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プロローグ

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 この世界にはダンジョンが至る所にある。
 ゴブリンのダンジョンもあれば、ゴーレムなどがいるダンジョンも…
 そこには冒険者や勇者などが宝物や経験値を求め入ってくる。
 そんなダンジョンにあるモンスターが行く事になる。

~魔王城にて~
 我が名はプペラ・ヨルン、魔王軍幹部の吸血鬼である。
 今、俺の部下から王国の領土である街の一つが伝染病により、町民や衛兵でさえとても戦える状態ではないとの報告が来た。
 これを魔王様に伝え、我が軍でその街を滅ぼせば功績を挙げれるぞ!
 我は意気揚々と魔王様がいる大部屋に向かった。
 大部屋の前にはバフォメットという牛の顔をした悪魔達が門番をしている。

「魔王軍幹部プペラ・ヨルン!魔王様にご報告があります!」

 魔王様の大部屋の門に向かいそう叫ぶと、

「入れ」

 禍々しい魔王様の声が聞こえる。

「失礼します!」

 魔王様の許可が降りた後、バフォメット達が門を開いてくれた。
 魔王様の屋敷の天井には骸骨で作られたシャンデリア、そして血の色のレッドカーペット、そのレッドカーペットの先で呪いの椅子に座っていらっしゃるのが魔王様だ。

 我は魔王様の前まで行くと、跪き、頭を下げた。

「魔王様!報告です!現在、王国の領土にある街が疫病により警備が弱まっております!この好機に是非、我が軍を使い、進軍を命じてください!」

 魔王様に頼むと

「進軍はするが、お前には任せられぬ」

「なぜですか?なぜ我が軍をお使いなさらないのですか?」

 我がそう聞くと、魔王様は声を荒げてこう放つ。

「過去に違う街に対してお前の軍で5000の魔物に進軍を命じたことがあった。だが、お前の軍は、1000人の王国兵ごときに敗北したことを覚えているか?」

 我にとって、いや、魔族にとって大きい失態だった。
 予想していたより奴らは強かったため、3000の魔物を失い、我は命辛々逃げることに成功した。

「そして、お前の軍がある村を襲撃した際に、王国奇襲の企画書を落とし、後から来た敵兵に作戦をバラしたこともあったな」

 あの話か~。
 あれもとても酷い失態だった。
 あの後、夜、王国に魔族軍が奇襲をした時、攻める時間と方角が把握され、返り討ちに遭ってしまった。

「そんなお前には任せられぬと言っているのだ!お前は今日から東のダンジョンについてもらう!」

 そ、そんな…。
 東のダンジョンは弱小ダンジョンと言われているところだぞ。そんな所に左遷されたら困る。

「それだけはおやめください。魔王様。これからは魔王軍の役に立ちますので、どうか!」

「東のダンジョン配属後は、お前の軍に所属してる魔族は違う部隊に配属させる。その代わり東のダンジョンで私の耳にも届くような功績を挙げた暁には、元の軍に戻ることを許す。」

 我の軍の魔族もいなくなり、雑魚ダンジョンに左遷されるなんて、終わりだ…。
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