殿下、俺でいいんですか!?

神谷レイン

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殿下、ちょっと待って!!

8 またもお風呂で?! 後編 ※

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「あっあっ、もっ! もぅ、いいからぁ! レオ、レオッ!!」

 レオナルド殿下の宣言通り、俺を喘がせていた。

 あれからレオナルド殿下は俺を抱えたまま浴槽の縁に上がり、転移魔法でその手の上にクリーム缶を出現させるとたっぷりと俺の後孔に塗りつけた。

 それからもう三十分ぐらいずっとそこを弄られている。

「うんんんぅっ!」
「久しぶりにするからね。よく解しておかなければ」

 レオナルド殿下は俺の中に指を突っ込んで、掻きまわしては節くれた指を広げ、俺の中を拡張していく。そして入れられた三本の指がバラバラに動くと、どうしようもなく感じてしまう。

「ああっ、レオぉッ!」

 甘い痺れに俺は涎を垂らしながらレオナルド殿下の肩に縋るしかなかった。その上、俺とレオナルド殿下の腹の間で性器同士がツイツイッと擦れて、その刺激さえ堪らない。
 俺のもだけど、レオナルド殿下の性器もビンビンに立っていて、すでに臨戦態勢だ。
 ガチガチのビキビキ。血管が浮き上がっている。

 早く、早くこれを中に入れて欲しいと心が叫ぶ。

「レオ、もう、俺、我慢っ、できないっ! これ、挿れてっ!!」

 俺は焦らしに焦らされて、普段では絶対口にしない言葉をレオナルド殿下に言った。そして、欲しくて堪らない俺は硬くて太いレオナルド殿下の性器を、するっと撫でる大胆な行動に出た。

 俺が与えた刺激に「うっ」とレオナルド殿下の割れた腹筋に力が入る。
 そして、ギラついた瞳が俺を見つめた。

「はぁっ……セス。こんなに私を煽って、可愛いね。いいよ、いっぱい挿れてあげよう」

 レオナルド殿下は言うなり、ぐぽっと俺の中から指を引き抜いた。

「あひっ!」
「セス、ちょっと立って」

 俺の腰を支えて立ち上がらせ、レオナルド殿下も立ち上がる。そして俺に指示した。

「縁に手を置いて、そう私にお尻を突き出して」

 俺はレオナルド殿下の言う通りに浴槽の縁に手を置き、くの字に体を曲げてレオナルド殿下にお尻を突き出すような格好になる。

 全身で、挿れて! って言っているみたいで恥ずかしい。

 そんな俺のお尻をレオナルド殿下はさわさわと優しく撫でた。

「んっ」
「いい眺めだ」

 レオナルド殿下はそう言うと俺のお尻をむぎゅっと掴んだ。ぴくんっと俺の腰が動く。
 焦らされた後孔がひくひくしているのが、自分でもわかる。

「あっ……れ、レオ、早くっ」

 俺は恥ずかしいけど、もう中に挿れて欲しくて、後ろに振り返ってレオナルド殿下に強請った。
 するとレオナルド殿下は「ああ」と熱い息を吐きだしながら言うと俺の腰に手を当て、ちゅぷっと俺の後孔に先っぽを宛がった。
 俺の胸は期待に膨れ、後孔は早く入れて欲しくて、亀頭をはむはむしている。

 ……早く、早く中に欲しぃ!

「挿れるよ、セス」

 レオナルド殿下はそう言うと、宣言通り、ぐぷぷぷぷっと俺の中に一気に剛直を突き入れた。後ろはたっぷり解されていたから痛みはない。その代わり甘美な刺激が俺を襲う。

「ああぁあぁんっ!」

 挿れられた瞬間、俺は極まってしまってびゅびゅっとお湯に精液を吐き出してしまった。

「は、はぁっはぁっ」

 気持ち良くて震える。まるで生まれたての小鹿だ。ぷるぷる震える俺の腰をレオナルド殿下が支え持ってくれた。

「セス、挿れただけでイってしまったの?」

 レオナルド殿下が意地悪く俺に尋ねてくる。

「んぅ、だって」

 ずっと欲しかったんだもん。

「可愛いね」

 レオナルド殿下はそう言いながら、ゆっくりと腰を動かし始めた。ギリギリまで抜いて、それからずぷんっと根元まで入れる。優しい抽挿に、俺はぎゅうっと浴槽の縁を握る。

「あっ! んぅっ! ああっ」
「セス、気持ちいい?」
「んんっ、気持ちいッ!」

 俺は素直に答えた。

 本当はこの前からずっとこうして欲しかった。この前は一緒に抜くだけで後孔には挿れてもらえなかったから。
 やっと満たされた、という想いが強い。

「今日のセスは素直だね。可愛くて困るなっ」

 言いながら、ぱちゅんぱちゅんって俺の中をレオナルド殿下の剛直がごりごりと擦る。
 腸壁をカリで引っ掻くように擦られて気持ち良くって堪らない。脳みそが溶けそう……。

「ぁんんんっ」
「セスッ」

 レオナルド殿下に呼ばれるだけで体がぴくんっと反応して、無意識に俺の中にいるレオナルド殿下をぎゅむぎゅむっと締め付ける。

 ……数カ月前、俺の体はこんなんじゃなかったのに。

 もうこの堪らない熱を知ってしまった俺は元には戻れない。

「ああっ、あっあっ、レオッ」

 俺はレオナルド殿下の性器の形がわかるぐらいぎゅうっと食い締めた。するとレオナルド殿下の腰がびくんっと反応する。

「はぁ、セス……もっと動くよ」

 色っぽい声で俺の名を呼ぶと、我慢しきれなくなったように腰の動きが激しくなった。
 パンッパンッと俺のお尻にレオナルド殿下の腰が当たって、リズミカルな音が響く。まるで腰でお尻を叩かれてるみたい。パチャパチャッとお湯が跳ねる。

「あっ、ひっ! ん、レオぉ……」

 俺は繋がってても体が離れているのが急に寂しくなって、名前を呼んでレオナルド殿下に手を伸ばした。
 するとレオナルド殿下は動くのを止めて俺の体を起こし、そして繋がったまま、俺をぎゅっと背後から抱き締めてくれた。
 熱くて逞しい身体が俺のすぐ後ろにある。それだけで、俺はなんだか安心する。

「セス、顔を」

 レオナルド殿下は短く言い、俺は後ろにいるレオナルド殿下に顔を向けた。するとレオナルド殿下はべろっと舌で俺の唇を舐め、それからキスをした。

 くちゅくちゅっと互いに舌を出して、唾液を交換するように絡め合う。

 そうしていると俺の中のレオナルド殿下がぴくぴくっ動く。
 早く動きたいって言ってるみたいだ。

「あ、レオっ……動いてっ」
「ああ。……セス、愛してる」

 レオナルド殿下はそう言うと獰猛な獣のように俺の体をがっちりと抱き込み、腰を激しく動かした。ずんずんっと下から突き入れるように。
 その衝撃に俺はお腹から突き破るんじゃないかと思うほどだったが、俺はレオナルド殿下にしっかりと抱き締められて、どこにも逃げる事ができない。

「あああっ、れ、レオ! 激しっ、あんんんっ! お、お腹、壊れちゃっう! ま、待ってぇッ!」
「ああ、セス! セスッ!」

 でもレオナルド殿下は止まれないみたいで、ずんずんっと抉るように中に突き入れた。

「ああ、激しぃぃ!」

 パンパンパンッと激しく腰を打ち付けられて、無防備な俺の性器はぶんぶんっと上下に揺れる。
 そしてレオナルド殿下が俺の最奥にぐりぃっと押し付けた時、ビリリリッと快感が俺の中を駆け抜けた。

「ひゃああっ!」

 勝手に体がびくびくんっと大きく震え、お尻をレオナルド殿下にぐりぐり押し付けて背中が弓なりに曲がる。
 俺は快感の波に耐えられなくて俺の体をしっかり抱き締めているレオナルド殿下の腕にすがった。

「ああんんんっ!!」
「セスッ!! ぐっ、出るっ!」

 レオナルド殿下は俺にぐいぐいと腰を押し付けて、どびゅううってたくさん中に熱を吐き出し、俺はその感触に耐えかねてびゅっびゅっと行き場のない精液をお湯に出した。
 ぽちゃぽちゃんって俺の白い精液がお湯に沈んでいく。

 ……俺のせーえき。

 ぼんやりとした頭で見ていると、レオナルド殿下が不意に俺の性器に手を伸ばした。そして残滓を搾り取るように扱く。

「はっあっ! や、やだ! レオ!!」

 俺は嘆くように言ったけれど、レオナルド殿下は止めてくれなかった。
 骨ばった大きな手の甲に自分の手を重ねるけれどビクともしなくて、ぐちゅりっと音まで出して俺の性器を扱くと、尿道に残っていた精液も出してしまった。

「んくぅぅぅっ……あはっ、はぁっはぁっ」

 俺は息も絶え絶えで、気持ち良さに体が言うことをきかない。心臓がドッドッドッドッとかけ走ったみたいに鳴っている。苦しい。
 でもレオナルド殿下は余裕みたい、体力の差だろうか?

「身悶えるセスは可愛いね」

 レオナルド殿下はそう言うと息切れしている俺のうなじにキスをした。そのキスだけで体がぴくっと揺れてしまう。

「はっ、レオ、うなじはダ、メッ」
「ああ、そうだったね」

 そう言いながらレオナルド殿下は出したばかりなのに、ゆっくりとくいっくいっと腰を動かしてきた。レオナルド殿下の息子は俺の中にまだ滞在中なので、俺は思わず「ひゃ!」と声を上げる。

「あっん! れ、レオ!? な、んでっ!?」

 今出したばっかりなのに!? それに約束はっ!?

 俺が心の中で叫ぶ。
 俺とレオナルド殿下はある約束をしている。休みの日以外は、触れ合いは一日に一回だけだと。じゃないと次の日、俺は使い物にならなくなるから。

「あっ、レオ、レオ! 明日、俺、休みじゃ!」

 俺は喘ぎながらレオナルド殿下に言った。明日は普通に仕事があるのだ。
 だから止めようと腰を引こうとしたけれど、レオナルド殿下の手が俺の腰をがっちりと掴んで捕まえた。

 逃さない、とその手は言う。

「はっ……セス、ごめん。今日は付き合って、久しぶりで我慢できない」

 レオナルド殿下は容赦なくガンガンッと腰を動かしてきた。どうやら二回戦目に突入のようだ。

 ……せめてちょっと休憩させてーーっ!

「ひゃっあっあっ!!」

 俺は揺さぶられ、喘ぎ声しか上げられない。
 それなのに俺の胸に手を回すと今度は乳首をこねくり回してきた。二回もイって、その後に乳首まで弄られたら、俺にもう反抗する力は残らない。

「ああああっ! 乳首、触っちゃ、だめぇぇぇっ!」
「セス、もっと啼いて」
「んぅぅぅっっ、ああっ、やらぁぁっ!」

 俺はもう口も回らずに子供みたいに言った。でもレオナルド殿下は手加減してはくれず、俺の中を何度も突いて、俺をドロドロに溶かした。

 ……ああっ、腹の中でレオの出した精液が塗りこめられてるみたいっ。

 そう思うと腹の中が蠕動してレオナルド殿下の全てを感じ取る。

「はぁっ、はっはっ、セスの中、吸い付いてくるみたいだっ。気持ちいいよ」

 レオナルド殿下は熱い息を俺の首筋に吹きかけ、そしてヂュウッと俺の首元に吸い付いた。
 レオナルド殿下の剛直に激しく突かれ、乳首は弄られ過ぎてもうぷっくりと尖っている。さらに首元に吸い付かれたら、頭がスパークした。

 恐ろしいほどの快感が体を駆け巡る。

「あああっ! んんもおぉぉ、らめぇぇっ!」

 俺はびくびくっと体を震わせて、何も出さずにイってしまった。そして俺の中にいるレオナルド殿下をぎゅむうぅっと締め付けた。

「うっ、セス!!」

 ぶるぶるっと俺の中でレオナルド殿下の性器が震えて、さっきと同じ量の精液が俺の中にびしゃぁっと吐き出された。

 ……れおのいっぱぃ、でたぁぁ。しゅごぃ。

 頭のてっぺんからつま先まで快感に犯された俺は、これ以上の言葉が出てこなかった。

「はぁっはぁっ、セス、出さずにイったね。まるで女の子みたいだ」
「あ、お、れ、おんにゃ、のこ、じゃ、にゃぃぃ」

 舌ったらずで答えるとレオナルド殿下が笑った。

「ふふっ、女の子より可愛いよ、セス」

 レオナルド殿下はそう言うと、俺の中からまだ質量も硬度も萎えていない自身をずるっと引き抜いた。

「はひぃっ!」

 抜かれた感触と、そして俺の後孔から出された精液が垂れる感触に俺は「んぐ」と小さく呻く。そして、たらたらっと俺の太ももに精液が流れ出て、俺は無意識に後孔をぎゅっと閉めた。
 浴室に青臭い独特の匂いが立ち込める。

 ……あらわにゃきゃ……お湯もよごしちゃったぁぁ。

 俺はもう終わりだと思って心の中で呟いたのだが、そんな俺の後孔をレオナルド殿下が指先で撫でた。

「ぬるぬるしてる」
「んんっ! れ、れおぉ」

 もう触っちゃダメ! と後ろを振り返って視線で言うけれど、レオナルド殿下は壮絶な男の色気を振りまいて俺を見つめた。その瞳はまだまだ獰猛な大型獣のよう。

 ……ひっ! まさかっ!!

「セス、まだ足りない」

 レオナルド殿下はそう言うと、俺の太ももの間に剛直を擦りつけてきた。

 ひえぇぇぇーーーっ! まだするのッ!?

「ま、まってぇぇえ!」

 俺は止めようとしたが、レオナルド殿下は「ごめんね?」と謝って、垂れた精液を潤滑油代わりに、にゅちゃにゅちゃっと俺の股に擦りつけてきた。

 トントンッとレオナルド殿下の亀頭に陰嚢を叩かれて、俺はもう半泣きだ。

「あひっ、ああーっ、もぉ、だめぇぇらってぇええっ、あんっ」
「セス、もっと欲しい」
「やぁららぁあああっ!」

 俺は叫んだけど、レオナルド殿下はその後ずぷっとまた俺の中に入ってきて、俺が気を失うまで貪り尽くしたのだった。

 そして結局、翌日俺はやっぱり使い物にならなくて、休みを取ることに……。

 フェニは一日中、俺と一緒にベッドの上に入れて嬉しそうだったけど、俺は休んだ理由が理由だけに、薬科室のみんなに申し訳ないやら、恥ずかしいやら。

 ……薬科室のみんな、ゴメン。明日はバリバリ働きます!!

 そう心の中で謝り、休んだ原因を作ったレオナルド殿下とはその日一日ずっと口を利かなかった。

「セス、ごめんっ。機嫌直して?」
「ふんっ!」

 でも結局レオナルド殿下が作ったお菓子をいっぱい薬科室に持ってきてくれて、翌日にはすっかり許しちゃったんだけどね。

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