18 / 20
【拾禄】
しおりを挟む
*
牟宇姫は、橋を駆けた。すれ違った侍女達が時に驚いたように、牟宇姫を振り返る。庭師が整えてくれる花々を蹴散らしながら、牟宇姫は必至で門を通り抜けた。
「すみっ、待って!!」
小さく見えた人影に向かって、牟宇姫は出せる限りの声で叫んだ。息が苦しい。しかし、ずんずん先を歩いていく背が止まることはない。
「すみ―――!!」
おりは打ち首になった、とだけお山の方から聞かされた。そしてすみは――伊達家を追われることになった。くわだても、教唆も、おりによるものではあった。しかし、直接毒を煎じたのは、すみだったと言う。しかし、後に当初牟宇姫が食べさせられるはずだったカステーラよりも、すみが煎じた毒入りカステーラは、効果が弱かった。もし、当初おりが作ったカステーラを食べていたら、牟宇姫は確実に落命していただろう。
結果的にすみの行動で牟宇姫は九死に一生を得たこと――なにより、最終的に牟宇姫を助けた功績により、すみは死罪だけはまぬがれることになった。
「すみ、行かないで!! わたくしの傍にいて!!」
決死の覚悟で叫ぶ。すみは、ようやく立ち止まった。しかし、牟宇姫が近づこうとすると、
「なりませぬ!」
と、叫んだ。
「――私は、罪人。姫様にお声をかけていただく立場にはございませぬ」
「違う! そなたは、牟宇の乳母じゃ!」
「いいえ」すみは振り返らない。肩を震わせながら、声を張り上げた。「姫様に毒を盛ったのは、この私めにございます。そして、私は姫様の乳母などではありませぬ。乳母殿の名を騙った挙句、姫様を殺めようとした、咎人でございます。大殿より、二度と牟宇姫様の前に現れるなと命ぜられました。――ゆえに、姫様に二度と会わぬよう、陸奥を出て行くことに相成りました」
「厭!」
牟宇姫は叫んだ。
「角田まで一緒に来てくれると、約束したではないか! その約束を破るのか!?」
すみの肩が揺れる。牟宇姫はぼろぼろと涙を流した。
「そなたが、たとえわたくしに乳を飲ませてくれたすみでなかったとしても、わたくしのもとに帰って来てくれたすみはそなたじゃ! わたくしが悪いことをすると叱ってくれるのも、口うるさくて愚痴っぽくて……でも、本当に危ない時に守ってくれるのは、いつだってそなたではないか!」
牟宇姫が怪我をする前に、守ってくれる。危ない目に遭わないよう、傍にいてくれた。そして、此度の一件においても、牟宇姫の命を救ってくれた。それが、何よりの証であった。
すみであるか、すみでないか、もうそんなことはどうでもいい。牟宇姫が乳母と呼びたい相手は、目の前にいる女人、ただひとりなのだ。
「口うるさくて愚痴っぽくて……わたくしの傍にいつもいて、叱ってくれて……。……でも、そんなそなたのことが、わたくしは大好きじゃ。だから、これからも……わたくしを教え導き、守ってほしい」
「……その役目は、私のものでは、もうありません」
ようやく、すみが振り返った。すみは穏やかに両目を濡らしていた。
「――ずっと、姫様のすみでいたかったのです」
「もう、すみでいてはくれぬのか?」
「はい。姫様には、民部殿がおられます」
「……家臣如き、と散々言うておったのに」
「ですが、牟宇姫様がもっとも信頼できるお方です。あのお方は、何があろうと牟宇姫様を裏切りませぬ。――たとえご自分の命が危うくなったとしても、最後の最後まで、姫様を守り抜いてくれるお方です」
牟宇姫の頬から、そしてすみの頬からも涙が零れ落ちた。すみは満足そうに微笑みながら、最後の挨拶を述べて背を向けた。
「牟宇姫様に会えて――私は、ほんとうに幸せでございました」
遠ざかるすみの背が、どんどん遠ざかっていく。牟宇姫はその場に崩れ落ちると、大声を上げて泣いた。
なにも気づこうとしなかった。与えられるものを受け入れるばかりで、五郎八姫の真意も、両親のことも、そして一番近くにいてくれたすみの惜しみない愛情にさえも。失ってようやく、すみがどれだけ大きな存在でいてくれたのかに気づく。
堰を切ったように泣きじゃくっている牟宇姫の前に、影が落ちた。顔を上げると、困惑した顔の宗昭が立っていた。宗昭は膝を突くと、牟宇姫に手拭を差し出した。
「熊……わたくしは、ほんとうに阿呆じゃ。うつけじゃ。馬鹿者じゃ」
もし、すみの苦悩にもっと早く気がつけていたら――このような結果を生まなくて済んだのではないのだろうか。きっと、牟宇姫はこれから先もこの痛みを思い返して苦しむことになるのだろう。
「幕府は、伊達家には殊更目を光らせておいでです。しかし、同時に重宝しているのも事実です。陸奥を統治できるのは、伊達の名あってこそですから。……なれど、油断しては、ならぬのです」
泣き声を上げる牟宇姫の傍で、宗昭が言葉を続けた。
牟宇姫と五郎八姫を荷組み合わせ、伊達家を乱すことが幕府の目的だったのだろうか。おりとすみの主が幕府の誰だったのか、今となっては確かめる術もない。
「五郎八様の仰っていたことは、こういうことなのか?」
今はまだ、伊達家の姫という肩書以外に、牟宇姫はなにも持っていない。しかし、これから子を産めば、牟宇姫だけではなく、その子ども達まで狙われてしまうのだろうか。そして、それらを守っていかなければいけないのか。重責が肩にのしかかり、息が苦しくなる。
きっと牟宇姫はこれから先、見なくても良かったこと、知らなければ良かったことを目の当たりにしていくことになるのだろう。想像しただけで、不安に押し潰されてしまう恐怖に苛まれた。
「お牟宇殿」
顔を上げると、膝の上で震わせていた拳が温かいものに包み込まれた。
「某がおりまする」
と、宗昭は真剣な面持ちで言った。だが、すぐに目が泳いだ。
「……その、守れもしなかったくせにとお思いやもしれませぬが……」
「そのようなこと思ってはおらぬ」
「ですが、俺が守れたわけではありませんでした」
「それは、どっちでも良い」
「良くないです」
「良い」
牟宇姫は断言した。宗昭は、牟宇姫の危機に駆けつけてくれた。そのことがこの世でなによりも大切なことであった。
宗昭は泣き濡れた牟宇姫の頬を拭いながら、
「……姫は、伴天連の教えをご存じですか?」
と、問いかける。
「伴天連の教え……?」
「病める時も、健やかなる時も、ともにあるのが夫婦である、と」
宗昭は真っ直ぐに牟宇姫の顔を見上げた。真っ青な、晴れ渡る空の下。鳶が遠くで鳴いた気がした。
「それは、伴天連に限ったことではありませぬ。日本においても、いかなる立場の者であっても同じことなのではないでしょうか。夫婦というのは、そのようにあるべきだと思うのです。病める時も健やかなる時も、これから先、姫にどのような災いが振りかかろうと俺はあなたを守りたいし、どのような些細なことであっても、ともに分かり合いたいと思っております」
牟宇姫は、胸がほころぶのを感じながら、3年前に渡された反物の意味をようやく理解した。
牟宇姫に贈られた、「葉桜」のような反物は、花が似合わぬという意味ではない。宗昭は花だけではなく、ともに過ごせる一刻一刻を――何気ない日々でさえも、愛しく思おうとしてくれたのである。
すみ、五郎八姫、お山の方、おり、政宗……。色んな人の姿を目の当たりにした気がする。これから先も人の光と闇に触れながら、それらと戦っていかなければならない。時には裏切り裏切られ、傷つけてしまうこともあるだろう。それでも、宗昭だけは牟宇姫を裏切らない、と思った。そして牟宇姫もまた、宗昭を裏切りたくはないと思った。
熱を帯びた顔を見られるのが恥ずかしくて、牟宇姫は宗昭に背を向けた。
「父上は、いい年をして野心が強いお方じゃ。ゆえに、早う婚儀を、と急かさねばならぬな。いつ、やはり別のところに行けと言われるか分からぬ。……わたくしも、なるべく早く角田に行く。ゆえに、熊。そなたは早う、角田へお戻り。花嫁を迎え入れる支度を整えておいてくれ」
振り返らずとも、宗昭がどんな顔をしているのか。どんな目で牟宇姫を見つめているのか、分かる。きっと夫婦になるというのは、誰かと一緒に生きて行くというのはこういうことだ――牟宇姫は、頬を赤らめながら、そっと微笑を浮かべた。
牟宇姫は、橋を駆けた。すれ違った侍女達が時に驚いたように、牟宇姫を振り返る。庭師が整えてくれる花々を蹴散らしながら、牟宇姫は必至で門を通り抜けた。
「すみっ、待って!!」
小さく見えた人影に向かって、牟宇姫は出せる限りの声で叫んだ。息が苦しい。しかし、ずんずん先を歩いていく背が止まることはない。
「すみ―――!!」
おりは打ち首になった、とだけお山の方から聞かされた。そしてすみは――伊達家を追われることになった。くわだても、教唆も、おりによるものではあった。しかし、直接毒を煎じたのは、すみだったと言う。しかし、後に当初牟宇姫が食べさせられるはずだったカステーラよりも、すみが煎じた毒入りカステーラは、効果が弱かった。もし、当初おりが作ったカステーラを食べていたら、牟宇姫は確実に落命していただろう。
結果的にすみの行動で牟宇姫は九死に一生を得たこと――なにより、最終的に牟宇姫を助けた功績により、すみは死罪だけはまぬがれることになった。
「すみ、行かないで!! わたくしの傍にいて!!」
決死の覚悟で叫ぶ。すみは、ようやく立ち止まった。しかし、牟宇姫が近づこうとすると、
「なりませぬ!」
と、叫んだ。
「――私は、罪人。姫様にお声をかけていただく立場にはございませぬ」
「違う! そなたは、牟宇の乳母じゃ!」
「いいえ」すみは振り返らない。肩を震わせながら、声を張り上げた。「姫様に毒を盛ったのは、この私めにございます。そして、私は姫様の乳母などではありませぬ。乳母殿の名を騙った挙句、姫様を殺めようとした、咎人でございます。大殿より、二度と牟宇姫様の前に現れるなと命ぜられました。――ゆえに、姫様に二度と会わぬよう、陸奥を出て行くことに相成りました」
「厭!」
牟宇姫は叫んだ。
「角田まで一緒に来てくれると、約束したではないか! その約束を破るのか!?」
すみの肩が揺れる。牟宇姫はぼろぼろと涙を流した。
「そなたが、たとえわたくしに乳を飲ませてくれたすみでなかったとしても、わたくしのもとに帰って来てくれたすみはそなたじゃ! わたくしが悪いことをすると叱ってくれるのも、口うるさくて愚痴っぽくて……でも、本当に危ない時に守ってくれるのは、いつだってそなたではないか!」
牟宇姫が怪我をする前に、守ってくれる。危ない目に遭わないよう、傍にいてくれた。そして、此度の一件においても、牟宇姫の命を救ってくれた。それが、何よりの証であった。
すみであるか、すみでないか、もうそんなことはどうでもいい。牟宇姫が乳母と呼びたい相手は、目の前にいる女人、ただひとりなのだ。
「口うるさくて愚痴っぽくて……わたくしの傍にいつもいて、叱ってくれて……。……でも、そんなそなたのことが、わたくしは大好きじゃ。だから、これからも……わたくしを教え導き、守ってほしい」
「……その役目は、私のものでは、もうありません」
ようやく、すみが振り返った。すみは穏やかに両目を濡らしていた。
「――ずっと、姫様のすみでいたかったのです」
「もう、すみでいてはくれぬのか?」
「はい。姫様には、民部殿がおられます」
「……家臣如き、と散々言うておったのに」
「ですが、牟宇姫様がもっとも信頼できるお方です。あのお方は、何があろうと牟宇姫様を裏切りませぬ。――たとえご自分の命が危うくなったとしても、最後の最後まで、姫様を守り抜いてくれるお方です」
牟宇姫の頬から、そしてすみの頬からも涙が零れ落ちた。すみは満足そうに微笑みながら、最後の挨拶を述べて背を向けた。
「牟宇姫様に会えて――私は、ほんとうに幸せでございました」
遠ざかるすみの背が、どんどん遠ざかっていく。牟宇姫はその場に崩れ落ちると、大声を上げて泣いた。
なにも気づこうとしなかった。与えられるものを受け入れるばかりで、五郎八姫の真意も、両親のことも、そして一番近くにいてくれたすみの惜しみない愛情にさえも。失ってようやく、すみがどれだけ大きな存在でいてくれたのかに気づく。
堰を切ったように泣きじゃくっている牟宇姫の前に、影が落ちた。顔を上げると、困惑した顔の宗昭が立っていた。宗昭は膝を突くと、牟宇姫に手拭を差し出した。
「熊……わたくしは、ほんとうに阿呆じゃ。うつけじゃ。馬鹿者じゃ」
もし、すみの苦悩にもっと早く気がつけていたら――このような結果を生まなくて済んだのではないのだろうか。きっと、牟宇姫はこれから先もこの痛みを思い返して苦しむことになるのだろう。
「幕府は、伊達家には殊更目を光らせておいでです。しかし、同時に重宝しているのも事実です。陸奥を統治できるのは、伊達の名あってこそですから。……なれど、油断しては、ならぬのです」
泣き声を上げる牟宇姫の傍で、宗昭が言葉を続けた。
牟宇姫と五郎八姫を荷組み合わせ、伊達家を乱すことが幕府の目的だったのだろうか。おりとすみの主が幕府の誰だったのか、今となっては確かめる術もない。
「五郎八様の仰っていたことは、こういうことなのか?」
今はまだ、伊達家の姫という肩書以外に、牟宇姫はなにも持っていない。しかし、これから子を産めば、牟宇姫だけではなく、その子ども達まで狙われてしまうのだろうか。そして、それらを守っていかなければいけないのか。重責が肩にのしかかり、息が苦しくなる。
きっと牟宇姫はこれから先、見なくても良かったこと、知らなければ良かったことを目の当たりにしていくことになるのだろう。想像しただけで、不安に押し潰されてしまう恐怖に苛まれた。
「お牟宇殿」
顔を上げると、膝の上で震わせていた拳が温かいものに包み込まれた。
「某がおりまする」
と、宗昭は真剣な面持ちで言った。だが、すぐに目が泳いだ。
「……その、守れもしなかったくせにとお思いやもしれませぬが……」
「そのようなこと思ってはおらぬ」
「ですが、俺が守れたわけではありませんでした」
「それは、どっちでも良い」
「良くないです」
「良い」
牟宇姫は断言した。宗昭は、牟宇姫の危機に駆けつけてくれた。そのことがこの世でなによりも大切なことであった。
宗昭は泣き濡れた牟宇姫の頬を拭いながら、
「……姫は、伴天連の教えをご存じですか?」
と、問いかける。
「伴天連の教え……?」
「病める時も、健やかなる時も、ともにあるのが夫婦である、と」
宗昭は真っ直ぐに牟宇姫の顔を見上げた。真っ青な、晴れ渡る空の下。鳶が遠くで鳴いた気がした。
「それは、伴天連に限ったことではありませぬ。日本においても、いかなる立場の者であっても同じことなのではないでしょうか。夫婦というのは、そのようにあるべきだと思うのです。病める時も健やかなる時も、これから先、姫にどのような災いが振りかかろうと俺はあなたを守りたいし、どのような些細なことであっても、ともに分かり合いたいと思っております」
牟宇姫は、胸がほころぶのを感じながら、3年前に渡された反物の意味をようやく理解した。
牟宇姫に贈られた、「葉桜」のような反物は、花が似合わぬという意味ではない。宗昭は花だけではなく、ともに過ごせる一刻一刻を――何気ない日々でさえも、愛しく思おうとしてくれたのである。
すみ、五郎八姫、お山の方、おり、政宗……。色んな人の姿を目の当たりにした気がする。これから先も人の光と闇に触れながら、それらと戦っていかなければならない。時には裏切り裏切られ、傷つけてしまうこともあるだろう。それでも、宗昭だけは牟宇姫を裏切らない、と思った。そして牟宇姫もまた、宗昭を裏切りたくはないと思った。
熱を帯びた顔を見られるのが恥ずかしくて、牟宇姫は宗昭に背を向けた。
「父上は、いい年をして野心が強いお方じゃ。ゆえに、早う婚儀を、と急かさねばならぬな。いつ、やはり別のところに行けと言われるか分からぬ。……わたくしも、なるべく早く角田に行く。ゆえに、熊。そなたは早う、角田へお戻り。花嫁を迎え入れる支度を整えておいてくれ」
振り返らずとも、宗昭がどんな顔をしているのか。どんな目で牟宇姫を見つめているのか、分かる。きっと夫婦になるというのは、誰かと一緒に生きて行くというのはこういうことだ――牟宇姫は、頬を赤らめながら、そっと微笑を浮かべた。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説

【完結】風天の虎 ――車丹波、北の関ヶ原
糸冬
歴史・時代
車丹波守斯忠。「猛虎」の諱で知られる戦国武将である。
慶長五年(一六〇〇年)二月、徳川家康が上杉征伐に向けて策動する中、斯忠は反徳川派の急先鋒として、主君・佐竹義宣から追放の憂き目に遭う。
しかし一念発起した斯忠は、異母弟にして養子の車善七郎と共に数百の手勢を集めて会津に乗り込み、上杉家の筆頭家老・直江兼続が指揮する「組外衆」に加わり働くことになる。
目指すは徳川家康の首級ただ一つ。
しかし、その思いとは裏腹に、最初に与えられた役目は神指城の普請場での土運びであった……。
その名と生き様から、「国民的映画の主人公のモデル」とも噂される男が身を投じた、「もう一つの関ヶ原」の物語。
真田大石
神光寺かをり
歴史・時代
最後の大戦から二十有余年。
元和八年(1622年)上田。
徳川家が鬼門と嫌い、完膚なきまでに取り壊された「上田城」。
更地の城の城主となった真田信之は再三修築の願いを出すが、許可は降りない。
その信之に、改封の沙汰が下った。
この城は父の形見、この町は己の故郷。
信之は城からある物を運び出し、新しい領地に運ぶことにした。
上田の城に伝わる「伝説」、真田石の物語。
真田源三郎の休日
神光寺かをり
歴史・時代
信濃の小さな国衆(豪族)に過ぎない真田家は、甲斐の一大勢力・武田家の庇護のもと、どうにかこうにか生きていた。
……のだが、頼りの武田家が滅亡した!
家名存続のため、真田家当主・昌幸が選んだのは、なんと武田家を滅ぼした織田信長への従属!
ところがところが、速攻で本能寺の変が発生、織田信長は死亡してしまう。
こちらの選択によっては、真田家は――そして信州・甲州・上州の諸家は――あっという間に滅亡しかねない。
そして信之自身、最近出来たばかりの親友と槍を合わせることになる可能性が出てきた。
16歳の少年はこの連続ピンチを無事に乗り越えられるのか?
豊家軽業夜話
黒坂 わかな
歴史・時代
猿楽小屋や市で賑わう京の寺院にて、軽業師の竹早は日の本一の技を見せる。そこに、参詣に訪れていた豊臣秀吉の側室・松の丸殿が通りがかり、竹早は伏見城へ行くことに。やがて竹早は秀頼と出会い…。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
悲恋脱却ストーリー 源義高の恋路
和紗かをる
歴史・時代
時は平安時代末期。父木曽義仲の命にて鎌倉に下った清水冠者義高十一歳は、そこで運命の人に出会う。その人は齢六歳の幼女であり、鎌倉殿と呼ばれ始めた源頼朝の長女、大姫だった。義高は人質と言う立場でありながらこの大姫を愛し、大姫もまた義高を愛する。幼いながらも睦まじく暮らしていた二人だったが、都で父木曽義仲が敗死、息子である義高も命を狙われてしまう。大姫とその母である北条政子の協力の元鎌倉を脱出する義高。史実ではここで追手に討ち取られる義高であったが・・・。義高と大姫が源平争乱時代に何をもたらすのか?歴史改変戦記です

永き夜の遠の睡りの皆目醒め
七瀬京
歴史・時代
近藤勇の『首』が消えた……。
新撰組の局長として名を馳せた近藤勇は板橋で罪人として処刑されてから、その首を晒された。
しかし、その首が、ある日忽然と消えたのだった……。
近藤の『首』を巡り、過去と栄光と男たちの愛憎が交錯する。
首はどこにあるのか。
そして激動の時代、男たちはどこへ向かうのか……。
※男性同士の恋愛表現がありますので苦手な方はご注意下さい
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる