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本編

9話

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村から去った後、そこらの草原で火を焚き野宿をした。
傷だらけだった少女は村人同様に、呪いにかかっていたので《呪い解除》で治した。
少女の傷は一応簡易的な手当てをした。
そして、少女にコートを被せ安静にしておいた。

「食糧はたんまりあるから飯に困ることはないな」

俺は野菜などの具材で二人分の野菜スープを作っていた。

「んんっ……」

少女は目が覚め、こちらを見る。
俺と目があったが、怯えている様子で何も言わずに岩の裏に隠れた。
まあ無理はないか。
自分の村の仲間にあんな風に吊るされていたんだ。
今は誰も信用できない状態なのだろう。

「飯置いとくぞ。食い終わった皿は返しといてくれ」

少女の隠れている岩の近くにスープを置き、自分の分はさっさと食べてその日は寝た。

次の日の朝。
起きると、焚き火の近くに空の皿が置かれていた。
食べている事を確認し、少し安心した。
少女が隠れている岩の裏を覗くと、まだ少女はコートを被り蹲って寝ていた。
疲れていたんだな。
この子が起きたらまた川を辿っていくか。
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