愛
完璧な令嬢であれとヴェルセット公爵家令嬢クラリッサは期待を一身に受けて育ったが、婚約相手のイアムス王国デルバート王子はそんなクラリッサを嫌っていた。挙げ句の果てに、隣国の皇女を巻き込んで婚約破棄事件まで起こしてしまう。長年の王子からの嫌がらせに、ついにクラリッサは心が折れて行方不明に——そして約十二年後、王城の古井戸でその白骨遺体が発見されたのだった。
一方、隣国の法医学者エルネスト・クロードはロロベスキ侯爵夫人ことマダム・マーガリーの要請でイアムス王国にやってきて、白骨死体のスケッチを見てクラリッサではないと看破する。クラリッサは行方不明になって、どこへ消えた? 今はどこにいる? 本当に死んだのか? イアムス王国の人々が彼女を惜しみ、探そうとしている中、クロードは情報収集を進めていくうちに重要参考人たちと話をして——?
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
婚約破棄された私は、処刑台へ送られるそうです
秋月乃衣
恋愛
ある日システィーナは婚約者であるイデオンの王子クロードから、王宮敷地内に存在する聖堂へと呼び出される。
そこで聖女への非道な行いを咎められ、婚約破棄を言い渡された挙句投獄されることとなる。
いわれの無い罪を否定する機会すら与えられず、寒く冷たい牢の中で断頭台に登るその時を待つシスティーナだったが──
他サイト様でも掲載しております。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
あなたの嫉妬なんて知らない
abang
恋愛
「あなたが尻軽だとは知らなかったな」
「あ、そう。誰を信じるかは自由よ。じゃあ、終わりって事でいいのね」
「は……終わりだなんて、」
「こんな所にいらしたのね!お二人とも……皆探していましたよ……
"今日の主役が二人も抜けては"」
婚約パーティーの夜だった。
愛おしい恋人に「尻軽」だと身に覚えのない事で罵られたのは。
長年の恋人の言葉よりもあざとい秘書官の言葉を信頼する近頃の彼にどれほど傷ついただろう。
「はー、もういいわ」
皇帝という立場の恋人は、仕事仲間である優秀な秘書官を信頼していた。
彼女の言葉を信じて私に婚約パーティーの日に「尻軽」だと言った彼。
「公女様は、退屈な方ですね」そういって耳元で嘲笑った秘書官。
だから私は悪女になった。
「しつこいわね、見て分かんないの?貴方とは終わったの」
洗練された公女の所作に、恵まれた女性の魅力に、高貴な家門の名に、男女問わず皆が魅了される。
「貴女は、俺の婚約者だろう!」
「これを見ても?貴方の言ったとおり"尻軽"に振る舞ったのだけど、思いの他皆にモテているの。感謝するわ」
「ダリア!いい加減に……」
嫉妬に燃える皇帝はダリアの新しい恋を次々と邪魔して……?
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】都合のいい女ではありませんので
風見ゆうみ
恋愛
アルミラ・レイドック侯爵令嬢には伯爵家の次男のオズック・エルモードという婚約者がいた。
わたしと彼は、現在、遠距離恋愛中だった。
サプライズでオズック様に会いに出かけたわたしは彼がわたしの親友と寄り添っているところを見てしまう。
「アルミラはオレにとっては都合のいい女でしかない」
レイドック侯爵家にはわたししか子供がいない。
オズック様は侯爵という爵位が目的で婿養子になり、彼がレイドック侯爵になれば、わたしを捨てるつもりなのだという。
親友と恋人の会話を聞いたわたしは彼らに制裁を加えることにした。
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる