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続編
60 手紙 後編
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――――自分の家に帰らなくなって、五日目。
僕はドローエダ姉さんが育てている植物園の雑草取りを手伝っていた。
「コーディー、お疲れ様。そろそろ終わっていいよ」
後ろから声をかけられて振り返れば、そこにはドローエダ姉さんが立っていた。
「ドローエダ姉さん」
「すっかり綺麗になったな。ありがとう、抜いた雑草はこちらで処理をしておくよ。それと今日も届いていたぞ?」
ドローエダ姉さんはそう言うと、肩に乗っていた小さな青い小鳥を指先に乗せ、僕に差し出した。
その青い小鳥は首から小さな鞄を抱え、僕をつぶらな瞳で見つめる。
「ありがとう、小鳥さん」
僕がお礼を言いながら片手を差し出すと、小鳥は自ら僕の手の平の上に乗った。そして「ぴぴっ」と鳴き、『お届け物です!』とでも言うように胸を張って首にかけている鞄を主張した。
なので、僕は小鳥が首に抱えている小さな鞄の蓋を開け、中を見た。そこには小さな手紙とクッキーの小袋が入っていた。
……今日はクッキーなんだ。
僕は中を取り出して思う。そして小鳥は僕が中身を取り出した後、「ぴっ」と鳴いて、ぴょんぴょんっと跳ねながら僕の腕の上を移動して肩に止まった。
そして僕の肩の上で毛づくろいを始める。
……ダブリン姉さんが魔法で生み出した鳥だけど、本物の小鳥みたいだなぁ。
なんて思いながら、僕は手紙をやりとりする為の俗称・文通鳥から受け取ったものを再度見る。
小袋に入ったクッキーと共に小鳥が運んできた小さな手紙。その手紙の表には『コーディーへ 』と書かれ、裏にはいつも通り『ドレイク』と名前が書かれていた。
「ドレイクは意外にマメな男だったんだな。……いや、コーディー相手だからか?」
ドローエダ姉さんはふふっと笑いながら僕に言った。その声にはちょっとからかいが含んでる。
「ドローエダ姉さん、そんなんじゃないよ」
僕は照れ臭さを抱えながら答えつつ、手紙の中をその場で開く。
『コーディー、いつになったら戻ってくる? オムレツが食べたい』
ドレイクの字で、短い文が書いてあった。
……オムレツが食べたい、なんて。フォレッタ亭に食べに行ったらいいじゃないか。
そう思うけど、求められて嫌な気はしない。けれど、もっと他に言う事はないの? とも思ってしまう。
だが、こういったやり取りは『しばらく家に帰らない』と書いた手紙と渡しそびれたドレイクの騎士章をこの文通鳥でドレイクに届けて以来、続いている。なにせ、この青い小鳥がドレイクからの短い手紙を抱えて帰ってくるからだ。
しかも時々こうしてお菓子や花を添えて。
……まあドローエダ姉さんの言う通り、ドレイクって意外に筆まめなのかも? けど今まで他の女の子にしてきたようにしてるのかもって思うと、ちょっと嫌だな。
僕は美味しそうなクッキーを見ながら思う。でもどうして嫌だと思ってしまうのか、自分でもよくわからない。クッキーを贈られて嬉しいはずなのに。
……とにかく返事はまた後で書こう。
僕はそう思いながらポケットに手紙とクッキーを入れ込む。
しかしそんな僕にドローエダ姉さんは尋ねた。
「コーディー、豊穣祭が終わるまでは帰らないのか?」
そう聞かれて僕は頷く。
「うん、まだ帰れない。豊穣祭が終わっても……どうしようかって思ってる」
「そうか。私は大丈夫だと思うが、コーディーがそうしたいならそれでいい」
ドローエダ姉さんはぽんっと優しく僕の肩に手を置いて言ってくれた。いつだって姉さん達は僕の意見を尊重してくれる。でも、同時に迷惑をかけている事を僕はわかっている。
「迷惑をかけてごめんね、ドローエダ姉さん」
「何を言う。別に迷惑なんて何一つないさ。むしろコーディーが魔塔に戻ってきて、みんな大喜びだぞ? もちろん私もな」
ドローエダ姉さんはぱちっとウインクして優しく言ってくれた。その優しさに僕は時々胸が痛い。僕は何もできないのに、いつも優しくしてくれるから。
……僕がもっと魔法が使えたりできたらよかったのに。できる事と言ったら、こんな雑草取りぐらいだもんな。
僕は自分自身にため息を吐きたくなる。
けれどそんな僕にドローエダ姉さんは思い出したように、ある事を教えてくれた。
「ああ、そう言えばコーディー。セージ様に会いたがっていただろう? セージ様は豊穣祭の翌日にこちらに来られるそうだぞ」
ドローエダ姉さんに教えられて僕はすっかり、その事を忘れていた事を思い出した。
……そうだ! セージ様が来るってドローエダ姉さんが言ってたんだった。でもドレイクが子供に戻っちゃって、それどころじゃなくて忘れてた!!
「ドローエダ姉さん、セージ様は豊穣祭の翌日に来るの!?」
僕が迫って尋ねればドローエダ姉さんは少し驚いた顔をして「ああ」と答えた。
……セージ様が豊穣祭の翌日に。なら、ドレイクの事が何かわかるかもしれない。それに僕の事、もう一度見てもらおう。セージ様ならきっと何かいいアドバイスをくれるはず。
僕はみんなから賢者様と呼ばれるセージ様を思い浮かべる。
でも不意に少し不安が過る。
……もしセージ様にドレイクの事を聞いて、ドレイクの気持ちが変わったら。
そう思うだけで、なぜか胸の奥底に穴が開いたような気持ちになる。でも、僕は気持ちを誤魔化すように自分に言い聞かせた。
……いや、それはそれでいいじゃないか。ドレイクが僕を好きな理由、全くわかんないし。元に戻るだけだ。
そう思うのに、一度開いてしまった穴から冷たい風が吹いてくるみたいに心がきゅっと寒くなる。
「コーディー、どうした?」
僕の気持ちを機敏に察してか、ドローエダ姉さんがそう尋ねた。
「え? あ、ううん。なんでもないよっ。セージ様に会えるの、久しぶりだから嬉しいなって考えてた」
「そうか? ……だが、豊穣祭ももう明後日だな。今年も無事にやり切れそうか?」
ドローエダ姉さんに聞かれて僕は頷いた。
「うん。大丈夫、新年の時もしたし、もう毎年の事だから」
「すっかり慣れたものだな。今年も楽しみにしているよ」
ドローエダ姉さんに言われ、僕は「うん」と期待に応えるように返事をした。
……そうだ。もう明後日には豊穣祭なんだ。今回も頑張らないと。僕が唯一、できる事なんだから。
僕は明後日に控えた豊穣祭を思い、ひとり意気込んだ。
僕はドローエダ姉さんが育てている植物園の雑草取りを手伝っていた。
「コーディー、お疲れ様。そろそろ終わっていいよ」
後ろから声をかけられて振り返れば、そこにはドローエダ姉さんが立っていた。
「ドローエダ姉さん」
「すっかり綺麗になったな。ありがとう、抜いた雑草はこちらで処理をしておくよ。それと今日も届いていたぞ?」
ドローエダ姉さんはそう言うと、肩に乗っていた小さな青い小鳥を指先に乗せ、僕に差し出した。
その青い小鳥は首から小さな鞄を抱え、僕をつぶらな瞳で見つめる。
「ありがとう、小鳥さん」
僕がお礼を言いながら片手を差し出すと、小鳥は自ら僕の手の平の上に乗った。そして「ぴぴっ」と鳴き、『お届け物です!』とでも言うように胸を張って首にかけている鞄を主張した。
なので、僕は小鳥が首に抱えている小さな鞄の蓋を開け、中を見た。そこには小さな手紙とクッキーの小袋が入っていた。
……今日はクッキーなんだ。
僕は中を取り出して思う。そして小鳥は僕が中身を取り出した後、「ぴっ」と鳴いて、ぴょんぴょんっと跳ねながら僕の腕の上を移動して肩に止まった。
そして僕の肩の上で毛づくろいを始める。
……ダブリン姉さんが魔法で生み出した鳥だけど、本物の小鳥みたいだなぁ。
なんて思いながら、僕は手紙をやりとりする為の俗称・文通鳥から受け取ったものを再度見る。
小袋に入ったクッキーと共に小鳥が運んできた小さな手紙。その手紙の表には『コーディーへ 』と書かれ、裏にはいつも通り『ドレイク』と名前が書かれていた。
「ドレイクは意外にマメな男だったんだな。……いや、コーディー相手だからか?」
ドローエダ姉さんはふふっと笑いながら僕に言った。その声にはちょっとからかいが含んでる。
「ドローエダ姉さん、そんなんじゃないよ」
僕は照れ臭さを抱えながら答えつつ、手紙の中をその場で開く。
『コーディー、いつになったら戻ってくる? オムレツが食べたい』
ドレイクの字で、短い文が書いてあった。
……オムレツが食べたい、なんて。フォレッタ亭に食べに行ったらいいじゃないか。
そう思うけど、求められて嫌な気はしない。けれど、もっと他に言う事はないの? とも思ってしまう。
だが、こういったやり取りは『しばらく家に帰らない』と書いた手紙と渡しそびれたドレイクの騎士章をこの文通鳥でドレイクに届けて以来、続いている。なにせ、この青い小鳥がドレイクからの短い手紙を抱えて帰ってくるからだ。
しかも時々こうしてお菓子や花を添えて。
……まあドローエダ姉さんの言う通り、ドレイクって意外に筆まめなのかも? けど今まで他の女の子にしてきたようにしてるのかもって思うと、ちょっと嫌だな。
僕は美味しそうなクッキーを見ながら思う。でもどうして嫌だと思ってしまうのか、自分でもよくわからない。クッキーを贈られて嬉しいはずなのに。
……とにかく返事はまた後で書こう。
僕はそう思いながらポケットに手紙とクッキーを入れ込む。
しかしそんな僕にドローエダ姉さんは尋ねた。
「コーディー、豊穣祭が終わるまでは帰らないのか?」
そう聞かれて僕は頷く。
「うん、まだ帰れない。豊穣祭が終わっても……どうしようかって思ってる」
「そうか。私は大丈夫だと思うが、コーディーがそうしたいならそれでいい」
ドローエダ姉さんはぽんっと優しく僕の肩に手を置いて言ってくれた。いつだって姉さん達は僕の意見を尊重してくれる。でも、同時に迷惑をかけている事を僕はわかっている。
「迷惑をかけてごめんね、ドローエダ姉さん」
「何を言う。別に迷惑なんて何一つないさ。むしろコーディーが魔塔に戻ってきて、みんな大喜びだぞ? もちろん私もな」
ドローエダ姉さんはぱちっとウインクして優しく言ってくれた。その優しさに僕は時々胸が痛い。僕は何もできないのに、いつも優しくしてくれるから。
……僕がもっと魔法が使えたりできたらよかったのに。できる事と言ったら、こんな雑草取りぐらいだもんな。
僕は自分自身にため息を吐きたくなる。
けれどそんな僕にドローエダ姉さんは思い出したように、ある事を教えてくれた。
「ああ、そう言えばコーディー。セージ様に会いたがっていただろう? セージ様は豊穣祭の翌日にこちらに来られるそうだぞ」
ドローエダ姉さんに教えられて僕はすっかり、その事を忘れていた事を思い出した。
……そうだ! セージ様が来るってドローエダ姉さんが言ってたんだった。でもドレイクが子供に戻っちゃって、それどころじゃなくて忘れてた!!
「ドローエダ姉さん、セージ様は豊穣祭の翌日に来るの!?」
僕が迫って尋ねればドローエダ姉さんは少し驚いた顔をして「ああ」と答えた。
……セージ様が豊穣祭の翌日に。なら、ドレイクの事が何かわかるかもしれない。それに僕の事、もう一度見てもらおう。セージ様ならきっと何かいいアドバイスをくれるはず。
僕はみんなから賢者様と呼ばれるセージ様を思い浮かべる。
でも不意に少し不安が過る。
……もしセージ様にドレイクの事を聞いて、ドレイクの気持ちが変わったら。
そう思うだけで、なぜか胸の奥底に穴が開いたような気持ちになる。でも、僕は気持ちを誤魔化すように自分に言い聞かせた。
……いや、それはそれでいいじゃないか。ドレイクが僕を好きな理由、全くわかんないし。元に戻るだけだ。
そう思うのに、一度開いてしまった穴から冷たい風が吹いてくるみたいに心がきゅっと寒くなる。
「コーディー、どうした?」
僕の気持ちを機敏に察してか、ドローエダ姉さんがそう尋ねた。
「え? あ、ううん。なんでもないよっ。セージ様に会えるの、久しぶりだから嬉しいなって考えてた」
「そうか? ……だが、豊穣祭ももう明後日だな。今年も無事にやり切れそうか?」
ドローエダ姉さんに聞かれて僕は頷いた。
「うん。大丈夫、新年の時もしたし、もう毎年の事だから」
「すっかり慣れたものだな。今年も楽しみにしているよ」
ドローエダ姉さんに言われ、僕は「うん」と期待に応えるように返事をした。
……そうだ。もう明後日には豊穣祭なんだ。今回も頑張らないと。僕が唯一、できる事なんだから。
僕は明後日に控えた豊穣祭を思い、ひとり意気込んだ。
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