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25話

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「つきましたね」

「そうだな。ここからは二手に別れよう」

「はい」

「使い方は覚えてるな?」

「ええ。大丈夫です」

「よし!じゃあ何かあったら連絡し合おう」

 こうして僕たちは二手に別れた。当然ミレティアが一人で、僕とサラさんが組になる。正直なところあの熊が出てくると僕の力じゃ厳しいかもしれないが、サラさんは倒す自信があるそうなのでこういう風に分かれることになった。
 前回きた3層とは中身が違うので今までのマッピングなんかが役にたたないという理由もある。二人は極力早く見つけたいみたいだ。

「それじゃあ行きましょうか」

「そうね」

 ミレティアを背に僕たちは歩き始める。いろいろな準備のおかげで快適だが、持ち物が増えて歩みは少し遅い。

「サラさん穴はどんな感じのものか知ってるんですか?」

「ええ。このダンジョンの階段のような扉型じゃなくて、空間に穴が開いてるタイプらしいわ」

「目を皿にして探さないといけませんね」

「本当にね」

 ぴりぴりとした必死さが僕にも伝わってくる。どうしても見つけたいんだろう。

「そういえばどうして穴を見つけたいんですか?」

「あなたきいてないの?」

 驚いた声で言う。

「はい」

「じゃあミレティアさんの独断ってこと?」

「いえ!そんなのじゃないですよ。時間はかかるだろうから別れてもいいって言われたんですけど、せっかくパーティーになったので一緒に探すことにしたんです」

「のんきな奴ね。無理だと思ったらすぐに諦めなさい。適当な気持ちだとこっちもしんどいから」

「適当なんてそんな。僕だって真剣ですよ」

「まあいいわ。これからすぐわかることだから」

 それ以降特に話すことはなく、僕たちは探索を続け、マッピングしていくのだった。

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