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殿下、何してるんですか!?
おまけ 王妃様からのお呼び出し!
しおりを挟む「セス、王妃様がお呼びだそうだぞ」
仕事終わりの夕方、ウィギー薬長に言われて俺は驚く。
「え? 俺ですか?」
王妃様が俺を呼ぶなんてなんだろう? 結婚式の時に会った以来だけど。
何の用かな? と思いつつ、俺は帰り支度を済ましてから王妃様の元に向かった。
呼び出された先は、王妃様が丹精込めて育てている薔薇園の片隅にある四阿だった。
「こんにちは、王妃様」
俺は四阿の中で待っていた王妃様に声をかける。
レオナルド殿下と同じ豪奢な金髪にサファイアの瞳、目鼻立ちがしっかりしていて、もう五十歳を過ぎているというのに昔と変わらず美しい人がそこにいた。
だが、あまりに美しくて一見冷たい印象を与える。
「ごきげんよう、セス。結婚式以来ね、元気そうでなによりだわ」
王妃様はそう言って、美しい所作でティーカップを持ち上げると、こくりと一口飲んだ。ハーブのいい匂いがする。
「はい、王妃様も」
俺が返事をすると王妃様はティーカップを下ろし、俺をじっと見る。
「セス」
「はい、なんでしょうか?」
俺が首を傾げて尋ねると、ちょいちょいっと俺を手招きした。
その顔は笑っているのに、少し怒っている。
なんなんだろうか……俺、怒らせちゃった? と思いつつ、近寄ると王妃様は手を上げた。ぴくっと俺は驚いたが、次の瞬間。
その手は俺の頬を優しく撫でた。
「セス、王妃様なんて酷いわ! 昔みたいにカレンちゃんって呼んで!」
思わぬ要求に俺は苦笑いする。
「いやぁ、それは……俺も大人になりましたし、王妃様を名前呼びするのはぁ~」
「昔は名前で呼んでくれたでしょ?!」
「俺、子供でしたし……」
「名前で呼ぶのが嫌なら、お義母様、でも良いのよ?!」
「うっ、いや、それも……なんか恐れ多いというか~」
俺がもごもご言うと、王妃様はぷんっと怒った。
「もー、どっちかにしなさい! 名前で呼ぶか、私をお義母様って呼ぶか! これは王妃命令よ!」
「ええぇぇ~~? そんな横暴なぁ」
「四の五の言うんじゃありません!」
「うーん、困ったなぁ」
俺は思わず頭を掻いて、困惑の声を出した。
実は、俺と王妃様は昔からよく知っている仲だ。それは王妃様と母さんが学生時代からの友人で、王妃様は庶民である母さんを時々お茶のお誘いをしては王宮に呼んだからである。俺はそれに付き合い、子供の頃から王妃様にもよく面倒を見て貰ったものだった。
昔は綺麗なおばちゃん、と思って普通に遊んでいたが、今考えれば恐れ多い事だ。
そして、王妃様と母さんが仲良く話している間はレオナルド殿下のところに預けられてたりしていた。
……あの時、子供だった俺の世話を任されてレオナルド殿下、面倒じゃなかったのかなぁ?
なんて今では思う。
そして俺は子供の頃、恐れ多くも王妃様をカレンちゃんと呼んでいた。だって、物心つく前から『カレンちゃんって呼んで』と王妃様本人に言われて、子供の俺は何にも知らなかったのだ。母さんも止めなかったし。
……母さん、ぽやんっとしてるしなぁ。
でも、大人になった今ではさすがに恐れ多くて王妃様と呼んでいる。
だが……どうやら、その事に対してずっと不満に思っていたようだ。
俺は王妃様とその後も呼ぶ呼ばないの押し問答をして、結局二人でいる時は名前呼びをすることになった。しかも、敬語はなし……。押しの強さはレオナルド殿下と一緒だ。
「で、カレンちゃんは俺に何の用なの?」
俺は淹れて貰ったハーブティーを飲みながら、ニコニコ笑顔の王妃様に尋ねた。
どうやら俺に名前で呼んでもらってご満悦のようだ。その顔、どこかの誰かさんを思い出す。親子ってこわい……。
「用ってこともないけれど、レオナルドと結婚したのに全然会いに来てくれないから。……少しはこっちにも遊びに来てくれるかもって期待してたのに」
王妃様は口を尖らせて俺に言った。王妃様は誰もがハッとするような美貌の持ち主だけれど、中身はどことなくお茶目な少女のよう。
「すみません、色々バタバタしてて」
俺が謝ると王妃様は尖らせた口を元に戻した。
「まあ新婚だものね、仕方ないわ……。ところで、リーナ達はまだ他国を回っているの?」
王妃様はそう俺に聞いた。リーナは俺の母さんの名前だ。
「ええ、珍しい薬草を探しにまだ旅を続けているみたいです」
俺はこの前届いた手紙を思い出して答えた。
俺の両親は今、王妃様に言った通り、薬草を探す旅に出ている。俺の父親は元々薬剤魔術師長だったが『薬草探しの旅に出る!』と言って、ウィギー薬長に後任に指名し、今では母さんと一緒に気ままな二人旅の最中だ。
『結婚します』と手紙を送ったが、もしかしたらまだ両親の手には届いてないかも。
「リーナ達、帰ってきてセスが結婚してるって知ったら驚くんじゃないかしら?」
「そうですかね? 父さんはまあ驚くかもしれないけど、母さんは『まあ、レオナルド殿下と? 良かったわねぇ』って笑って答えそうですけど」
「……そうね、リーナならそう言いそうだわ」
俺より母さんとの付き合いが長い王妃様はすぐに納得した。
「その時は、こちらからちゃんと二人にも挨拶しないといけないわね」
「え? 別に構いませんよ、挨拶なんて」
「ダメよ、そう言う事はちゃんとしなくちゃ! セスはうちに嫁いできてくれたんだから!」
王妃様は人差し指を立てて言った。
「はぁ……」
そう言うものなのだろうか? 結婚ってよくわからない。
俺はそう思ったが、王妃様はハーブティーをこくりと飲んで、喉を潤わすと改めて俺に尋ねてきた。
「挨拶する件は後日また話すとして……セス、レオナルドとの新婚生活はどう? あの子は良くしてくれている? 何かあれば私に言いなさい。私から言ってあげるから」
王妃様は何とも心強い言葉を言ってくれる。だが、その必要は今のところない。
「とても良くしてもらっていますよ。未だに俺が結婚相手で良かったのかなって思うぐらい」
俺が苦笑しながら言うと王妃様は少し怒ったように声を上げた。
「セス、何を言っているの! セスじゃなきゃダメよ!」
あまりにハッキリと言われたので、俺はちょっと驚く。
「そ、そうですかね? でも俺って普通だし」
俺が答えると王妃様は頭に手を当てて、大きなため息を吐いた。
「はぁー、リーナと言い、セスと言い、全く……本人にはわからないものなのかしら?」
何のお話? 俺と母さんが何だって言うんだろう?
俺がわからなくてきょとんっとしていると王妃様は突然俺の手をぎゅっと握った。
「とにかく! セスじゃなきゃダメなの! セスじゃなきゃ、結婚なんて許していなかったんですからね!」
「え、そうなんですか?」
俺は驚く。俺とレオナルド殿下の結婚はたぶん、いや、かなりスムーズに進んだ。普通なら庶民との結婚ともなれば色々許可とか、他の人からの反発がありそうなのに、全くなくて……。俺の考えすぎだったのかな? と思っていたが、王妃様の許可が出ていたとは。
王妃様は俺とレオナルド殿下の結婚に賛成してくれていたのか……。でも、なんで??
「そうよ! だってセスは小さい頃から息子のように思っていたし、何より貴方はいい子だもの!」
王妃様に言われて俺は、なるほど、と納得する。俺は小さい頃から王妃様とよく会っていて、王妃様は俺がどういう人間かわかっている。だからレオナルド殿下との結婚を許可したのだろう。
「許可して下さってありがとうございます」
おかげで、レオナルド殿下と楽しい生活が送れてます。
その気持ちを伝えたくて言ったのだが、王妃様はじとっと俺の目を見た。
「本当にわかっているのかしら」
王妃様はぽつりと呟いたが俺は、わかっていますよ? と思いながら首を傾げた。
「まあ、いいわ。レオナルドと楽しくやっているなら」
王妃様はそう言って、残っていたハーブティーをごくっと飲んだ。喋って喉が渇いたのだろう。だが再び俺を見る、その目は真剣だ。
「でもセス、今更ながらに尋ねるけれど……貴方は本当にレオナルドと結婚してよかったの?」
まさか王妃様からそう聞かれるとは思っていなかった俺はちょっと驚いた。
ハッキリ言って、レオナルド殿下は俺にはもったいない人だ。普通なら、レオナルド殿下が、俺と結婚して良かったの? と聞かれる立場だろう。
「それは、俺にではなくレオナルド殿下に聞くべきことでは……」
「あの子はいいの! ……セスは、本当に良かったの?」
心配げに尋ねてくる王妃様に俺はどう答えたものか、と頬を掻く。
「良かった……というか、俺で申し訳ないぐらいですよ」
「そーいうことじゃなくて、レオナルドと結婚して幸せ?」
心配げに尋ねるから俺は驚いた後、思わず笑ってしまった。
そんな心配する必要ないのに。だってあなたの息子ですよ? すごーく出来た人ですよ? レオナルド殿下と結婚して不幸せになる人がいるなら見てみたい。
「幸せに決まっているじゃないですか。まあ……少し早まったかな? と思うところはありますが」
毎晩求められて大変ですが、それ以外はとても楽しく過ごしてる。
でも俺が答えると王妃様はほっとしたようだった。
「そう……。それなら良かったわ。これからもうちの息子をよろしく頼むわね」
「頼まれるようなこともないと思いますが」
レオナルド殿下はほとんど何でもできちゃうからなぁ。
そう思った時、青々とした芝生を踏む音が聞こえた。視線を向けると、そこにはレオナルド殿下が。
「こんなところで二人っきりとは……私の悪口でも?」
レオナルド殿下はやれやれっと言った顔で俺達の元へやってきた。
「殿下」
「あら、レオナルド。何しに来たの?」
王妃様は息子であるレオナルド殿下が来たのに、素っ気ない態度だ。
「母上がセスを呼び出した、と聞きましたので迎えに」
「あら、まだ話の途中よ。ね、セス?」
王妃様は俺に話を振った。
「え? ああ、まあ、そうかなぁ?」
ただ世間話をしていただけなんだけど。
「どうせ世間話でもしていただけでしょう? さ、セス。帰ろう」
「え、でも」
俺が来て、まだちょっとしか経ってないと思うけど。
「か・え・る・よ、セス」
レオナルド殿下は俺ににこりと笑って強めに言った。なんだか有無を言わせない迫力がある。
自分のお母さんと俺が二人で話していたのが嫌だったのかな?
俺はそう思って「あ。はい」と答え、席を立つ。
「カレンちゃん、ごめんね。また今度お話しよう?」
俺は王妃様に謝った。でも、王妃様はすぐに頭を横に振った。
「いいのよ。セスが謝る事ないわ。……全く、嫉妬する男はみっともないわよ? レオナルド」
苦言を呈するかのように王妃様はレオナルド殿下に言った。でもレオナルド殿下は笑って返した。
「すみませんね。まだまだ未熟なものですから」
二人はそんな会話をした。
……レオナルド殿下って意外にお母さんっ子なんだなぁ。俺が王妃様と喋って嫉妬するなんて。……今度王妃様と会う時はレオナルド殿下も一緒の方がいいな。
俺はそう思って声を上げた。
「まあまあ、二人共。今度は三人でお茶しましょう」
俺はにっこりと笑って言ったのだが、レオナルド殿下も王妃様は「「はぁ」」と小さくため息を吐いた。まるでわかってないって感じのため息だ。
え、なんで??
「まあ、いいわ。レオナルド、今度セスを連れていらっしゃい」
「ええ、そうします。では、失礼します。母上」
二人の間で会話は終わり、俺はレオナルド殿下に手を握られて、帰ろう、と手を引かれた。
「あ、じゃあ、また!」
俺は慌てて王妃様に挨拶をして、レオナルド殿下に引っ張られながら、その場を後にした。
そして二人が去った後、王妃は頬杖をついた。
「全く……レオナルドってばセスがあんな感じで大丈夫なのかしら。あの様子じゃ、まだまだレオナルドの愛は一方通行ってところね」
王妃であるカレンは呆れた様子でひとり呟いた。
なんでもよくできる息子が唯一執着を見せたのがセス。
その執着がどれほどのものか、当然母親であるカレンは全て知っていた。セスがレオナルドの手によって、転がされるように結婚したのも。
でも、まだその想いは当の本人に通じていないらしい。
カレンはその事が少しおかしくて、一人くすっと笑ってしまった。
……セスはあの性格だし、気が付くのはもっと先かもしれないわね。でも、セスもまんざらでもないみたいだし……。まあ頑張るのよ、レオナルド。
カレンは心の中でレオナルドの恋を母親として応援した。
庶民の出で、特に容姿が優れているわけでも、能力に秀でているわけでもないセスをレオナルドが結婚相手に望んだ時、実は貴族の反発は水面下ではかなりあった。
だからカレンはレオナルドがセスとの結婚を望んだ時、すぐに賛成して、うるさい貴族達を黙らせる為に許可を出した。王妃である自分が許可を出せば、彼らが黙る事はわかっていたから。
なぜカレンがそこまでしたのか。
それはセスか無邪気で、優しくて、裏表がなく、肩書に左右されずにどんな相手でも、一人の人間として見てくれる人間だからだ。
それがいかに大変な事かカレンは知っている。権力や富を持てば持つほどに、下心を持ってすり寄ってくる人間は多い。その事に心をすり減らされる事がある。
でもリーナもセスも違う。どんな時だって相手に誠実でいる。
だからカレンは貴族の連中が何を言おうとも、我が息子ながら良い相手を選んだものだ! とむしろ誇らしく思った。
それに何より、レオナルドと結婚すればセスが自分の義理の息子になる、というのはカレンにとってとても大きな魅力だった。
……はぁ、それにしてもセスは今日も可愛かったわねぇ。うちの息子達はどの子も大柄で、可愛さって言うのがないから。
セスを小さい頃から見守ってきたカレンにとって、セスはもはや可愛いアイドル的な存在だった。
『カレンちゃん、こんにちはっ!』
『どうしたの? げんきないね? ぎゅってするぅ? それともなでなでしてあげよっかぁ?』
『カレンちゃん、あのね、あのねっ!』
目を瞑れば幼いセスが語り掛けてくる。その愛くるしさに胸がぎゅっとなる。そしてその可愛さは今もカレンの中で現在進行中だ。
これからは義母になったのだから、セスともっといろんなことができるわね。楽しみだわ。
セスが幼い頃はリーナと共に王宮に来ていたが、その内学校に入り、大人に成長してしまってからは、ほとんど会う事ができず。王妃という立場上、カレンもおいそれとセスを呼ぶことができなかった。でも今は義母という立場がある。これからは今日のようにお茶に誘う事もできるのだ。
……レオナルドがまた邪魔しに来るでしょうから、今度はこっそりセスを呼ばなければいけないわね。
カレンは、今度はいつ誘おうかしら? と楽し気に微笑んだ。
その頃――――。
「いいかい、セス。母上に誘われても、簡単に行っちゃだめだよ?」
レオナルドはベッドの上で、向かいに座るセスに言い聞かせていた。
「いや、王妃様に呼ばれて拒否は……あ、今度は一緒に行きましょうね?」
斜め上の解答が帰ってきてレオナルドはため息をつきたくなった。
……そう言う事じゃないんだが。まあ、二人でいられるよりはいいか。全く、母上は私の知らない幼い頃のセスを知っているのに、それでもまだ私からセスと一緒にいる時間を奪うのだから。
レオナルドは七歳の頃よりもずっと幼い、赤ん坊の頃のセスを知っている王妃に嫉妬していたのだ。
……まあおかげで誰よりも先に私の結婚を許可してくれたが。
そんな事をレオナルドは思ったが、セスが不意に声を上げた。
「あ、でも……」
「どうした?」
セスの小さな呟きにレオナルドは尋ねた。すると、セスは心配げにレオナルドを見る。
どうしたんだろうか? とレオナルドが思うとセスは上目遣いで尋ねてきた。
「王妃様が俺達の結婚生活はどうなのかって言ってて……俺は幸せだけど、レオは幸せですか?」
少し不安な顔でセスに言われてレオナルドは言葉に詰まった。
自分と一緒にいて幸せと言われて、嬉しくない男はいるだろうか? そして幸せか? と聞かれるとは……そんな事は決まり切っているのに。
「レオ?」
「勿論、私はとても幸せだよ」
君と会ったあの日から、私の幸福の日々はずっと続いている。
「なら良かった」
セスはほっとしたように笑った、でも次の瞬間。
「むぐっ!? んぷっ、れ、レオ! んっ!」
セスがべしべしっと背中を叩くが、構わずにレオナルドはセスにむちゅう~っとドロドロに甘いキスをした。
君がそんな顔をするのがいけない。そんな顔をされたらキスしたくなるだろう?
レオナルドはセスが酸欠になるまで唇を離さなかった。
それからーーーー。
王妃がセスを呼び出す度、どこからともなくレオナルドが現れて、仲良く? 三人でお茶をしている姿を使用人たちに度々目撃されることになるのだった。
おまけもおわり。
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