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2、初音
九
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侍女達の屋敷に駆けつけると、既に火が高く上がっていた。辺りには人だかりができており、火傷した女達が手当を受けている。
だが、ほとんどの侍女達は皆、火の手が回り切る前に逃げ出すことができたらしい。
ただひとり――初音を覗いて。
火元になったのは、初音の寝所らしい。火の不始末が要因だろうか。
考えてから、あり得ない――と明晴は自分の予測を打ち消した。
今はまだ明るい。火をつける必要などない。
いくら富豪の織田家といえども、寝ついている侍女が灯りをつけなければならない理由はない。
(いや、そんなことはどうでもいい)
明晴は置いてあった手桶を取ると、頭から水を浴びた。そして、周囲が止める間もなく屋敷に飛び込む。
「おい、明晴! 何してんだ!」
紅葉が慌てて追いかけてくる。周囲が制止してくる声に返事もせず、明晴は初音の局を探した。
「初音さん! 初音さん、どこ! 返事をして!」
火の回りが異常なほど早い。だが、熱いはずなのにむしろ寒さの方が勝った。
言葉では説明しがたい。第六感的な感覚が警鐘を鳴らしてくる。これは序章に過ぎず、もっと恐ろしい事件がこの先起こるのではないか――と。
「明晴、こっちだ!」
紅葉が先導してくれる方角が一番火が強い。
「初音さん、初音さん! そこにいるの!?」
「……明晴さま……?」
火が爆ぜる音に混じって、かすかに声が聞こえる。明晴は襖を蹴破った。
そこには初音が倒れている。
「初音さん、大丈夫!? しっかりして!」
「う……っ」
初音の肩を抱き起こす。初音は煤だらけの顔を明晴に向けた。翠玉の双眸が弱々しく、同時に美しく輝く。
だが、それも一瞬のこと。初音はすぐに怯えた顔をすると、左右に頭を振った。
「だめよ、明晴さま……っ逃げて……」
初音が見ているのは、明晴ではない。明晴の肩の向こう側だった。
火の回りは異常に早い。だが、不思議なことに初音の周りはそれほど燃えていない。火の勢いがもっとも強いのはこの部屋なのに。まるで初音を閉じ込める檻のようだった。
明晴は初音を腕に抱きかかえたまま、指を組んだ。
「化生のものか、魔性のものか、正体を現せ!」
開いた指の隙間から、火がもっとも激しい場所を覗く。
そこには、口が耳まで裂けた鬼の形相の男がいた。黒衣をまとっており、僧であることは察せる。
恐らく肉体ではない――窓を外すと、そこにはただ燃え盛る壁があるだけになった。
「死霊か?」
「いや、違う」
紅葉が目を眇める。
「死霊にしては、生気を感じる。恐らく、生霊だ」
「生霊? 生霊が今回の首謀者だと言うの?」
「時として、死人や妖よりも、生きている人間の方が恐ろしいものだぞ、明晴」
古来より、人の情念が人を死に至らしめることは少なくない。
特に、平安の頃などは、今よりももっと生霊による殺人は多かったという。
「ひとまず、この火をどうにかしなければ……ってどうすればいいんだろ!? 水持って来るの忘れた!」
「バカ。だから落ち着けっての。まったく、お前は仮にも安倍晴明の子孫だろ?」
「いや、だけど、それは自称で……あ、そっか」
明晴は手を叩いた。
「俺、陰陽師なんだから術でどうにかしたらいいんだ」
「気づくの遅いよ、明晴」
呆れる紅葉の前で、明晴は印を組んだ。
「我が名は明晴。我が声に応えよ、その力を天より与えよ! ――十二天将、四神がひとり、水将・“玄武”!」
次の瞬間、黒い滝水が沸き上がる。明晴と初音は水飛沫の勢いに驚いて同時に顔を伏せた。
そしてその水の割れ目から、少年が姿を現した。
黒い衣に身を包み、切り揃えた髪を首の後ろで編み込んで背中に垂らしている。黒曜石のような切れ長の瞳に明晴を映すと、少年はむすっと唇を尖らせた。
「……し、白雪……もしかしなくても、怒ってたりする?」
明晴が言うと、「ああ」と、少年は不貞腐れたように呟いた。
「呼ぶのが遅い」
「ご、ごめん……だって、俺が呼んだからって来てもらえるなんて思わなくて」
「お前達人間は、いつもそうだな」
白雪はふん、と鼻を鳴らすと、長い袖を揺らした。
「御託は後でいくらでも授けてくれる。ひとまず、この火を消せばよいのだな」
「うん、頼んだ。今はここを逃げないと……」
「逃げる、か」
白雪は、明晴――そして明晴の腕の中にいる初音を見た。
「しかし、明晴。そなたが妻を持つようになったとは。時の流れに驚かされるぞ」
「いやいや、それが妾でも妻でもないらしいぜ、白雪」
紅葉は白雪の肩に登ると、ひそひそと声を小さくした。
「相手の娘からは、胡散臭いと思われているし、眼中にない。完全に明晴の片恋っぽいぞ」
「なに。まあ、まだ元服もしていない童だものな。女子の扱いなど、覚えておらぬか……。しかし、あの明晴が気になる女子ができるとは、時の流れは早いものだな、紅葉よ」
「まったくだ」
「何話してんだよ、この神様どもは! いいから早く火を消してくれって!」
「まったく――この程度の戯言を言う間もくれぬのか。人の子とは、実に脆き命よ」
白雪はゆっくりと袖を振り上げ、縦に宙を斬り裂いた。その裂け目から、水が沸き上がる。はじけた水の裂け目は瞬く間に火を飲み込んだ。
火が落ち着くと、明晴は”狐の窓”を再度組んだ。
先ほどいたはずの僧の生霊は姿を消している。どうやら逃げられたらしい。
ほっと息を吐くと同時に、腕に重みが増した。初音だった。初音は顔面蒼白で、がくがくと震えている。
「初音さん、大丈夫? 怪我はない?」
初音は首を左右に動かした。頬や衣は煤で汚れているが、目立った傷はない。
(やっぱり、おかしい。あれだけの火の手が上がっていたのに。初音さんは怪我をしていないなんて)
他の侍女達は、大なり小なり怪我をしていた。なのに、なぜ逃げ遅れた初音は傷一つないのか。
その違和感は、十二天将達も感じ取ったらしい。
「脆弱な人の子ならば、あり得ぬ」
「あり得ないのは、今回だけじゃないぜ」
怪訝な顔をする白雪に近づくと、紅葉はそっと耳打ちした。
「人型で権限していない――変化の時も、あの初音という娘は、俺を見ることができる。そして、初音は明晴が見世物をしていた時に出していたのが、十二天将召喚ではなく、幻術だと見破っていた」
普通の娘ならば、幻術と召喚の区別などつかないだろう。明晴は嘘ばかりついていたが、術に関する実力は、安倍晴明に勝るとも劣らない。
疑問はいくつもある。
だが――それよりも、別の問題が明晴と初音に近づいていた。
だが、ほとんどの侍女達は皆、火の手が回り切る前に逃げ出すことができたらしい。
ただひとり――初音を覗いて。
火元になったのは、初音の寝所らしい。火の不始末が要因だろうか。
考えてから、あり得ない――と明晴は自分の予測を打ち消した。
今はまだ明るい。火をつける必要などない。
いくら富豪の織田家といえども、寝ついている侍女が灯りをつけなければならない理由はない。
(いや、そんなことはどうでもいい)
明晴は置いてあった手桶を取ると、頭から水を浴びた。そして、周囲が止める間もなく屋敷に飛び込む。
「おい、明晴! 何してんだ!」
紅葉が慌てて追いかけてくる。周囲が制止してくる声に返事もせず、明晴は初音の局を探した。
「初音さん! 初音さん、どこ! 返事をして!」
火の回りが異常なほど早い。だが、熱いはずなのにむしろ寒さの方が勝った。
言葉では説明しがたい。第六感的な感覚が警鐘を鳴らしてくる。これは序章に過ぎず、もっと恐ろしい事件がこの先起こるのではないか――と。
「明晴、こっちだ!」
紅葉が先導してくれる方角が一番火が強い。
「初音さん、初音さん! そこにいるの!?」
「……明晴さま……?」
火が爆ぜる音に混じって、かすかに声が聞こえる。明晴は襖を蹴破った。
そこには初音が倒れている。
「初音さん、大丈夫!? しっかりして!」
「う……っ」
初音の肩を抱き起こす。初音は煤だらけの顔を明晴に向けた。翠玉の双眸が弱々しく、同時に美しく輝く。
だが、それも一瞬のこと。初音はすぐに怯えた顔をすると、左右に頭を振った。
「だめよ、明晴さま……っ逃げて……」
初音が見ているのは、明晴ではない。明晴の肩の向こう側だった。
火の回りは異常に早い。だが、不思議なことに初音の周りはそれほど燃えていない。火の勢いがもっとも強いのはこの部屋なのに。まるで初音を閉じ込める檻のようだった。
明晴は初音を腕に抱きかかえたまま、指を組んだ。
「化生のものか、魔性のものか、正体を現せ!」
開いた指の隙間から、火がもっとも激しい場所を覗く。
そこには、口が耳まで裂けた鬼の形相の男がいた。黒衣をまとっており、僧であることは察せる。
恐らく肉体ではない――窓を外すと、そこにはただ燃え盛る壁があるだけになった。
「死霊か?」
「いや、違う」
紅葉が目を眇める。
「死霊にしては、生気を感じる。恐らく、生霊だ」
「生霊? 生霊が今回の首謀者だと言うの?」
「時として、死人や妖よりも、生きている人間の方が恐ろしいものだぞ、明晴」
古来より、人の情念が人を死に至らしめることは少なくない。
特に、平安の頃などは、今よりももっと生霊による殺人は多かったという。
「ひとまず、この火をどうにかしなければ……ってどうすればいいんだろ!? 水持って来るの忘れた!」
「バカ。だから落ち着けっての。まったく、お前は仮にも安倍晴明の子孫だろ?」
「いや、だけど、それは自称で……あ、そっか」
明晴は手を叩いた。
「俺、陰陽師なんだから術でどうにかしたらいいんだ」
「気づくの遅いよ、明晴」
呆れる紅葉の前で、明晴は印を組んだ。
「我が名は明晴。我が声に応えよ、その力を天より与えよ! ――十二天将、四神がひとり、水将・“玄武”!」
次の瞬間、黒い滝水が沸き上がる。明晴と初音は水飛沫の勢いに驚いて同時に顔を伏せた。
そしてその水の割れ目から、少年が姿を現した。
黒い衣に身を包み、切り揃えた髪を首の後ろで編み込んで背中に垂らしている。黒曜石のような切れ長の瞳に明晴を映すと、少年はむすっと唇を尖らせた。
「……し、白雪……もしかしなくても、怒ってたりする?」
明晴が言うと、「ああ」と、少年は不貞腐れたように呟いた。
「呼ぶのが遅い」
「ご、ごめん……だって、俺が呼んだからって来てもらえるなんて思わなくて」
「お前達人間は、いつもそうだな」
白雪はふん、と鼻を鳴らすと、長い袖を揺らした。
「御託は後でいくらでも授けてくれる。ひとまず、この火を消せばよいのだな」
「うん、頼んだ。今はここを逃げないと……」
「逃げる、か」
白雪は、明晴――そして明晴の腕の中にいる初音を見た。
「しかし、明晴。そなたが妻を持つようになったとは。時の流れに驚かされるぞ」
「いやいや、それが妾でも妻でもないらしいぜ、白雪」
紅葉は白雪の肩に登ると、ひそひそと声を小さくした。
「相手の娘からは、胡散臭いと思われているし、眼中にない。完全に明晴の片恋っぽいぞ」
「なに。まあ、まだ元服もしていない童だものな。女子の扱いなど、覚えておらぬか……。しかし、あの明晴が気になる女子ができるとは、時の流れは早いものだな、紅葉よ」
「まったくだ」
「何話してんだよ、この神様どもは! いいから早く火を消してくれって!」
「まったく――この程度の戯言を言う間もくれぬのか。人の子とは、実に脆き命よ」
白雪はゆっくりと袖を振り上げ、縦に宙を斬り裂いた。その裂け目から、水が沸き上がる。はじけた水の裂け目は瞬く間に火を飲み込んだ。
火が落ち着くと、明晴は”狐の窓”を再度組んだ。
先ほどいたはずの僧の生霊は姿を消している。どうやら逃げられたらしい。
ほっと息を吐くと同時に、腕に重みが増した。初音だった。初音は顔面蒼白で、がくがくと震えている。
「初音さん、大丈夫? 怪我はない?」
初音は首を左右に動かした。頬や衣は煤で汚れているが、目立った傷はない。
(やっぱり、おかしい。あれだけの火の手が上がっていたのに。初音さんは怪我をしていないなんて)
他の侍女達は、大なり小なり怪我をしていた。なのに、なぜ逃げ遅れた初音は傷一つないのか。
その違和感は、十二天将達も感じ取ったらしい。
「脆弱な人の子ならば、あり得ぬ」
「あり得ないのは、今回だけじゃないぜ」
怪訝な顔をする白雪に近づくと、紅葉はそっと耳打ちした。
「人型で権限していない――変化の時も、あの初音という娘は、俺を見ることができる。そして、初音は明晴が見世物をしていた時に出していたのが、十二天将召喚ではなく、幻術だと見破っていた」
普通の娘ならば、幻術と召喚の区別などつかないだろう。明晴は嘘ばかりついていたが、術に関する実力は、安倍晴明に勝るとも劣らない。
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