俺様騎士は魔法使いがお好き!

神谷レイン

文字の大きさ
上 下
37 / 100
続編

31 ドレイクの受難 ※

しおりを挟む
 ……たくっ、どこのどいつか知らんがコイツに変なもんを食わすなッ!

 見知らぬ犯人に罵り、怒りを抑えるように一度呼吸を整えてからドレイクはコーディーに話しかけた。

「ふーっ。……コーディー、とりあえず一回離れろ」
「……ん」

 ドレイクが言えば、コーディーは素直に離れた。でもシャツで前をすぐに隠す。
 その仕草に目を奪われながらもドレイクはまず説明した。

「コーディー、お前の体が変なのは媚薬入りのクッキーを食べたからだ」

 ドレイクが言えばコーディーはきょとんっとした顔で首を傾げる。

「びやくのクッキー?」
「媚薬っていうのは、まあエッチな気持ちになる薬だ」

 ドレイクが説明すれば、コーディーはようやく意味がわかったようだ。

「えっちな? で、でも、なんでそんなもの」
「くれた相手にどういう意図があったのかは知らん。だがお前の様子から見て間違いないだろう。それにあのクッキーは休憩所で販売されているのを見かけたことがある。袋は違うが、中身は恐らく同じものだろう。調べてみないと正確にはわからないが」

 ドレイクが早口で言えばコーディーはただただ驚いている。きっと媚薬入りのクッキーを渡された事が信じられないんだろう。
 でも、ドレイクは驚くコーディーにそのまま話を続けた。

「とにかく、だ。薬のせいで、それは何度か出さないと落ち着かないぞ」

 ドレイクは下に指差した。驚いたコーディーは前を隠すのを忘れていて、パンツがしっかりテントを張っているのが見える。

「わわっ!」

 コーディーは慌てて隠したが、それはもうしっかりとドレイクに見られていた。なので恥ずかしさから、コーディーは涙目でドレイクを見上げる。

「こ、これはぁっ」
「別に隠さなくていい薬のせいだ。とりあえず落ち着くまで俺が手伝ってやる」
「え、手伝ぅ?」
「一人でどうにかなりそうなのか? それは」

 ドレイクに言われてコーディーは視線を下へと向ける。そこは元気いっぱいだ。
 実を言うとドレイクが来る前、なんとか落ち着かせようとコーディーは一人で頑張っていたが全然駄目だった。

「確か、あのクッキーは誰かに触られないとイけない類の呪いがかけられていたはずだ」

 ドレイクに言われてコーディーは「えぇーっ」と悲痛な声を上げる。そして、ますますどうしよう、という顔になる。
 なのでドレイクはもう一度さっきと同じセリフを告げた。

「とりあえず落ち着くまで俺が手伝ってやる」

 できるだけ優しく言えばコーディーはおずおずとドレイクを見つめた。心なしかさっきより頬が赤い、でも長い前髪から覗く瞳には不安が映ってる。

「ど、ドレイク、が?」
「ああ、だが抱きはしない。お前と約束したからな、手で抜いてやる」
「ぬく?」
「……そこからか」

 お子様め、とドレイクは心の中で毒つきながらもコーディーの腕を掴んだ。

「とりあえず、こっちにこい」

 ドレイクはコーディーの腕を引いてベッドまで連れて行った。

「ほら、ベッドの上に座れ」

 そう言えば、コーディーは戸惑いながらも素直に言う事を聞き、スリッパを脱いでベッドの上にちょんっと座った。なのでドレイクも靴を脱いでベッドへと上がる。

「えっ、えっ」

 コーディーは戸惑いの声を上げるが、ドレイクは構わずにコーディーの背後に周り、後ろからぎゅっと抱き締めた。

 ……本当にこいつ、小さいな。

 自分の体にすっぽりと入ってしまうコーディーにドレイクはそんな感想を抱いてしまう。勿論、そんな事を言ったらまた怒られてしまうので口にはしないが。

「な、なにするの?」

 コーディーは不安げな顔でドレイクに振り返った。
 その表情、密着した体、コーディーの匂いにやられて、ドレイクは下半身がまた元気になるのがわかった。だがなんとか堪えて、そっとコーディーの腕に触れた。

「マッサージでも受けてるつもりで、じっとしてろ。悪いようにはしない。それに早く体を落ち着かせたいだろ? それともこのままでいるか?」

 ドレイクが尋ねれば、コーディーは前を向いて頭をふるふるっと横に振った。

「なら目でも瞑って、気持ちいことに集中してろ」

 ドレイクはそう言うと、コーディーのシャツの下に手を入れた。ぴくっとコーディーの体が震えるが、ドレイクの言う事を聞いているのか黙ったままだ。
 なので、ドレイクはそのままコーディーの汗ばんだ薄い腹をそっと撫でて、それから息苦しそうにしているそこに手を伸ばした。

 パンツ越しにぴんっと張っている先に手を触れれば、そこはもう濡れていた。でもドレイクは構わずに、まずはパンツ越しにやわやわと触る。
 普通なら『他人のモノを触るなんて冗談じゃない』と思う所だが、不思議と嫌悪感はなかった。むしろ「んっ、ぅっ」と小さく息を漏らしながら、悶えているコーディーをもっと鳴かしたいという欲望がドレイクの中に渦巻いてくる。

 ……直に触ったらどんな反応を見せるだろうか。

 ドレイクは白く細い項を赤くし、小さく身を震わすコーディーを背後から眺めながらそう思った。だが、触り始めてものの三分もしない内に……。

「ンンッ!」

 コーディーは鳴いてびくびくっと痙攣した。その後、コーディーのパンツがぐっしょりと濡れて独特な匂いが広がる。
 早いな、と思うのと同時にドレイクの下半身は顕著に反応する。さっきからズボンを突っぱねていたが、痛くなってきた。

 けれど、そんな事は露も知らないコーディーは「えっ、収まんない」と嘆いている。ドレイクが背後から見れば、コーディーのそれはまだまだ元気だ。

「ドレイクぅ」

 コーディーは泣きそうな顔でドレイクを見た。

 ……ぐっ。……抱くのは駄目だ……抱くのはッ。

 ドレイクはなんとか理性と忍耐を駆使して自分に言い聞かせる。だが、これ以上の我慢は体に毒だった。なので、ドレイクはもう一度さっさとイかせてしまおうと思い、コーディーのパンツを捲ってずり下げた。

「あっ!」

 コーディーは声を上げたが、ドレイクは構わない。だが、そうすればぴんっと勃つコーディーの性器が現れる。それは白い精液にまみれて、普段のコーディーからは想像できない程に淫らな姿だった。

「やだっ、見るなぁっ」

 コーディーは恥ずかしさから身を屈めたが、それはむしろドレイクにとって逆効果だった。

 ……ぐっ、……くそっ。

 ドレイクはズボンの中に納まっている下半身がズキズキッと痛くなり始め、前かがみになる。

「ドレ、イク?」

 さすがのコーディーも異変を感じたのかドレイクに声をかけたが、ドレイクは手を伸ばして直にコーディーの性器をぎゅっと握った。

「えっ、あぁ!?」

 コーディーは戸惑った声を上げたが、ドレイクは精液を潤滑油代わりに使って、容赦なく上下に擦り上げる。くちゅくちゅっとやらしい水音が響く中、ドレイクはコーディーの耳元で囁いた。

「ほら、早くイけっ」

 ドレイクが言えば、その言葉に従うようにコーディーはびくびくっと震えるとすぐに果てた。

「あ、あっ、んぅーっ!!」

 びゅくっびゅっ! とドレイクの手の甲に出された精液がねっとりと付いた。その感覚にズキズキと痛んでいた下半身がズキリズキリとさらに痛み始めたが、そんなドレイクの胸にぽすっとコーディーが寄りかかってきた。
 見れば、気持ちよさそうにすぅすぅっと眠っている。

 ……コイツ……こっちは我慢してるって言うのに。

 ドレイクはイラっとしたが「はぁ」と息を吐いて、そのままコーディーを横に寝かせた。どうやら二回出して、媚薬の効果も薄れたようだ。

 ……朝まで寝たら大丈夫だろ。

 そう思ったが、コーディーを見ればパンツは微妙にずれ、下半身は汚れたままだ。そのままにしておくのもどこか居心地が悪い。なので、ドレイクはコーディーのパンツを脱がせ、そのパンツで下半身を拭いた。

 ……なんで、俺がここまで。

 そんな事を思いつつもコーディーが風邪をひかないように毛布を一応掛ける。コーディーの顔を見れば、すっかり夢の中だ。

 ……人の気も知らないで。

 ドレイクは毒つきながらも、気持ちよさそうに寝ているコーディーの顔を見ていると何とも言えない気持ちになってくる。
 だが、その気持ちに名前を付けられなくてドレイクは首を傾げるが、不意に手に持っているコーディーの汚れたパンツに目が行った。それは濃い匂いがして、ドレイクの欲情に訴えかける。おかげで下半身はもう爆発寸前だ。

「……」

 ドレイクは無言のまま汚れたパンツを片手にトイレへと向かった。


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい

金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。 私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。 勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。 なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。 ※小説家になろうさんにも投稿しています。

転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。

克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります! 辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。

男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。

カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。 今年のメインイベントは受験、 あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。 だがそんな彼は飛行機が苦手だった。 電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?! あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな? 急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。 さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?! 変なレアスキルや神具、 八百万(やおよろず)の神の加護。 レアチート盛りだくさん?! 半ばあたりシリアス 後半ざまぁ。 訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前 お腹がすいた時に食べたい食べ物など 思いついた名前とかをもじり、 なんとか、名前決めてます。     *** お名前使用してもいいよ💕っていう 心優しい方、教えて下さい🥺 悪役には使わないようにします、たぶん。 ちょっとオネェだったり、 アレ…だったりする程度です😁 すでに、使用オッケーしてくださった心優しい 皆様ありがとうございます😘 読んでくださる方や応援してくださる全てに めっちゃ感謝を込めて💕 ありがとうございます💞

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

虐げられている魔術師少年、悪魔召喚に成功したところ国家転覆にも成功する

あかのゆりこ
BL
主人公のグレン・クランストンは天才魔術師だ。ある日、失われた魔術の復活に成功し、悪魔を召喚する。その悪魔は愛と性の悪魔「ドーヴィ」と名乗り、グレンに契約の代償としてまさかの「口づけ」を提示してきた。 領民を守るため、王家に囚われた姉を救うため、グレンは致し方なく自分の唇(もちろん未使用)を差し出すことになる。 *** 王家に虐げられて不遇な立場のトラウマ持ち不幸属性主人公がスパダリ系悪魔に溺愛されて幸せになるコメディの皮を被ったそこそこシリアスなお話です。 ・ハピエン ・CP左右固定(リバありません) ・三角関係及び当て馬キャラなし(相手違いありません) です。 べろちゅーすらないキスだけの健全ピュアピュアなお付き合いをお楽しみください。 *** 2024.10.18 第二章開幕にあたり、第一章の2話~3話の間に加筆を行いました。小数点付きの話が追加分ですが、別に読まなくても問題はありません。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~

おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。 どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。 そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。 その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。 その結果、様々な女性に迫られることになる。 元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。 「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」 今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。

転生先のぽっちゃり王子はただいま謹慎中につき各位ご配慮ねがいます!

梅村香子
BL
バカ王子の名をほしいままにしていたロベルティア王国のぽっちゃり王子テオドール。 あまりのわがままぶりに父王にとうとう激怒され、城の裏手にある館で謹慎していたある日。 突然、全く違う世界の日本人の記憶が自身の中に現れてしまった。 何が何だか分からないけど、どうやらそれは前世の自分の記憶のようで……? 人格も二人分が混ざり合い、不思議な現象に戸惑うも、一つだけ確かなことがある。 僕って最低最悪な王子じゃん!? このままだと、破滅的未来しか残ってないし! 心を入れ替えてダイエットに勉強にと忙しい王子に、何やらきな臭い陰謀の影が見えはじめ――!? これはもう、謹慎前にののしりまくって拒絶した専属護衛騎士に守ってもらうしかないじゃない!? 前世の記憶がよみがえった横暴王子の危機一髪な人生やりなおしストーリー! 騎士×王子の王道カップリングでお送りします。 第9回BL小説大賞の奨励賞をいただきました。 本当にありがとうございます!! ※本作に20歳未満の飲酒シーンが含まれます。作中の世界では飲酒可能年齢であるという設定で描写しております。実際の20歳未満による飲酒を推奨・容認する意図は全くありません。

処理中です...