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十七 紹介

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十七 紹介


 「おめぇら、人が帰って早々この事態は何だよ。クソったれが!」

 徐々に歪んでいた魁地の視界が元に戻る。倒れた山田の横に立っているのは……見慣れない制服の女子。

 魁地は自分の目を疑った。が、それは明らかに女子高生だ。『高生』の部分は制服と発育の状態から予測した。この状況下で言うのもなんだが、なかなかのものだ、と彼は思った。
 彼女がゆっくりと近付いてくる。照明に照らされて赤く輝く彼女の髪は、滑らかにカールして首から胸に絡みついている。
 制服のスカートからは長くすらりとした足が伸び、まるでモデルのように歩くその均整のとれた姿は、美に溢れた華奢で品のあるお嬢様と言った印象を押し出す。それはさらに、ガードの硬さを印象付ける手足のストッキングによってより強調されていると、魁地は感じた。

 ところが、だ。
「ヤマダ! お前一番年上だろ。もっとしっかりしろっつぅんだよ、新入りに示しつかねぇだろが!」などと毒の混じった汚泥のような言葉が流れ出る口に加え、敵対心剥き出しで睨みを効かすその鋭い目が、魁地の中からその全ての好印象を覆滅させるに至っている。

 ……いったい、こいつは何者だよ。

「ちょっと、やり過ぎだよ華凛(かりん)さん」

 影に隠れていた信司が恐る恐る彼女に言った。しかし、彼女は信司を押し退けて睨みつける。
「なんだと? おい、信司、お前もこいつらみたくやられたいのかよ」
「いや、そんなことは。勘弁してくださいよ……」

 魁地は戦意喪失し、何が何だか分からず唖然としている。そこへ山田がよろめきながら歩いてきた。

「か、華凛、すまねぇ。ちょっとこいつとトレーニングがてら組み手の稽古してたっちゅうか……」
 山田は青ざめた顔で冷や汗を垂らしながらしどろもどろに言い訳をしている。
 魁地はその様子で、彼らの力関係が見た目に反比例すると察した。そして、同時に自分のポジションを理解した。
 もちろん、それは碌な位置じゃない。

 山田がちらちらと魁地に目配せをする。そしてそれとなく魁地の肩に腕をかけ、華凛には聞こえないような小さな声で交渉が始まる。

(おい、アイツは華凛っちゅうんだが、あの通り怒り出したら手がつけられねぇ。しばし休戦といこうや)
(あ、ああ。よく分からねぇけど、その方がよさそうだ)

「おい、話聞いてんのかよ、山田!」と言って華凛が山田の胸倉を掴む。

「ほ、ほら、こいつもまだ実戦に慣れてないからさ。ちょっとストレッチがてらやってたわけよ、なぁ? そうだろ魁地?」
「あ、ああ、や、山田さんが教えてくれるって言うから。ちょっと熱くなっちゃったけど。そう、演習。演習っすよ。先輩、そうっすよね?」
「ああ、だが山田じゃなくて、フォルクハルトな」
「そっか、ははははは」
「ははははは」

 二人はぎこちない粘土のような笑顔を浮かべ、調子を合わせる。とにかく、相手は言っても女子であることには変わりないし、非常にやり辛い。先程のようなダメージはもう懲り懲りだと魁地は軽い眩暈を感じつつ思う。

「な、なぁ、俺たちさ、結構息があってんだよな」
「そそ、そうなんだなぁ~」

 反吐がでるような二人のシンクロニシティー。
 同じ敵を持つことで、相克する二人が突然共通項を見出した瞬間だ。

 華凛が、はぁ~っ、と溜息をつく。彼女はまぁいいかと言った表情で両手を広げた。それを見た二人はほっと息をつく。

「多綱くん、大丈夫ですか?」
 ルーナーを外した霧生がようやく輪に戻ってきた。彼女の額は汗ばんでいて、目が虚ろだ。

「さっきはありがとな。お前のおかげで少し戦えそうな気がしたよ……霧生、大丈夫か? なんか辛そうだけど」
 霧生の額から汗が流れ落ちる。その息は少し荒くなっている。
「リンクしていると、多綱くんの痛覚も伝播するので、私にも多少のダメージが……あと、フル稼働中はほとんどの神経ポートをオペアに奪われるので、私は自分の体を動かせず眠ったような状態になります。多綱くんを覚醒させることは、私自身のリスクでもあるんです。そのことは覚えておいてください」

 さっきの衝撃が霧生にも伝わっているとすれば、かなりのダメージになるはずだ。それにその間、霧生は無防備だ。二人で一つという言葉がより強固に填まる。オペアの絶対的な強さと共に払うべき代償に、彼は戸惑いを隠せない。

「マ、マジか……霧生、すまない」
「いえ。それより、織里さん」と、霧生が指す指の先に意識を失ってグ~スカ眠っている真理望の姿がある。子供のように無邪気な寝顔だが、捲れ上がった制服の上着が彼女のへそまで露にして、いやに艶かしい。

「おい、真理望、真理望ってば」
 魁地が彼女の頬を軽く叩くと、う~んと言って起き上がる。
「ふわぁ……あれ、魁地? 私、どうしたんだっけ?」
「知らんよ。勝手に意識失って、寝てたんだろが」
「はっ?! そ、そうよ。魁地、あんたの体、どうなってんのよ? あれ? 元に戻ってる……あれは、夢?」

 魁地は面倒な奴だなと頬を片側ピクつかせて項垂れる。
「いや、その。なんて言うか。まぁ、そう言うことだ。正直なところ、俺もそう思いたい」

 その時、魁地の目には頭を掻きながら戻ってくる結浜の姿が映った。
「おい、おっさん! おせぇよ。トップのあんたがいないからもう支離滅裂な展開だよ!!」

 結浜は物が散乱した周囲を見て一瞬凍りつき、深い溜息をつく。
「おまえらなぁ……なんでいつも大人しくしていられないんだ?!」
「ちょっと新入り! 私のパパに向かっておっさんって何んだよ、このクソッタレが!!」
 と、華凛は魁地に罵声を浴びせつつ「ねぇパパァ~、今帰ったよ」とその声を突然猫なで声に変調して結浜に飛びかかり、彼の首に両腕を絡めて抱きつく。
「おいおい、華凛、止めなさい。いつも人前でくっついてくるなと言ってるだろう。もう高校生なんだぞ」
「だって、パパのこと大好きなんだもぉ~ん」

 魁地は口を開けたままそれを眺めている。
「……パ、パパ? お前、このおっさんの娘なのか?」
「だから、おっさんじゃねぇっつってんだろ。パパよ、私のパパ。何か文句でもあんの? それともまたやられたいの?」

 魁地は引きつった顔で無理矢理作った笑顔の前で、必死に両手を振った。
「いやいや、もういいよ。勘弁してくれ」

「いいから、ここでは暴れるなといつも言っとるだろぉ。華凛もそうだぞ。お前たちはバグズとしての誇りを忘れてはいかん」
「ええぇ~私はただパパの代わりに、こいつら注意してただけだし」
「ああ、分かった分かった……」
 結浜はそう言うと、魁地の横に着いて皆の前に立った。

「さて、何だか順序がおかしくなってきたようだが、まずは改めて自己紹介といこう。すでに皆知っているだろうが、彼は多綱魁地(たづなかいち)君だ。今日から正式に我々の仲間としてやっていくことになった。宜しくな」
 結浜はハハハと笑いながら魁地の背中をバシバシ叩いた。その反動で魁地は一歩前に出る形になり、メンバーの視線が否応なく集中する。

 魁地はこういう余所余所しい場が苦手だが、何せ殴り合いの後に自己紹介という常軌を逸したこの状況。どんな空気を持ってきてもしっくりはまる筈などない。正直、やり辛い。

「なんつうか、今更だけど。多綱魁地って言います。なんか、ヨロシク。ハハ……」

 そして、その空気を知ってか知らずか、結浜が大声で場を仕切る。
「ああ、宜しく。我々はバグズの一員である以上、それぞれのバグアビリティーというものを理解しておく必要がある。お互いの能力を最大限に引き出し、チームとして連携していくんだ。そして多綱君のバグアビリティーだが、知っての通り、マルチバグだ。私の知る限り、予知、念力、そしてオペアを操作している憑依のアビリティーを有していて、戦闘モードでの攻撃力も持ち合わせている。強力な味方になるだろう。さらに、他にもまだ検知していないアビリティーを多綱君は持っていると考えられる。我々の、人類の救世主になり得る人物の一人だ」

 マルチバグ――結浜からその言葉が出た途端、魁地はメンバーの空気が一変するのを肌で感じた。皆、先程からそれぞれの表情を気兼ねなく曝け出しているが、その瞬間を境に誰もが不自然にそれを保持しようと努めているのが、彼には伝わった。マルチバグという言葉によって突然与えられた重責と見えない本質に彼は極度の不安を感じた。

「おう、つってもよ。てめぇなんてまだまだ実戦経験のないど素人だ。精々俺の足を引っ張んないようにがんばるんだな!」
 その空気を壊すように山田の声が響いた。彼は親指を立てて自分の顔を指し、ドヤ顔で魁地を挑発している。
「おいおい、また吠え面かきたいのか? いつでも受けて立つぜ!」と、魁地も負けじとドヤ顔を決める。

「こらっ! 私の話を聞いていなかったのか、お前たちは!!」という結浜の慌てぶりと共に、この場の空気が元に戻っていくのを彼は感じた。山田が故意にその空気を破ったのか、それともただの天然なのかは分からない。だが、魁地は山田というキャラも憎めないものだと思った。

「では、次にバグズのメンバーだが……霧生君と先日加入した織里さんは君のクラスメートだし、知っての通りだろう。そして、彼が蔵門信司(くらかどしんじ)君だ」
 小さな男子中学生は少し緊張した面持ちで前に一歩出た。そして、結浜が続ける。
「蔵門君のバグアビリティーは『バグ検知』。デバッガーの一種だが、その能力はバグにより変異したエラー信号を検知するという特殊なものだ。つまり、能力者を嗅ぎ分ける能力、と言える」

「改めまして宜しくお願いします。信司と呼んでください。さっき言ったように、キャリアは多綱さんとそんなに変わりませんから、一緒に頑張りましょう」
「あ、ああ、ヨロシクな」
 魁地には小さな信司が一番まともな人間に見える。少し引っ込み思案に感じるが、おそらく最も話し易い相手だろうと魁地は思った。

「そして次は山田君だ。なんだかもう意気投合しているようにも見えたが……」
「フォルクハルトだ。知っての通り、俺のバグアビリティーは『重力子反射』だ。それで浮遊することができる」
「ヤ・マ・ダ・くん、ヨロシクね」魁地は少し茶化してみた。
「てめぇ、俺はフォルクハルトだって言ったろ! 山田くんは止めろよ!」
「まぁまぁ、山田、そう言うな。いい名前だぞ」結浜が山田を半ば機械的に宥める。おそらく、このやりとりは過去からのテンプレートなんだろう。

「さぁ、そして私の娘、華凛だ」
 華凛は腰に片手をあて、エッフェル塔のような佇まいで短いスカートから攻撃的な黒タイツに包まれた美脚を突き出し、完璧なフォームで魁地を睨みつける。

「結浜華凛よ。特学高の一年。バグアビリティーはリアクションキャンセルってとこかしら。反作用を打ち消してモーメントをコントロールする能力よ。私の体は対象物を破壊するまで突き進むから、あんたマルチバグかなんか知らないけど、私に手を出そうものならお仕置きはきついよ」

「と、特学高?!」
 魁地は驚嘆した。特学高とは特別学区高等学校のことで、実験区内だけでなく日本全国でも群を抜いた偏差値を誇る優秀校だ。入学するためには既に優良大学並みの学力が必要とされる。こんな品のない乱暴者に知力も腕力も負けるとあっては、魁地も肩を落とすしかない。
「はぁ~……いや、手を出そうなんてこれっぽっちも思っちゃいねぇよ……こっちから勘弁だ」
 魁地は両手を上げて降参のポーズをとった。対し、ドクターの目を盗んで中指を立て、べぇ~っと、舌を出す華凛。
「あんちくしょう……」

 結浜がパンパンと手を叩く。
「静粛にしなさい。ザルバンのレジルが遅れているようだが、先を続けよう。ここからが本題だ」

 レジル――そいつが所謂、神という奴なのか。一番会いたくないキャラだ。俺は嫌いなものを先に食べて、ゆっくり好物を楽しむたちなのに。この尾を引く展開はどうも苦手だ。

 結浜はコントロールPC用の巨大3Dモニターに手をかざし、中空に浮かんだウィンドーをいくつかスライドさせて『BCO』と記載されたアプリケーションウィンドーを手前に引き出した。
「さて、早速だが、バグズの活動に移るとしよう。多綱君と織里君以外は皆知ってのことだが、先日発生した事件により、アメリカ支部所属の二人のメンバーが犠牲となった。元々日本で活躍していた二人だったから、彼らの事は私もよく知っている。一人は死亡。もう一人は重傷を負って、現在治療中だ。私にとっても、非常につらい情報だ」

「えっ……死亡」
 魁地はその一言で急にバグズという組織の本質を理解したような気がした。隣にいる真理望も不安げな表情を浮かべている。

「これがそのとき発令されたBCOだ。二千年近く前に結界で凍結されたはずのバスターウェアが開放されたようだ。有史時代の聖戦で使われた古代ウェアの残滓だ。そいつによって、仲間の水元君が殺害され、草野原君は重傷だ。目的は分からんが、ザルバンの急進派が何か大きな行動に出ようとしている」

 結浜は魁地を見て言う。
「今我々は、マルチバグの多綱君を有している。君は、過去誕生した救世主と呼ばれたバグズと比しても劣らない戦力となるだろう。急進派もそれに対して何らかの危機感を抱いているのかもしれん」
「俺にはそんな大層なアビリティーねぇぞ」
「だが、うちの神は君が何らかの変革をもたらすと分析しているよ。彼女はアーティファクトのインタプリタへのアクセス権限を持っているエンジニアの一人で、一部のデバッガーを利用したアビリティーの分析ができる。その結果、多綱くんにはまだ類を見ないバグポテンシャルがあることが判明している」
「類を見ない? なんだそりゃ。真理望だってそうだろ、珍しいものじゃないし、もう何もねぇよ。それより、『彼女』っていうことは、神って女なのか……」

 魁地の中で、イメージのつるつる爺さんが背中を向け、巨乳おねぇさんのちょいエロ女神が微笑み始めた。しかし、その顔は途端に老婆の魔女へと崩れ落ちていく。そう、油断してはならない。そんなに甘い話があるはずない。

 すると、ちょうどその時、入り口の扉からピピッと認証音が響いた。そして、大げさな音と共に分厚い扉がゆっくりと開いた。

「おっ、やっと来たかな」
 結浜が扉に近付く。魁地は全力でポジティブな『神』の想像図をフルスロットルで作り上げるが、どれも魔術的でおどろおどろしたキャラデに仕上がっていく。そして、開く扉の角度と共に、彼の心拍数も高まっていく。

 ゴクリっ……。
 扉の隙間からゆっくりと覗く足先――使い古された革靴に安っぽいグレーのスーツの裾。逆光を押し分けるように出てきたその姿に魁地は驚いた。

「お前は……こ、越沢?! まさか、お前が神だったなんて!!」

 そこには異能学の教師、越沢の姿があった。越沢は魁地を見ると、何も言わずニヤリと笑う。
「越沢、それにおめぇ……じつは女だったのかよ」

 越沢はポケットから出したハンカチを禿げ上がった頭に擦り付ける。そして、魁地に向かって口を開いた。
「多綱……お前、何を訳分からんこと言っとるんだ?!」
「えっ?」

 越沢は開けた扉を体で支えると、その奥に向かって声を掛ける。
「さ、レジル様。皆さんお待ちですので、どうぞ」

 脳天でクエスチョンを揺らす魁地を無視し、越沢が扉を奥まで押し開くと、そこから小さな足が飛び出してきた。

「ドクター、かんにんしてやぁー!」
 突然、小学生程の女児が結浜に向かって突進してきた。
「こらこら、レジル。走っちゃダメだと言ったろ。それに遅刻だぞ」
「しょうがないんやさ。ドクター聞いてや。今日はホンマついとらんっちゃよ。来る途中、変質者に絡まれて思い切り時間ロスしたんやさ。その後タクシー乗ったら運ちゃんアホで違うとこ行ってまうし、戻ってくるにえろー時間かかってもて」

 自分の想像と現実とのギャップが、沈黙の時間に比例するのだろうか。魁地はそれを唖然として見つめる。
 金髪、青い目、ランドセル……あれ? なんか、見たことある。

「って、あっ?!!」

 魁地は女児の目の前まで行き、その顔を拝んだ。――間違いない。

「このクソガキ、何でここにいんだ?!」
 それはまさしく魁地が朝ぶつかった女児だった。女児もその青い目を大きく開いて凍りつく。
「にゃ~! へ、変質者こそなんでこの神聖なるセンターベースにいるんやさ?!」
「それはこっちの台詞だっつうの。クソガキがっ!」

 結浜が「またか」という顔で二人を引き離す。
「多綱君、レジル。君たちはすでに知り合いなのかい?」
「いや、全然知らねぇ。ただこのクソガキが朝ぶつかって絡んできたってだけだ」
「心外っちゃ。レジーだって知らんし、こんな野蛮人! この変質者に襲われたんやさ!」
「まぁまぁ、だから、静かにしてくれ」
「だってよ、おっさん。なんでこんな小学生連れてくんだよ。ここは秘密基地みてぇなもんだろ」
「……だから、多綱君。彼女が神だ。ザルバンのレジル・パラメットだ」

「……」魁地は絶句する。

「ちょっと、ドクター。なんでこんな野蛮人ここに連れてくるっちゃ? レジーこんなの聞いとらんし」
「いや、レジル。君はしばらく箱庭(アーティファクト)を離れていたからビジュアルを確認したことはなかったかも知れないが、彼がマルチバグの多綱君だよ」

「……」レジルは絶句する。

「……あの、おっさん。もう一回言ってくれ」「もいっかい言うて?」
「だから、彼女がさっき話したザルバンのレジルだ。レジル、彼がマルチバグの多綱君だよ」

 魁地とレジルがお互いの顔を見合わせる。
「ええええぇぇ~!」と、二人の声が調和して管制室内を木霊する。

「だから、静かにしてくれ……やれやれ、まったく、どいつもこいつも、どうしていつもこうなるんだ」
 結浜は頭を抱えてソファーに沈んだ。
「気が滅入るよ……」
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